今日も過去の話です。
この予備校時代の夏休みの頃からでしょうか。私はある事で母親に対して大きな不信感を感じるようになっていました。
このブログを最初から読んでいる方は、ご存知かと思うのですが、私は子供時代から、皆無に等しいくらいテレビを見た事はありません。
見る事が出来るようになったのは、成人してからです。
テレビだけではなく、雑誌、漫画等も読んだ記憶が殆どないのです。
勉強以外はすべて無駄な事とされ、子供時代に味わうべき娯楽というものを知らないで育ちました。勉強ばかりの人生でした。しかも、勉強だけでなく、すべての出来事に対して常に一番でないと許してはもらえませんでした。
この予備校の夏休みの頃から、大学生の間、そしてそれ以後もしばらく、ある事で母に不信感を感じるようになっていたのです。
母と父の普段の会話を何気なく横で聞いていた時、母と父は、昔はやっていたテレビや、俳優さん・女優さん等の話題で盛り上がっている事がたびたびあったのです
それを耳にした私は
「なんでそんなに詳しいの? それって自分達はテレビを日常的に見て過ごしていたって事でしょ?」
「テレビは悪、人生を堕落させるもの、勉強のみが正しい人生」
そう教え込まされてきました。
「なのに自分達は若い頃(特に母に対して)普通にテレビを見る生活をしていたって事?」
「何それ・・・」
「私には、極端な制限する生活を強いてきたのに・・・自分達は普通に楽しんできたって事?」
「今、流行っている事も何も知らない私は、みんなからどれだけ仲間はずれにされたか知っている?」
「みんなの話題にまったくついていけなくて、どれだけ寂しかったか知っている?」
「みんなからガリ勉と、うとまれ、どれだけ辛かったか知っている?」
「みんなが普通にしている楽しい事を、私は何も知らないんだよ?」
私は心の中で、(楽しそうに芸能界の話をしている)両親に向って言っていました。
ずっとずっと心の奥底では、みんなが当たり前にテレビ見て知っている事を、私だけが何一つ知らずに、寂しくてたまりませんでした。その事で何回もみんなから馬鹿にされ、悲しくてたまりませんでした。
でも私は無理して、小学生、中学生、高校の時ずっとずっと
「私はみんなと違った特別な人間だから、遊んでいては駄目なんだ。優秀であるべき人間だから、みんなみたいにせずに、勉強していなきゃいけないんだ。遊んでいるなんて最低な行為なんだ・・・・遊んでいる人たちは、後になって、いい学校、いい会社に入れずに泣く事になるのよ」
と言い聞かせ納得させていたのです。

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