ニューヨークはハイチからの移民がとても多い場所で、あるハイチからの移民で、家族がポルトープランス(ハイチの首都)に住んでいる人が次のように語ったそうです。
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http://groups.yahoo.co.jp/group/TUP-Bulletin/message/886)
「水・電気などライフラインがズタズタだと報道されているけれど、首都といえど少し離れたところではもともと上下水も電気も整ってなかったところだったよ。ポルトープランスでは物資をめぐり暴動がおこっているようだけど、もともと物資の乏しかったところなのに、世界中からモノが集まってきていてその奪い合いになっている」。
「ほとんどが貧しいハイチ人はモノがないのはいまにはじまったことじゃないので、彼ら自身がサバイブする方法を一番よく知っている」。
「だからといって、もちろん援助をしなくてもいいということではなく、ただ、米国のやりかた、援助物資を暴動から守るために軍隊のガードをつけて人々を追い払ったり、空港を使用する優先順位をゆずらないため、負傷者に必要な薬などを運ぶ飛行機がドミニカに着陸しなければならず、陸路で10時間以上かけて運ばなければならない状況を生んでいる。本当なら助かる負傷者が死ななければならない、そんなことが起こっているのが理解の許容を超えている」。
ベネズェラのチャベス大統領じゃないが、ハイチへの援助を大声で叫ぶアメリカというのも、ちょっとマユツバな感じがしないじゃない。確かに、ちょっとこれじゃあハイチ「再占領」かしらとも思う。
もっとも、ハイチには地震以前から国連のPKOが入っていた。国連と言っても、主力はアメリカ軍でしょう。
1月20日に国際通貨基金(IMF)のストロス=カーン専務理事は、追加融資も含め、ハイチの債務を帳消しにするよう調整しており、その意味で、債務は贈与となるだろうとコメントしていた。
しかし、二日後のIMF理事会では、数年間の据え置き期間の後、経済状況の再評価によって返済を求めることになった。つまり、今は債務の帳消しもと匂わせておいて、時期が来て、みんなハイチのことを忘れたころに、再びヤーメタということにするんだろう。
ハイチに惜しみなく援助をするようにしながら、同時に債務を取り立てている。まあ、それが先進国の偽善なのでしょう。
いちはやくこの地域で独立を勝ち取りながら、その後、独立と引き換えに多年にわたり、債務の支払いに苦しめられたハイチの歴史を踏まえない援助なるものは、おかしな方向に向かうことになる。

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