5/19 2度目の日記です。
レッスン発表会が無事、終了しました。
いっぱい衝撃を受けた一日だったので、いっぱい書きます。
長いので、忙しい人はスルー推奨(爆)
この日は、クラとマリンバの生徒さんの合同発表会でした。
マリンバの生徒さんで、一人、耳の聞こえない女性がいらっしゃいました。
もちろんパッと見で耳が聞こえないなんて分かりません。
耳が聞こえない以外は、至って普通の女性。
彼女は、相手が話している口の形を読み取って、
会話を理解することが出来ます。
おそらく昔は聞こえていたのでしょうか、
聞こえる人のように流暢ではないものの、言葉を話すことも出来ます。
この日の司会は彼女がやっていました。
最初ナレーションを聞いた時、そういう事情を知らなかったので
失礼ながら「日本語を勉強中の外人さんかな?」なんて思っていました。
自分の出番の前、舞台袖へ行った時に
師匠が彼女を紹介して下さり、初めてナレーションの主を知りました。
紹介されてまず、耳が不自由なのに音楽をやっているということに
かなりの衝撃を受けました。
私が演奏した後が彼女の出番で、ウィリアム・テルを演奏するというので、
急いで片付けて聴きに行きました。
正直、目を疑いました。本当に、ビックリしました。
上手なんです。
マレットさばきも軽々としていて、何と言っても音が綺麗。
耳の聞こえる人でも、f以上になると強く叩き付けてしまって
潰れたような音になりがちだというのに、
彼女の音は大きくなっても軽くポーンと飛んでくる。
ダイナミクスもちゃんとついていて、
フレージングもあまり不自然なところが無く、
彼女の表現したいことがすごく伝わってくる。
耳が聞こえないってことを知らなかったら
普通に上手いって思ってしまう位。
吸い込まれるような演奏で、感動してジーンとしてしまいました。
でも、彼女は自分の奏でている音が全く聞こえない。
私にはちゃんと聴こえて、その音色に感動しているのに、
彼女にはそれが理解出来ない。
こんなにイイ音してるのに、自分で聴けないなんて・・・
ちょっと不条理に感じてしまうけど。。
彼女自身、低音は身体に響くから叩いてて分かるけど、
高音域は響いてこないそうです。
それでも、とても活き活きとしていて楽しそうでした。
きっと、全身でリズムや音楽を感じてるんだろうな。
話を聞くと、聾学校に通っていた頃は
先生に音楽をやりたい、と話したら反対されたそうで、
それでも彼女のやりたい!という熱心な思いから、
聾学校の先生がマリンバ講師に話を持ちかけたそうです。
マリンバ講師も、初めてのことで一度は躊躇したそうなのですが、
教えてみたら、言ったことはちゃんと理解して音に反映できるし、
メキメキ上達して驚いたそうです。
聴力が無ければ音楽は出来ない、って今まで思っていたけど、
私の中での常識が覆されたような、良い意味で裏切られた気分でした。
目が見えなくて音楽やってる人は知ってるけど、
耳が聴こえなくてやってる人に出会ったのは初めてで衝撃でした。
無音で感じる音楽。
私には想像も付かないし、
彼女がどのように感じながら演奏してるのかも未知の領域だけど、
彼女の「音が聞こえなくても音楽を身体で感じていたい」
という気持ちがすごく伝わってきました。
彼女がマリンバを選んだ理由、
自分の耳で聴きながら音程や音色を作らなければいけない
弦楽器や管楽器は無理だけど、
鍵盤楽器は自分で音程を作らなくても良い楽器だから、って事らしいけど、
何よりも体全体で音楽を感じられるのが良かったからなのかな、
って私は思いました。
打ち上げでお話したんだけど、
自分が耳が聞こえないってことを引け目に思ってるところが全く無く、
すごく素直で、とにかく好きな音楽を続けて行きたい、
という思いを聞くことが出来ました。
彼女の奏でる音楽が感動するのは、彼女の心が純粋だからなんだろうな。
耳が聞こえて当たり前の演奏活動をしていると、
耳が聞こえるが故に音を出すのが怖かったりすることがあるから
耳が聞こえなかったら尚更怖いんじゃないか?って思ったけど、
聞こえないなら覚悟決めて自分の思った音を出すしかない、という心境なんだろうか。。。
彼女の演奏からは、音を出すことを躊躇する場面は
見受けられませんでした。
純粋に音楽が好きで、困難(ハンデ)があっても真剣に向き合って、
一音一音を大切にして、自分の音楽を発信する演奏は、人に力を与えるね。
私も、自分の思いが音になって会場を包み込むような演奏をしたいと常々思って努力していたけれど、
彼女の演奏を聴いて、まだまだ自分に足りないものを
いっぱい見せられた気がして、ハッとさせられました。
いっぱい感じて、いっぱい考えさせられて、
いっぱい気付きのあった一日でした。
私も大好きな音楽、大切に続けていこうと思いました。
また長々と失礼しました〜読んでくれてありがと!