2009/2/4  0:39

行政と業者の癒着例・サイボウごみ処分場その8(無法地帯)  全国のサンパイ業者が注目!


■こうして、平成14年10月23日に最初の告発状を警察に提出してから、1年半後の平成16年5月12日に前橋地裁高崎支部で第1回公判が開かれ、即日結審し、被告の測量会社社長だけが刑事責任を取らされたのでした。といっても、執行猶予付きだったので、結局、具体的に誰も罰せられることなく、処分場だけが粛々と作られていったのでした。公判の内容は、次の調書を参照下さい。

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【公判調書】
平成16年(わ)第116号
第1回公判調書(手続)
被告人         野中 渡(出頭)
被告事件        有印私文書偽造・同行使
公判をした年月日    平成16年5月12日
公判をした裁判所    前橋地方裁判所高崎支部
裁判官         大島哲雄
裁判官書記官      黒澤美和
検察官         岡本 章
出頭した弁護人     高橋 勉(注:有名な高橋三兄弟法律事務所所属)
人定質問
    氏名      野中 渡
    生年月日、本籍、住居及び職業は起訴状記載のとおり
被告事件に対する陳述
    被告人     公訴事実はそのとおり間違いありません。
    弁護人     被告人と同様です。
検察官の冒頭陳述
            別紙冒頭陳述要旨記載のとおり
証拠調べ等
            証拠等関係カード記載のとおり
検察官の意見
            別紙論告要旨記載のとおり
被告人の最終陳述
            特にありません。
裁判官
            判決宣告
平成16年5月12日
 前橋地方裁判所高崎支部 裁判所書記官

【論告要旨】
有印公文書偽造・同行使 野中 渡
第1 事実関係
 本件公訴事実は、当公判廷において取調べ済みの関係各証拠によりその証明は十分である。
第2 情状関係
 本件は、被告人が、測量士としての業務を実施するに当たり、境界確定に同意していない隣地所有者がいたにもかかわらず、これらの者が同意したように偽って早期に境界を確定させようと企て、隣接所有者作成名義の書類を偽造した上、これを市役所に提出して行使した事案である。
 被告人は、測量士の資格を有し、測量会社を経営し、専門的立場で本件申請手続を受任していたのであるから、法令及び信義誠実の原則に従って業務を遂行すべき責任を負っていた。
 しかるに、被告人は本件において、実際には境界確定に同意していない住民が同意した旨の虚偽の事実を申告して境界確定を申請すべく、偽造文書を作成した市役所に提出したのであり、かかる行為は、測量士制度に対する社会の信用を損なうおそれを有するとともに、行政手続に瑕疵を生じさせるおそれを有する行為と言える。
 本件犯行は、測量士の行為として言語道断であり、その刑事責任は決して軽視できない。
第3 求刑
 以上諸般の事情を考慮し、相当法条適用の上、被告人を■■■■に処するのを相当と思料する。
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■サイボウの文書偽造事件は、住民が何も知らないうちに、行政と特定の業者が勝手に書類を偽造して、手続きを進めてしまい、気が付いたときは、工事が始まっていたという典型的な事例であり、このほかにも、類似の事例がたくさんあります。

 今回は、たまたま行政の事務事業に不信感を抱いた住民から情報提供がなされたため、立件することができました。ところが、業者が行政とグルになっているため、偽造行為が犯罪として立件されても、提出した偽造書類は結果的に有効になるという、安中市独自の行政手続方法が浮き彫りになったわけです。

 51億円事件を起こした安中市役所の事務事業がいかにいい加減か、今回の偽造事件の被害者の証言を見てみましょう。

■「あれは確か平成14年の4月か5月ころの日曜日のことだったと思いますが、私が、この日会社が休みであったことからいつものように、空き家となった実家の草むしりに出掛けたのです。
 すると、家屋の西側にある畑に、今まではそこに無かった杭が数本打たれていたのです。
 私は、自分の土地に断りもなく勝手に意味の分からない杭が打たれていたので、その場でこれを抜いてしまいました。
 その杭を見ると長さ30センチメートルくらい、太さ5センチ角くらい、下半分が黒色で、上半分が赤色のもので、特に何もかいてありませんでした。
 私は、母が住んでいた大谷地区に、サイボウという会社が廃棄物の処理施設の設置計画を立てていることを知っており、この関係で大型車両の搬入用道路が実家の近くを通るという話が挙がっていたことも知っていましたので、もしかしたら、安中市か業者がその工事を行うために打ったものではないかと思い、その年の5月の連休明けに安中市役所土木課に問い合わせに行きました。
 そこで私は、市の職員に杭のことについて尋ねると、職員は『杭に安中市と書かれていなければ市が設置したものではなく、測量のために業者が打ったものでしょう。』と説明しながら、私に実家の土地の境界を確認したという境界確定書を見せたのです。
 この境界確定書を見ると、一枚目に、市長と申請者と土地の所有者が、公共財産との境界の協議を行い合意した、等と書かれており、さらに、各自が署名押印のうえ提出します、というような文言が書かれていたのです。
 さらにそこには、この協議をした日付として、立会年月日平成10年8月27日、と書いてありました。
 そして、2枚目には土地の所有者の名前と印鑑がたくさん書いてあり、その中に私の母の名前A子と、その横に○○という三文判のような印鑑が押されているのが見えたのです。
 私はすぐに、あれっ、どうして立会日には亡くなっていたはずの母の名前があるのだろう。字も、母の字ではない。と不思議に思い、市の職員に聞いて見たのですが、職員は資料を下げてしまい『市の方では分かりません。』とのことだったのです。
 確かにこの立会日の時点では、実家の土地の名義はまだ私の母A子のままだったのですが、字も違うし母は既に亡くなっていたので、誰かが勝手に実家の土地の境界を確認して、母の名前を書いて印鑑を押したんだな、と思いました。」

■この情報を入手した当会は、さっそく告発手続に踏み切ったわけですが、既に報告したとおり最初から警察は、なぜかこの事件に及び腰でした。告発状を出す場合、当会は通常は、前橋地方検察庁、群馬県警捜査二課、安中警察署の3箇所に提出しています。なぜなら、1箇所だけだと、すぐに無視されてしまうためです。

 殆どの場合、警察は告発状を受理するのを非常にためらうことが多いようです。以前は相談にいくだけでも「民事不介入」を理由に門前払いでしたが、桶川ストーカー殺人事件のあとは、かなり対応が改善されたかのように報道されていますが、実態はあまり変わっていないように思います。
 当会のメンバーの告発に際しても、警察は当初「正式に受理はできないが、参考のためにコピーだけ取らせてほしい」と言いました。情報はいただくが、捜査に着手するかどうかは、警察や検察幹部に聞かないと決められない、という姿勢です。したがって、まず、警察に告発状を受理してもらうまでが、一苦労なのです。

■今回は、たまたま、偽造書類のコピーが、情報公開制度を通じて入手できたため、警察はこの事件を無視することができませんでした。ところが、告発内容と証拠書類を精査した警察は、しばらくしてから、「検察の意向だ」と前置きして、「偽造されたのは文書ではなく、印影だけなので、時効により捜査できないと言ってきました。よほど、当会の告発状を受け取らないように、上層部から指示が出ていたのでしょう。

 当会は今回の事件について「証拠により、申請書類は明らかに偽造だから、その書類を使って行なわれた手続の結果も無効だ」と考えました。ところが、司直(警察+検察、さらに裁判所を含む場合もある)は、そのように判断しませんでした。

 行政と業者の癒着関係に、地元の政治家らが絡むと、余計、ルールが捻じ曲げられる傾向が強くなります。サイボウの処分場の場合、これまでにサイボウは、選挙で3000万円、周辺住民62戸への金銭配布で約2000万円、大谷の公民館新築費用やゲートボール場整備で1500万円、反対住民への切る崩し工作で過去15年間に数千万円使ったと思われます。また、その後、サイボウの後ろ盾になった潟Cー・ステージも、記述のとおり2000万円プラスアルファを工作費として費消しています。

 サイボウの処分場計画を当初から推進した中嶋延里氏と同じく地元の白石定男氏は、サイボウ社長の結城文夫氏と同様に、処分場の完成を見ずに、平成17年〜18年にかけて相次いで亡くなりました。当時、地元の情報では、ふたりは農協に1億円前後の借金があり、それがネックで進入道路の開通が遅れたと言われていました。地元農業の振興を責務とする農協は、実は、地元の農業振興地域に廃棄物を運ぶための道路建設を推進する人物らに、融資をしていたことになります。また、JA碓氷安中の前組合長は、サイボウ処分場への搬入道路建設に際して、安中市の中島市長(当時)宛に同意書を提出していました。地元の中山間地の農地を維持して、固定資産税を払っている住民に対して、これほど酷い仕打ちをするJA碓氷安中とは一体何でしょうか。

■ともかく、住民が勇気を奮い起こして、廃棄物処分場計画を食い止めようと、サイボウの代表者を告発しましたが、結局、得体の知れない力により、弾かれてしまいました。ところが、サイボウ処分場への搬入道路に絡む境界確定手続きに関わる文書偽造には、群馬県も関与したことがわかりました。県道前橋安中富岡線との交差点の部分で、サイボウが文書偽造をしていたことが、その直後に発覚したのです。なぜ警察は、最初の捜査でそのことを調べなかったのか、また、発覚後、再び当会が告発しようとして、今度は受理さえしなかったのか。別途、機会を見て、そのことを報告します。

【岩野谷の水と緑を守る会】
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