ああ私は週末、遅くても土日おいて週明けには捕まるだろう
もう逃げようもない、自首するか…
まもなくあの家に誰かが行けば間違いなく見つかる
完全に破壊しそこなってしまったのだ
やるかどうか一瞬の迷いが生じたとき人の気配を感じ中断してしまった。ならあの家は手をつけなければ良かったのだ。もう取り返しがつかない…
捕まったら最後15年は出られないかぁ…ま、いいかこの年で入獄なんて出てきてどうしろというのだ、いやまて、とんでもない、だって3人も殺しているのだ、死刑じゃないか。
・・・そのほうがいいか、すっきりだ…
・・・・・・・・わっ!
何たる夢…おっかない。
一体どういうことだ。
時計を見ると2時57分。寝てまだ小一時間じゃないか。
なんだか寝苦しかったことは確かだ。
だから寝転んでマルクスの資本論の入門書なるものを読んでいた。
ときおり室内にふうっと空気の動きを感じたりして
ちょっと怖い。
やな感じだなぁ、眠れない。
以前にもあったこんな感覚を思い起こし布団の中でじたばたする。
やっと訪れる眠気もすぐ覚め何度もそんなのを繰り返してた矢先のことだった。
なんと武器は掃除機。
圧倒的吸引力を持つその掃除機の吸い口を当てるとそこにある何もかもが一瞬で吸い取られていくのだ。
室内にうずたかく詰まれたコンピューターらしき機器。
ガガガガガ〜!と塵のようにこともなく掃除機に収まる。
その破壊吸引の途中の壊された機器が目に焼きついている。
それだけじゃない。
なんとその前に私は赤子を吸い込んでいるというのだ。
おばさんの子供とのこと、だからいとこか。
生まれて間もないそのこをジュッと一瞬で。
その話を、工業用シャベル車のようなものの運転席で太郎ちゃんに話す。相手の反応はわからないがその時の自分はもう完全に終わりだと感じている。
ただただ後悔の念は強く、が反省はなく、覚悟の上なのか今後の身の上を至極すんなりと受け入れているのだ。
それにしてもああなんで、といっているところで目覚めた。
ぞっとした。

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