2008/9/7  3:30

首都高炎上から5週間目の現場から今後の進展を占う  首都高炎上とタゴ運輸

■8月3日(日)早朝に発生した首都高炎上事故。首都高はじまって以来、最悪の損害事故を起こした「アポロ」マークのタンクローリーは、多胡運輸が所有していたことを、8月4日(月)午前に、国交省の事務次官がマスコミに発表していますが、これまでに、関東運輸局が多胡運輸に特別監査のため予告なしで立ち入ったことしか、報じられていません。事故の原因、責任の所在、損害の補償などは、いったいどうなっているのか、事故から1ヶ月以上を経過するというのに、これらを直視した情報は未だに発表されず、現場での復旧作業だけが粛々と行なわれているようです。


そこで、当会では、事故発生から5週間目の9月6日(土)、あの現場を、再度訪れました。
すでに、2層目の上り車線は、高温でぐにゃりと曲がった桁は、西側の車線だけは既に撤去され、JFEエンジニアリングに緊急発注された新しい鋼製桁が8月下旬に搬入され、据え付けられており、9月5日には道路の床部に鉄筋が施工され、さっそく6日には、コンクリートの注入が行なわれていました。

■現場で、下から見上げると、最上層の道路わきに、待機中のコンクリートミキサー車の上部や、コンクリートポンプ車の長く伸ばしたブームが見えます。コンクリートミキサー車は両側からコンクリートを鉄筋に打設しており、休日返上で一刻も早く、完全復旧を目指そうとする首都高速道路会社の悲壮な決意が伝わってきます。

コンクリートの養生に1ヶ月ほどかかると思われ、その後舗装工事を終えれば、上りの西側車線は通行可能となるので、今度は、8月9日から暫定復旧させた東側の車線の修理に取り掛かることになります。西側上り車線がコンクリート打設までに1ヶ月を要したので、上下線の全面復旧は、土日返上の突貫工事を続けても、12月中にずれ込む公算が強いと思われます。

■突貫工事を行っている首都高速道路会社は、本来であれば工事費用の賠償を、事故を起こした多胡運輸に確認しておきたいところでしょうが、この会社や、同社に仕事を下請けさせていた会社が一筋縄ではいかない、尋常な企業ではないことに直ぐに気付いたのでしょう。そこで、損害賠償の件はとりあえず棚上げして、8月8日の専門家らによる第1回復旧対策会議の結果を踏まえて、いちはやくJFEエンジニアリングに新しい鋼製桁の製作の発注に踏み切っていたと見られます。一刻も早く全面復旧させて、首都高の利用者を元通りにしないと、会社の経営基盤に影響しかねないためです。そうでなくても、この炎上事故で首都高の利用者数が1割程度減少したため、1日数千万円もの深刻な減収を余儀なくされているからです。

復旧工事費用がいくらになるかは、発注側の首都高速道路会社か、工事を受注したJFEエンジニアリングに聞かないとわかりませんが、少なくとも30〜50億円くらいになる感じがします。民営化されたばかりの首都高速道路会社が常時それほど多額の資金を用意しているとは限りませんので、銀行から緊急融資を受けて、工事費をとりあえず手当てしているものと思われます。

首都高速道路会社は「利用状況をすべて分析し、損害額を出すのは困難」として、原因者への損害賠償について、佐々木克己社長も「支払い能力がどれだけあるかという問題もある。本当に悩ましい」と事故発生直後に取材の記者らに語っていました。国交省では、事故発生の8月3日から、1車線の暫定復旧の前日の9月8日までの6日間の経済的な損害は12億円と発表しました。しかし、利用者からは、もっと損害が大きいはずだという声も聞こえてきます。

■このような多額の工事費用を、多胡運輸が「はい分かりました」と支払えばよいのですが、それは期待できないでしょう。実兄が横領したカネのうち、警察の捜査では14億円余りが使途不明金となっていますが、当会の試算では20億円くらいが、闇の向こうに消えたままです。このうち、相当額をタゴ・ファミリーは、いろいろな方法で隠し持っている可能性がありますが、これに手をつけることはタブーです。なぜなら、当会が裁判所でこの有りかを追及するために、4件の訴訟を起こしましたが、全て、裁判で握りつぶされたからです。検察も、「タゴ事件関係者の平穏な生活を脅かすおそれがある」として、「刑事記録=カネの流れを捜査した記録」の閲覧や謄写に応じてくれません。司直もビビるタゴ関係者というのはいったい、どういう力を持った、あるいはどういう力に保護された人たちなのでしょう。

というわけで、こうしたタゴ事件の関係者が、損害賠償に応じることは非常に期待薄であることは、すでに安中市のタゴ51億円事件で実証済みです。

■となると、数十億円のカネをポンと出せるのは、やはり「アポロ」マークだけということになります。幸い、「アポロ」マークの石油会社の社長は石油連盟の会長であるとともに、地元大物政治家が主催する世界ヘイワ研究所の評議員でもあるからです。マスコミが及び腰なのも、番組やCMを長年にわたり多数提供してくれるスポンサーへの気兼ねもあると思われます。おそらく「アポロ」がこの甚大な社会経済的な損害をかぶることにより、タゴ事件の関係者の平穏な生活は守られる・・・これが当会の予測ですが、皆さんはどう思われますか?

【ひらく会情報部】

写真は上から
5週間目の事故現場(土日返上中)の現在状況。コンクリートポンプ車出動。隣接マンションの外壁は手付かず。一番下は、多胡運輸に下請けさせていた運輸会社(土日返上であわただしい動き)の8月23日の様子。
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