こんな状態で国立大は無理と思っていた私は、母にやっとの思いで、「私立を目指したい旨」を伝えました。
しかし、母がそんなに簡単に納得するはずがないという事は、分かっていたので、自分の実力では無理・・と思える超有名校の名をあげ、
私立を目指したい旨を伝えたのでした。
伝えながら、今の自分の状態で、頑張れるわけがない事も分かっていたので、後でどんな事になるだろうと、不安でなりませんでした。
母は、その時゜
「私立にするんかぁ・・・・」
と不機嫌まるだしな声を出してきたのですが、私が考えていたよりは攻撃はされず、ホッとしたのです。
でも、その二、三日後に、心がかき乱されるような出来事が起こったのです。
私が、高校を後にしようとした時、母が職員室に向って入っていく姿を偶然目撃してしまったのです。
私は、
「何なの・・・」
と、慌てて後を追ったのです。
母は、担任の先生に、
「うちの娘が国立を目指さないなんて、それはどういうことか、なんとかして欲しい、無理ではないはずだ、受かるはずだ」
と、言いにきたのでした。
私は、母のこの行為に何も反論する事が出来ず、やはり国立大を目指すしかありませんでした。
母に逆らう力なんてありませんでした。私は、もうこの時点でいい子でいるしかありませんでした。
でも心の中は、
「何でいつもこうなの・・・何なのよ。・・・」
そんな思いでいっぱいでした。

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