今日はまた過去の話を書きたいと思います。
兄が夏休みに帰省して、手洗いが十分に出来ない日が続き、
それまでかろうじてしていた受験勉強が全く出来なくなってしまいました。
ある程度手洗いした後で安心感を得ないと、気力を要する勉強を取り組む事がその時、できなかったのです。
十分に手洗い出来ず汚いままの手で過ごす時間は、体に力が入り、こわばり、肩はガチガチに凝っていきました。
手はいびつな開き方をして、動かせず、なるべくその手であちこち触らないように過ごしていました。
髪を掻き分ける時も、腕の所を使い手がふれないようにしていました。
でも、一浪までした私が勉強しない事は、エリート思考だった自分には許せない事でした。それに、このままでは絶対に志望校合格は無理・・・・・なんとかしないと
とにかく毎日机の前にすわり、腕で問題集等をおさえ、眺め続けました。
「気力さえだせば・・・」
と思いましたが、頭に覆われた汚いという感覚、全身が汚れた感覚では、落ち着かず、
「汚くて汚くて」
気力とかいう問題ではありませんでした。
とにかく一刻も早く、家族に見つからないよう手を洗い、綺麗になりそして、勉強に取り組まねばと焦っていました。
受験には重要な時期と言われる夏休みがどんどん終わっていくのです。
でも複雑な事に、夏休みが終わるという事は、兄がまた下宿先に戻ってくれるという事なので、一方では早く過ぎ去ってくれないと、恐怖で、これ以上神経がもたないので夏休みが早く通り過ぎてくれることを願い続けていました。

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