仕事とは、人生とは、ということについて。
『迷子の王様 君たちに明日はない5』垣根涼介(新潮文庫)
シリーズ最終作です。仕事とは何か、というお話。垣根涼介さんのあとがきがかなり素敵。お金を得るための仕事だとしたら、それは等価交換でしかなく、磨り減った精神を癒すのにもお金が要るんだとしたら、そこには何も残らない、精神的な火の車状態。だとしたら、仕事に何を求めるか。お金か人生か、それのどちらが副産物かはさておき、仕事は幸せそのもののためでもある。
『Life Shift』リンダ・グラットン(東洋経済新報社)
人生百年時代に投入したら、どんな人生にしなければならないか、というお話。作家の主張は、富裕層にしか無理な、ややメルヘンな主張であり、テクノロジーとグローバル化ぎ加速させる格差社会ではこの本だけでは解ににはならないな、という読後感。但し、考えるきっかけとしては良い本かと思います
『ジエンド・オブ・イルネス 病気にならない生き方』デイビッド・エイガス(日経BP社)
スティーブ・ジョブズの主治医だったガン研究者さんです。炎症回避、遺伝子検査…等々で究極的には病気はなくなる、というお話。そして、そんな社会において、個人の幸せとは何か、または社会、あるいは社会保障/セーフティネットとは何か、という提起。人生百年はもう訪れているのでしょうね。

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