8月29日 品川でシーメンスさんの勉強会
「The1st Definition Symposium」が開かれました。
Dual energyで現在画がいっぱい出てきているのはシーメンスだけということで、今回はDual energyで何が出来るのか、どこまで進んでいるのかを知りたいと思って参加してきましたが、もうずいぶんと作りこまれているな〜という感じがしました。すごかったな〜。
14時から19時くらいまで、なんと5時間もdefinitionの勉強をしてきてしまったので、結構詳しくなったと思っています。使ってないけど・・ちょっとまとめてみましょう。
会は2部構成になっていて、1部は心臓撮影関連のお話、2部がdual energyの話でした。その間に最新のdefinition Flashの使用経験的なお話もありました。(プログラムはシーメンスホームページより見られます。)ちなみに、definition Flashは128スライスのdual sourceです。
まず1部のお話について。時間分解能と冠動脈撮影についてのお話が印象的で、definitionの83msecという時間分解能がいかに重要かということがよ〜くわかりました。当然、ベータブロッカーは使用しなくて良いようです。
さて、83msecならばどの心位相でも止まるのかということですが・・止まりませんよね。それで、やっぱり心臓の動きがゆっくりのところで撮影するわけで、その心臓の動きと83msecが重要なようです。
心臓は通常だと拡張中期のdiastasis(静止期)で再構成するか、IRT(等容拡張期)で再構成するかというところです。このdiastasisはHR65以下であれば、十分な静止時間を得ることが出来るのですが、高心拍や肥大心などでは短くなってしまうそうです。しかし、IRTでの静止時間は高心拍になってもそれほど変わらないそうでだいたい100msec程度だそうです。そうすると、シャッタースピードが100msec以下の83msecであるdefinitionであれば高心拍でも撮影できるというお話でした。
次の先生のお話はドイツでのdefinition使用のお話、プラーク診断のお話が中心でした。なぜか私は被曝の話が印象的でした。
レトロスペクティブとプロスペクティブだと被曝量に10倍近い差があるわけですが、現在レトロスペクティブで再構成するのは1割程度だそうです。
また、definitionで撮ったMSのシネ動画がありましたが、綺麗でした。右冠動脈もほとんど全ての位相で止まっているのではないかと思ってしまうぐらい、滑らかに動いていました。
さてさて続いて、心筋の評価のお話もありました。シンチ不要とはいかないまでも、良い結果が出ているようでした。dual energyでの心筋評価は、100kvの画像のノイズの問題から合成がうまくいかない時があるというような話もありましたが、この辺はソフトの改良でよくなっていくみたいなので、今後はひとつの選択肢になってくるのかと思われます。
1部終了後にdefinition flashの使用経験のお話がありました。definition flashは、2管球のCTで128ヘリカルが出来るタイプのものです。それと、今までは2管球のうち1管球はFOVが250mmしかなかったのですが、それが330mmなったとのことです。これならほとんどの人が入りますね。この2点でどうなるかというと、0.33mmで息止め無しでCTが撮れちゃうというもので、その威力に感動しました。mixoma疑いで撮った心臓の画像で結局、angiosarcomaかなという診断にいたった症例の話があったのですがシネ画像も綺麗で心筋に浸潤している様子もよくわかりました。通常撮影だと肺とかも1秒以下なのでぜんぜん動いてない画が取れる、小児もそのまま取れるのですご〜く楽そうでした。撮影時間に0.32秒(ザンニー!)とか出てくるのですが、一般撮影を思わせるシャッター時間ですよね。
実際の撮影風景で、テーブルが動いている動画がありましたが、速い!速い!!ということで、ジェットコースター苦手な私は、definition flashには乗れないかもしれません!
後半はdual energyの話でした。最初は腹部のdual energyの話でした。
80kvの画像は昔、自分でも低電圧撮影について発表したこともあってわかるのですが、SN悪すぎですよね。コントラストは非常に良くなるのですが・・逆に140kvの画はコントラストが落ちる。その二つの画像を合わせることによって120kvの画を作るようです。
しかし、ここで単純にあわせるのではなくて低コンは140kv成分を多めに、高コンは80kvを多めに・・みたいに配合することにより、ざらつきもなくコントラストも良い画が作れるそうです。コレをoptimalコントラストというようでよくできたソフトだと思いました。
いままではFOV260mmだったそうで肝臓はきつかったようですが、今後は330mなので肝臓もはいるようになるので淡いHCCもも見やすくなって、「肝ダイナミックをDEで!」みたいなオーダーが出てくるのかも知れませんね。DEはダブルエコーじゃないので注意しないと・・
肺のPBVの話ですが、シンチとそれほど変わらない結果が出ているということでしたが、結構アーチファクトも出ていましたのでもう少しかなという印象がありました。
しかし、緊急時にシンチできるところも少ないでしょうから、それがCTに置きかわるとしたら非常に良い検査ですよね。
アーチファクトに関しては、SVCやRAなどの影響が考えられるようで、会場の先生からは濃度240の造影剤使うと結構いいみたいな話しもありました。
ところで・・
*なんでdual energyで肺血流が取れるのか??*
dual energyでは、造影画像からバーチャル単純画像を作れるのはご存知でしょうか?であれば、局所の造影剤の量がどれくらいかわかるわけで、造影材の量はすなわち血液量なわけですので、肺血流がわかるというものになります。
つづいて骨抜きの話もありました。頚部の骨抜きはサブトラ法でやったことがありますが息止めがあるので結構きついものがありましたが。dual energyではかなり綺麗に抜けていました。
石灰化も切れに抜けていて、アンギイオライクな画が簡単に作れるようです。
骨と石灰化の分離は、flashになるとさらに精度が増すようです。それは、140kvにフィルターをかませることで実行エネルギーを高圧側にシフトさせる事により、さらに骨とヨウドの減弱係数(?)を離れさせる効果があるそうで期待されますね。
最後のお話はdual energyでは、腎結石の成分調査ができるというお話でした。尿酸結石は電圧変えてもCT値があんまり変わらない、これで分離可能だということでした。
さてさて、5時間もdual energyの話をきいていて思ったのですが、かなりのレベルまで作りこまれているという印象を受けました。技術的な話は、すごく技師的に面白いとこですね。さらなる応用が楽しみですね。
ここまで、ソフトが作りこまれたのであれば、形態変化の少ない部位なんかに関しては、うちの16列とかで80kと140k撮ってヂュアルエナジーできるソフトも作れるんじゃないかと思ってしまうのですがどうでしょうか。結構いけると思うんだけど・・
ということでおなかいっぱいのdefinition symposiumでした。
おなかいっぱいなのに、久しぶりに東京きたので「ごまたまご」買って帰りました。
http://www.tokyotamago.com/

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