代表的松原信者である経済ジャーナリスト氏が、相も変わらず
珍妙奇天烈な国語論を開陳している。
白石氏はご存じかどうか分からないが、事實、既に幸田露伴や樋口一葉の文語體作品も新假名遣で出版されつつある。私は讀む氣がしないけれども、好きな人は買へばよいだらう。その代り、例へば東西の名作を正漢字歴史的假名遣で出す出版社があれば喜んで本屋に走るつもりだ。國語問題協議會會員や會員以外の同好の士による盡力で同樣な趣味の人が増えれば、需要と供給の法則に從つて同樣な出版社も増えるだらう。歴史的假名遣によるウェブサイトやブログも普及に一定の役割を果たす筈である。かうした努力が積み重なれば、歴史的假名遣は緩やかにせよ着實な復權を果たすに違ひない。その際、どうか文科省は新假名遣の肩など持たず、「公平な立場で」舞臺の袖に引込んでゐて貰ひたい。國家は國語から手を引くべきなのである。
「國語問題點檢」の記事 「國家は國語から手を引け--白石良夫『かなづかい入門』を讀んで」より一部転載
「國語問題協議會會員や會員以外の同好の士による盡力」にも関わらず、「幸田露伴や樋口一葉の文語體作品も新假名遣で出版されつつある」状況だというのに、よくもこんなお気楽な国語論が書けるもんだと感心してしまう。
「歴史的假名遣によるウェブサイトやブログも普及に一定の役割を果たす筈である。」なんて自惚れも良いところだ。
松原信者が長年行ってきた「盡力」とやらで、一体どれだけの歴史的仮名遣いファンが増えたというのだろうか?
経済ジャーナリスト氏もこんな駄文を書いてる暇があったら、久しぶりに松原正氏の論文が「正論」誌に載ったんだから、それについてのご自分の見解を明らかにしたほうがよろしいんじゃないだろうか?

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