2018/8/3  22:26

大同スラグ控訴審…8月15日の第1回口頭弁論が迫り、被控訴人群馬県から控訴答弁書が到来!(前編)  スラグ不法投棄問題

■当会が東吾妻町萩生地区の圃場整備事業で、農道に大同の生スラグが敷砂利として投棄されていた現場をはじめて2014年6月1日に確認して以来、4年2カ月が経過しました。「臭いものに蓋をしないでほしい」と農道舗装工事施工主体である吾妻農業所長に電話で懇願したにもかかわらず、その直後、有害スラグを撤去せずに舗装工事が行われたため、住民監査請求を2015年1月30日に提出しました。しかし、棄却されたため、2015年4月30日に住民訴訟を提起しました。以来ほぼ3年が経過しようとしていた2018年3月16日(金)午後1時10分に前橋地裁21号法廷で開かれた判決言渡弁論において、裁判長の「主文 原告らの請求を棄却する。訴訟費用は原告らの負担とする」という発生が法廷に響き渡りました。この判決を確定させてしまうと、さまざまな方面で収拾のつかない事態が発生し、我が国の土木建設業界のみならず、環境面に甚大な影響を及ぼしかねないため、当会は2018年3月26日(月)に、前橋地裁で控訴手続きをとり、第1回口頭弁論が、きたる8月15日(水)午後2時から東京高裁第22民事部で開廷されます。その2週間前の8月1日に被控訴人から控訴答弁書16頁がFAXで送られ、8月3日に乙号証を含めた一式のハードコピーが当会に郵送されてきました。
クリックすると元のサイズで表示します
※FAXで送られてきた控訴答弁書:PDF ⇒ 20180802_tiifaxj.pdf

 一審敗訴以降のこの件に関する情報は、次の当会のブログを参照ください。
○2018年3月27日:大同スラグ裁判・・・3月16日に前橋地裁が言渡した判決を不服としてオンブズマンが3月27日に控訴状提出!
http://pink.ap.teacup.com/ogawaken/2604.html
○2018年5月15日:大同スラグ裁判・・・3月16日の前橋地裁での敗訴判決を受けて、東京高裁に控訴理由書を提出!
http://pink.ap.teacup.com/ogawaken/2640.html
○2018年5月26日:大同スラグ裁判・・・控訴審の第1回口頭弁論が8月15日に東京高裁で開廷が決定!
http://pink.ap.teacup.com/ogawaken/2648.html

 それでは被控訴人から送られてきた控訴理由書を見てみましょう。

*****送付書*****PDF ⇒ 201808030_soufusho.pdf
東京高等裁判所第22民事部二に係 御中
ご担当 神 山 書記官 殿
控訴人
小 川  賢  様
                          平成30年8月1日
                     前橋市大手町3丁目4番16号
                     被控訴人代理人
                       弁護士 関  夕 三 郎
                     電話027−235−2040
            送  付  書
   事件の表示 :御庁 平成30年(行コ)第139号
          住民訴訟控訴事件
   当 事 者 :控 訴 人 小 川   賢
          被控訴人 群 馬 県
   次 回 期 日 :平成30年8月15日午後2時00分

 下記書類を送付致します。ご査収の程、宜しくお願い申し上げます。
      1 控訴答弁書          1通
      2 証拠説明書(乙31〜33の2) 1通
      ※書証のクリーンコピーは本日郵送いたします。
                               以 上
------------------------- 切らずにこのままでお送りください -----------------------
            受  領  書
上記書類、本日受領致しました。
                    平成30年 8月 2日
             控訴人   小 川   賢  ㊞
東京高等裁判所第22民事部二に係(神山書記官殿)御中:FAX03-3580-4885
石原・関・猿谷法律事務所(弁護士 関夕三郎)御中  :FAX027-230-9622

*****控訴答弁書*****PDF ⇒ 201808031_kouso_touben...
<P1>
平成30年(行コ)第139号 住民訴訟控訴事件
控 訴 人  小  川    賢
被控訴人  群   馬   県

              控訴答弁書

                           平成30年8月1日

東京高等裁判所 第22民事部二に係 御中

              〒371−0029
               群馬県前橋市大手町3丁目4番16号
               石原・関・猿谷法律事務所(送達場所)
               TEL 027-235-2040 / FAX 027-230-0622
                  被控訴人訴訟代理人
             被控訴人訴訟代理人弁護士  関 夕 三 郎
               同    指定代理人  富 澤 貞 夫
               同    指定代理人  篠 原 孝 幸
               同    指定代理人  澤 下   勲
               同    指定代理人  稲 木 一 秀
               同    指定代理人  油 井 祐 紀

第1 控訴の趣旨に対する答弁
 1 控訴人の控訴をいずれも棄却する

<P2>
 2 控訴費用は控訴人の負担とする
  との判決を求める。

第2 控訴人の平成30年5月15日付け控訴理由書に対する認否・反論
 1 (1)について
  (1) 第1段落及び第2段落について
   認める。
  (2) 第3段落について
   否認する。*1)冒頭の「乙2号証」は,正しくは「乙3号証」である。
   たしかに,平成25年4月23日に開催された平成25年県営萩生川西土地改良事業推進協議会第24回工事委員会(以下,「第24回工事委員会」という。)において,関係者から,支道6号に関連して,支道側からの進入路の要望は出されており,支道6号を舗装して欲しい旨の要望は出ていない。しかし,支道6号を舗装しないで欲しい旨の要望が出たわけでもない
  (3) 第4段落について
   認める。
  (4) 第5段落について
   否認する。
   控訴人は,本件再生砕石が使用されていた農道以外は舗装工事が全く行われていないかのような主張をするが,被控訴人は,平成26年度の地域公共事業調整費によって本件舗装工事を行った後も,更に本件は場整備事業の施工地域内において,以下のとおり,5つの路線について舗装工事を施工しており(乙33の1,2参照),本件舗装工事を行った5路線のみ殊更に舗装工事を実施したわけではない。
  @ 支道6−1号

<P3>
    平成28年度の地域公共事業調整費として舗装工事を実施。
    急勾配を理由とし,幅員4.0m×長さ180.52mを舗装。
  A 支道18号
    平成28年度の地域公共事業調整費として舗装工事を実施。
    急勾配を理由とし,幅員4.0m×長さ125.50mを舗装。
  B 支道22号線
    平成27年度の地域公共事業調整費により実施。
    急勾配を理由とし,幅員4.0m×長さ141.55mを舗装。
  C 指導24−1号線
    平成27年度の地域公共事業調整費により実施。
    維持管理上の必要及び営農上利用が多いことを理由とし,幅員4.0m×長さ138.12m舗装。
  D 支道24−2号線
    平成27年度の地域公共事業調整費により実施。
    急勾配を理由とし,幅員4.0m×長さ203.44mを舗装。
  (5) 第6段落について
   支道27号が急勾配の農道でないことは認め,その余は否認する。
   支道6号は,縦断勾配が8パーセントを越える地点が含まれており(甲10・17頁エ(ア)参照。12.550パーセントの勾配の地点が含まれていることについて,乙1・3頁。),舗装することが望ましい急勾配の農道である。
   また,第24回工事委員会における被控訴人担当者の説明は,「急勾配の路線,維持管理上必要な路線,営農上利用状況の多い路線」について舗装を検討して行くという内容であり(乙3),将来的な舗装の検討対象を急勾配の路線には限定しておらず,支道27号を舗装したことは第24回工事委員会における説明と何ら矛盾しない
  (6) 第7段落について
   否認する。

<P4>
   本件農道舗装工事において5つの路線の舗装工事を行った目的ないし理由は,被控訴人の平成28年3月15日付け第2準備書面の第2の2項(1)ないし(2)(6ないし7頁),平成29年3月7日付け第9準備書面の第1・1項ないし2項(2頁)で述べたとおりである。
  (7) 第8段落について
   否認する。
 2 (2)について
   原判決の引用部分は認め,その余は全て否認する。
   控訴人は.原判決が本件舗装工事の仕様について「(・・・・甲8記載の取付舗装工事標準構造図に準じたものと推認される。)」と認定したことを捉え,本件舗装工事の実際の施工と甲8の仕様が異なっている点など論(あげつら)って種々論難するが,本件舗装工事の仕様は,標準断面図(甲23)のとおりであり,本件再生砕石とは全く無関係に設計された甲8と比較して,表層工が3センチメートル,下層路盤厚が15センチメートルとなる点で基本的に同等の仕様となっている。
 なお,標準断面図(甲23)に破線で表示されているのは既設路盤材の厚さであり,掘削を意味しているわけではない(なお,図面の一般的な標記方法として,破線が掘削を意味するわけではない。乙23号証では,引き出し破線の部分に「既設路盤材」と明記しており,掘削を意味しないことが明確になっている。)。
 3 (3)について
  (1) 第1段落及び第2段落について
   概ね認める。
   控訴人が引用する「鉄鋼スラグ製品の管理に関するガイドライン新旧対照表」(甲77)*2)控訴理由書3頁下から3行目の「甲76号証」は,正しくは「甲77号証」である。は,2014(平成25)年6月1日改正のものと2015(平成27)年1月14日改正のものの新旧対照表であり,いずれも,被控訴人が平成25年2月19日に南波建設に対して本件農道整備工事を発注した後のガイドライ

<P5>
ンである。本件農道整備工事を発注した当時のガイドラインは,乙1である。
  (2) 第3段落について
   「舗装を実施」するとは敷砂利のままにしないことを意味することは認め,その余は否認する。
   本件農道整備工事を発注した当時,被控訴人は,ステージコンストラクションを前提とする下層路盤材として使用するものであるから「鉄鋼スラグ製品の管理に関するガイドライン」(乙1)に抵触することはないものと認識していた。
  (3) 第4段落ないし第8段落について
   控訴人の主張は,要するに,群馬県土木工事標準仕様書が規定している路盤材は@「クラッシャラン,砂利,砂,再生クラッシャラン」,A「クラッシャラン鉄鋼スラグ(高炉徐冷スラグ)」,B「クラッシャラン鉄鋼スラグ(製鋼スラグ)」の3種類であるところ(乙12・7−233頁の表3−2−17参照),本件農道整備工事で指定された路盤材は「再生砕石」であり,上記AやBの鉄鋼スラグは指定されていないから,@「クラッシャラン,砂利,砂,再生クラッシャラン」が使用されなければならなかったのであって,それにも関わらずクラッシャラン鉄鋼スラグがブレンドされていた本件再生砕石を使用したのは不適切であり,他方,ブレンド骨材の取扱に係る県土整備部監理課通知(甲9)では,ブレンド骨材を路床工や路面敷砂利に使用することは禁じているのであり,本件農道整備工事では敷砂利として使用されていたのであるから,本件農道整備工事に本件再生砕石を使用したのは上記管理課通知にも抵触するのであるから,結局,本件農道整備工事における本件再生砕石の使用は,所定の各種基準や通知に適合していないという趣旨と解される。
   しかし,本件の争点は,本件舗装工事に係る支出負担行為及び支出命令に関する違法の有無であるところ,控訴人の上記主張は,専ら本件農道整備工事の違法ないし不当を主張するものであり,本件の争点との関連性がない。仮に本件農道整備工事に本件再生砕石の使用を認めたことに不適切な点があったとしても,本件訴訟で判断されるのは,当時の状況で本件舗装工事を行ったことについての違

<P6>
法性の有無である。
  (4) 第9段落ないし第10段落について
   認める。
  (5) 第11段落について
   JIS−A5015が平成25年に改正されたことは認め,その余は否認する。
   上記改正でJIS−A5015に追加されたのは,抽象的な「環境安全品質」*3)なお,「環境安全品質」とは,「道路用鉄鋼スラグの出荷から,道路の施工時及び利用時だけでなく,その利用が終了し,解体後の再利用時又は最終処分時も含めたライフサイクルの合理的に想定し得る範囲において,道路用鉄鋼スラグから影響を受ける土壌,地下水などの環境媒体が,各々の環境基準などを満足できるように,道路用鉄鋼スラグが確保すベき品質」を言うものとされる(JIS−A5015の3.3。甲78の4枚目)。なるものではなく,環境安全品質に関わる多くの規定が追加されている。
  (6) 第12段落について
   否認する。*4)控訴理由書5頁2行目の「甲77号証」は,正しくは「甲78号証」である。
   被控訴人が検査を外部の専門業者に委託してはならない理由は全くない
  (7) 第13段落について
   概ね認める。
   控訴人は,県土整備部監理課通知(甲9)が「スラグ混合再生路盤材は道路用鉄鋼スラグに天然石を混合したもの」であると明記している旨主張するが,正しくはブレンドの主従が逆であり,上記通知では,ブレンド骨材は「砕石骨材(クラッシャラン)にクラッシャラン鉄鋼スラグをブレンドした骨材」という記載をしている。
  (8) 第14段落ないし第15段落について
   原判決及び廃棄物処理に関する指示書(甲5)の引用部分は認め,その余は否認する。
   被控訴人が上記指示書(甲5)において大同エコメットに対して「中央橋混合場」 の土壊汚染の調査を指示したのは渋川工場スラグには六価クロムやふっ素が常に同程度含まれている恐れがあるからである旨の主張は,控訴人の推測であり,

<P7>
合理性がない。「中央橋混合場」は,鉱さいである渋川工場スラグの再生処理を行っていた場所であることから,土壌汚染の調査を指示したのである。渋川工場スラグに六価クロムやふっ素が常に同程度含まれている恐れがあったために指示したものではない
  (9) 第16段落について
   否認する。
 (10) 第17段落について
  ア 1つ目の中黒は,JIS−A5015が定める「道路用鉄鋼スラグ」はスラグのみで構成されているものを指すこと,本件再生砕石は砕石骨材と鉄鋼スラグがブレンドされたものであることは認め,その余は否認する。
    上記の事実は,当然に検査方法を帰結するものではない
  イ 2つ目の中黒は,国土交通省の発表資料の引用部分(甲79*5)控訴理由書6頁3行目の「甲78号証」は,正しくは「甲79号証」である。・14頁)は概ね認め,その余は否認する。
    控訴人は国土交通省が鉄鋼スラグのみを抽出して有害物質の含有量等を調査する旨公表したかのように恣意的に引用するが,国土交通省が抽出して検査したのは「鉄鋼スラグと類似する材料の有無を判定する調査」,すなわち,鉄鋼スラグ“のような”骨材が使用されていた場合に“その”骨材が鉄鋼スラグか否かを判別するための調査であり,これは抽出して検査するのが当然である。その後に行われる「有害物質の含有量等を確認する調査」については,国土交通省は,「・・・群馬県環境森林部からの助言等を踏まえ,有害物質の含有量等について,分析試験等を実施することとしております。」(甲79・3頁)としているとおり,実際,被控訴人と同様,混合した状態で試験を行った。
    なお,控訴人は,JIS−A5015に準ずる試験を行うのであれば鉄鋼スラグのみを抽出して実施するのが当然である旨主張するが,JIS−A5015の付属書D「道路用鉄鋼スラグの環境安全品質試験方法」には,

<P8>
    D.3 試験の採取及び縮分
     試料の採取及び縮分は,7.1による。
   との規定があり,JIS−A5015の本文には,
    7.1 試料の採取
     試料は,全体を代表するように採取し,合理的な方法で縮分して供試試料とする。
   との規定があるのであって,これに準じて試験を行うのであれば,むしろ,ブレンドされている本件再生砕石については,ブレンドされた状態のまま試料を採取するのが合理的である。
 ウ 3つ目の中黒は,砕石骨材と鉄鋼スラグが常温で溶融して一体化することがないのは認め,その余は否認する。
   検査方法は,土壌汚染対策法に準拠し,@土壌に含まれる有害物質が地下水に溶出し,その有害物質を含んだ地下水を経口摂取するリスク,及びA有害物質を含む土壌を直接的に経口で摂取し,又は,その土壌が皮膚に接触することで皮膚から有害物質が摂取するリスクに着目して,安全性を確認・維持するために必要かつ合理的な方法によって行われるべきものであり,対象物質の形状から導かれるわけではない
 (11) 第18段落について
   否認する。
 4 (4)について
  (1) 第1段落ないし第2段落について
   概ね認める。
  (2) 第4段落ないし第5段落について
   被控訴人が平成26年1月31日に廃棄物処理法に基づいて大同エコメットに対する立入調査を実施し,その調査結果を踏まえて廃棄物処理に関する指示書(甲5)を発出したこと,大同エコメットが上記指示に従ったことは認め,その余は否認する。

<P9>
   改善命令や措置命令は,改善の指示に従わなければ当然に発令されるものではなく,それぞれの要件(例えば,措置命令については,既に行われた産業廃棄物の基準に適合しない処理に起因して,生活環境保全上の支障が生じ,又は生ずるおそれがあること等)を充たした場合に初めて発令されるものである。
  (3) 第6段落ないし第9段落について
   独立行政法人水資源機構(以下「水資源機構」という。)が渋川工場スラグを撤去したことは認め,その余は否認ないし争う。
   水資源機構が渋川工場スラグを撤去したのは,水道用水等の水源として利用される用水路等の直近の管理用道路等だったからである(甲63)。
   吾妻農業事務所農村整備課長,南波建設及び吾妻農業事務所が取り得た対応等については,本件の争点と関連性がない
  (4) 第10段落ないし第13段落について
   被控訴人が佐藤建設工業に対して産業廃棄物収集運搬業等の許可の取消処分を行ったことは認め,その余は否認する。
   控訴人は,渋川工場スラグの適正処分が今後問題になる旨主張するが,この問題の対応方針については,平成27年11月13日,国土交通省関東地方整備局,被控訴人及び渋川市において一定の方針が確認されており(乙31),他の自治体・及び民間も基本的にこれに添って対応しており,適切な対応が行われていくことが見込まれる状況となっている。
 5 (5)について
  (1) 第1段落について
   認否の必要を認めない。
  (2) 第2段落について
   吾妻農業事務所が環境安全品質試験(JIS−A5015の7.9及び付属書D)を実施していないこと,及び群馬県土木工事様準仕様書の引用部分(乙12・7−231頁)は認め,その余は否認する。
   本件舗装工事を施工した各農道に「撤去を要するような有害物質」がないこと

<P10>
は,被控訴人がプロファ設計株式会社に委託した試験によって確認済みである(乙14)。
  (3) 第3段落について
   大同特殊鋼が環境基準値の10倍のふっ素含有量を社内の上限値の目安にしていた旨の主張は不知,その余は否認する。
  (3) 第4段常について
   認める。
  (5) 第5段落ないし第6段落について
   本件の争点との関連性が不明であるが,全て否認する。
  (6) 第7段落ないし第11段落について
   原判決の引用部分は認め,その余は本件の争点との関連性が不明であり否認の必要を認めない。
  (7) 第12段落について
   争う。
 6 (6)について
   原判決の引用部分は認め,その余は否認する。
   なお,被控訴人は,本件舗装工事を発注した当時,本体農道整備工事における本件再生砕石の敷設は県土整備部監理課通知(甲9)に抵触するものではないと認識していたから,これを隠蔽する目的で本件舗装工事を行ったということは論理的にあり得ない
 7 (7)について
   原判決の引用部分は認め,その余は否認する。
   控訴人は,「地域“振興”調整費事務取扱要領」(傍点“”は引用者)を引用しているところ,これは,群馬県のホームページのうち,桐生行政県税事務所のページに掲載されていたものを参照したものと思われる。*6)今般,桐生行政県税事務所に問い合わせたところ,古い要領が更新されないまま掲載されていることが確認され,可及的速やかに対応を検討するとのことであった。しかし,この要領は,平成16年4月1

<P11>
日に策定された後,数次の改正が行われているところ,平成26年4月1日までのいずれかの改正*7)今般,いずれの改正の際に名称が変更されたのか調査したが,文書の保存期間(5年間)が経過している関係もあり,いずれの改正で変更されたか特定するに至らなかった。の際に名称が「地域調整費事務取扱要領」に改正されており,本件舗装工事が締結された平成26年6月12日(甲21・7頁)当時に適用されていたのは,乙第4号証で提出したものである。
 8 (8)について
   否認ないし争う。

第3 群馬県内で渋川工場スラグが使用された地点の対処の状況
 1 渋川工場スフグが社会問題化したことを受け,国土交通省関東地方整備局.被控訴人及び渋川市は,その対応方針を協議するため,「鉄鋼スラグに関する連絡会議」を開催し,平成27年11月13日開催の第3回会議において,概要,以下の対応方針を確認した(乙31・2頁及び3頁)。
  @ 鉄鋼スラグを含む材料が環境基準値を超過している施工箇所の対策
    ・管理者において将来にわたり管理できない施工箇所等については撤去を行う。
    ・前記以外の箇所については,県環境部局の助言を得ながら表面被覆等を行う。
  A 鉄鋼スラグを含む材料が環境基準値を満足している施工箇所の対策
    ・環境基準値を満足しているものの,スラグへの経口・接触リスクが高いと考えられる小・中学校等の箇所については,県環境部局の助言を得ながら必要に応じて鉄鋼スラグを含む材料が表面に出ている施工箇所の表面被覆等を行う。
  B 鉄鋼スラグを含む材料を存置する場合の対応
    ・存置する工事の施工箇所については,県環境部局がリスト化し地下水の常時監視等を通じて,引き続き,環境への影響等について監視を行う。

<P12>
    ・公共工事事業者としても,存置する施工箇所については,将来,修繕工事や占用工事等で該当箇所を掘削する場合は,県環境部局の助言を得ながら廃棄物処理法等の関係法令への適用状況を踏まえ適切に対応していく。
  本体舗装工事は,上記の方針に沿うものであり,この点からも,本件舗装工事に係る支出負担行為を専決したことについて吾妻農業事務所農村整備課片山に裁量権の範囲を逸脱又は濫用がなかったことは明らかというべきであり,地方自治法2条14項に違反する違法はなく,また,これに引き続いて行われた支出命令も違法ではないから,控訴人の請求に理由はなく,本件控訴は棄却されるべきである。
 2 なお,その後,上記方針は,他の自治体や民間にも概ね受け入れられ,被控訴人は, 渋川工場スラグの使用筒所のリスト化を進めるとともに,地下水の常時監視等を通じて環境等への影響について監視を行っている。平成29年12月末現在,被控訴人がリスト化した施工筒所は,公共工事が合計347か所,民間工事が112か所であり,そのうち地下水の汚染が確認された地点は1か所もない(乙32)。
                          以 上

*****証拠説明書*****PDF ⇒ 201808032_shouko_setumeisho.pdf
<P1>
平成30年(行コ)第139号 住民訴訟控訴事件
控 訴 人  小  川    賢
被控訴人  群   馬   県
       証拠説明書(乙31〜33の2)
                        平成30年8月1日
東京高等裁判所 第22民事部二に係 御中
                被控訴人訴訟代理人弁棲士 関 夕 三 郎

●号証:乙31
○標目(原本・写しの別):第3回 鉄鋼スラグに関する連絡会議(議事次第,議事概要,関連資料)(写し)
○作成年月日:H27.11.13
○作成者:被控訴人外
○立証趣旨:国交省関東整備局,被控訴人及の渋川市の三者において,渋川工場スラグに関し,環境基準値を超過している箇所及び満足している箇所のそれぞれの対処方針,並びに,渋川工場スラグを含む材料を存置する場合の対処方針について機認した内容など。
 基本的に表面被覆等により対処することとされ,存置する施工箇所については,県環境部局がリス

<P2>
ト化し,地下水の常時監視等を通じて,環境への影響について監視を行うこととされた。
●号証:乙32
○標目(原本・写しの別):大同特殊鋼渋川工場から排出された鉄鋼スラグに関する使用箇所の解明等の状況について(写し)
〇作成年月日:H29.12月末ころ
〇作成者:群馬県環境森林部廃棄物・リサイクル課
〇立証趣旨:群馬県内で渋川工場スラグが使用されている箇所は,平成29年12月末現在,公共工事で347か所,民間工事で112か所あるところ,周辺地下水の汚染が確認された地点は1か所もないこと。
●号証:乙33の1
○標目(原本・写しの別):計画平面図(写し)
〇作成年月日:H30.7月
〇作成者:被控訴人担当者
〇立証趣旨:本件ほ場整備事業の対象区域内において,本件舗装工事以降も,5つの渡船の舗装工事が行われており,本件舗装工事の対象となった路線のみが殊更に舗装されたわけではないこと。
 本計画平面図中,本件舗装工事の対象路線は緑色(耕道7と耕道8号が若干識別しにくいが,図面左下にある。),との後に舗装工事が施工された路線は青色で標記されている。
 なお、本件舗装工事の対象路線については,乙19が分かりやすい。
●号証:乙33の2
○標目(原本・写しの別):本件舗装工事以外の舗装工事路線(敷砂利実施後の舗装路線)
(写し)
〇作成年月日:H30.7月
〇作成者:被控訴人担当者
〇立証趣旨:本件舗装工事の後に実施された舗装工事の工事概要。なお,参考までに,本件舗装工事の概要も下段に記載してある。
                        以 上

*****書証目録*****PDF ⇒ 201808033_shoshou_mokuroku.pdf
●乙第31号証:第3回 鉄鋼スラグに関する連絡会議
PDF ⇒ 201808034_otsu_no.31.pdf
●乙第32号証:大同特殊鋼渋川工場から排出された鉄鋼スラグに関する使用箇所の解明等の状況について
PDF ⇒ 201808035_otsu_no.32.pdf
●乙第33号証の1:計画平面図(写し)
PDF ⇒ 201808036_otsu_no331.pdf
●乙第33号証の2:本件舗装工事以外の舗装工事路線(敷砂利実施後の舗装路線)
PDF ⇒ 201808037_otsu_no.332.pdf
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【市民オンブズマン群馬事務局からの報告・この記事は後半に続く】
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