松原信者、木村貴氏の持論「脱走兵の自由」
木村氏が定義する「自由」とは、国家・政府の強制から開放されることを意味し、「道徳」とは木村氏の定義する「自由」を保証することを意味する(なんでそれが「道徳」なのか分からないが)。
ゆえに木村氏は、脱走兵の自由を認めることが道徳的であると主張する。
しかし「脱走兵の自由」なんていったん認めてしまえば、誰だって戦争で死ぬのは嫌だから我も我もと戦場から逃げ出し、軍隊が成り立たなくなるのは必定である。だから古今東西の軍隊は「脱走兵の自由」など認めないのである。
軍隊とは国民への強制無くしては成り立たないのである。
国家・政府の強制が没道徳的で駄目だというのであれば、「脱走兵の自由」を認めるという中途半端な主張ではなく、「軍隊の廃止」を主張するのが筋であろう。
なぜ木村氏はそれを主張しないのか?
理由はいたって簡単であり、それは「軍隊の廃止」を主張するということは、自衛隊を擁護し続けた松原正氏の思想に反することになるからである。
「国家・政府の強制」を批判したいが、松原思想も守りたい。
そこで脳みそをこねくり回して捻出した屁理屈が「脱走兵の自由」なのである。
で、結論。
木村氏の「脱走兵の自由」論は、思想実験としてもあまりにもお粗末すぎる。

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