大阪・西成のあいりん地区の労働者がダマされて福島第一原発の仕事をさせられたというニュースが、朝日や毎日、東京新聞のみならず、産経でも報道されている。
しかし、今回たまたま事故が起きたからニュースになったという感じで、これまでは「よくある話」で済まされていたのではないか。
それとも、いくら高い時給を出しても働き手がいなくなりつつあるという事実を表しているのかどうか?
今回の事故があって、堀江邦夫「原発ジプシー」という1970年代に書かれた本が復刊されるというが、あの時代なら農家の出稼ぎが労働力の供給源になった。
1990年代以降、原発事故が頻発するようになったのは、よい労働力が確保されなくなって、原子炉内の仕事が極めてぞんざいになってきたからだという話も聞いたことがある。
日本の組織は、トップは凡庸だが末端の働き手の士気が高く、真面目であるという話もだんだん昔の話になっているのかもしれない。
そりゃそうだろう。真面目な人が損するようなことばかり続いたら・・・。

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