ワタクシの高校生時代は、都立高校といえば制服も自由、髪形も自由、長髪もよし、の自由な学校が多かったように思う。それはやたらと校則にうるさい私立高校の学生にとっては、憧れだった気がする。
ところが、昨今の都立高校といえば、卒業式や入学式の君が代、日の丸問題をはじめとして、やたらと管理・統制の世界になりつつあるようだ。いろんな学校のHPなんて見ると、茶髪一掃とか、今年度の学校経営計画とか、ずいぶんヘンテコな世界になりつつある。
さらにいえば、偏差値・底辺校から進学校までの序列化・階層化も進んでいる。
底辺校では、高校中退者も多い。それは学力不足ということもあるが、実は経済的事情が大きい要因になっている。両親の離婚による片親世帯、しかも母子家庭となると、これは経済的にもきわめて脆弱な土台の上に乗っかっている。
小学校の給食費滞納という話もあるが、高校で修学旅行の費用の払い込みができず、教師だけでは取り立てにいけないので、旅行会社の社員が何軒かの家庭を訪問することもあるのだが、住所のところにそれらしき人は住んでいない。つまり、すでに家庭崩壊していて、生徒は親戚かトモダチかの家を転々としているのが実態だったらしい。
両親が離婚して、しかも父も母も別の人と家庭を作っていて、子供だけが行き場がないというケースもあるとか。
高偏差値の進学校の学生の親の職業は、会社員、公務員といった人が多いが、底辺校に下がるにつれてそのような正規雇用の親は半減していく。中には親の仕事を知らない、という学生もいるらしい。
まあ、日本の社会は明らかに階層が生まれていて、学校時代からお互いが交わらない独自の「文化」に分断された世界がいまや生まれつつあるということか?

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