現在の衆議院が解散することなく任期満了を迎えるとすれば、2013年8月までということになる。
民主党は、参議院選挙をできれば民主党のみで過半数、悪くても与党で過半数、最悪でも過半数に数議席足りないときは、無所属議員や自民党から与党入りをさせて参議院で過半数を確保し、あとの3年間を衆議院の解散なしで政権を運営しようという構想を持っていた。
菅総理は、13年8月の衆院任期切れ近くに衆院を解散し、衆参同時選挙でさらに長期政権を狙うというシナリオがあったようだ。
しかしながら、この構想はもろくも崩れた。
いまや、参議院で首相問責決議案が出されて可決され、野党議員の多くが審議に応じない事態を招く事態が生まれる可能性が出てきた。
また、予算は衆議院で可決された後、たとえ参議院で否決されても、30日を経過すれば成立するとはいうものの、その後の予算の執行に必要な法案が通らないおそれも出てきた。
自民党はながらく政権与党にいたため、4年間も予算編成に関われないというだけで自然に分裂していくという見方もあった。「馬糞の川流れ」なんていう人もいましたっけ。
だが、民主党政権が参院の出方次第で解散に追い込まれる可能性が出てくれば、前のねじれ国会で民主党に求心力が生まれたように、自民党も結束してくる。
民主党にすれば、衆議院の300を超える議席を手放す解散に、そう簡単には踏み切れない。
今回の参院比例区の得票では確かに自民党は民主党には及ばなかった。自民党は、復調したとはとても言えない結果だった。
しかし、比例区の得票を小選挙区300で単純に平均すると、民主党が6万1500、自民党が4万6905、公明党が2万5464になり、自民・公明が選挙協力をすれば、小選挙区での民主党の獲得議席は09年の衆院選での221から70足らずに激減するという試算も出てくる。(日経新聞7月27日)
もちろんこの試算はあくまでも大雑把なものに過ぎないが、自民党がいくら衰えても、公明党の助けがあれば、小選挙区はかなり有利である。参議院の一人区でそれが証明された。
辻元清美さんが社民党を離党したのも、いちばんの理由は小選挙区で次の選挙に勝つためにはそれしかないと思ったからに違いない。ただ、今から民主党入りするのは、なんとなくドロ船にあえて乗ろうという感じがするけれど・・・。
ピースボート出身者なんだから、乗る船はもっと冷静に選んだほうがいいんじゃないか?なーんて思いますけどね。
いずれにせよ、かなりの衆議院議員が、次の選挙に向けて走り出した感じがする。
それにしても、福島みずほさんはうまいことやったなあ。もし連立離脱しないで選挙してたら、国民新党と同じく社民党もゼロ議席だったろう。あと6年間の議席を有意義にお使いなさいますように!

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