物質は単独で存在せず、周囲の環境と相互作用し、素粒子のレベルでは他の物との明確な境界線を持っていない。
あらゆる物質と見えるものは出来事なのである。出来事は他の全ての出来事と関連している。
出来事は全て過程の部分であり、時間的に隣接している。しかしある出来事が必然的に次の出来事を生起させるというわけではない。過程は断続的である。
物質という概念は出来事から論理的に構成されたものである。素粒子が粒子であると同時に波である重ね合わせ状態だと量子力学では説明される。その状態は波動関数で表現される。物質は変化するエネルギー波自体の運動であり、物質はエネルギーの一形態である。
心も出来事から構成されたものである。心と物質はともにその基盤にある根本的な出来事の側面である。
心や物質的はいずれも実体ではなく、両者はともに根源的な要素である感覚からなる。感覚が主観によって構成されたものがセンスデータ(感覚与件)であり、机や花など個物として認識されるものであり、その個物を認識しているとする「私」という自我も、このセンスデータから論理的に構成されたものである。
宇宙は根本的には出来事(events)からなっている。
全ての物と見えるものは単独で存在せず、周囲の環境と相互作用し、出来事となり、その出来事は他の全ての出来事と連結している。

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