申八歌壇俳壇例会情報
花冷えの嘘つきの日に報されし新元号のきもちのわるさ みんなのプロフィールSP

2005/12/31

短歌研究3月号用  新作吟味

理不尽に別れの言葉聞かされた北国の夜は早く始まる

いさかいも涙も夢も凍りつき言の葉はみな雪に埋もるる

冬の夜は白と黒とが混じり合ひ愛と憎とを融かすかのやう

熱かつたココアがじつと冷えてゐる僕らの仲も終はつたのかも

さわさわと雪降り積もる音がして眠れなくなる君のゐない夜


※『短歌研究』での準特選で図に乗っていたら。締め切りだ。慌てて作る北国の夜。元旦に投函するさ。
 四首目。実は高校三年生の十二月、僕は函館湯の川温泉電停前の喫茶店で、失恋をした。ココアを注文していたことだけは覚えている。
 五首目。雪って降るときに結構耳障りな音がするんだよね。

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2005/12/27

やったぜ!  その他の雑誌

 久々の『短歌研究』上位当選。岡井隆選で準特選である。やはり得意の危険な相聞歌だよね。なにしろ岡井隆先生との相性がいいのだ。一昨年の快走も岡井先生の選から始まったのだった。

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お互ひの予定に少し手を加へ小さな夜の逢ひ引きとなる

密会といふのにちよつと安直な信号待ちの不意のくちづけ

くちびるの予想を超えたやはらかさ僕の知らないあなたがここに

いくたびもくちづけをしていくたびもむつかしいよとこの恋を言ふ

もういちど「黄昏のビギン」かけなほし罪深き夜をリフレインする

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※ちあきなおみの「黄昏のビギン」にはまってイメージをふくらませた作品だ。岡井先生には「このごろの相聞歌は、この一連のように軽くそして甘い感じのものが多い」と評されたが、一首目と三首目の表現は共感できる感性としてほめられた。
 今年はいい年になるかな。しかし、相聞歌は想像力との勝負なのでとても疲れるのだ。
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2005/12/25

北限  北限

   年の瀬

本日はネクタイを締め櫛を入れもののふのごと家を出でたり

交差点角コンビニ前の駐車場通勤者・車が近道をする

愛されるその裏返しで憎まれる人間の業に疲れてきたり

ゴトゴトと深夜特急走りける黙りこくつた酔客乗せて

恐いほどおとな顔した子が二人ストレスにつき語り合ふてる

寒き夜の空のてつぺんまんまるの月照つてゐる電球のごと

こつそりと探し物してるわれのこと咎むるやうに君は問ひかく

うしろ指さされてゐるを感じつつ身を隠すだけの旅に出でけり

まつしろの千歳空港見えてきた病床の母はいかにおはせる

長年の病が母の身を削り削りつくして年の瀬となり

我を見てまたくうくうと寝息立つ母の意識の今を知りたし

病院は真白き冬に包まれて母の世界はその中にあり

まつしろな空から雪が湧いてゐてずつと見てゐたかあさんの膝

※『北限』の締め切りであった。ふぅふぅぎりぎり札幌から投稿。
 昨日までの◎とかついていたのは投稿作品であった。
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2005/12/25

年の瀬  新作吟味

◎長年の病が母の身を削り削りつくして年の瀬となり

◎まつしろの千歳空港見えてきた病床の母はいかにおはせる

○我を見て母の薄目が動きたり我を我だと思ふてくれたか

◎我を見てまたくうくうと寝息立つ母の意識の今を知りたし

◎病院は真白き冬に包まれて母の世界はその中にあり


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2005/12/23

遺失物  新作吟味

『北限』の新しいのを探してる北海道に帰る前の日

◎こつそりと探し物してるわれのこと咎むるやうに君は問ひかく



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2005/12/23

雪  新作吟味

◎まつしろな空から雪が湧いてゐてずつと見てゐたかあさんの膝

◎うしろ指さされてゐるを感じつつ身を隠すだけの旅に出でけり

何とかといふ人のこと話してる何とかといふ人と二人で

◎本日はネクタイを締め櫛を入れもののふのごと家を出でたり

◎愛されるその裏返しで憎まれる人間の業に疲れてきたり

◎交差点角コンビニ前の駐車場通勤者・車が近道をする

◎ゴトゴトと深夜特急走りける黙りこくつた酔客乗せて

◎寒き夜の空のてつぺんまんまるの月照つてゐる電球のごと

◎恐いほどおとな顔した子が二人ストレスにつき語り合ふてる

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