「住み心地はどうですか?」 日本人とすまい実行委員会/著
カラー、モノクロとたくさんの写真が載せられている。
半分は写真集のような感じ。
その写真どれもが、美しいというよりかわいいという感じを受ける。見ていてほわっとする感じ。
第一章では「住み心地のよい家を考えるための7つのキーワード」としてどうすれば住み心地のよい家が出来るのかについて書かれている。
第二章では「日本の家の住み心地」として
玄関、土間、縁側、屋根...と家を構成するパーツを一つずつ取り上げて書かれている。ただのパーツとしてのうんちくではなく、スピリチュアルな切り口でそれぞれの「心地よさ」が語られている。
柱・・・「.....『古事記』では三神を〈此の三柱の神〉と記す。〈柱〉には、天界との通路を示すとする観念があったため、柱は神を数える数詞にされたと解釈される。巨樹から生まれた〈柱〉もまた、あらかじめ神聖な「依代」だったのだ。
........家を支える太く大きな〈柱〉に福の神や田の神である大黒様の札や像が祀られ、室内空間の中心をなしてきた。
........〈柱〉は建築の要素だけでなく、日本文化の精神的支柱にもなっているのはたしかなことだ。」
ユニバーサルな感覚ではなく、日本人の血が感じさせるコジィな「心地よさ」。そんなものを呼び覚まされる感じ。
雨風しのげればそれでいい。その考え方もありだろう。
でも、家を構成する一つ一つのパーツに「心地よさ」を感じられる家、それって魂も宿る最高の家なんじゃないだろうか。
自分なりの「心地よさ」を感じられるパーツを、どれだけ備えることが出来るか、
それが家づくりの満足度を高めることにつながるのだろう。

0