ウクライナは第二次世界大戦中にナチスに協力したこともあったが、それは反ユダヤ主義者がかなり有力であったからのようだ。今回の親露派政権を倒した政変においても、反ユダヤ主義の右派勢力が街頭で派手な動きをしていたことが話題になっていた。
世評では、ロシアがクリミアを併合したことになっているが、それは西欧メディアの見方の反映であって、現実はクリミアにいたウクライナ軍の中のロシア系兵士が次々に脱党して、軍隊が解体状態に陥ったというのが実態のようである。
クリミア議会は、ウクライナからの分離独立を宣言したあと、ロシアへの併合を求めた。住民投票は圧倒的多数でロシアへの併合に賛成した。
問題は、クリミア以外のウクライナ東部地方のロシア系住民が多い地域もまた、ウクライナからの分離を求める動きに出ることだが、さすがにロシアも国際世論を考えてそれは望まない。しかし、それでは収まらないロシア系住民がいたらどうなるか。
当然ながらキエフのウクライナ政府は軍を派遣して平定するべきなんだろうが、なにせウクライナはいまや財政破綻寸前である。軍の士気も落ちている。そこへ、反ユダヤ主義の右派・ウルトラ国粋主義者達の民兵などが出てきたら、これは混乱に拍車がかかるのみだろう。欧米諸国も実は頭が痛い・・・

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