申八歌壇俳壇例会情報
花冷えの嘘つきの日に報されし新元号のきもちのわるさ みんなのプロフィールSP

2007/12/31

不愉快な大晦日  新作吟味

年末が不愉快なことで埋まりゆき妻の罵声も馴れてしまひぬ

酒呑まぬ大晦日には愚かなる番組にまた腹の立ちけり

戯れで『看板考』を物したる坪井正五郎たいした奴で

不愉快な冷え方をする年の瀬の我が心根も底冷えのする

共に居れば叱られることばかりにて書を持ち込みて長風呂をする

粉雪舞ふ冷え込みし日の八百屋には売る気少ない若者がをり

長湯して読書に耽れば足下よりじんわりじわり蕁麻疹出づ

本年もあと数時間なり湯の中で世の中憂ふ紅白も見ず

一日中掃除をしなきやと君は言ひわたしはじつと年明けを待つ

本日は仕事をしない大晦日あと三日ほど腐つていたい

年の瀬は何もできない夜となり『看板考』など斜め読みする

寒々とした年末の賑はいはうまくいかない人生のごと

   詩歌のことなら休呆書店
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2007/12/28

黄昏のジャパン  新作吟味

混迷の黄昏のビギン此の国の長くせつない夜が始まる

花ならばぽつんぽつんと散って逝く桜のやうにいかぬ此の国

ほんたうの愛国者などいやしない右翼擬きの跋扈する国

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2007/12/18

同類  新作吟味

本日も似たやうな顔で会議なりこの大学をこの見識で

私もその中にある一人にて誰でも換えの効く一人にて

本日も予定表には我ならぬ職名だけの予定が並ぶ

会議より先に話題が新聞に載つてしまうを速報といふ

締切が日日刻刻と近付くにいらぬ予定が時を埋めゆく

いろいろな人が居るから大学で会議ひとつに神経が減る

快速と各駅停車をまちがへて乗り越しをした今年三度目

出席は七十分の十九といふまとまりのない我が忘年会

新型のウヰルスのこと説明すこの説明は役に立たぬと

埃つぽく少し冷えたる風を嗅ぐ冬の印度に吹いていた風

やはらかき冬の日差してホームにはゆるき時間が漂ひてゐる

人間を貶めていく寄合ひをして帰り道日は沈みゆく

支払ひをせねばならない振込の用紙が二枚置かれたままに

やはらかきひかりが満ちて老人も恋をしさうな秋の公園

湯の中にじんわり溶けていくみたいああこんなふうに死んでいけたら


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2007/12/3

コンビニの悪弊  新作吟味

血液がどろどろのまま目を覚まし水飲み場までの距離を思へり

体温が一寸上がった感がして小一時間ほど二度寝をなせり

小児科の門をくぐれば久々にわが子を思ふ親の思ひす

少しだけ開き直りたるわたくしの思想の隅に途惑ひもあり

哀しきはその綾こそを読めぬこと右側寄りの色のつきしに

コンビニのオヤジにそつとてのひらを握られ釣りを受け取らされる

少しづつながら仕事が身につきぬ二つの文を呑みながら読む

新型のウィルスが来て国家とふ枠組み問はるよはきやまとの

一ヶ月たつた百五円ですぞよといくつかネットの契約ができ

技術屋に乗っ取られゆく大学を出て行く人が羨ましくも
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