民主党大敗が明らかになり、マスコミは、新しい「与党」の枠組みはどうなるかとか、新しい連立の枠組みがどうなるという調子で議論をしているようです。
ですが、公明党もみんなの党も、連立前に明確に民主党との連立を否定しています。少なくとも、舌の根も乾かぬうちに連立話に乗るとも思えません。
今回の選挙で、地方の一人区で自民党が健闘したのは、手足となる地方議員が今でも多いからでしょう。
そして、公明党も地方議員がたくさんいます。公明党は、地方政界レベルでは自民党と親しい関係にあるわけです。だから、中央政界での公明党がそう簡単に民主党と連立なんてするわけありません。
みんなの党は、今党勢が上り坂なのに、わざわざ下り坂の民主党政権と手を組んでもあまりメリットもないでしょう。
いちばん民主党と連立が組める可能性があるのは、そうすると、自民党ということになります。
つまり大連立です。ですが、大連立で執行部が合意したと言ったとたんに、反発して離党する人も出て、自ら分裂を招くだけでしょうから、これもそう簡単に踏み込めない。
筋論からいえば、だいたい政府・与党の出す法案を修正しないで多数で通すのがあたりまえという国会のあり方こそが本来異常なわけです。しかしながら、マスコミの政治部的感覚では、立法府で法案が修正されるほうが異常事態だというわけです。
政府与党の提出した法案は、野党の多数も賛成するところまで修正されて可決されるか、野党の多数が納得しないで否決されるか、のどちらかになるというのが、本来あるべき議会の在り方でしょう。

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