2006/4/26
もつ鍋 とりあえず
もつ鍋のもつが挟まる奥の歯にあなたの舌が触れてゆらゆら
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2006/4/23
存在を問ふ 新作吟味
とんぼさんに言われたけれど、一ヶ月間で雑なものばかりでこの程度です。んで、出勤途上の時間を使って、こんなもの。推敲したら何も残らない。
幾台かのバスが行きたり高速を出たすぐ先であなたを待ちぬ
少しだけ時間ができたといふことはあなたと逢へるよろこびであり
あやかしの炎の燃ゆる高圧線中空に浮く残像黒く
存在を問ふといふこと虚しさを諦めること生きてゐること
虚しさにしがみついてはならないとソフィストたちに唆される
存在の完璧さ求む不安ゆえ偽悪ぶりたる趣味の哀しさ
君の歯に仕舞ひ込まれた夕食を奪ふがこどきキスがしたくて
緑なす灌木の間より青春が溢れるやうにつつじの咲けり
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幾台かのバスが行きたり高速を出たすぐ先であなたを待ちぬ
少しだけ時間ができたといふことはあなたと逢へるよろこびであり
あやかしの炎の燃ゆる高圧線中空に浮く残像黒く
存在を問ふといふこと虚しさを諦めること生きてゐること
虚しさにしがみついてはならないとソフィストたちに唆される
存在の完璧さ求む不安ゆえ偽悪ぶりたる趣味の哀しさ
君の歯に仕舞ひ込まれた夕食を奪ふがこどきキスがしたくて
緑なす灌木の間より青春が溢れるやうにつつじの咲けり

2006/4/23
不都合 新作吟味
立教が勝つたくらいでいいことは何も載つていない今朝のしんぶん
澄みきつた乙女の声で歌ひあぐ千島の奥も沖縄も…と
戦争が踏みにじるものよその国それより大事なわたしのくらし
真四角に切り取られたる地図上の指のマークに夢の貼りつく
不都合が三つばつかり重なりてわたしのけふはめちやめちやになる
し残した仕事を二つパソコンの奥に閉じ込め家路に向かふ
この本しか売るつもりなどないやうに本屋の棚はダヴィンチ・コード
締切が刻一刻と迫る日に時のみ費やす用が入りぬ
虻蜂にあらずやさらに舞ひ上る二匹のムシに立ちすくみたり
少しだけ朝寝坊して週末の原稿書く日の気合いを溜める
土曜日の微睡みの中まだできぬプロットのみがぐるぐるまはる
終電の駅の階段上り行く疲れた顔の友に声掛く
駅からの三十分を歩きたり深夜の空の暗くさみしき
どどどどと深夜の駅に降りて来し数多の客が闇に溶けゆく
このところ仕事に追われて歌ができない。仕事ったって、たいしたことをしているわけではない。するべきことは全くしていないし、したいこともしていない。ただ、さぼっていたもののツケを払い、会議やら講義やらに追われている。徐々に陰鬱な気分になってくる。陰鬱になってきたら歌ができるかなあ。
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澄みきつた乙女の声で歌ひあぐ千島の奥も沖縄も…と
戦争が踏みにじるものよその国それより大事なわたしのくらし
真四角に切り取られたる地図上の指のマークに夢の貼りつく
不都合が三つばつかり重なりてわたしのけふはめちやめちやになる
し残した仕事を二つパソコンの奥に閉じ込め家路に向かふ
この本しか売るつもりなどないやうに本屋の棚はダヴィンチ・コード
締切が刻一刻と迫る日に時のみ費やす用が入りぬ
虻蜂にあらずやさらに舞ひ上る二匹のムシに立ちすくみたり
少しだけ朝寝坊して週末の原稿書く日の気合いを溜める
土曜日の微睡みの中まだできぬプロットのみがぐるぐるまはる
終電の駅の階段上り行く疲れた顔の友に声掛く
駅からの三十分を歩きたり深夜の空の暗くさみしき
どどどどと深夜の駅に降りて来し数多の客が闇に溶けゆく
このところ仕事に追われて歌ができない。仕事ったって、たいしたことをしているわけではない。するべきことは全くしていないし、したいこともしていない。ただ、さぼっていたもののツケを払い、会議やら講義やらに追われている。徐々に陰鬱な気分になってくる。陰鬱になってきたら歌ができるかなあ。

2006/4/16
赤煉瓦4月歌会 赤煉瓦歌会
16日は恒例の赤煉瓦歌会であった。今回から、当番はSさん。お題は「刺」であった。
僕の作品は
題詠 刺
風刺するほどの思想は持たざれど不平ぐらいは言いたくもあり
自由詠
冷酷なホラー映画を見るように蛍の光四番を聴く
蛍の光というのは卒業式で歌う「ほた〜るのひぃかぁ〜り まどのゆううきぃ」と歌う曲である。今では歌わなくなった歌詞だけど、四番はこういうものだ。
千島のおくも おきなはも
やしまのうちの まもりなり
いたらんくにに いさをしく
つとめよわがせ つつがなく
琉球処分の二年後に作られたこの曲は、まさに後の沖縄戦を予測していたような内容の歌詞であり、ゾッとしてくる。

会のあと有志で昼食に行ったのはベスト電器裏の「あんざ」。入口は小さいけど中は広い。ひつまぶしがうまかった。夜は居酒屋らしく、よさそう。
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僕の作品は
題詠 刺
風刺するほどの思想は持たざれど不平ぐらいは言いたくもあり
自由詠
冷酷なホラー映画を見るように蛍の光四番を聴く
蛍の光というのは卒業式で歌う「ほた〜るのひぃかぁ〜り まどのゆううきぃ」と歌う曲である。今では歌わなくなった歌詞だけど、四番はこういうものだ。
千島のおくも おきなはも
やしまのうちの まもりなり
いたらんくにに いさをしく
つとめよわがせ つつがなく
琉球処分の二年後に作られたこの曲は、まさに後の沖縄戦を予測していたような内容の歌詞であり、ゾッとしてくる。

会のあと有志で昼食に行ったのはベスト電器裏の「あんざ」。入口は小さいけど中は広い。ひつまぶしがうまかった。夜は居酒屋らしく、よさそう。

2006/4/15
010:桜(新谷休呆) 題詠ブログ
開かない窓のガラスに一片の桜の花がしがみついてる
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2006/4/15
009:椅子(新谷休呆) 題詠ブログ
少しずつ同期が消えてゆくといふ官僚たちの椅子取りゲーム
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2006/4/15
008:親(新谷休呆) 題詠ブログ
正親町天皇と書き読めるかと問ふた教師の名が出てこない
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2006/4/15
007:揺(新谷休呆) 題詠ブログ
ゆさゆさと揺れるあなたのちちふさを子犬がぢつと眺めてをりぬ
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