2012/5/15
解錠師
スティーヴ・ハミルトン「解錠師」読了。
幼い頃に凄惨な事件に巻き込まれ、九死に一生をえたため「奇跡の少年」と呼ばれたマイクル。
彼はその事件にショックにより言葉を発することができなくなってしまった。
伯父の家に引き取られたが、「話せない」ハンデのために苦痛の日々を送る。
でも彼には自分を表現し、主張することのできるおおきな才能があった。
一つは絵を描くこと。そしてもう一つが『解錠』。
そしてその才能ゆえに、親友を得、犯罪に巻き込まれ、愛する彼女と巡り合う・・・・。
ミステリーというよりは青春ノワール小説という方が近いかも。
物語は収監されたマイクルが自分の人生を解錠師となってからと子供から解錠師になるまでの2つの時間軸を交互に語っていく形で進められます。
2つの時間がだんだん接近してくるにつれ、緊迫感が増してきます。
「話せない」「話さない」ことによってマイクルの豊かな感性と強靭な精神が際立って表現される筆致はお見事。
彼と同じく絵の才能を持つアメリアと交換日記(オプションに”不法侵入”がついてますが:苦笑)のように絵で気持ちを伝えあうシーンはきれいで切ない青春映画をみているようです。
事細かに説明される”解錠技術”を読んでるだけで自分にもできそうな気がしてくるのですが(笑)、原題が「Lock Airtist」とあるように、これは天賦の才がないとダメなようです。
犯罪者一味とは一線を画し、全てのお膳立てが整った犯行現場に悠然と現れ、技術と感性の為せる「解錠」を成功させたら、自分の取り分だけを持って忽然と消える・・・・不謹慎かもしれませんが、カッコイイじゃないですか。
ラストは暗い闇を抜けて一条の光が射してくるようで、非常に読後感がよかったです。
かなりオススメの1冊。
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幼い頃に凄惨な事件に巻き込まれ、九死に一生をえたため「奇跡の少年」と呼ばれたマイクル。
彼はその事件にショックにより言葉を発することができなくなってしまった。
伯父の家に引き取られたが、「話せない」ハンデのために苦痛の日々を送る。
でも彼には自分を表現し、主張することのできるおおきな才能があった。
一つは絵を描くこと。そしてもう一つが『解錠』。
そしてその才能ゆえに、親友を得、犯罪に巻き込まれ、愛する彼女と巡り合う・・・・。
ミステリーというよりは青春ノワール小説という方が近いかも。
物語は収監されたマイクルが自分の人生を解錠師となってからと子供から解錠師になるまでの2つの時間軸を交互に語っていく形で進められます。
2つの時間がだんだん接近してくるにつれ、緊迫感が増してきます。
「話せない」「話さない」ことによってマイクルの豊かな感性と強靭な精神が際立って表現される筆致はお見事。
彼と同じく絵の才能を持つアメリアと交換日記(オプションに”不法侵入”がついてますが:苦笑)のように絵で気持ちを伝えあうシーンはきれいで切ない青春映画をみているようです。
事細かに説明される”解錠技術”を読んでるだけで自分にもできそうな気がしてくるのですが(笑)、原題が「Lock Airtist」とあるように、これは天賦の才がないとダメなようです。
犯罪者一味とは一線を画し、全てのお膳立てが整った犯行現場に悠然と現れ、技術と感性の為せる「解錠」を成功させたら、自分の取り分だけを持って忽然と消える・・・・不謹慎かもしれませんが、カッコイイじゃないですか。
ラストは暗い闇を抜けて一条の光が射してくるようで、非常に読後感がよかったです。
かなりオススメの1冊。
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2012/5/8
シアター!
読書仲間yamaさんより、「さぁ、読め!」とばかりにドドーンと届いた有川作品。
まずは有川氏を一気にメジャーにしたな”自衛隊三部作”を読了。そして堪能。
本棚にはまだまだ有川作品が並んでおり、度々にらめっこをしていました。
「次は何を読もう・・・・・」
でもふと頭をよぎるのが有川作品の代名詞ともいえる脱力して半笑いになってしまいそうなベタ甘恋愛シーン攻勢。
面白いけど、キツイ、キツすぎる。
途中まで背表紙に手をかけるけれど、どうにも度胸がなくて(そこまでか!?)、違う作家の作品に迂回するという日々が続いておりました。
しかし、読まないことには明日はない(大袈裟・・・)
というわけで、
有川浩「シアター!」と「シアター!2」読了。
司は弟の巧から借金を持ちかけられた。
主宰する劇団で300万円の赤字が明るみにでたという。
司は条件をつけてお金を融通することにした。
「2年で完済しろ。それができなければ劇団は解散」
商業演劇として利益をだせるのは国内でもわずかという演劇界。
楽しければいいと思ってやってきた巧達はそれまでの自分と向き合うこととなる。
「2」で若干”メロメロ”要素ができてきたものの、全体的にはベタ甘攻撃が少なめ(あくまで有川作品における比較ですが)で、ホッとするやら拍子抜けするやら(笑)
1作目「シアター!」の方は、”好きな演劇をやるんだから貧乏で当たり前”という世界に、司がいわゆる商売人感覚でバンバン切り込んでいくところが面白いですね。
芸術で利を得るというのは嫌らしい感じがするかもしれませんが、これこそがアマとプロの厳然たる違い。
もちろん、「芝居で食っていきたいけど、それが難しい」という演劇人達の気持も充分に描かれています。彼らの努力だけではなく、業界の構造的問題もあるようですから。
そういう意味では演劇が好きな人もそうでない人も、それぞれの視点で楽しめます。
ただ1作目はちょっと物足りなくて・・・・というのも、なんたって私自身ど真ん中の「ガラスの仮面」世代ですから、もっと濃い芝居のシーンが欲しいわけです。
そこは「2」で応えていただきました。
一番よかったのは劇団員のゆかりがドラマのオーディションを受けるシーンですね。
何の因果か悪意たっぷりでオーディションの芝居を崩してやろうとしている元劇団員とペアを組まされたゆかり。
さてどうなるか・・・・。
これですよ、コレ。もろに「ガラスの仮面」じゃないですか(笑)
あとがきによると、どうやら次回の「3」で完結しそうです。
できれば話を覚えているうちに刊行していただきたんですが・・・・(苦笑)
難を言えば、巧の性格が子供っぽすぎないですかね?
27歳くらいの設定ですが、「いねーだろ、そんな男」と思っちゃう。
”純”なのと”幼い”のは違いますからね。
しかも人間の心情を描こうとする脚本家なわけだから、あんなに無垢じゃなくてもなぁ。
まったくの余談ですが、この本を読みだした先月、日経新聞の「私の履歴書」を蜷川幸雄氏が書かれていました。
共に芝居に打ち込んだ脚本家が、発狂したかの如く頭をかきむしり、部屋中を転げまわって苦しみながら脚本を書いている様子を見て、「絶対に脚本は一言一句違えずに演出する」と心に誓ったそうです。
ああ、たまにお芝居観たいなぁ・・・・。
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まずは有川氏を一気にメジャーにしたな”自衛隊三部作”を読了。そして堪能。
本棚にはまだまだ有川作品が並んでおり、度々にらめっこをしていました。
「次は何を読もう・・・・・」
でもふと頭をよぎるのが有川作品の代名詞ともいえる脱力して半笑いになってしまいそうなベタ甘恋愛シーン攻勢。
面白いけど、キツイ、キツすぎる。
途中まで背表紙に手をかけるけれど、どうにも度胸がなくて(そこまでか!?)、違う作家の作品に迂回するという日々が続いておりました。
しかし、読まないことには明日はない(大袈裟・・・)
というわけで、
有川浩「シアター!」と「シアター!2」読了。
司は弟の巧から借金を持ちかけられた。
主宰する劇団で300万円の赤字が明るみにでたという。
司は条件をつけてお金を融通することにした。
「2年で完済しろ。それができなければ劇団は解散」
商業演劇として利益をだせるのは国内でもわずかという演劇界。
楽しければいいと思ってやってきた巧達はそれまでの自分と向き合うこととなる。
「2」で若干”メロメロ”要素ができてきたものの、全体的にはベタ甘攻撃が少なめ(あくまで有川作品における比較ですが)で、ホッとするやら拍子抜けするやら(笑)
1作目「シアター!」の方は、”好きな演劇をやるんだから貧乏で当たり前”という世界に、司がいわゆる商売人感覚でバンバン切り込んでいくところが面白いですね。
芸術で利を得るというのは嫌らしい感じがするかもしれませんが、これこそがアマとプロの厳然たる違い。
もちろん、「芝居で食っていきたいけど、それが難しい」という演劇人達の気持も充分に描かれています。彼らの努力だけではなく、業界の構造的問題もあるようですから。
そういう意味では演劇が好きな人もそうでない人も、それぞれの視点で楽しめます。
ただ1作目はちょっと物足りなくて・・・・というのも、なんたって私自身ど真ん中の「ガラスの仮面」世代ですから、もっと濃い芝居のシーンが欲しいわけです。
そこは「2」で応えていただきました。
一番よかったのは劇団員のゆかりがドラマのオーディションを受けるシーンですね。
何の因果か悪意たっぷりでオーディションの芝居を崩してやろうとしている元劇団員とペアを組まされたゆかり。
さてどうなるか・・・・。
これですよ、コレ。もろに「ガラスの仮面」じゃないですか(笑)
あとがきによると、どうやら次回の「3」で完結しそうです。
できれば話を覚えているうちに刊行していただきたんですが・・・・(苦笑)
難を言えば、巧の性格が子供っぽすぎないですかね?
27歳くらいの設定ですが、「いねーだろ、そんな男」と思っちゃう。
”純”なのと”幼い”のは違いますからね。
しかも人間の心情を描こうとする脚本家なわけだから、あんなに無垢じゃなくてもなぁ。
まったくの余談ですが、この本を読みだした先月、日経新聞の「私の履歴書」を蜷川幸雄氏が書かれていました。
共に芝居に打ち込んだ脚本家が、発狂したかの如く頭をかきむしり、部屋中を転げまわって苦しみながら脚本を書いている様子を見て、「絶対に脚本は一言一句違えずに演出する」と心に誓ったそうです。
ああ、たまにお芝居観たいなぁ・・・・。
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2012/5/2
漂泊
堂場瞬一「漂泊」(かなり前に)読了。
失踪課:高城シリーズ第4弾。
前作からかなり間を開けてしまったので、記憶が曖昧・・・・というより初期化に近い状態です。
大丈夫か?ついていけるのか?と思いながらおずおずと読み始めました。
冒頭、高城と部下の醍醐、明神はスナックの火事に巻き込まれ、明神は負傷。
焼け跡から見つかった2遺体は他殺と断定された。
そのうち1名は、失踪課に相談のあった売れっ子ミステリー作家の疑いが強まり、高城は捜査に乗り出す。
よかった・・・読んでるうちに思い出した(笑)
娘の失踪が原因でアルコールに溺れ、妻とも離婚した高城。
上昇志向の塊である上司と吹き溜まりみたいに寄せ集められらた部下達。
シリーズの中でメンバーそれぞれに背負っているものが明らかになっていくのですが、今回はその部分はお預けでした。
でもダメ上司にカリカリしている明神がいかに自分にとって大切な相棒であるかを実感したようです。
道警から出向中の”はな”さんも明神と似て非なるところをちゃんと表現してくれていました。今後もシリーズに出てくるのかなぁ・・・?
作中、ちらりと別シリーズの主人公鳴沢了の名前がでてきました。
あ〜〜そういえば鳴沢シリーズは全部読んだんだった・・・その割に覚えてない・・・・。
ただ比較すると私は鳴沢より高城の方が感情移入できますね。ダメ男だけど懐は広い感じがします。
鳴沢は神経質なんだもの(笑)
興味深いのは、ミステリー作家が小説に登場させるミステリー作家って、どれくらい現実を投影してるんだろう??ということ。
こればっかりは絶対読者にはわからないことなんでしょうね。
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失踪課:高城シリーズ第4弾。
前作からかなり間を開けてしまったので、記憶が曖昧・・・・というより初期化に近い状態です。
大丈夫か?ついていけるのか?と思いながらおずおずと読み始めました。
冒頭、高城と部下の醍醐、明神はスナックの火事に巻き込まれ、明神は負傷。
焼け跡から見つかった2遺体は他殺と断定された。
そのうち1名は、失踪課に相談のあった売れっ子ミステリー作家の疑いが強まり、高城は捜査に乗り出す。
よかった・・・読んでるうちに思い出した(笑)
娘の失踪が原因でアルコールに溺れ、妻とも離婚した高城。
上昇志向の塊である上司と吹き溜まりみたいに寄せ集められらた部下達。
シリーズの中でメンバーそれぞれに背負っているものが明らかになっていくのですが、今回はその部分はお預けでした。
でもダメ上司にカリカリしている明神がいかに自分にとって大切な相棒であるかを実感したようです。
道警から出向中の”はな”さんも明神と似て非なるところをちゃんと表現してくれていました。今後もシリーズに出てくるのかなぁ・・・?
作中、ちらりと別シリーズの主人公鳴沢了の名前がでてきました。
あ〜〜そういえば鳴沢シリーズは全部読んだんだった・・・その割に覚えてない・・・・。
ただ比較すると私は鳴沢より高城の方が感情移入できますね。ダメ男だけど懐は広い感じがします。
鳴沢は神経質なんだもの(笑)
興味深いのは、ミステリー作家が小説に登場させるミステリー作家って、どれくらい現実を投影してるんだろう??ということ。
こればっかりは絶対読者にはわからないことなんでしょうね。
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2012/4/24
そう言われても
札幌市の民家近くに現れたヒグマを射殺したことが「まかりならん!」と市役所に苦情が殺到しているらしい・・・・。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20120423-00000003-jct-soci
ん〜〜〜・・・・そりゃぁ、殺したくてやってるわけじゃないんだけど。
苦情を言ってきた人たちはどれくらいの知識と情報をもって意見してるんでしょうね?
熊はよくいろんなキャラクターになったり、「森のくまさん」とか「クマのプーさん」とかで親近感を持っていると思いますが、実際には非常に危険な動物です。
♪ある日森の中、クマさんに出会った♪・・・・ら、即「もうダメだ」と思うでしょうね。
特に羆(ひぐま)は凶暴。走れば時速60kくらいだすらしいし、一発殴られたら顔は多分なくなります。
まして冬眠明けで空腹であれば気も立ってるだろうし。
お互いが干渉せずにすむ生活圏でやっていられればいいのですが、時折ニアミスしてしまったら、「ホント、ごめんね」の気持ちで駆除をします。
駆り出されるハンターの人たちだって命がけ。
熊を殺さず、人間もリスクを負わず、無事に山に帰して二度と里に降りてこないようにできる方法があればすぐにも採用したいものです。
「可愛いから殺さないで」という主張の方は、半径1、2km内に熊が潜んでいる条件下で子供を一人で登校させられるでしょうか?
苦情を言う時には対案も出していただけると助かります。
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http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20120423-00000003-jct-soci
ん〜〜〜・・・・そりゃぁ、殺したくてやってるわけじゃないんだけど。
苦情を言ってきた人たちはどれくらいの知識と情報をもって意見してるんでしょうね?
熊はよくいろんなキャラクターになったり、「森のくまさん」とか「クマのプーさん」とかで親近感を持っていると思いますが、実際には非常に危険な動物です。
♪ある日森の中、クマさんに出会った♪・・・・ら、即「もうダメだ」と思うでしょうね。
特に羆(ひぐま)は凶暴。走れば時速60kくらいだすらしいし、一発殴られたら顔は多分なくなります。
まして冬眠明けで空腹であれば気も立ってるだろうし。
お互いが干渉せずにすむ生活圏でやっていられればいいのですが、時折ニアミスしてしまったら、「ホント、ごめんね」の気持ちで駆除をします。
駆り出されるハンターの人たちだって命がけ。
熊を殺さず、人間もリスクを負わず、無事に山に帰して二度と里に降りてこないようにできる方法があればすぐにも採用したいものです。
「可愛いから殺さないで」という主張の方は、半径1、2km内に熊が潜んでいる条件下で子供を一人で登校させられるでしょうか?
苦情を言う時には対案も出していただけると助かります。
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2012/4/22
入れ替えごっこはそろそろ・・・
最近、本の感想ばかりUPしていました。
広義の意味では今回もそうなのですが・・・・。
国内も、外国も、近隣諸国との関係も、あっちもゴタゴタこっちもゴタゴタな状況で、呆れるほど能力のない政治屋さん達を見ているとウンザリを超えて無の境地に入りそうになる最近。
特に北朝鮮のミサイル発射の対応は悲しかったですね。
ことあるごとに「この国は国民を見殺しにするな」と感じることが多くあります。
シビリアンコントロールを失う第一歩は政治に対する不信感だと思うのだけど・・・・。
しかも震災で自衛隊に対する評価はかなり上がったわけで、本当に有事になった時に「あんな政治家には任せられないから、とっとと自衛隊が行ってくれ」みたいな空気が生まれる要因になりはしないのか?と不安に思ったりしています。
さて、ここ数年とにかく頻繁に国家元首がコロコロ変わっていますが、知の巨人がこんなことを言っています。
「改革論者の万能薬たる人の入れ替えによる解決は、幻想にすぎない」
http://diamond.jp/articles/-/11115
※ダイヤモンド・オンライン 「3分間ドラッカー」より
1985年の著書です。
もう30年も前に今の状況を確実に見ておられます。
多分もう1回くらいは入れ替えしなきゃならないだろうけど、腰を据えるというか腹を括るというか、そんな覚悟をもっての入れ替えにしなきゃ価値がありませんね。
議員バッチをつける人も、公務を行う人も、なにより名もなき一人ひとりの国民も。
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広義の意味では今回もそうなのですが・・・・。
国内も、外国も、近隣諸国との関係も、あっちもゴタゴタこっちもゴタゴタな状況で、呆れるほど能力のない政治屋さん達を見ているとウンザリを超えて無の境地に入りそうになる最近。
特に北朝鮮のミサイル発射の対応は悲しかったですね。
ことあるごとに「この国は国民を見殺しにするな」と感じることが多くあります。
シビリアンコントロールを失う第一歩は政治に対する不信感だと思うのだけど・・・・。
しかも震災で自衛隊に対する評価はかなり上がったわけで、本当に有事になった時に「あんな政治家には任せられないから、とっとと自衛隊が行ってくれ」みたいな空気が生まれる要因になりはしないのか?と不安に思ったりしています。
さて、ここ数年とにかく頻繁に国家元首がコロコロ変わっていますが、知の巨人がこんなことを言っています。
「改革論者の万能薬たる人の入れ替えによる解決は、幻想にすぎない」
http://diamond.jp/articles/-/11115
※ダイヤモンド・オンライン 「3分間ドラッカー」より
1985年の著書です。
もう30年も前に今の状況を確実に見ておられます。
多分もう1回くらいは入れ替えしなきゃならないだろうけど、腰を据えるというか腹を括るというか、そんな覚悟をもっての入れ替えにしなきゃ価値がありませんね。
議員バッチをつける人も、公務を行う人も、なにより名もなき一人ひとりの国民も。
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2012/4/19
毒蛇の園
ジャック・カーリイ「毒蛇の園」読了。
刑事カーソン・ライダーシリーズの第3弾。
車中で発見された女性の惨殺死体。
彼女は地元のラジオ局でパーソナリティをしつつ、事件記者への一歩を踏み出そうとしていた。
事件を追うカーソンとハリーの前に次々と不審な死が起こる。
彼女が追っていたものは?
地元の有力者一族の秘密とは?
とまぁ、こんな感じの内容でして、すでに作者は広げた風呂敷をきれいにしまうタイプの作風であることがわかっているので、ある意味安心して読んでいました。
今回も直感的に怪しいと思った人はやっぱり一枚噛んでましたよ(笑)
作品の魅力に関しては法月綸太郎氏が解説で存分に語ってくれているのでお任せしておこうかな。
そんなことよりも!(どんなことより??作品の評価より大事?)
カーソン・ライダー!!節操無さ過ぎ!!(爆)
前作「デス・コレクターズ」を読み終わった時は兄弟愛にウルッときてたのに、今回は”惨めな失恋&超変わり身の早い男”につい拳を振り上げてしまいました(笑)
しかもこの後の「ブラッド・ブラザー」の展開をすでに知っているだけに、「いい加減にせえよ」とついつい呟いてしまうわけです。
ま、それも含めての魅力なんですがね。
気を取り直して(笑)
このシリーズの魅力を支えているのは翻訳の妙にもあるのではないかと思っています。
レビューなんかを見ると「30過ぎの男がそんな言い方するかよ」みたいな反発を感じる方もいるようですが、私は”アリ”。
もちろん原文がそうなっているのでしょうが、簡潔な一文で微妙な気持ちがよく伝わってきます。
例えば、仲違いしたカーソンとダニーの決別のシーン。カーソンははっきりと関係の終わりを告げ、原因を作ったダニーは彼から離れて部屋の向こう側へ歩いていく。カーソンは彼女を観察して------
『現実を悟ったことがその目で知れた』
この表現がけっこうグッときました。
『知れた』という言葉をチョイスしたのがたまりません。
原文がどうなっているのかわかりませんが、例えば「目が物語っていた」とか「瞳が告げていた」とかだとちょっと彼女に対して優しくなっちゃうんですね。
理由はどうあれ二股かけていた恋人への怒り、1年付き合っても彼女を繋ぎとめられなかった自分への情けなさ、そういうものが入り混じった「侮蔑」の感情が渦巻いているシーンで『知れた』という少々突き放した印象をも与える淡々とした言葉が最高に合っていると思います。
これで翻訳されたカーソン・ライダーシリーズは全部読み終わってしまいました。
次回作が待ち遠しいなぁ・・・・。
お兄ちゃん、今頃どこで何してるんだろう??
あと、個人的にはカーソンの母の遺産に秘密があるような気がしてるんですよね。
彼女はお針子さんだったわけで、子供が小さい頃に夫は惨殺されて、上の息子は殺人鬼・・・・・そんな状況の中で40万ドルの遺産が残せるっていうのが腑に落ちない。
なんかある・・・絶対なんかある・・・この遺産の理由によってはジェレミーの精神に変化を起こるようなことも可能性としてはあるんじゃないのか??とカーソンばりに推理してみているところです。
次回作が刊行になるまでのちょっとした楽しみとして・・・現在「ブラッド・ブラザー」の原書と翻訳を並べて読んでいます。自分で訳しませんよ(できるわけない)、あくまで両方の言葉での表現を楽しんでいるわけです。
こうやって一文ずつじっくり眺めると、翻訳者さんってすごいわ。作者の分身となれるくらいに作品を理解していないとできませんね。
というわけで、三角和代さん。次回作の翻訳、頑張って下さいね〜〜〜♪
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刑事カーソン・ライダーシリーズの第3弾。
車中で発見された女性の惨殺死体。
彼女は地元のラジオ局でパーソナリティをしつつ、事件記者への一歩を踏み出そうとしていた。
事件を追うカーソンとハリーの前に次々と不審な死が起こる。
彼女が追っていたものは?
地元の有力者一族の秘密とは?
とまぁ、こんな感じの内容でして、すでに作者は広げた風呂敷をきれいにしまうタイプの作風であることがわかっているので、ある意味安心して読んでいました。
今回も直感的に怪しいと思った人はやっぱり一枚噛んでましたよ(笑)
作品の魅力に関しては法月綸太郎氏が解説で存分に語ってくれているのでお任せしておこうかな。
そんなことよりも!(どんなことより??作品の評価より大事?)
カーソン・ライダー!!節操無さ過ぎ!!(爆)
前作「デス・コレクターズ」を読み終わった時は兄弟愛にウルッときてたのに、今回は”惨めな失恋&超変わり身の早い男”につい拳を振り上げてしまいました(笑)
しかもこの後の「ブラッド・ブラザー」の展開をすでに知っているだけに、「いい加減にせえよ」とついつい呟いてしまうわけです。
ま、それも含めての魅力なんですがね。
気を取り直して(笑)
このシリーズの魅力を支えているのは翻訳の妙にもあるのではないかと思っています。
レビューなんかを見ると「30過ぎの男がそんな言い方するかよ」みたいな反発を感じる方もいるようですが、私は”アリ”。
もちろん原文がそうなっているのでしょうが、簡潔な一文で微妙な気持ちがよく伝わってきます。
例えば、仲違いしたカーソンとダニーの決別のシーン。カーソンははっきりと関係の終わりを告げ、原因を作ったダニーは彼から離れて部屋の向こう側へ歩いていく。カーソンは彼女を観察して------
『現実を悟ったことがその目で知れた』
この表現がけっこうグッときました。
『知れた』という言葉をチョイスしたのがたまりません。
原文がどうなっているのかわかりませんが、例えば「目が物語っていた」とか「瞳が告げていた」とかだとちょっと彼女に対して優しくなっちゃうんですね。
理由はどうあれ二股かけていた恋人への怒り、1年付き合っても彼女を繋ぎとめられなかった自分への情けなさ、そういうものが入り混じった「侮蔑」の感情が渦巻いているシーンで『知れた』という少々突き放した印象をも与える淡々とした言葉が最高に合っていると思います。
これで翻訳されたカーソン・ライダーシリーズは全部読み終わってしまいました。
次回作が待ち遠しいなぁ・・・・。
お兄ちゃん、今頃どこで何してるんだろう??
あと、個人的にはカーソンの母の遺産に秘密があるような気がしてるんですよね。
彼女はお針子さんだったわけで、子供が小さい頃に夫は惨殺されて、上の息子は殺人鬼・・・・・そんな状況の中で40万ドルの遺産が残せるっていうのが腑に落ちない。
なんかある・・・絶対なんかある・・・この遺産の理由によってはジェレミーの精神に変化を起こるようなことも可能性としてはあるんじゃないのか??とカーソンばりに推理してみているところです。
次回作が刊行になるまでのちょっとした楽しみとして・・・現在「ブラッド・ブラザー」の原書と翻訳を並べて読んでいます。自分で訳しませんよ(できるわけない)、あくまで両方の言葉での表現を楽しんでいるわけです。
こうやって一文ずつじっくり眺めると、翻訳者さんってすごいわ。作者の分身となれるくらいに作品を理解していないとできませんね。
というわけで、三角和代さん。次回作の翻訳、頑張って下さいね〜〜〜♪
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2012/4/15
デス・コレクターズ
ジャック・カーリイ「デス・コレクターズ」読了。
刑事カーソン・ライダーシリーズ第2弾。
モーテルでみつかった装飾を施された死体。
カーソンとハリーは捜査を進めるうちに、30年前の連続殺人犯ヘクスキャンプが遺した絵画<アート>の存在に辿り着く。
第2、第3の殺人現場には<アート>の断片があった。
忌まわしい事件の証拠品などを蒐集するコレクターズの世界とへクスキャンプ事件に関わった人々の思いが交錯する・・・・。
これはなかなか質が高い。
犯人が誰かということもそうですが、最後の謎解きでは意外な事実にじ〜〜〜んときちゃいます。
本を閉じて思わず「お兄ちゃんの愛だ〜〜〜」とひとりごちてしまいました。
幼少の頃から父の暴力を受け、10代からさらに性的虐待も受け、最終的にはその父を殺したジェレミー。
彼を守ることをせず現実から逃げた母を憎み、5人の女性を手にかけたジェレミー。
繊細で美しい顔立ち、庇護欲をかきたてる笑顔、最高の頭脳をもった猟奇連続殺人犯。
一生を矯正施設で過ごすしかない歪んだ世界の住人。
このジェレミーがいかに「弟大好き」なのかが痛いほど伝わってくるラストは秀逸です。
しかもカーソンが全く同じことをジェレミーに思っていたという前フリがあるので、この合わせ鏡のような兄弟に涙せずにいられません。
シリーズを読んでいて、どうしてこのジェレミーに薄気味の悪い恐怖感を感じないのかが不思議だったのですが、源流に「この世にたった二人残された兄弟」の互いに寄せる優しさがあるからなのかも・・・・。
痛ましい過去さえなければ最高に愉快で誰からも愛される兄弟だったろうと想像してしまいます。
それにしてもカーソン・ライダー。
君は恋人選びに難がある。
前作では強いストレスからアルコール中毒になった病理学者。
彼女が去った後、失意のどん底みたいなフリして気づけばバリバリのテレビレポーターとできちゃって・・・。
そもそも刑事と事件報道のレポーターが付き合うのってOKなの??(それ言ったらあの兄の存在があって警察に就職できるのか?という根本的な疑問にもなるのだけど。アメリカの制度ってどうなん?)・・・・というささやかな疑問をもったまま、シリーズ第3作「毒蛇の園」に突入しています。
あ〜あ〜、やっぱり思ったとおりの展開になってきた(笑)
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刑事カーソン・ライダーシリーズ第2弾。
モーテルでみつかった装飾を施された死体。
カーソンとハリーは捜査を進めるうちに、30年前の連続殺人犯ヘクスキャンプが遺した絵画<アート>の存在に辿り着く。
第2、第3の殺人現場には<アート>の断片があった。
忌まわしい事件の証拠品などを蒐集するコレクターズの世界とへクスキャンプ事件に関わった人々の思いが交錯する・・・・。
これはなかなか質が高い。
犯人が誰かということもそうですが、最後の謎解きでは意外な事実にじ〜〜〜んときちゃいます。
本を閉じて思わず「お兄ちゃんの愛だ〜〜〜」とひとりごちてしまいました。
幼少の頃から父の暴力を受け、10代からさらに性的虐待も受け、最終的にはその父を殺したジェレミー。
彼を守ることをせず現実から逃げた母を憎み、5人の女性を手にかけたジェレミー。
繊細で美しい顔立ち、庇護欲をかきたてる笑顔、最高の頭脳をもった猟奇連続殺人犯。
一生を矯正施設で過ごすしかない歪んだ世界の住人。
このジェレミーがいかに「弟大好き」なのかが痛いほど伝わってくるラストは秀逸です。
しかもカーソンが全く同じことをジェレミーに思っていたという前フリがあるので、この合わせ鏡のような兄弟に涙せずにいられません。
シリーズを読んでいて、どうしてこのジェレミーに薄気味の悪い恐怖感を感じないのかが不思議だったのですが、源流に「この世にたった二人残された兄弟」の互いに寄せる優しさがあるからなのかも・・・・。
痛ましい過去さえなければ最高に愉快で誰からも愛される兄弟だったろうと想像してしまいます。
それにしてもカーソン・ライダー。
君は恋人選びに難がある。
前作では強いストレスからアルコール中毒になった病理学者。
彼女が去った後、失意のどん底みたいなフリして気づけばバリバリのテレビレポーターとできちゃって・・・。
そもそも刑事と事件報道のレポーターが付き合うのってOKなの??(それ言ったらあの兄の存在があって警察に就職できるのか?という根本的な疑問にもなるのだけど。アメリカの制度ってどうなん?)・・・・というささやかな疑問をもったまま、シリーズ第3作「毒蛇の園」に突入しています。
あ〜あ〜、やっぱり思ったとおりの展開になってきた(笑)
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2012/4/12
百番目の男
ジャック・カーリイ「百番目の男」読了。
刑事カーソン・ライダーシリーズの第1弾。
シリーズ最新作の「ブラッド・ブラザー」を先に読んでしまって、果たしてその前の作品は楽しめるのだろうかと、やや不安な気持ちを持ちながら読み始めましたが、その心配は杞憂にすぎませんでした。
それどころか1作目にして4作目の「ブラッド・ブラザー」に繋がるエピソードのネタが転がっていたりして、ついついニヤリとしてしまう部分もあり。
猟奇的連続殺人と幼児虐待(悲しいかな、この2つはセットですな)を扱っていながら、妙に読後感がすっきりしているという作風は処女作からだったんですね。
まぁこの「すっきり」は主人公カーソン・ライダーの正義感、ちょうどいい軽さ、意外な芯の強さが生み出す効果でしょう。重ねて相棒ハリーのキャラクターも。
なんとなくアタリをつけていた人物が犯人でした。
論理的な理由ではなく、「キャラの割にはこの人出番が多いな」という人だったから(笑)
遺体に共通のメッセージの理由は「そんなんありか?」と一瞬キョトンとしてしまうかもしれません。
でも「まぁいいか」と思ってしまうのは、やっぱりカーソンの魅力かな!?
言葉遊びともいえるような言い回しが多く、特にハリーが凝ってる”韻を踏んだ”表現などが正確に理解できないのが悔しいですね。こればっかりは翻訳にも限度があります。原書で読める人ならもっと面白いんだろうなぁ・・・・。
あと、さらりとした一文に万感の思いがこもっているシーンがいくつかあり、作者の力量を感じさせます。
抜粋して紹介したいのですが、それでは未読の方に申し訳が立たない。
ぜひ読んでみて下さい。
というわけで、続けてシリーズ2作目の「デス・コレクターズ」に突入しました。
感想は後日。
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刑事カーソン・ライダーシリーズの第1弾。
シリーズ最新作の「ブラッド・ブラザー」を先に読んでしまって、果たしてその前の作品は楽しめるのだろうかと、やや不安な気持ちを持ちながら読み始めましたが、その心配は杞憂にすぎませんでした。
それどころか1作目にして4作目の「ブラッド・ブラザー」に繋がるエピソードのネタが転がっていたりして、ついついニヤリとしてしまう部分もあり。
猟奇的連続殺人と幼児虐待(悲しいかな、この2つはセットですな)を扱っていながら、妙に読後感がすっきりしているという作風は処女作からだったんですね。
まぁこの「すっきり」は主人公カーソン・ライダーの正義感、ちょうどいい軽さ、意外な芯の強さが生み出す効果でしょう。重ねて相棒ハリーのキャラクターも。
なんとなくアタリをつけていた人物が犯人でした。
論理的な理由ではなく、「キャラの割にはこの人出番が多いな」という人だったから(笑)
遺体に共通のメッセージの理由は「そんなんありか?」と一瞬キョトンとしてしまうかもしれません。
でも「まぁいいか」と思ってしまうのは、やっぱりカーソンの魅力かな!?
言葉遊びともいえるような言い回しが多く、特にハリーが凝ってる”韻を踏んだ”表現などが正確に理解できないのが悔しいですね。こればっかりは翻訳にも限度があります。原書で読める人ならもっと面白いんだろうなぁ・・・・。
あと、さらりとした一文に万感の思いがこもっているシーンがいくつかあり、作者の力量を感じさせます。
抜粋して紹介したいのですが、それでは未読の方に申し訳が立たない。
ぜひ読んでみて下さい。
というわけで、続けてシリーズ2作目の「デス・コレクターズ」に突入しました。
感想は後日。
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