たとえば官邸前デモというものがありますが、これなどは3.11以後の社会の変化を端的に表したものであることは間違いない。
しかしながら、厳しく言えば今の民主党政権の弱体化の中で、これを無下に潰すこともできない、強権を発動して国会周辺、官邸前での集会を排除する策に出たときの世論の反発、支持率のさらなる低下を恐れて放置しているという政治状況だからこそ存続しているとも考えられる。
世論調査でも脱原発支持は過半数を超えている。しかしながら、次の総選挙で原発推進の自民党が大勝する可能性は大きい。それが小選挙区制の魔術である。それが現実だ。
ワタクシなどは、脱原発の運動は分散型、ゲリラ方式で行うべしという考えである。
ひとつの運動が潰されても、また別の方法が存続しているというそういうあり方が望ましいでしょう。
ある人はデモをやり、ある人は学問を通して、ある人は歌や芸術でやればいいし、同じ脱原発でもあいつは嫌いだと思えば別のグループでやればいい。ただし、人の悪口は言うな。
あいつは本ばかり読んでいて、デモに来ないからとかいうべからず。
原発推進派の言うことを注意深く観察し、使える情報があれば盗めばいい。
だからこそ、即脱原発だ、いや2020年までだとかいうことでああだこうだと言い争うことは無意味である。
やりたい人がやりたいことを、好きな方法でやるのが良い。なにもみんなが官邸前でシュプレヒコールするばかりが能じゃあるまい。
春が来たと勘違いしている人もいるが、いや春だと思っていたらまた寒さがぶり返すこともあるし、それが逆コースっていうものでしょう。
ただ、原発推進派もかなり行き詰まっていることはよく見ておいたほうがいい。

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