ワタクシの素人考えでも、いわゆる電力不足の節電は必要ない。
なぜかと言えば、かつて、たしか2004年ごろ、東京電力管内で原子力発電が全部止まったことがあったけれど、あのころは誰も節電などと言っていなかった。
節電が必要とすれば、平日午後のいわゆる電力使用のピーク時間に冷房の設定温度を高くし、照明をこまめに消せばそれで済むはずである。
しかしながら、ホントは電力不足などないとは思うが、震災後の節電対策は企業にとっても、個人にとっても必ずしも悪いことではない感じがする。
個人にしてみれば、電気料金の出費を抑える工夫をすることは悪くない。
ただ、せっかく「節電」しても、東電が事故の賠償を料金に上乗せしてしまっては何にもならない。この辺は厳しく観察していくことが必要である。
企業の節電努力は、残業規制、勤務体系の柔軟化、在宅勤務の拡充、長期有給休暇の取得の促進に結び付くならば、これも悪くはない。
長時間労働の割に「生産性』は上がっていないのが日本のカイシャの染みついた病だとワタクシは思うのである。
実際に、「節電」ムードにかこつけて、これまでのムダな働き方の総点検を行っている会社もあるようである。
働き方を変えようなどと言っても、何もない時はなかなか良いと思っていても実行できないし、わかっちゃいるけどやめられないことも多い。つまり働き方の「生活習慣病」とでもいうようなものがある。
これを改めるに、強いられた「節電」に頼るというのも一つの手なのかもしれない。
ただ、これで原発が再稼働など始めたら、いっぺんに緊張感がなくなること確実である。
生活習慣を変え、さらに試行錯誤を繰り返して、成果を上げるためにはやはり来年春あたりに一度原発を全部止めてみることが必要ではないか。

0