2011/6/8  23:34

東電顔負けの二枚舌企業の東邦亜鉛がよこした重金属汚染対策の「個別対応」拒否表明状  東邦亜鉛カドミウム公害問題

■亜鉛地金生産能力として現在、年産15万9200トンを保有し、国内3位にランクされる東邦亜鉛鰍ヘ、戦中、ヘルメット用の「高度鋼」という兵士の命を守る大事な金属を生産する国策工場だという触れ込みで地元住民をだまして、現在の群馬県安中市中宿に進出し、工場設置のその日から、亜鉛製錬を開始し、その工程で人体に有害な亜硫酸ガスやカドミウムを垂れ流し続けてきました。


 したがって、地元の年配者は、今でも東邦亜鉛のことを「コードコー」と呼んでいます。
 創業以来、亜硫酸ガスによる喘息とカイコの大量死に苦しみ、重金属により米麦など農産物の汚染に悩まされてきた地元住民は、徒手空拳で、東邦亜鉛という大企業に立ち向かってきましたが、いずれも会社側の卑劣な手段によりはじき返されました。

 ようやく昭和40年代に日本各地で社会問題化した公害問題により、安中公害として世に知られるようになりましたが、いわゆる、有機水銀による熊本県水俣市不知火海沿岸地域の「水俣病」と新潟県阿賀野川流域の「第2水俣病」、カドミウムによる富山県神通川流域の「イタイイタイ病」、窒素酸化物・硫黄酸化物を含んだコンビナート排ガスによる「四日市ぜんそく」、そしてダイオキシンによる「カネミ油症」のような四大公害病とまでは騒がれませんでした。

 その背景には、東邦亜鉛が政治家を使い行政やマスコミに対して裏工作をしていたことが挙げられます。そして、公害問題後も、十分な対策がとられないまま、現在に至っており、創業時から「高度鋼」製造所として事業目的を偽った体質は、戦後65年を経過しても、依然として同社の遺伝子として継承されているのです。

■その典型例は、いまだに東邦亜鉛安中製錬所周辺の広大な地域に、70年間も降り積もったカドミウムをはじめとする重金属を含む降下ばいじんで汚染された土壌がそのまま放置されていることです。

 このため、地元住民らは、現在でも東邦亜鉛に対して早期の汚染土壌の除去対策を要請していますが、東邦亜鉛ではあれこれ理屈を捏ねて、対策を先送りにしてきました。そのため、長年にわたる公害闘争で疲れ切った住民らは、東邦亜鉛という会社と、それを放置してきた行政への不信感を募らせているのです。

 しかし、こうした事態をもはや放置しておけない事情が発生しました。今年2月28日に食品衛生法が改正され、カドミウム汚染土壌で栽培された農作物が含有するカドミウム等の重金属濃度が、厳しくチェックされ、基準値を超えたものは市場に出せなくなったのです。

■東邦亜鉛のカドミウム公害に苦しめられている地元住民の一人である当会の事務局長は、安中市にある群馬県の安中土木事務所の県道にそって、100mほど南のところに水田を保有しています。隣接土地には、現在安中市長の岡田義弘氏が、兄の所有していた農地に牧草小屋と偽って建設した、代議士でも顔負けのエアコン、電気、ガス、水道付きの立派な選挙事務所があります。

 事務局長は、この水田で長年稲作を行ってきましたが、隣接の岡田義弘氏が1993年、市議をしていたころ、前述の「牧草小屋」を建設するために、なじみの地元建設会社の「大手組」が野殿地区に上るヒヤ坂の危険なカーブの道幅を拡幅する安中市の公共工事を請け負った際に、山林を切り崩して生じた大量の残土を水田に持ち込んで埋土をしたため、不安になり、1995年に収穫した「朝の光」の玄米サンプルを日本穀物検定協会に送り、カドミウム濃度を検査してもらったのでした。

 その結果、0.7ppmというカドミウム濃度が測定されたため、当時県議になったばかりの岡田義弘氏に確認を求めたところ、岡田氏は「司直の前でないと話せない」などという返事をよこしました。

 そこで、行政に対して、高濃度の汚染の事実を報告するとともに、対策を講ずるよう要請しましたが、群馬県の担当者がほぼ2年ごとに変わってしまい、その都度、新任者に説明をしてきたにもかかわらず、誰も何もしようとしませんでした。

■歳月が経過して、平成23年になってしまいました。今年2月28日の食品衛生法の改正を機会に、当会の事務局長は、4月30日付で、嘆願書を東邦亜鉛に提出するとともに、写しを岡田義弘・安中市長に直接手渡し、群馬県知事にも担当部署を通じて直接提出しました。

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平成23年4月30日
〒103-8437東京都中央区日本橋本町1丁目6番1号(丸柏ビル3 〜5階)
 東邦亜鉛且ミ長 手島 達也 様
(写し)〒371-8570 前橋市大手町1-1-1
    群 馬 県 知 事 大澤 正明 様
    〒379-0192熊県安中市安中1-23-13
     安 中 市 長 岡田 義弘 様
                 〒379-0114群馬県安中市野殿980
                 小川 賢
安中市安中字下山4286-2番地の水田のカドミウム土壌汚染と対策について(確認とお願い)
 平素より、地域の産業振興に関してご尽力賜り厚く御礼申し上げます。
 さて、標記番地等の農地に関しましては、平成7年度に収穫された玄米中のカドミウム含有量を分析しましたところ、別紙の通り0.70ppmという結果が得られました。その結果を行政に報告して再三にわたり善処を要請してきましたが、爾来15年以上を経過した現在に至るまで、遺憾ながら何らの対策も取られておりません。
 この間、自分の所有地から土壌を客土することも検討しましたが、野殿地区に所有する所有地はいずれもカドミウム等重金属に汚染されており、非汚染土壌による客土や埋立が困難な状況になっております。そこで、前述の通り、行政に対して、公共事業で排出される非汚染土壌の残土の受け入れについてお願いしてきたのですが、全く実現に至っておりません。
 つきましては、原因者である貴社に、汚染土壌の除去と、健全な非汚染土壌の客土について至急検討いただき、早期に対策をお取りいただけますよう、お願い申し上げます。
ため、下記について、ご調査およびご確認下さるようお願い申しあげます。
 なお、本状の受領及び検討結果の通知につきましては、書面で上記宛先へ5月31日までにご回答下さるようお願い申しあげます。
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■そして、平成23年5月31日付で、次の回答書が東邦亜鉛から速達で送られてきました。
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             平成23年5月31日
小 川  賢 様
             東京都中央区日本橋本町一丁目6番1号
             東邦亜鉛株式会社
             環境管理部長 冨澤芳幸 印
 拝啓 小川様には平素より弊社安中製鉄所並びに従業員に対しまして、格別のご厚情を賜り、心より感謝申し上げます。
 さて、この度ご要望のありました「小川様所有の水田のカドミウム汚染と対策」について、弊社の対応を以下の通りご回答申し上げますので、何とぞご理解を賜りますようお願い申し上げます。
                        敬具
    ご要望に対する回答
1.ご高承の通り、昨年(平成22年)は、食品の規格基準の改正(玄米中のカドミウム含有量基準の見直し)に伴い、農用地の土壌の汚染防止等に関する法律施令今やカドミウムの検定方法を定める省令の一部が改正されています。(平成22年政令第148号、平成22年環境省令第11号)
2.具体的には、汚染土壌地域の指定要件や、試料の検定方法等も新しく定められており、県・市も新しい法律に基づいて対応を始めていますので、弊社としても県・市のご指導に従って適正な対応を図りたいと考えています。
3.岩野谷地区の農用地に関係する地権者の皆さんには、長きにわたりご迷惑とご負担をお掛けしており誠に心苦しい限りでありますが、このたびお申し越しのありました小川様所有の土地については、従来より対策地域に指定されていないと認識しておりました。
 弊社としてはあくまで法律に定められた基準に基づき、行政指導の下で公正な対応を図りたいと考えています。
4.つきましては、小川様の土地に関して汚染土壌の排客土による土壌改善もしくは埋立のご要望がありましたが、弊社としてはこれまでの対応経緯も尊重しながら、地域全体の問題として解決を目指すべきと考えていますので、個別対応をお受けできないことにご理解を賜りたいと思います。
                       以 上
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■この内容から、東邦亜鉛が「コードコー」と偽って進出してきた当時からの遺伝的体質をそのまま継承していることが、よくお分かりいただけると思います。

 とりわけ、そのことを象徴的に表していることは、「弊社としてはこれまでの対応経緯も尊重しながら、地域全体の問題として解決を目指すべきと考えていますので、個別対応をお受けできないことにご理解を賜りたい」というくだりです。

 地域にすむ住民が、地域全体の問題として重金属の汚染土壌に取り組もうとしても、それが「個人」による嘆願書だから、「個別対応」はしない、というのです。つまり、東邦亜鉛としては、行政などが調査して汚染地域として認定しない限り、放置しておけばいいのだ、という考えなのです。

 実際に被害に苦しんでいる住民としては、これまで15年以上も行政に対策を要請してきても、行政は何もしようとしないため、東邦亜鉛への直訴を余儀なくされたのです。

 東邦亜鉛は、あえてその事情を十分承知の上で、上記の内容の回答をしてきました、

■このような詭弁を、平然と住民に突きつけることができるのは、地域に、東邦亜鉛を擁護する後ろ立てが存在するからです。つまり、東邦亜鉛は行政をコントロールできる立場にあるのです。換言すると、行政は東邦亜鉛の意向に沿ってこれまでも、そしてこれからも事務事業を行っていくのです。

 東邦亜鉛は、「個別対応」には応じないと明言しました。これが如何に「コードコー」的な体質を自ら示しているのか、次項で検証してみたいと思います。

【ひらく会情報部・東邦亜鉛カドミウム等重金属汚染対策研究班・この項つづく】

<参考情報>
東日本大震災で、原料の鉱石を陸揚げする小名浜港の埠頭の被害と、同社小名浜精錬所の津波による影響で、原料の亜鉛精鉱の供給が滞っていた東邦亜鉛安中製錬所は、計画停電が終了した4月14日から通常の3割程度の操業を続けていました。この理由としては、小名浜製錬所と安中製錬所は、同社の主力製品である亜鉛の製造拠点として、海外から輸入した亜鉛原料の3分の2を、小名浜製錬所で加熱してから安中製錬所に輸送し、電気分解して地金に仕上げ、残りの3分の1は小名浜製錬所を介さず、安中製錬所で加熱処理し、地金にまで仕上げていたからです。小名浜製錬所は震災で受電設備や煙突が損傷し、安中製錬所は計画停電の影響で操業が止まっていました。
6月1日からの小名浜製錬所の稼働開始で、次第に増産体制に移行していくようです。同社が6月3日付にプレス発表をした内容は次の通り。
http://www.toho-zinc.co.jp/news/2011/news_20110603.pdf
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平成23年6月3日
各位
会 社 名 東邦亜鉛株式会社
代表者名 代表取締役社長 手島達也
(コード番号5707 東・大証第1部)
問合せ先 総務部 大久保浩、本石泰男(電話番号03-3272-5611)
東日本大震災による影響について(第3報)
 この度の東日本大震災により被災された皆様には、心よりお見舞いを申し上げます。
 さて、当社(本社:東京都中央区日本橋本町1丁目6番1号)は、平成23年4月12日付「東北地方太平洋沖地震による影響について(第2報)」において、当社グループの被災状況を報告いたしておりますが、この度操業停止中であった小名浜製錬所の操業を再開いたしましたので、下記の通りお知らせいたします。
     記
1.小名浜製錬所(福島県いわき市小名浜字芳浜10番地)
 震災で一部の主要設備等に損傷を受けて操業を停止しておりましたが、復旧作業が順調に進み6月1日から亜鉛原料処理工程の操業を再開いたしました。また、これに先行して5月28日から酸化亜鉛の生産等のリサイクル工程も操業を再開いたしております。
2.安中製錬所(群馬県安中市中宿1443番地)
 減産しておりました安中製錬所も、小名浜製錬所の操業再開に伴い徐々に通常操業となる見込みであります。
3.亜鉛製品の今後の生産見通し
 以上のように亜鉛系2工場が通常操業に戻るものの、平成23年度上期(4月〜9月)の亜鉛製品の生産量は震災以降の生産障害により、当初の計画を下回る45千トン前後(前年同期57千トン)になる見通しであります。
以 上
安中製錬所は、当社の亜鉛・鉛事業本部の主力工場でわが国有数の亜鉛製錬所です。
最近は家庭からでる乾電池のリサイクル事業を開始しております。
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