雪が降るという予報なので、外出不能(視界的な意味でも)になる前にしっかり食料を買い溜めしなくては・・・と二日連続でスーパーへ。真冬といえば思い出すのが1989年に撮った16ミリフィルム映画「烏龍の茶」。
監督・脚本は僕で、映画学校の課題作品ではあったが条件はフィルム10分間分で仕上げる事だけだった。前作「ジャスティス」では笑いの要素がなかったので、今度はコメディをやってみようと。普通は高価なフィルムほど真面目な内容になりがちなのを、天邪鬼な僕は思いっきりバカをやろうと目論んだ。しかし撮影時期は年末年始、とてもハイテンションで撮影できる季節ではない。寒さとの戦いもチャレンジのうちでした。
この映画も「宇宙刑事」がヒントになってて、「シャイダー」24話「美しきポーの仮面」(小林義明監督作)に出てきた怪しげな占い師からイメージをふくらませた。タイトルはジャッキー主演「九龍の眼」('88)から、ジャンル的にはユンピョウ主演「孔雀王」('88)を意識している。占い師役は新しくグループ入りしたKクンで、主人公は「ジャス」にも出演したAクン。ロケ地は栄のテレビ塔付近(北側)です。
原作も完全に自分でというのはこの「ウーロン」が初めてで、短編(8〜9分)とはいえ僕の考え方がよく出ている。占いを含めた宗教などの気休めファンタジーで詐欺を繰り返す者への批判と、それにまんまと引っ掛かる者への警告が根底にはある。
【3日】
右目の血管切れそう・・・真冬はやっぱり危険だな。新レコーダーは「音声ガイド」(女性の声での読み上げ)機能があって、番組表などが見づらい人にも使いやすい(予約確認ボタンを数秒押したら設定画面が出る)。HDD録画は「まとめ番組」機能が便利で、同じ番組をひとつの項目の中に追加していってくれるので編集もしやすい。二週にまたがる番組を繋げるのも楽勝で出来る。CMカットも前のレコーダーより簡単。予約録画もまったく失敗しないし、つい最近まで録画できるかどうか心配してた生活がウソのようだ。パナサイトでの接続説明も見やすいのがちゃんとありました(初めて来た人には見つけにくいけど)。右目がやられるともうブログ更新も終わりになるので何とか鎮静化してほしい。
【9日】
いったん収まりかけてまた悪化して、今日はちょっと良くなったのでブログ更新。先日「スパルタンX」BDが届いてチェックしたらなかなか良かったのでアマゾンにレビュー投稿した。画質については正確に書けなくてもそれ以外に書く事は山ほどある。BDとDVDの解像度の差なんてものは実は大した問題ではない。実際このブログで8ミリの「ジャス」と16ミリの「ウーロン」のキャプ画像を見比べても特に違いはない筈だ。解像度が良くないと見えない情報なんて送り手側にしてみたら撮影・編集段階で切り捨ててる訳です。大事なのは他人に情報を判りやすく伝えようとする気配りで、それが出来てるBDならDVDでも見やすい筈。レビューも同じ事で、知らない人に伝えたいという思いがあればちゃんと伝わりますよ。投稿後「スパX」BDのランキングが伸びてるので、無理してでも書いて(現在も細かい修正を重ねてる最中)良かったと思ってます。発売から時間が空いててレビューもたくさんある場合は初心者向けに書くしかない。マニアはとっくに買ってますからね。これで僕のジャッキー映画レビューも最後だろうなと思っていたら、何と「シティーハンター」('93)国内初DVD化の情報が入ってきた。購入は当然としても発売前レビューは難しい商品なので観てから考えます。
パナサイトの説明ページが新しくなってるけど、もしかしてここの記事読んだのかな? 今日パナから3D「パイレーツ〜」BDが無料で送られてきて、テレビのほうが3D対応じゃないので(仮にそうだとしても僕の目ではおそらく無意味だし)迷惑なだけだった。何か送るのなら事前にメールしてもらわないと困ります。
【10日】
ところで「T2特別編」DVDのレビューでもそれとなく指摘してるんだけど、なんでもかんでも最初に見たり聴いたりしたバージョンに洗脳されてしまう人というのは客観性は持ち合わせていないのだろうか? 「スパX」で言えばクリス・バビダ版が優れているのならわざわざキース・モリソン版を作る必要はなかった訳で、現に「皇家戦士」や「検事Mr.ハー」や「チャイニーズ・ゴースト・ストーリー」はロメオ・ディアズの音楽が優れているため日本でもそのまま劇場公開されている。「シティーハンター」もEDが差し替えになっただけ。「スパX」を最初に観たのがテレビだとしても、気に入ったのならレンタルビデオとかレーザーディスクでノーカット版を観たいと思う筈。そういう事をしなかった人が勝手にテレビ版吹替だけ繰り返し観て、今回の新録版に批判レビューを書き込むのはどうなんだ?と言いたくなる。これから「スパX」を観る事になる子供たちが新録版をスタンダードだと思ってくれればいいなと思いますよ。
「燃えよドラゴン」はディレクターズカット版しか観られない状況になってるけど、これは明らかに初公開版のほうが優れている。タイトル前は元々はリーがブレイスウェイトの依頼を聞きながら少年に指導するシーンだけだった。その後リーが監督してサモ・ハン戦を撮影し、それをロバート・クローズ監督が気に入ってアメリカ版にも採用してタイトル前は2シーンになった。リー監督の香港版では高僧(ロイ・チャオ)との問答シーンがあり、それがDC版として挟み込まれて3シーンに・・・アバンタイトル長過ぎだろ。そういうのは未公開シーンとして特典映像に収録するべきで、映画全体の完成度を下げてまで入れるものではない。しかも追加部分はリーの肉声音源がなく、あろう事かモノマネ師がしゃべっているのです。金儲けのために歴史的傑作が汚されたのに、映画業界はさほど騒いでいないという情けなさ。マニアはロングバージョンならより完全だと感じるのだろうか? 「T2」も拡張版(あくまでサービスに過ぎないNG版)が完全版だと思ってるマニアがいるし困ったものです。
【15日】
パナから会員メールが来てて、例の無料3Dブルーレイ送付が申し込み方式になっていた。なんだか僕がここで愚痴るだけですぐ改善してくれるのは気持ちいいんだけど、もう電機メーカーさんに協力できる事もないだろうし・・・。「スパX」BDはアマゾンの売り上げランキング急上昇(に合わせてBDレコも上昇)を観てるのが楽しかったのに、ヤ○ダ電機で「スパX」などが半額で買えるという情報が流れてからはあんまり動かなくなった。僕のレビューを参考にして買う人数自体は同じでも、アマゾン以外だと反応が見えないのでつまらない。
「スパX」BD映像がDVD用マスターの使い回しじゃないという情報は最も重要な問題なのに、他のレビュアーは全員そこをはぐらかして書いてる。「DVDと比べて画質は良い」だけでは単に解像度の分だけアップしたのかどうかが他人には判らない。BDのレビューはそういう曖昧なのが多いよね。「スパX」がベストの状態で観られるのなら地デジTV&BDレコに買い替えてもいいという人も多いと思うので、その経済効果は測り知れない。高校のクラスメイト(前記事の4人で写ってる写真の左端の彼)が言った「いっちゃんおもろい」は正しいのです。ユンピョウもインタビューで同じ事を言ってるし。映画評論家でも「スパX」をジャッキー映画ベスト5に入れてない奴は信用しないほうがいい。ただの業界寄生虫だから。
あと「サイクロンZ」(飛龍猛将)は「X」と同列で語るような映画ではないので(「大福星」香港版くらいの出来)、これからBOXセットを買う初心者は気を付けて。「プロジェクトA2」('87)の不評で日本で音楽を手直ししなくなった最初の映画が「Z」なんです。ヒロイン2人に魅力がない上に、サモハンが二枚目になろうとし過ぎててウザい。ジャッキーもユンも後に「Z」を酷評してる。たまたまゴールデントリオ最終作となった映画のタイトルに「〜Z」と付けた東宝東和のセンスは凄い。チラシもBタイプが作られなかったし、パンフの表紙(=BDジャケット)デザインもヤル気なし。東映で「三福星」として公開したほうがハードル下がって良かったかも。
ネットで声が大きいジャッキーファンはコンプリートマニア(完全収集家)が多く、希少価値と一般的評価を混同して語るのであまりアテにはならない。「スパX」の評価でも「酔拳を超えた」とハッキリ言い切ってるのは僕くらいなもので、他のレビュアーは「全部好きだから優劣はつけられない」的なニオイがするでしょ? それではマニアの賛同票は増えても一般客の手助けにはならない訳で、出来の悪い子ほど可愛い的な親心レビューは客観性ゼロと判断されても仕方ないと思う。他人にはオススメできないけど自分は好き・・・みたいな文章はブログに書けばいいんだよね。
そもそもジャッキー映画のBOXは出来の悪い第2弾(A2・九龍・イーグル・サイZ)を抱き合わせ販売で売ろうとしてるだけで、「プロA」BOXの特典DVDなんて本編BDに収録できるのをわざと別にしてる。そういう小細工をしないと「A2」が売れない事をメーカーはよく知ってるんです。アジアの鷹BOXは第1弾「サンダーアーム」も駄作だけど、現在第3弾が製作中なので宣伝・便乗とそれなりに意味はある。BOX化して客側に損がないのは「酔拳」2本だが、これは同じメーカーから発売した事がないだけに難しそう・・・。
【26日】
「シティーハンター」DVDが発売日に届かずやきもきさせられたが本日到着。早速チェックしたけどこれはレビュー投稿しなくて正解でした。まあ悪くはないけど良くもないという・・・映像は日本劇場公開版(LD)とは違う素材で、OPの主題歌メロオケ部分がほとんどカットされている。つまり完全版ではありません。音声は日本語吹替のみの収録で、新録ではなく吹替版セルビデオかテレビ放映版からのコピーと思われます。マニアでもちょっと他人に説明しにくい感じのソフトですね。500円という低価格に見合ったクオリティですが「龍の忍者」DVDよりは遥かにマシで、「スパX」BDのオマケ程度に考えれば問題ないと思います。内容的には“シティーハンターごっこ”と呼ぶほうが正しい香港おバカコメディで、カンフーアイドル映画としては「スパX」以来の傑作。画質に関してはパソコンで観たら普通と思ったが、ビエラ&ディーガで観たら暗くてボヤけてる。再生環境によって画質差が大きいようです。音質は時々ノイズ(雑音)が入るもののセリフや音楽が聴き取れないほどでもない。
【29日】
たまたまおバカコメディ「烏龍の茶」に関連した話題が続いてますが、今一番世間を騒がせてる占い師とオセロ中島の件は特に言いたい事もないな。僕は中島知子に対する批判はこういう事態になる前からしてたので、これでやっと松嶋サンから離れてくれるんだと思うだけです。占い師の本質も「ウーロン」で描いた通りだし、こんな古い映画のテーマが今でも通用してしまう世の中にガッカリさせられる。僕に先見性があったという事かも知れないけど。
▲こういう実相寺昭雄監督風の構図もやってみましたが、僕ができても僕以外のスタッフには撮れないので監督としてはイライラしました。グループ制作課題である以上は撮影を僕1人で全部やっても意味がない。でも吉原クンや安達クンに撮らせると明らかに普通以下のショットになる。僕は「ジャス」だけでも数百ショット撮ってますから、もうこの時点ではライバルもいませんでした。
【3月1日】
吉原クンにはヒーローショーの会社でバイトしてたコネがあり、怪獣の着ぐるみが借りられるとの事だったのでそれは利用するしかないと脚本に怪獣登場シーンを盛り込んだ。どういう怪獣なのかは撮影当日まで判らなかったので、そこは曖昧にしたまま画コンテを描いた。たまたまロケ地のすぐ傍にその会社があったから持ち運びはラクだったが(何しろ「ジャス」も「ウーロン」も移動車を使っていない)、実際には怪獣ではなく「仮面ライダー」シリーズに出てくるような怪人タイプの着ぐるみだった。真っ赤なイーグル風のデザインで、僕は今でも名前すら知らない(知ってる人は教えて下さい)。
カズヒロ「なぁ〜んだ、ぬいぐるみかぁ〜ビックリした〜」
スリムな感じの怪人だったから細身の安達クンに入ってもらう事になった。真冬なのに汗だくになって頑張ってくれてましたね。あの着ぐるみで坂を駆け上がるのはプロのスーツアクターでも大変だろう。安達クンは文句ひとつ言わなかったが、そういう真面目さが早死につながったような気もする。彼は卒業後に地元の制作会社に就職したが、2004年(僕の母の死と同時期)に亡くなった。現場経験を積んで成長した彼とまた一緒に映画を作りたかったよ。
【2日】
アマゾンでレビューを読んだり書いたりしてて思うのは、短所を探して文句たれるより新たな長所を見つけるほうが難しいんですね。映画を自分で撮ってみると解る事ですが、要するに面白い事や美しい事や気持ち良い事を厳選してまとめていく訳です。学校でも「あれはダメ、これもダメ」しか言わないような人は2年間で1本も監督作を残さなかった人ばかり。「ダメ」と言うからにはダメじゃないモノが撮れるのかというとそうでもない。出演しているAもKも結局は監督作がないまま卒業しました。吉原クンは「俺も監督やりたい」と言うので2年の夏に安達クン初主演で「木霊たちの交響曲」(原作・脚本は僕)を撮り始めたのですが、監督がプレッシャーに耐え切れず途中で不登校になって終わった。普段から他人や作品の長所を見つけ出す習慣がない人に監督は無理なんです。
コンビ芸人の片方が相方の長所を潰して自分だけが目立つように仕向けるなんてのはアホの極みで、1+1が2以上にならないのならコンビを組む意味がない。松嶋サンの長所を引き出した(というか封印を解いた)のは先輩の鶴瓶サンであって相方ではなかった。その鶴瓶サンも徐々に松嶋サンに嫉妬するようになり「きらきらアフロ」の面白さは半減した。サモハンのジャッキーに対する嫉妬で「サイクロンZ」が駄作になったのと同じ。他人の長所を引き出すというのはプロでも難しいのだから、素人(特に子供)が短所ばかり指摘して嘲笑してるのは仕方ないのかもね。
【3日】
映画学校に入学したタイミングは良かったのか悪かったのかと考える事がある。「ジャス」なんて吉原クンと同じクラスにならなければ撮ってなかっただろうし、僕の映画は全部そばにいる人に合わせて生まれたものだ。もし1年早く入学していたらまったく違うメンバーとまったく違う映画を生み出していただろう。講師陣も・・・主任の先生はエンタメ否定論者(「ロボコップ1」は大衆向けでダメだそうだ)で、エンタメ志向の僕とは考え方が正反対だった。他には8ミリフィルムの講師でベレー帽を被った先生がいて、その人とクラスのみんなで大通り公園に出てロングショット、フルショット、バストショット、アップ、ズーム、インカメラ編集などの基本を教えてもらった。その先生がハトを望遠で撮った画がセンスありありで、僕はすぐ吸収して自分のものにした。その後「光と影」というお題が出されて僕は夜の大通り公園を撮り、先生から「フォトジェニックだね」とのお言葉を頂いた。ところが、夏休みが明けたらその人はもう辞めていたんですよ。「ジャス」なんかフォトジェニック祭りなのに観てもらえなくて残念でした。「ジャス」を授業内で上映して誉めてくれた若きイケメン講師・鈴木先生(ビデオ担当)も僕が2年になる時に辞めてしまって、2年目は主任が「課題作品以外での機材貸し出しは認めない」などと独裁を始めた事もあって僕は最後の学費を納めなかった訳です。専門学校卒業の学歴なんて不必要だし、実際「ジャス」見せたらすぐ雇ってもらえましたから。
【4日】
大通り公園はうちの学校ではお手軽なロケ地ではあったが、名古屋を代表する場所でもあるし僕が撮るんだから他との実力差を見せるのには丁度いいやと。皆が知ってる場所でも異空間のように撮れる自信がありましたから。、
▲陸橋の上で占い師がカンフー技で怪人を倒す場面。後ろにテレビ塔が映っていますね。音楽は「ザ☆ウルトラマン」の冬木透作曲分を使用。大袈裟すぎるオーケストラで逆にコミカルさを強調した。
▲橋の中央には花が植えてあったのでその後ろから望遠で撮った。真冬の寒さを感じさせないカラフルなショット。よく見るとテレビ塔の中の蛍光灯まで映っています。
占い師「どうだ、言ったとおりだろう? 私について来なさい。」
▲これも実相寺監督っぽいショット。逆光もハレーションもどんどん採り入れます。当たり前の話ですが、こういう画作りは学校では教えてもらえません。どっちかというと「逆光はダメ、ハレーションもダメ」が基本ですからね。先生よりも本物の映画監督の作品から学ぶべきで、低予算でもインパクトのある画は撮れます。ピンク・ザ・ピンチ実写化用脚本「桃美inオーディション」で周囲がガタガタ言っても僕が大して気にしなかったのは、画と音楽で魅せる能力があると自負していたからです。低予算作品の場合はよくできた物語じゃないほうがいい。ストーリーが完璧だと映像がベタでも成立してしまう(例・映画「ダビンチコード」)ので監督の才能を見せつける必要性が薄くなる。
僕が気に入らないのはピンピン脚本の出来じゃなくて、主人公を演じる役者が決まってないのに脚本を書かされた事だ。それは中身が判らないままパッケージデザインするようなもので、コスチュームヒロインものを低予算で作りたかったらまず役者を決める事。その人の長所を生かすようにデザインやストーリーを作っていくしかない。ガラスの靴がピッタリ合う女性を探すなんてシンデレラ物語はハリウッド級の予算と信用がないと無理です。そういう事が解らない人はコスプレレベルの発想しかないので「映画」は作れません。
つづく