猫の手は借りない

　マイケル・サンデル『これからの正義の話をしよう(原題:JUSTICE)』（早川書房）

　こんな本に大学時代に出会いたかった、と読み始めて真っ先に思いましたね。昨年の夏にNHKの『白熱教室』の再放送も何回か観ました。
　単なる思想『史』としてしか語られがちな哲学を、反論・反証を交えながらそれぞれの思想を『全体図』として捉えている内容です。かつ、そこから具体的な話にまで落とし込んで考える素晴らしい内容です。
　パターナリズムとリバタリアニズムの議論は懐かしくも、また新たな、今の自分の気持ちで読めました。