須田 幸太(25歳・横浜1位)投手 (JFE東日本出身)
蔵の入団前評価:☆☆☆ 一軍貢献ポイント 2ポイント
早稲田時代は、その実力以上に監督に可愛がられ登板機会恵まれた投手との印象が強かった。しかしJFE東日本に進んでからも、ストレートの球威・球速を増し、外角に決めるストレートの球筋には見るべきものがあり、大学時代よりは見違えるほどに成長。そのため一年目からローテーションで5〜8勝ぐらいは期待できると予想していた。特に即戦力のローテーション投手が必要だった横浜には、けして悪い補強だったとは今でも思わない。
一年目の成績は、一軍で
17試合 2勝6敗0S 防御率 5.29 。数字からすれば、確かに期待に応えられなかったといえよう。しかしローテーション入りの内容をみると、好投するも味方の援護に乏しく、接戦で競り負けたりと、上手く波に乗れるようなチーム状態ではなかった気がする。そんなことを繰り返すうちに、調子を崩しローテーションから外れるという悪循環。正直横浜じゃなければ あと2,3勝は勝っていた試合もあり、5勝5勝程度の数字は残せたのではないかと思われる。
もう少し数字を詳しく見てみると、85イニングを投げて、被安打93はイニングを超えて多すぎ。ただ彼の投球を見ていると、当初の心配だったストレートの球威不足ではなく、明らかに甘くなったスライダーを打たれる場面が続出していた。四死球は35個で、四死球率は41.2%と、一軍の投手としては平均的な数字。特にストライクが決まらず、試合を壊したということはない。奪三振は52個で、1イニング0.61個と決めて不足を露呈。これは、元々スライダー投手であり、縦の変化がないという不安を、シーズン中も改善できなかったことによるのだろう。ただ明るい兆しで言えば、そのストレートはプロでも充分通用することがわかったことではないのだろうか。
私が彼の能力過大評価してしまったポイントは、外角クロスへの制球だ。都市対抗で絶妙に決まっていた右打者外角クロスへの投球。ここが、彼の最大の持ち味である。一つは、武山などの捕手がそれを把握できず、それを活かす配球ができていなかったことにも原因がある。ただそれ以上に、そのゾーンへのストレートの球筋は好いのだが、外角へのスライダーが高めに浮き、その球を勝負どころで、ことごとく痛打されるのだ。ここまで正直、彼の武器であるスライダーの精度が低かったこと。もっと低めに安定して集められる投手だと評価していたが、完全に誤算だったといえよう。結局今でも、この変化球の精度をもう少しあげてゆかない限り、一軍での活躍は厳しいのではないのだろうか。
あと私は、この年のドラフトで榎田(阪神)や塩見(楽天)などの、左投手を指名しろと言ってきた。結果的に彼等のその後の活躍やベイのチーム事情を考えて、この時の選択ミスは非常に大きかった。個人的には須田&加賀美のいずれか一人で右腕は良かった(2位)であろうと、当時のドラフト回顧で語っている。その思いは、今でも変わらないというよりも、むしろ強くなったぐらいだ。
この指名には、某球団社長の鶴の一声が大きく影響し、当初スカウト達が予定していた左腕指名ができなくなってしまったと訊いている。須田は神奈川県とゆかりのある選手らしく、加賀美は桐蔭学園出身の選手だったから。こういったツマラナイ地元主義の積み重ねが、この球団の長期低迷の一つの要因になっていることは否定できない。ただ須田の一年目にかんしては、数字ほど悲観する内容ではなく、引き続き今シーズンは、先発候補の一人であることは変わりはない。一時的にでも、ローテーションの一角を担った経験を、2年目に生かして欲しい。
蔵の印象:△ (数字ほど悲観する内容ではないが、変化球のレベルアップは不可欠)

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