ソフビブログ
電鋳槽より愛をこめて…ヴァイナル・オーバードーズの渦を抜けスローソフビライフを考究してみたりするブログ
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インディーズソフビ
<ブログ開始・2007年9月18日>
その怪獣たちが、
一体いつ、どこで生まれたかは
誰も知らない・・・ポワポワ〜
(どっかで聞いたようなフレーズ)
深夜のソフビ工場、落雷で起動した電鋳槽に
棚の上の古びたパチモノソフビが転げ落ちて
金型が生まれ、いくつものPVC細胞が分裂、
無数の怪獣たちがこの世に生まれた!!
ジャン・ジャン・ジャンジャン!!♪
毎週どこかでイベントがあり
秘密結社のようなインディーズメーカーにより
未知の怪獣たちが密かに生まれている!
そんなアンダーグラウンドな魅力に満ちた
怪獣たちを追跡するソフビブログが
ここに誕生。
ソフビに限らず映像の怪獣や漫画、
活字の世界などで
活躍する怪獣についても
手広く語ってみようYO!
とりあえず揃い踏みは初カナ?カナ?の
ヘド・ダム・ドロのポリュージョン3匹
ガーガメルカラー
スリーショットでスタートしてみますた。
ソフビ
怪獣
ウルトラマン
投稿者: タコペッティ
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2008/8/27
「バク超獣バクタリ」
特撮/ SF
●どうにか涼しくなり、
夏の暑さも一段落した気配ですね。
ホッとしたのもつかの間、すこし夏の疲れが
出た人も多いのではないでしょうか。
自分もそうです。夜半、寝床で耳をすますと
近隣の茂みでだいぶ増えた虫の声にはさまれて
鳴く、遅く羽化した蝉の声が聞こえ、あたかも
終わる炎熱の夏を今は惜しむかのようです。
●ベアモデルさんのDMが届きましたね。
左からA後期補完のバク超獣バクタリ、
そして鉛筆削り(風)シリーズの
ミラーマンのインベーダーが操る怪獣、カメレゴン。
スペクトルマン1・2話の公害怪獣ヘドロン、
またまたマニアが身をよじらせそうなラインナップ。
ヘドロンはファン念願となっていた
スタンダード化リリースですね。
そして各アイテムとも劇中イメージに合う感じの
カラーリング。
バクタリは頭部のボツボツなど、A超獣の体表表現で
よく試みられているディテールに包まれ、
立体化時にも映えるところ。
こうしてソフビになってみると
装飾が過剰であると見おとされがちな
後期Aの1匹も実際に手に取れることで存在感が
クローズアップされるところです。A超獣の
立体的再評価はあたかも
ベアモデルさんの製品化により、
進んでいるかのようでソフビファンのみならず
特撮ファンにとっても
頼もしいシリーズとなっていますね。
今回のDMには
「マニアックなシリーズ、ソフビ上級者向けです」
と書かれています(笑)いいえて妙です。
てなわけでファンもここはマニアックに
発売先行(だいぶ先ですが)で迎撃態勢、
さっそくA本編でのバクタリの活躍を
レビューしてみたりします。
●セブンがゲスト出演するウルトラマンA31話
「セブンからエースの手に」タイトル。
Aとの激闘の果てに倒れた巨大ヤプールと
超獣たちの細胞は大気を浮遊し、
新たな超獣を生み出したり、
環境にも様々な影響を与えていた。
そして今、夢を食べる伝説で知られる
一匹のバクの身にも異変が。
温厚な動物として動物園で飼われる一匹の
バクが超獣バクタリに変身。
●TAC基地にこっそり忍び込んだ少女・ミオ。
北斗隊員に会いに来たという少女は
一匹のバクの存在を示唆する。夢見がちな少女の
発言にTACメンバーもなごんだ表情を見せるが、
それは異次元からの侵略がまた迫っている
ことを北斗に予見させるものだった。
(ミオ役は子役時代の戸川京子!)
北斗にとって変身の、そして精神的パートナーである
南夕子が去ってからのちの「A」は、
各ゲストキャラやレギュラーのダン少年との交流の中で
北斗がひとりで世界を見つめつつ、
戦士として寡黙に戦っていく姿が描かれる。
そのうえでこれまでは北斗・南に対する存在であった
TAC隊員達もこれまで以上に北斗個人との
かかわりが深くなっていくのも魅力。
●この回も、以前紹介した
サウンドギラーや、ゾーンのザンドラ同様に
川北紘一氏率いる特撮チームの演出。
バクタリの市街地破壊をダイナミックに描き、
超獣の脅威を視覚的に見せる。
●ミオと共にバクを愛するおじさんも
北斗に異変を告げる。おじさんは近所でも
有名な「バクきちがい」とされる人物だったが、
ゆえに一匹のバクに起きた小さな異変にも
早くから気づいていたのだ。
このエピソードでは、
超獣に変身するバクの存在は
ヤプールによって覆されようとする
人々の小さくはかない夢の対象として
描かれている印象だ。
●長屋へと続く路地裏を漂う
バクおじさんとミオ、北斗を上空から捉える。
この回の本編監督・岡村精氏の
シュールなカメラアングル・
実相寺監督ばりの映像センスが光るショット。
●バクタリに変身していない時のバクは
おとなしい動物だった。国家が決めた
その処刑をあたかも平和への
当然の道筋、犠牲のように告げるアナウンサー。
ひとつの命を人々が
スケープゴートのごとく奪うことで、
多くの人の希望や夢も奪われる。
姿こそないが、ここでヤプールの狙いは明白となる。
現場で実況するアナウンサーの映像。
明るい口調、笑顔を浮かべた
口元のアップ処理が不気味。
空には報道?ヘリの爆音がかぶり、処刑への
時が刻まれ、バクを愛する人々、そして
北斗が処刑を見守る。
●処刑場に佇み、アナウンサーや
ニュース番組の解説者、TACメンバーに
ひたむきなまなざしを向け、
バクの無実を問うミオ。悪いのはバクを
利用する超獣の細胞なのだ。
Aに続く番組「ウルトラマンタロウ」を
代表する怪奇エピソードにしてシュールな映像の佳作
「血を吸う花は少女の精!」でも
大人に虐げられた孤独な少女の残酷な復讐を描いた
岡村監督。
本エピソードではその前哨ともいえる、
純真に世界を見つめるミオの瞳が
TACとしてバクの処刑を見つめる立場にある、
あたかも十字架を背負ったかのような北斗を弾劾する。
ミオが唐突に、処刑場で手に掲げている赤い風船は
今にも壊れそうな、自分の夢の象徴なのだろう。
●バクを処刑しようと白い箱に詰めて
処刑場へと連行する不気味な隊列。
無力ながらもそれを阻止したいと
言葉もなく静かに後ろを付いて行く
ミオやバクおじさんの姿も。
そして北斗も処刑場に向かう。
戦争中に食糧危機から
動物園のいきものを処刑した悲しい事実を
想起させる、軍靴の響きそのものを
イメージさせるショット群。
狭く細長いコンクリートの通路で
ロケーションした、まるでATG映画のような
岡村演出の見せどころだ。
後期Aはエピソード自体のメッセージ性は
抽象的なものであっても
画面の構築度が強固であることから
ともすれば脆弱な時もあった脚本を
うまく補強する場面も多かった。逆にメッセージを
オブラートに包むことで「ストーリー」よりも
「ドラマ」として視聴者に興味喚起する意味でも
「A」は映像のシンボリズムが果たす
魅力が大きいシリーズといえる。
それは初期話数で番組のイメージを決定づけた
(Aと異次元人ヤプールの戦いにキリスト教的
アイコンをちりばめてシンボリックにした)
市川森一氏のセンスによるところが大きいが、
その後後半の各話で演出家がそれを忘れることなく
シンボリズムを引き継いだということだろう。
そうした試行錯誤の中に、復帰した市川氏による
「ベロクロンの復讐」のような
脚本・演出双方で光るエピソードもあり、
本作もシリーズを通しては、やはりウルトラの持つ
語り口の新たな切り口、そして豊穣さを体現した
作品といっていいだろう。
●おもちゃの兵隊のように
個人を感じさせない無機質な表情で処刑場に
バクを連行し、銃殺を決行する処刑隊。
しかしバクはふたたび超獣に変身し、
処刑隊もバクタリの噴き出した霧状の物質で
溶解させられてしまう。
生命感のない処刑隊が悲鳴ひとつ上げずに
バタバタと死に、溶けていく姿も
人間味がなく異様だ。
●すでに愛してくれた人々の
叫びを聞き届けることもなく
超獣の本能に支配されるままに
獣のように咆哮し、
街を炎で包み、暴れ狂うバクタリ。
一匹の動物を殺すか否かをめぐり、
その世界は一瞬で戦火に包まれた。
(すごい、子役の戸川さんもバクおじさん、
北斗たちも大きな爆炎をよけながら演技している。
まあこの回に限らず、特撮は全般にそういう
現場なのだが、昭和のTV番組は
命がけというか、戦場にでも居るというか。
特にウルトラでもA、タロウあたりは
そろそろ軌道に乗ってきた仮面ライダーへの
牽制もあってか、アクションや戦闘描写も
徐々にハデになり、本編で使用する
火薬の量がこの時期、ピークでしたね。
今の目で見ても見ごたえします)
●暴れるバクタリを前に北斗は変身。
戦うというより、押さえ付けるという感じで
街中を追いすがり、バクタリを落ち着かせようとするA。
シリーズでもこれまで
鳩が超獣に変身して買い主の少年が苦悩する
エピソードがあったが、Aでは
「平和」「夢」を象徴する動物が人類を脅かす
尖兵としてしばしば送り込まれ、
地球防衛との狭間に立つAの姿が
幾度となく描かれている。
●戦闘中のAの頭上に、ウルトラセブンからの
ウルトラサインが。
Aにより、宇宙空間に投げられたバクタリは
セブンのもたらした還元光線によって、
ようやく元の温厚なバクに戻された。
宇宙空間を浮遊するバクタリのカポック塊が
ファンタスティックなイメージをかもし出す。
「A」は最終回で、ヤプールの罠により
他人を信じなくなった子供たちの
失望を回復させるために自らの正体を明かし、
最強超獣との戦いに挑む北斗=Aの
姿が胸を打つが、本エピソードもたくまずとも
平和のみならず人々の夢を守るA、という最終回の
メッセージをすでに予見させるストーリーとなっている。
そしてそれは各エピソードの中でたびたび描かれ、
最終的に第一次ウルトラからウルトラシリーズの
メッセージ性を橋渡しされAに参加した
メインライター(になるはずだった)
市川森一氏へとAのエンドエピソードで
収斂された、本作のテーマそのままと言ってもいいだろう。
●おまけ・31話の美川隊員。
基地にやってきたミオを「北斗隊員の恋人?」と
ちょっとお姉さんぽい感じで
北斗をからかってみたりもします。
バクの処刑を前にする北斗と行動を共にして
いました。美川隊員は、この話に限らず、
事件に絡むというのでないですが北斗の横に
よく佇み、静かに状況を見守っている姿が
映えましたね。
●そういえばミオを演じた戸川京子さんは
ピープロの「電人ザボーガー」でも
大門豊のライバル、秋月玄を改心させる
少女の役で登場していました。
このほか、ジャンボーグAでもゲスト出演しています。
瞳に全能感が漂っているというのか
たいへんインパクトのある
演技を子ども時代から披露していた女優さんでしたね。
若く亡くなられたのが惜しまれます。
怪獣
ソフビ
ウルトラマン
投稿者: タコペッティ
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2008/8/22
「爆風怪獣バンガル」
インディーズソフビ
●ふと気づくと日中でも
涼しくなってきました。
夏の終わりを惜しむかのように鳴きほこる
大量のセミの声に混じってコオロギやカネタタキの
鳴き声も聞こえてきます。
これならだいぶ仕事をするにも
遊びに出るにしても
楽になりそうな気配です。
今日は仕事が遅かったので
雨によって冷やされる夜の街を一駅ぶん眺めながら
歩いて帰ってきました。
●で、この久々のなかよしさんによる新作・
爆風怪獣バンガルも、背中のたてがみや
レッド・ブラウン系のカラーリングを見ると
熱波をモチーフに取り込んでいるかのような
いかにも夏のリリースにふさわしい
ルックスの怪獣ですね。
彼を捕獲した場所にふさわしい、
炎熱のワンフェスもすでに一ヶ月前の
回想の中にある出来事になろうとしています。
いやあ、暑かったですよね。
で、バンガル君が日本で熱く暴れてくれたので、
日本を冷やしてくれた、みたいな。
さて、彼を撮ろうと思ったら、今日は
夕立もあったからですが街が冷えていて、
ああ、いよいよ秋なんだな、と
強く感じたしだいで。
そうだ、このバンガル君に秋の到来を
告げられたみたいな気もしました(笑)
日中の熱もすっかり引いた
深夜のひんやりとした空気の
ローカルタウンの風景に静かに佇むバンガルを
想像して撮ってみました。
●いかにもソフビ怪獣らしい彼は
チョロQやトミカみたいな
すこしデフォルメ入ったいかにもトイらしい、
こういう記号的な街並みに置くと
似合います。
でもこのごろ思うのは、一昔前に比べると
リアルの街並みも記号的になっており、
三原色や極彩色の建物や標識が増えていることで
何かオモチャ的な世界に現実のほうが変わっている
ような気がするんですよね。
世界のほうが虚構度が高まっているというのか。
東京ビッグサイトに行く時に
人口的な建物の立ち並ぶ埋立地の風景に
立つと、そんな気持ちが去来してきます。
もしかしたら我々は、オモチャも好きだけど
オモチャに囲まれて暮らしているうちに
いつしかオモチャの街に住んでいたのかも
しれません。そしてオモチャのほうが我々で
遊んでいたりして。
なかよしさんのプロダクツは、
ウルトラ版権物でもオリジナル怪獣にしても、
何か子どもの時にお店でヘッダーに
封入されて吊るされ、目に入った
童心の中にある怪獣ソフビのイメージや
記号をそのまま人形にしたかのような
懐かしさや親しみやすさが
形、カラーリング双方で
表現されているのが
このメーカーさんの
独特の持ち味であると思います。
ソフビ
怪獣
ウルトラマン
投稿者: タコペッティ
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2008/8/19
「赤松和光ギャラリー@」
特撮/ SF
●ウルトラシリーズやゴジラに代表される東宝作品の
怪獣・宇宙人、スーパーメカ、
アニメのマイナーキャラクター、
「世界の怪獣」シリーズのような文字世界・
イラスト作品の立体化やプラモ系怪獣、
実際に目撃されたUMA(未確認動物)や
宇宙人、ミステリー系アイテムなど
縦横無尽に製品化する総合トイメーカーともいうべき
マーミットさん。そして、
その総帥は赤松和光氏だ。
でも90年代中ごろにマーミット社を立ち上げ
ぼちぼち初期ビニパラのマニアックな
セレクションの怪獣たちが
ホビーショップなどに出回りはじめた時、
自分はその社長が「赤松和光さん」であると知り
「ああ、あの宇宙船でマニアックな
作品投稿や立体化コーナーの連載をしていたヒトか!」
と、当然の流れというか、
さもありなんという感じでその事実を
受け取った次第でした。雑誌・宇宙船
(当時は朝日ソノラマより刊行)はビジュアル
SF世代の雑誌として、今の怪獣特撮関係の
立体化の礎とも言うべき個人の造型作品投稿が
誌面に溢れていました。その中で赤松氏は
映像作品にみならず、小説の本文から類推して
立体化するしかないキャラクター3D化して
同好の士たる読者に立体化のおもしろさを
マーミットでの活躍に先駆けてアピールして
いたわけです。
いわば今のソフビメーカーさんとしての活動の
前身ともいうところでしょうか。
つーわけでアマチュア時代、
マーミット前史ともいうべき赤松氏の
センスオブワンダーな知られざる作品群を
当時の宇宙船誌面から掘り起こして
紹介してみることにしました。
●比較的最初期の投稿から。60年代の
SFTVシリーズのクラシックプログラム
「アウターリミッツ」に出てくる
火星の砂の怪物。
劇中では惑星に広がる砂漠から
首だけだして
複数で来訪者を襲撃するという
SFモンスター映画「トレマーズ」の元祖とでも
いうような設定なのですが、
たしかすこし前にケーブルで
本編の映像を見た記憶では
頭しか作っていなかったはず。
こういう海外SF作品の片隅にチョコッと
出てくるけど、インパクトの強いキャラを
立体化する赤松氏の嗜好は、今の
怪獣天国でのウルトラ系マイナー宇宙人のソフビ化
の企画にも通じるものがあります。
●さらにこれは「ET」公開後の投稿。
ETの宇宙船内に植わっていたクリスタル
マッシュルーム。またもマイナー!
うーん、この頃から赤松氏は
クリア素材の美しさに着目していたという
ことか・・・。今、リメイクするなら
ラメ入りで作られるかもしれませんね!
この頃赤松氏は本作のほかにも
「鉢植えシリーズ」と題し、グリーンモンスや
トリフィドが鉢植えに入っている
お茶目な投稿で宇宙船読者を
なごませていました。
●アメリカンクラシックSFムービー
「SF宇宙船の襲来」の植物人間。
これまたマイナー!地球人の男に化け
女性と結婚しひそかに自分らの星の子孫を
増やそうとしていた・・・といウ設定の宇宙人。
確か「宇宙船」誌面で
現地で売られていた消しゴムの植物宇宙人が
載っていたけど、日本人でこれを立体化したのは
赤松氏が初めてでは。
●小説「宇宙船ビーグル号の冒険」のイクストルも
この通り赤松氏オリジナルデザインによる解釈により
立体化。(デザイン画は左中央が赤松氏自身に
よるもの)その横には当時「エイリアン」似の
ギーガーチックなデザインからファンに騒がれた
モンスターホラー映画「スケアード トウ デス」
(バイオ・スケアード)の
クリーチャー、シンジェノアの作例も。
ちょうど宇宙船誌上で造型系の投稿連載
「3DSFライブラリー」の進行役をつとめ、
読者投稿のオリジナル怪獣・宇宙人やヒロインなどの
立体化も始めた頃です。造型講座的性質も持つ
この連載を当時読んでいた現在、
インディーズソフビメーカーになっている人も
もしかしたら居られるのではないかな?
次々と奇怪な宇宙生物がビーグル号を襲撃し
乗組員たちと死闘をくりひろげる
なんとも胸躍るこの小説。
船内に潜伏し船員を絶体絶命に追い込む、
奇怪な真紅の体色をした多足の異星生物として
描かれ、卵生で宿主に寄生してその身体を
貪り食い成長するという、
映画「エイリアン」のプロットにもおそらく影響を
与えているであろう、この強敵イクストル。
●上は本誌宇宙船に掲載された後に
ジオラマとして製作、赤松氏自身が撮影した
イクストル。(別冊・「3DSFワールド」に
掲載)当時の連載で書かれたメイキングで赤松氏は
「狡知という表現がイクストルにはぴったりくる
という気がします・・・」として、劇中でビーグル号内で
自分で武器をつくる知性を持っていることから
霊長類の特徴となる手の形である
拇指対向性を形態に持つ生物であると
文章から割り出した結果、ヒューマノイド形態の
イクストルのオリジナルデザインを生み出し
造型化した、と完成までの流れを
誌面に記しています。
そういえばマーミット・
GROBSTARブランドオリジナル怪獣のデスクィッドは
イクストルとエイリアンを足した感じのデザインかも
しれない。
怪獣天国やビニパラでのドゴラの
製品化などを見ても、
氏の嗜好というか製品化面では、
多足系や軟体生物的キャラクターの
製品化で真骨頂というか
最大限に個性が発揮されるような気がし、
すでにこのイクストルの作例でその片鱗が
見えるように思われます。
●上は東映の「宇宙刑事ギャバン」1話に登場した
宇宙犯罪組織マクーの送り込んだ宇宙生物・
シャコモンスター。マクー空間で
マクー幹部のダブルマンとタッグを組んで
砂地や蒸気の海から神出鬼没で出現し
ギャバンと肉弾戦を繰り広げます。
●このキャラクターを番組用にデザインした
イラストレーターの増尾隆幸氏は「宇宙船」の誌面で
TVでの表現的な制約に囚われない
(今ではCG表現で自由度はかなり増しましたが)
きぐるみ的な枠から解放された
怪人デザインを当時模索しており、
生物的・クリーチャー的な考証によるシャコモンスターの
デザインを描き起こしたのですが、赤松氏が
これを見て立体化、投稿したものです。
実在した古生物・アノマロカリスを思わせる
リアルなシャコモンスターが完成しました。
赤松氏によると、この完成品の
シャコモンスターはその後、生みの親の
増尾隆幸氏にプレゼントしたそうです。
●クトゥルー神話モチーフのソフビ怪獣が
最近ソフビマーケットをにぎわせていますが、
なんと、赤松氏もかつてラヴクラフト作品
キャラの立体化を果たしていたのだった。
これも宇宙船の連載「3Dライブラリー」での
立体化です。あのH・P・ラヴクラフト原作の
短編「ピックマンのモデル」に登場した
食人鬼・グール。この小説は
自分も読んでいて怖かったラヴクラフト作品の
一本です。
退廃的なスタンスの画家・ピックマンの描いた、
あたかも地獄を覗いて描いたかのような
おぞましい姿の怪物が人々を貪り食っている
絵が物議をかもすが、その絵には
実はモデルが居て…という内容なのですが、
いかにも立体化好きの人には
いっちょ自分が3D化してやろうじゃないの、と
思える設定でもあります。
で、これに当時の赤松氏が挑んだという流れ。
コンセプトデザインは「ピックマンのモデル」を
読んだ読者の人の投稿です。
●ちなみに赤松氏にうかがうと
「当時は締め切り前に宇宙船の編集長である
聖咲奇氏から、ページがあるのだけど
よかったらぜひ立体化作品を寄せて欲しいとの
連絡があり、このグールもそんな要請で
急遽作った作品のひとつであった」とのこと。
「締め切り前日の夜に5時間くらいで仕上げ、
まだ乾燥も仕上がっていないうちに塗装して
当時は即日仕上げのDPE等も
なかったので、フィルムの状態で持ち込んだ」
作品なのだそうなのですが、
まるで現物の食人鬼を見ながら描いた
ピックマンのように、「らしく」仕上がっていると
思います(笑)。自分はこの赤松氏の
グールを見るすこし前に小説の「ピックマン」を
読んでいたので、この作例となったピックマンの姿の
存在感というかインプリンティングが大きいです。
雑誌「宇宙船」は「スターログ」誌などと並び
日本のビジュアルSF世界に
革命をもたらした雑誌のひとつであるといっても
過言でないですが、そのスピリットは
現在の第一線の特撮マンやビジュアル作家
のみならず、現在のインディーズソフビ市場の
根幹で受け継がれていると思います。
そしてマーミットさんの展開にとっても
宇宙船時代の投稿や連載の作例製作で
赤松氏に与えたインスピレーションは
今のお仕事上でもきっと
色濃いものがもあるのではないかと思います。
まあ、黎明期とでもいう時代ですね。
そして今、こうして掘り起こして見るのも
何か温故知新というか、
新鮮な発見があるかもしれません。
●赤松氏の造型家としての宇宙船における活躍は
まだまだ沢山あるのですが、
引き続き資料発掘中です。また近日中に、
日を改めて。
怪獣
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ウルトラマン
投稿者: タコペッティ
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2008/8/16
「Thrash Out4周年」
インディーズソフビ
●クールでどこか懐かしさのある
あの木目調の店内が、夏休みの午後、
子どもの頃に駄菓子やの軒先で過ごした
涼しさも記号的に追体験できそうな場所。
カラフルなソフビたちもショーケースに
溢れている。
そしてここからは怪獣やトイカルチャーを軸に据え
世界に向け独自のアートを発信する
ユニークな活動を繰り広げてきた。
ガーガメルさんのフラッグショップ、
Thrash Outがこの盛夏、早くも4周年を迎えた。
ゾッキ怪獣をはじめ、海外アーチストとの
コラボキャラ、そして新キャラ・イートンなど
キャラクターも増加して同社の成長を映し出す、
とても賑やかな記念イベントになりました。
●今回の限定品の数々。あのらくがきザゴランの
ペインティングコンテスト優勝作が今回は
満を持しての製品化。会場で存在が明らかになった
蓄光のザゴラン二等兵(ミニ)。
ひそかにコアな人気を
誇るバイキン軍団のうんち菌も蓄光で登場。
ミニキラーもKoji Harmon氏彩色の
ジャポニズムゴージャスな錦鯉風・
和のカラーをまとい4周年限定品の
ラインナップに加わった。
しかし普段、普通に身近に置いたアイテムと接してると
気が付かないけど、こういう記念イベントで
限定品がガッと多数揃い踏みすると
気づけば、じつに多彩な製品世界を持つ
メーカーになりましたね、ガーガメルさんは。
●コラボ限定品では先日のワンフェス夏でも
人気を博したキャラクティックスさんの
流星人間ゾーン恐獣・ザンドラの限定カラーを販売。
劇中のザンドラを意識しているのかな?
シルバーのいかにもドリルな頭部カラーに、
胴体はグリーンベースにV字状にスプレー。
しかしアーク製の当時物ソフビも元々、
マニアからは注目の的だったけど
この8月に入り、いきなりザンドラも
なかなかの有名怪獣に。
たとえるなら小林ネンジ氏とかチイチイとか
大滝秀治氏みたいに
昔から名脇役として活動してきた渋い俳優が
キャリアに相応しいスポットライトを浴びて
ついに檜舞台で輝いたみたいな世界ですっ。
頭がドリル、手がシャベル状と
不思議な魅力のあるソフビですよね。
まだまだ昭和にTVで量産された怪獣の中には
立体化すると魅力の倍増する
デザイン、特徴を持つキャラが沢山居る、
昭和の怪獣ブームが持つ
いまだ未知の鉱脈をたたえた
クリエイティビティの豊穣さが
強くうかがわせるところです。
怪獣ファン(特に第二次怪獣ブーム)
の自分的にも、ソフビメーカーさんには是非
今後もマイナーな名獣たちの再デビューを
ソフビ化により果たしてもらいたい、
引き続きよろしくお願いしたいところデス!(微笑
●オリジナルのニューキャラ、戒獣イートンも
新カラーで4周年を盛り上げた。今回は胴体が
グリーンの成形色、頭部が朱色に。
なんと今回はイートンに寄生され
改心した怪獣本体(すごいな、ほかに
たとえが見つからないが、マシンマンの
カタルシスウェーブやガオガイガーが
ゾンダー化した人を「浄解」する
みたいなものなのか?)の首が
インナーヘッドとして取り付けられており、
ファーストカラーの発売以来、
ファンが気になっていた「唐草模様の怪獣
(彼がダブタンという名なのを
今日はじめて知った)は
一体どんな顔をしているのか」がついに
判明しますた!(いや、自分も結構
気になっていたんよ、コレが)
デザインワークを担当した
Chanmen氏によると、イートンの生態を
色々自由に想像して楽しんでほしい、とのことですが、
いろんな怪獣の頭部に寄生して渡り歩き
次々と改心させたりもするのかな?
そこは怪ZINEでの連載で
ソフビのプレイバリューを
いろいろ模索してどしどし自社製品で
遊んでほしい、と提案している
池田氏とChanmen氏だけに
遊べるソフビにもなりそうな気配。
今後のキャラクターの成長も楽しみですね。
さらにBwana氏とのコラボ、
コケの森に住むキュートなタコの男の子
「グロービィ」のフルカラーVER.も登場。
自分も待ってました!
今回は「黄色と黒の服、軍手、デニムパンツに
安全靴のガテン系イメージカラー」って
ガーガメルオンラインの解説に書いてある。
そう聞くと、なんだか
ますます気に入りました。
●そして今回は過去の通販キャンセル品の
販売も。ガーガメルソフビコレクション
補完のチャンス!
揃った懐かしい限定品の数々。
買いのがしたり、当時、お小遣いが足りなくて
目をつぶったアイテムが勢ぞろい。
すこし前のアイテムが欲しいという
最近ガーガメルさんのソフビのファンになった
人も探していたキャラクターに出会えたかも。
当時、ライブ等に入場しないと買えなかった
イベント限定品もあったから、これにはファンも
重宝したんじゃないカナ?
●そしてARTも。Chanmen氏とKaToPe氏の
作品展示と販売も行われました。
考えてみると怪獣だってアートなんだけど、
「怪獣」というジャンルのアートはないんだよなあ。
こういう作品群、そしてBwana氏やMartin氏の作品群を見ると
そんな区分はすでにない世界が完成している。
ガーガメルさんにはSoft Vinyl Chalacterを武器に
この領域を揺るがすような
個性的な活動をさらに期待したいところ。
●ラムネ、コーラ、ビール、うまい棒!
夕刻、限定品の購入に訪れた
お客さんに振舞われた駄菓子や飲み物。
限定品の販売が一段落つくと、
アイテムに囲まれた店内で
ガーガメルのスタッフさんや
お客同士であれこれとソフビ話で盛り上がる
心和ませるひとときがあり、
4周年らしいお祭り感の中、
お盆休み終盤のどこか名残惜しさが漂う土曜日は
まったりとした空気の下、暮れるのでした。
まずはThrash Out4周年、おめでとうございます。
ソフビ
怪獣
ウルトラマン
投稿者: タコペッティ
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2008/8/15
「コミケ74の特撮同人誌」
特撮/ SF
●炎熱のうだるような陽が射しこむ
東京ビッグサイト。
ワンフェスの興奮もさめやらぬ8月、
そしてもういっぴき・・・てなノリで
本日は3日間続く創作同人誌の
日本最大規模の一大イベント
「コミックマーケット74」の初日だったのでした。
今回はコミケの開催を阻害する趣旨の
犯行予告があり、コミックマーケット準備会も
入場者に前代未聞の手荷物検査を要請、
会場も始発で行った人たちが昼くらいまで
入場手続きの列で暑い中待たされたと聞きます。
自分の買いたい特撮・映画やドラマの研究同人誌、
ファンクラブ会誌等のジャンルは同好の士が
知識共有のために頒布するような意味合いが
強い刊行物が多く、一日かけてじっくり売る類の
それほど争奪戦にはならない性質のジャンルなので
朝に家事や洗濯をして、かなりマターリとした
ペースで午後一時前後に会場に到着しました。
ご覧の通り、毎度のコミケらしい
炎天下の砂浜がすし詰めになった
海水浴場みたいな光景がひろがってます。
この人の波と太陽のおさまらぬ熱気、
ハイテクビルの鏡面がもたらす輻射熱・・・
涼を取りに思わず後ろの海に飛び込みたい感じです(笑)
●こうなると水分補給は欠かせませんね。
いたるところに飲料の出張販売所が
設けられています。
自分が会場に到着した時には手荷物検査は
すでに行われておらず、すぐに会場に入れました。
どうやら警察が、昼に脅迫風の書き込みをしていた
人物を特定、逮捕したことで一応事態を収束できたと
判断し、準備会も検査をストップしていたのでした。
大きな支障、混乱もなく開催できて
まずは良かったですね。
●とにかく人の波がはんぱではない。
上は、人気アニメ「らきすた」のキャラクター、
かがみとつかさのレイヤーの
女の子が、コスプレ広場に人が集まりすぎて
臨時に第二会場を設営したことを知らず、
迷子になって会場図を見ているところです。
この後、多数の異装のコスプレイヤーの人たちが
第二会場を目指して民族大移動のように
ビッグサイト内を横断しはじめました。
サークルは抽選で一定数が決まっているけど、
来場者の導線はすでに現行のキャパでは
押し寄せた人々を全ては収容しきれない。
このように一日の間にも緊急の事態で
事務局も臨機応変の対応を余儀なくされ
現場で来場者が誘導される状況も
すでに当たり前の光景となっています。
いかにコミケが巨大化したかを実感すると同時に
先日のワンフェスのエスカレーター事故のように
イベント人口増加の中から発生する様々なほつれや
イベント環境でのトラブル防止のための措置は
さらに細分化していることでしょう。
そういえば今回コミケでは、件の西館エスカレーターは
ワンフェスでの事故状況をみて
稼動していませんでした。
巨大化・膨張したことで派生する課題に直面している、
またかなり微妙なバランシングでなんとか毎回
稼動しているという面では
同じ巨大なイベントである
ワンフェスもコミケも抱える悩みはきっと
変わらないところですね。
●上は西館1階の特撮系同人ジャンルブース。
自分も午後にゆっくり行ったにもかかわらず
WEBなどで事前に調べ、購入を予定していた
同人誌は全て購入できました。
ここで買った本を紹介します。
ちなみに特撮ジャンルは、ここ10年ほどで
現行作品の平成ライダーや平成ウルトラ、
戦隊のファンの女の子たちが
作ったファンフィクション同人誌が
ジャンルブースの趨勢では大勢を
占めており、いわゆる作品の
研究系同人誌は若干減少傾向にあります。
世の常ですが、容易にそれなりの情報が
摂取できるインターネット環境も整備され、
またレンタルやケーブルTV、CSの普及を
背景に、実際に各作品の鑑賞が容易になっている
現在では、なかなか本にしてまで語る・
調べる行為というのはモチベーションの維持という
面でも、たいへんな作業ではないかと思います。
とはいえ今回も、密度の濃い研究誌に
何冊も出会えたことで、
自分的には行った甲斐はありました。
●「生誕40周年記念 宇宙特撮シリーズ
キャプテンウルトラ全書・増補版」
(編集・構成・調査・執筆/森川由浩氏)
前回のコミケ73でも発売されたキャプテンウルトラの
徹底資料集・研究本の続編。
前回はキャラクター紹介とストーリー・分析で
正編ともいえるデータを集積していましたが、
今回は登場怪獣の発掘写真や考察を中心に
キャラクターをより掘り下げて本作の魅力を
深耕。かなり珍しい怪獣たちの
撮影スナップも満載。
当時のコミカライズも各漫画家氏のものを
収録。登場怪獣のアレンジも漫画版だと
よりパルプSF的だったりと
イマジネイティブで興味深いところ。
もちろん前号で紹介された当時の
新聞・雑誌記事の採録ページも全て
新規のものを復刻構成。
改造バンデラーっていう呼び方、
当時は再登場時に
特に「改造」とは呼称してなかったんですね。
マーミットさんのビニパラでも
そう呼ばれてるんですが。
そんな、現在ではポピュラーになっている
事実にも焦点を当てて考察を試みたページを
設けています。
また幻のNG企画「ウルトラ・メカ」の
企画書を掲載するなど、円谷のウルトラシリーズ・
マンからセブンへの中断期を支えた
本作の持つ存在感を新たにさせます。
40周年記念でかな?現在東映チャンネルで
また放映していますけど、
宇宙開拓時代を描いたアクション活劇として
本作は現在の戦隊シリーズにも脈々と
生き続ける東映特撮のフォーマットを創設した面でも
いまだ再評価しうる鉱脈をたたえた作品。
本書はそれをファンに強く再考させる
一冊(続刊なので二冊か)となっておりまつ!
●「JESFTV」研究誌1〜3号
(日本初期SF映像顕彰会)
なかなかこれまでメディアで触れられない
日本の初期空想テレビ特撮作品を研究する
JESFTV誌。
1号ではカッコイイ侵略ロボットが登場するものの
資料不足もあって特撮史であまり語られなかった
隠れた佳作「空飛ぶ円盤恐怖の襲撃」の研究、
当時の雑誌や資料の採録・復刻。(別売りで
本作のシナリオも販売していました)。
2号は「遊星王子の失われたピースを
台本で読む」。そして2号からページを割いて
研究しているのが、あのニッサンプロの
TVシリーズ「マリンコング」の前身として
製作されていた、巨大なヒトデ怪獣が暴れる
「大海獣ゲボラ」の研究!
(写真にはターゲットアースさんのゲボラが
居ますけど、つい置きたくなって。
じつは同じ名前なだけで
関係ないんです〜)
「ゲボラ」はこれまで当時、漫画が雑誌で
連載されていただけで、フィルムの製作が
されていたか否かはマニアの間で
えらく長く審議されていた作品なのですが、
2号では現存する脚本から各話のプロットを分析し
事実であれば、本編がいかに作られえたかを
分析しています。
そしてこの研究誌を読んでいくと、
3号には当時「試写を観た」という製作関係者の
証言があったとのこと。果たして
デモリールやシリーズ化検討用のフィルムは
あったのか?ますます深海のごとき
時間の忘却に潜っていくかのような
ゲボラ製作の謎を解き明かそうと
昭和の深淵に挑むドキュメントは
まるで「封印作品の謎」を読むような
ワクワク感があり、今後のさらなる
ディープな研究も注目されるところです。
こういう商業誌でもやらない作品の調査が
じっくり読めるのが同人雑誌の醍醐味ですね。
●「TVオバケてれもんじゃ超全」
(空想特撮愛好会・刊)
東映・不思議コメディの傍系シリーズともいうべき
80年代に一クールだけ放映された珍作の研究本。
空想特撮愛好会さんはピープロ作品の研究本でも
おなじみのコミケ常連で活躍しているサークルさんです。
スペクトルマンDVDのデータも担当されていましたね。
とんねるず、クラッシュギャルズ、羽賀研二ら
劇中に登場した実名タレントや、
てれもんのライバルキャラ、グレートデンキら
キャラクター紹介、さらに
ストーリー解説・分析で構成。
現実とTVの世界を自由に行きかい
騒動を起こすてれもんじゃの、
浦沢義雄脚本が織りなすシュールコメディを
追体験できる一冊。たぶん商業誌・同人誌でも
初じゃないかな。てれもんが一冊の本として
語られるような機会が得られたのは・・・!
●「怪奇大作戦について解説した同人誌」←誌名
(TIME-TUNNEL編)
「怪奇大作戦」に関する放映当時の
雑誌コミカライズや特集グラビア誌面を
一堂に集め、本作の魅力を
メディアミックスの面から
ひもとこうという意欲作でつ。
当時の掲載誌の入手には労したことでしょう。
このボリュームを一度に読めるなんて
とにかく素晴らしいの一言。
今回は小学生幼年誌版、小学生中高学年版と
週刊少年キング版の3冊を購入。
TV本編が「人間の怪奇」に
フォーカスして大人も唸るハイブローな
社会派ドラマを展開していった一方で、
この本に集められたコミカライズは、
オリジナルの怪獣や妖怪的なキャラクターと
SRIが戦うエンタテイメントに徹しているものもあり
きっと子どもたちからもタイトルが思わせる通り、と
好評を博したのではないのか。
紅一点のさおりちゃんも各漫画家氏での
とらえるイメージが違い、
一堂に集めて比較できると楽しいです。
また大伴昌司氏の「キング」グラビアでは
「SRIが怪奇を暴く!」と題し、未確認動物や
怪奇生物(「雪男」や「死のタコ人間」ですって)
世界の怪奇事件を追う現実のミステリー事件の
追跡グラビアにしてしまうなど、大伴氏の編集センスが
ここでも光ります。(上に載せてますが、
SRIの「ひみつ基地」がTVでは
ビルの一室だったんですが
グラビアではアオシマのSFプラモかとみまがう
科学都市みたいなんですけど・・・)
このほかにも今回未発掘だったそうですが
「怪奇大作戦すごろく」なんてのが
あるらしい。今後も続刊するそうなので、
さらなる新資料の発見を期待します。
つ【前回記事・コミケ73の特撮同人誌】
http://pink.ap.teacup.com/kadomiumtank/46.html
怪獣
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