2006/2/25
脳漿 新作吟味
K米さんお気に入りの脳漿シリーズ。本日は二日酔いでいきました。
鳩尾を抑へてつきあふ梯子酒窓の外には赤き雪降る
脳漿が腐敗してゐる感触を頭蓋の中に感じてる朝
次いで薬物系短歌。
酸性の痛みを患部に堪へつつこの薬物の反応を待つ
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鳩尾を抑へてつきあふ梯子酒窓の外には赤き雪降る
脳漿が腐敗してゐる感触を頭蓋の中に感じてる朝
次いで薬物系短歌。
酸性の痛みを患部に堪へつつこの薬物の反応を待つ

2006/2/24
短歌研究3月号 その他の雑誌
『短歌研究』3月号が出た。
今月号は入賞はならなかったが、4首載ってる。以前に応募作として載せたので、再掲。
理不尽に別れの言葉聞かされた北国の夜は早く始まる
いさかひも涙も夢も凍りつき言の葉はみな雪に埋もるる
熱かつたココアがじつと冷えてゐる僕らの仲も終はつたのかも
さわさわと雪降り積もる音がして眠れなくなる君のゐない夜
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今月号は入賞はならなかったが、4首載ってる。以前に応募作として載せたので、再掲。
理不尽に別れの言葉聞かされた北国の夜は早く始まる
いさかひも涙も夢も凍りつき言の葉はみな雪に埋もるる
熱かつたココアがじつと冷えてゐる僕らの仲も終はつたのかも
さわさわと雪降り積もる音がして眠れなくなる君のゐない夜

2006/2/24
暖かき冬 新作吟味
あたたかき冬であるかな通勤の駅までの道じつと汗ばむ
親付きで下見に来てる受験生入りたいのはどつちなんだらう
酸性の痛みを患部に堪へつつこの薬物の反応を待つ
鳩尾を抑へて呷る三軒目窓の外には赤き雪降る
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親付きで下見に来てる受験生入りたいのはどつちなんだらう
酸性の痛みを患部に堪へつつこの薬物の反応を待つ
鳩尾を抑へて呷る三軒目窓の外には赤き雪降る

2006/2/22
満たされて とりあえず
Yuki-eさんのブログに寄せ書きした短歌。パッとしないか。
満たされてゐる実感がわたくしの生きる証と神に聞きたり
くちづけを残して君は部屋を去り氷枕が温もりていく
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満たされてゐる実感がわたくしの生きる証と神に聞きたり
くちづけを残して君は部屋を去り氷枕が温もりていく

2006/2/21
母 新作吟味
時には母の歌を
あの日よりもつと冬かい故郷は 母の元気はどのくらいかな
てのひらに豆腐を載せて切り揃ふ母の神業見詰めていた日
まつしろの空から雪が湧き出るをずつと見ていたかあさんの膝
妹に母の様子を問ふときの後ろめたさに胃はきゅんとなり
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あの日よりもつと冬かい故郷は 母の元気はどのくらいかな
てのひらに豆腐を載せて切り揃ふ母の神業見詰めていた日
まつしろの空から雪が湧き出るをずつと見ていたかあさんの膝
妹に母の様子を問ふときの後ろめたさに胃はきゅんとなり

2006/2/20
携帯サイト とりあえず
2006/2/19
赤煉瓦2月歌会 赤煉瓦歌会
本日久しぶりに赤煉瓦館を会場に赤煉瓦歌会がありました。新メンバーも加わっての盛会でした。お題は雪。僕の出詠はこんなもの。
題詠 雪
眠れなくなるほどの音さしすせそ雪は降る降る夜の明くるまで
自由詠
母と子が同じ顔して自転車の前後に乗れり子は舌を出し
「雪は降る降る」は遊びすぎ。「雪は降りたり」くらいにしけば、というご指摘を受けました。
でも「さしすせそ」はお気に入り。なかなかいいでしょう。
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題詠 雪
眠れなくなるほどの音さしすせそ雪は降る降る夜の明くるまで
自由詠
母と子が同じ顔して自転車の前後に乗れり子は舌を出し
「雪は降る降る」は遊びすぎ。「雪は降りたり」くらいにしけば、というご指摘を受けました。
でも「さしすせそ」はお気に入り。なかなかいいでしょう。

2006/2/18
一首評 塔
『塔』に一首評というコーナーがあり、そこで何と僕の作品が批評されていた。評者は炭陽子さんという方。な、な、なんと「実はこの作者のファンで、毎号の歌を楽しみにしている」と書かれていた。女性ファンがいるというのはかなり胸もときめくものである。いつかお会いできる日を楽しみにしておきたい。
表された歌は
父用の上がり下がりのする椅子を動かしてみる父逝きし夜
というものだ。福岡の赤煉瓦歌会では亡くなった夜は忙しくてそんなことして遊んでいる暇はないのではないか、という意見もいただいたが、実はちょっとの間はあるものなのです。この椅子は介護用品で、椅子の高さを随時動かせるようになっていて、席を立ったりするのが楽になるようにするものなのです。ちょっとおもしろそうで乗ってみたかったのと、こんな感じで暮らしてたんだな、というのを確かめたくってやってしまいました。
で、炭さんの評価は『塔』の誌面を読んでください。でも、評されて改めて自分の歌風というものが、自分で再認識しました。炭さんありがとうございます。
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表された歌は
父用の上がり下がりのする椅子を動かしてみる父逝きし夜
というものだ。福岡の赤煉瓦歌会では亡くなった夜は忙しくてそんなことして遊んでいる暇はないのではないか、という意見もいただいたが、実はちょっとの間はあるものなのです。この椅子は介護用品で、椅子の高さを随時動かせるようになっていて、席を立ったりするのが楽になるようにするものなのです。ちょっとおもしろそうで乗ってみたかったのと、こんな感じで暮らしてたんだな、というのを確かめたくってやってしまいました。
で、炭さんの評価は『塔』の誌面を読んでください。でも、評されて改めて自分の歌風というものが、自分で再認識しました。炭さんありがとうございます。
