2012/8/29  12:34

甘楽町など他自治体の放射能ゴミを積極的に受入れるサイボウ環境とその現状を地元住民に説明しない安中市  全国のサンパイ業者が注目!

■先日、安中市に情報公開請求をして始めて判った、他自治体からのゴミ焼却灰の搬入の実態について、当会のブログで詳細に報告しましたが、その中でとりわけ気になる下水汚泥の焼却灰が甘楽町から持ち込まれていることに関して、当該焼却灰の発生元の甘楽町長に対して、次のような質問状を出していたところ、昨日、郵送で回答が届きました。
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 当会では平成24年8月20日に次の内容の公開質問状を、甘楽町長宛に発出していました。

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                         2012年8月20日
〒370-2292群馬県甘楽郡甘楽町大字小幡161-1
甘楽町長 茂原 荘一 様
                  〒379-0114群馬県安中市野殿980番地
                       小川 賢
                       E-mail ogawakenpg@aol.com
     公 開 質 問 状
 貴職におかれましては、町政に日々真摯に取り組まれ、そのご努力に対して、群馬県の西毛地区に住む住民として敬意を表します。
 さて、貴殿は、平成23年12月22日付で、安中市、サイボウ環境鰍ニの間の三者間公害防止協定を結び、その直後に焼却灰6トンを、私の住む安中市岩野谷地区にあるサイボウ環境の一般廃棄物最終処分場に持ち込まれました。その後も、平成24年4月11日から平成25年3月31日にかけて、焼却灰6トンを搬入される予定である旨、平成24年4月2日付で安中市長に通知しています。
 また、貴殿が協定書に基づき安中市長あてに提出した一般廃棄物処理委託理由書には「農業集落排水処理施設で発生する汚泥を焼却し、甘楽焼成肥料として肥料登録を行い農地及び緑地に還元にしておりましたが、通常の施用が不可能であるため貴市区域内の処理施設(サイボウ環境株式会社)へ処分を委託したいとするものです」旨の記載があります。
 これらのことに関連して、次の質問があります。

質問1 御町が製造する甘楽焼成肥料は、農水省から2008年1月15日付で検査の結果問題がない登録肥料である旨通達が出されていますが、昨年まで農地及び緑地に還元していたところ、なぜ通常の施用が不可能になったのでしょうか。その理由を具体的にご教示ください。

質問2 通常の施用が不可能になったことが判明してから、この活性汚泥?焼却由来の登録肥料の処分方法について、どのような対策を検討され、最終的に、他の市町村にあるサイボウ環境の処分場に持ち込むことになったのでしょうか。その経緯が判る資料があれば、ご教示ください。なお、御町の情報公開条例に基く開示申請で、閲覧・写しの交付が可能であれば、その旨ご指示ください。

質問3 サイボウ環境に対しては、安中市を経由して処理を打診したのでしょうか。それとも直接サイボウ環境に対して、処理を打診したのでしょうか。また、打診をされたのはいつでしたか。

質問4 サイボウ環境と合意した処理費用を教えてください。

質問5 下水汚泥等の焼却灰は、現在各地で、高放射線量が話題になっていて、多くの自治体がその処分に頭を悩ませていることはご存知のことと思います。サイボウ処分場に持ち込んだ、あるいは持ち込もうとする甘楽焼成肥料については、昨年の3.11の大震災による福島原発事故の影響による放射線量について、計測されていますか。計測されているのであれば、事故発生以降、現在に至るまでの記録をご教示ください。情報公開条例による開示が可能であれば、その旨ご指示下さい。

質問6 昨年12月下旬にサイボウ処分場に搬入した焼却灰6トンの放射線量について、搬出時の放射線量を測定しておられますか。測定記録があれば、ご教示ください。条例による開示が可能であれば、その旨ご指示ください。

質問7 今後、いつまでに、どの程度の量の焼却灰を、サイボウ処分場に搬入する見通しなのか、ご教示ください。

 なお、本質問状は貴職のご回答を得た上で、あるいは得られなかったときに、回答の有無及び内容をネット上で地元住民の皆様等に明らかにしてまいりたいと考えます。つきましては、平成24(2012)年8月27日限り、弊員あてに郵送又はFAXにてご回答いただきますよう、お願い申し上げます。           以上
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■甘楽町長からは、8月24日付で、次の回答書が出され、8月27日に郵送で当会事務局に届きました。
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                       平成24年8月24日
群馬県安中市野殿980番地
小川賢 様
                    甘楽町長 茂 原 荘 一
 残暑の候、貴殿におかれましては益々ご健勝のことと拝察申し上げます。
 さて、2012年8月20日付けで質問をいただきましたことについて、下記のとおり回答申し上げます。
          記
【質問1の回答】
 東京電力抹式会社福島原子力発電所の事故に伴う汚泥肥料の取扱いについては、「肥料に利用する放射性物質を含む汚泥の取扱いについて(H23.6.24農林水産省消費・安全局)」で利用の判断基準がはじめて示されました。
本通知では
 「原料汚泥中の放射性セシウム(Cs134及びCs137の合評伝をいう。以下同じ。)濃度で200Bq/kg以下である汚泥肥料は、流通させて差支えないものとする。」また、平成24年度末までの特例措置として「汚泥の排出者が自ら汚泥肥料の生産・販売を行っており、かつ、し尿の収集や排水区域内に肥料を施用する場合に、原料汚泥の放射性セシウム濃度が施用する農地土壌以下であり、かつ、1000Bq/kg以下であれば、汚泥肥料の原料と使用できる。」
となっています。
 なお、「放射性セシウムを含む肥料・土壌改良資材・培土及び飼料の暫定許容値の設定について(H23.8.1農林水産省消費・安全局長ほか)」の通知で新たに、暫定許容値として、400Bq/kg(製品重量)示されました。
 当町の甘楽焼成肥料(肥料登録名)は焼成汚泥肥料であり、その原料汚泥は「焼成した汚泥(焼却灰)」となります。
 甘楽焼成肥料の放射性物質の測定結果は別紙1のとおりですが、いずれも暫定許容値を超えており、肥料としての施用ができない数値となっています。
【質問2の回答】
 平成23年5月26日、「福島県内の下水道処理等副産物の当面の取扱いに関する考え方」(H23.5.12原子力災害対策本部)」の通知により、当町の農業集落排水処理施設内に浸透及び飛散防止のためシートで被覆し保管を行う。
 平成23年7月28日及び8月25日の測定結果を踏まえ肥料として施用できないことが判明、8000Bq/kg以下であるため「放射性物質が検出された上下水道処理等副産物の当面の取扱いに関する考え方(H23.6.16原子力災害対策本部)」の通知により埋立処分を検討する。
 県内の管理型最終処分場を調査し、サイボウ環境(株)の最終処分場が安中市大谷地区に所在することが分かり施設を道路上から視察、甘楽町役場職員であることを告げ女性事務員に会う。
 女性より、この処分場が安中市及び県内の他の地方公共団体から排出される焼却灰を受け入れていることを知る。併せて当町の現状について雑談を交え話す。
 なお、この間の閲覧が可能な資料はございません。
【質問3の回答】
 安中市役所に他の地方公共団体から排出される焼却灰もサイボウ環境(株)の最終処分場が受入れているかを確認、併せて行政間の手続きについて指導をいただく。
 当町と安中市における行政手続については、三者間公害防止協定の締結、安中市の一般廃棄処理委託理由書及び「廃棄物の処理及び清掃に関する法律施行令」の規定に基づく通知の受理が条件となるとの説明を受ける。
 11月8日にサイボウ環境(株)の高山代表取締役が来庁し焼却灰の保管状況、形状等を確認、委託費用の見積のためサンプルを持ち帰る。なお、仮に貴社に委託する場合は委託金額及び安中市より説明を受けたことが条件となることを伝える。高山代表取締役の認識も一致していた。
【質問4の回答】
 運搬及び埋立処分費として 55,000円/トン(消費税別)
 なお、現在までの搬出状況には
 平成23年12月27日 サイボウ環境(株)の最終処分場に焼却灰を搬出(3.50t)
 平成24年 6月27日   同 上                 (2.25t)
 となっています
【質問5の回答】
 測定しています。結果については別紙1のとおりです。
【質問6の回答】
 測定結果については、別紙1のとおりです。
 いずれも8000Bq/kg以下であるため埋立処分を委託しました。
【質問7の回答】
 年間で6トン程度と見込んでいます
 焼却灰(焼成汚泥肥料)については資源循環の観点からも、基本的には肥料として利用したいと考えています。しかし、利用にあたっては暫定許容値以下となることが条件となりますので、これが「いつ」になるのかは見通しが立たないのが現状です。
 なお、現行のサイボウ環境(株)との委託契約書においては契約期間が平成25年3月29日までとなっています。その後の契約については、現在のところ未定です。
                    【 担 当 】
                     水道課下水道係
                     TEL 0274-74-3131
                     FAX 0274-74-5813
                     E-mail gesui@town.kanra.gunma.jp
<別紙1>
    甘楽焼成肥料(農集排焼成汚泥肥料:焼却灰)放射能測定結果
                           I:ヨウ素
                           Cs:セシウム
回数/試料採取/検査日/検査機関/検査方法/検査結果(Bq/kg):I-131・Cs-134・Cs-137・Cs計/暫定許容値(Cs計:Bq/kg):原料・製品・製品化/処分方法
1/2011/7/27/2011/7/28/渇サ研/ゲルマニウム半導体スペクトロメトリ/検出されず・1400・1600・3000/200・400・NG/8000Bq/kg以下の為、最終処分場に埋立(2011/12/27)
2/2011/8/24/2011/8/25/渇サ研/同上/検出されず/1200・1500・2700/200・400・NG/同上
3/2011/11/24/2011/11/25/叶H環境衛生研究所/同上/検出されず・1037・1295・2332/200・400・NG/同上
4/2012/6/6/2012/6/12/叶H環境衛生研究所/同上/検出されず・783・1158・1941/200・400・NG/8000Bq/kg以下の為、最終処分場に埋立(2012/6/27)
※埋立処分
2011/12/27  3.50t
2012/6/27   2.25t
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■既報のとおり、甘楽町長から、安中市長あてに提出されている「一般廃棄物の処理の委託について(通知)」によると、次の変遷を辿っています。

◆平成23年12月21日付/処分期間:平成23年12月22日〜平成24年3月31日、焼却灰6.0t
◆平成24年4月2日付/処分期間:平成24年4月11日〜平成25年3月35日、焼却灰6.0t

 当会の調査では、平成23年12月27日(火)午前8時11分に、車両ナンバー「1808」のトラックで、甘楽町からサイボウ処分場に「焼却灰 3,500kg」が搬入されています。平成23年度は結局、これ1回限りで、その後、平成24年度になり、6月27日に「焼却灰 2,250kg」が持ち込まれています。

 当会が予想したとおり、やはり、下水汚泥由来の焼却灰は高放射能レベルのため、サイボウ環境は、運搬費込みの処分費用としてトン当たり5万5000円を請求し、甘楽町もこれを了承しています。これは安中市のゴミ焼却灰のトン当たり1万7500円(運搬費込み)に比べると、3倍以上高い単価となっています。案の定、危ないゴミほど高い値段で取引されて、サンパイ業者が儲かる仕組みとなっています。今後も、この情報を聞きつけて、高濃度に放射能汚染されたゴミが、安中市の大谷地区にあるサイボウ処分場に持ち込まれる可能性はますます増大することでしょう。地元住民にとって、大変重大な問題です。

■しかも、こうした実態について、地元住民が情報公開や公開質問を行政にしない限り、行政は何も教えてくれません。サイボウ環境の話では、処分場施設内の空間放射線量率の測定は、しょっちゅう実施し、群馬県と安中市に報告しているということですが、群馬県も安中市もそうした情報データは、まったく開示しようとしません。おそらく「業者からの任意提出データなので、開示することにより、業者の事業の競争力や公平性に支障を来す」などという屁理屈で、開示請求しても非開示とするに違いありません。あるいは、「そのような情報は存在しない(不存在)」として通知してくるかもしれません。

 当会では、東電福島原発事故の直後から、放射能ゴミの捨て場所に困った自治体や事業者らが、こうした民営の最終処分場に殺到するのではないか、と危惧しておりました。昨年夏には、サイボウ処分場の周辺で、当会のロシア製線量計を用いて測定したところ、フェンス脇で0.25μSv/hという高濃度の放射線量を確認し、当会の危惧は現実のものとなったのでした。そして、その後も、群馬県でもホットスポットと言われる沼田市、川場村、昭和村からの焼却灰や、渋川市など榛名山の東側に展開する広域圏ゴミ施設組合からの焼却灰が、ぞくぞくとサイボウ処分場に搬入されているのです。そして、今回、甘楽町から最高3000ベクレル/kgの放射能ゴミも少量ながら持ち込まれていることが確認できました。

 たとえ、持ち込まれるゴミの放射線レベルがさほど高くなくても、1か所に大量の放射能ゴミが集積されると、そのエリアにおける放射線量は高くなります。前橋市の六供町にたまった放射能ゴミによる周辺の放射線量が高くなっている問題と、現象的には同じです。

■当会の公開質問状に対して、甘楽町が迅速に、かつ、丁寧に回答してきたことは評価したいと思います。しかし、本来は、自分の自治体で出したゴミは、自分のところで処理すべきであることを忘れては困ります。

 当会が気になっていた、現在、サイボウ処分場で青いシートが掛けられている箇所は、やはり、6月末に持ち込まれた甘楽町の焼却灰であることが、これでハッキリしました。今後、サイボウ環境が、さらに危ない高放射線量の汚染ゴミを高値で受け入れる可能性が高まっています。本来であれば、群馬県や安中市が、そうした実態を、迅速に地元住民に知らせるとともに、サイボウ環境に、行政指導を行ない、放射能汚染ゴミの搬入を抑止すべきですが、行政の職員OBをサンパイ業者に送り込み、業者の廃棄物ビジネスを積極的に支援してきた群馬県や、違法行為を黙認して、処分場建設を後押ししてきた安中市に、それを期待することは困難でしょう。
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やはり高い放射線量の焼却灰がブルーシートの下にあることが確実になった。

 ひとつでもゴミ捨て場=最終処分場が作られてしまうと、あとはツルベ式に処分場が作られてゆくという、非情な原理が存在します。これに対して手をこまねいていては、後世に対して申し訳が立ちません。何とかして食い止めることが、今を生きる我々の世代の責務です。

■それにしても、こうした放射能ゴミの発生原因は、なんといっても原子力ムラの利権の巣窟である東京電力のせいです。甘楽町がトンあたり5万5000円を支出せざるをえないのは、すべて東電が肩代わりすべきものです。そうした対応を、同町が東電に対して行っていくのかどうかについても、注意深く見ていきたいと思います。

【ひらく会情報部】
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