2016/12/8  23:32

【続報】大同有毒スラグを斬る!・・・前橋の上武道路・不純物は鉄鋼スラグ(その2)  スラグ不法投棄問題


■国土交通省が建設中の上武道路から不純物が発見された問題で、2016年12月6日から7日にかけて、にぎやかに一連のスラグ報道がありました。報道ぶりを見ていきましょう。


 まずは、スラグ問題のこの世に知らしめた毎日新聞からです。

**********2016年12月6日毎日新聞 群馬
不純物は鉄鋼スラグ
前橋の工事現場 砕石に混入か

 前橋市日輪寺町の国道17号上武道路の工事現場で不純物が見つかった問題で、国土交通省は5日、不純物は鉄鋼スラグと判明したと発表した。このスラグは、大同特殊鋼渋川工場から排出されたスラグを巡る廃棄物処理法違反事件で県警に書類送検された佐藤建設工業(渋川市)が搬入した砕石に混ざっていた可能性が高く、国は今後、上武道路の関連工事に同社の搬入資材を一切使わないよう、元請け業者に指導した。
 国交省高崎河川国道事務所によると、分析の結果、不純物の塊11個がスラグと判明し、土壌からは環境基準を下回るフッ素が検出された。
 県は2014年に佐藤建設工業に立ち入り検査を行い、スラグの適正な処分を要請したが、今回の問題を受け、改めて同社の資材置き場などを調べたところ、スラグが新たに見つかったという。
 上武道路は今年度内の全線開通に向け、前橋市上細井町−田口町(3・5キロ)間で工事が進んでいた。スラグが混入した3カ所の工事は中止していたが、5日に2カ月ぶりに再開した。【尾崎修二】
**********

■続いて最近スラグ報道に熱心な朝日新聞の記事です。

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**********2016年12月6日朝日新聞 ※PDF ⇒ 201612asahi.pdf
上武道路の不純物、鉄鋼スラグと判明 「環境影響ない」工事再開 /群馬県
 前橋市日輪寺地区で建設中の上武道路の盛り土から鉄鋼スラグに似た不純物が見つかっていた問題で、国土交通省高崎河川国道事務所は5日、この不純物の多くが鉄鋼スラグだったと発表した。工事現場の土壌検査ではフッ素や六価クロムなどの化学物質は環境基準値以下で、中断していた工事は同日再開された。
 事務所や市廃棄物対策課によると、天然砕石が使われるはずの現場でみつかった不純物15個のうち、11個がスラグだった。スラグに含まれる有害物質については「個体(2〜7センチ)が小さくて正確な評価ができない」として検査しなかったという。
 スラグが見つかった3工区の工事現場(計約5万6千平方メートル)の計15カ所の盛り土からは、土壌汚染対策法で定める環境基準を超える有害物質は検出されなかった。国や県の調査を受け、市が「環境保全上の影響はない」と判断したため、国は5日から3工区の工事を再開した。
 スラグが見つかった現場の請負業者への対応について、同事務所の永江浩一郎副所長は「混入経路が確認できない」などとして盛り土の入れ替えなどの責任を求めないと話す。
 県は10月の問題発覚以降、砕石を工区に持ち込んだ渋川市小野子にある運搬業者の資材置き場などを調べていて、敷地内からスラグを発見している。県廃棄物・リサイクル課は、業者が昔に扱っていたスラグが残っていたとみている。
 大同特殊鋼の渋川工場から出荷された有害物質を含むスラグが県内各地の工事に使われていた問題で、スラグは産業廃棄物とされ、同社とこの運搬業者などが廃棄物処理法違反の疑いで書類送検されている。(上田雅文)

■最後はあまりやる気のなさそうな読売新聞の報道記事です。

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**********2016年12月7日読売新聞 ※ PDF ⇒ 201612yomiuri071017.pdf
上武道路の工事現場 3カ所に鉄鋼スラグ
 国土交通省高崎河川国道事務所は、前橋市日輪寺町の国道17号上武道路の工事現場3カ所の土壌に、鉄鋼スラグが含まれていたと発表した。同事務所側で土壌を分析したところ、化学物質などは環境基準を下回っており、市環境部は「環境保全上の影響はない」との見解を示した。
 発表によると、今年10月6日に鉄鋼スラグに似た不純物が見つかった。同日から18日にかけて同事務所が工事現場約5万6000平方メートルの盛り土の表面調査を行ったところ、見つかった15個の不純物のうち、11個が鉄鋼スラグだった。
 同事務所によると、鉄鋼スラグが混入した経緯は不明だという。同事務所は、10月6兄中止した工事を、今月5日に再開した。
**********

■ポイントを整理するまでもなく、国土交通省の対応は、言葉を選ばずに言わせてもらうと“バカ丸出し”の惨めな対応であることが報道されています。それらを列挙します。

ポイント@国は佐藤建設工業の資材を一切使わないよう元請け業者に指導したこと

ポイントA不純物はスラグだが、分析結果が示されないこと

ポイントB3.5キロ間の工事区間に10個程度のスラグしかないのに盛り土からフッ素が検出されていること

ポイントC盛り土の入れ替えなどの責任を求めないこと

ポイントD警察による佐藤建設工業の強制捜査を求めるべきであること


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2015年9月11日群馬県より刑事告発されたブラック佐藤建設工業のスラグ運搬車の様子。刑事告発されてもなお、疑わしい盛り土を1年余りせっせと運び続けた。

 それでは上記の5つのポイントを一つずつ検証しましょう。

●ポイント@
国は佐藤建設工業の資材を一切使わないよう元請け業者に指導してこなかったこと

 何と遅きに失する指導であることでしょう。いくらお役人様によるおざなりの指導とは言え、市民感覚では“何をいまさら・・”とあきれている人が多いはずです。国土交通省が「佐藤建設工業の資材を一切使わないよう元請け業者に指導したこと」は至極当然のことです。群馬県より刑事告発されているようないかがわしい業者に公金を支出して良いハズなどあり得ません。
 国土交通省はこれまでにも3度ほど、指導するタイミングを逸しています
⇒2015年9月7日の群馬県による廃棄物処理法違反容疑の刑事告発の時
⇒2016年4月26日に県警が大同特殊鋼や関連企業など計3社を廃棄物処理法違反(委託基準違反など)の疑いで書類送検した時
⇒2016年8月群馬県が佐藤建設工業の廃棄物に関する許可を取り消した時、及び指名停止にした時

 今回発覚した盛り土に鉄鋼スラグが混入事件ですが、故意に少しずつ鉄鋼スラグを混ぜていたとしか思えません。この事件は国土交通省の起こした事件でもあるのです。指導をあえてしてこなかったことになれば、その幹部役人は不法投棄事件の共同正犯?となることでしょう。

●ポイントA
不純物はスラグだが、分析結果が示されないこと

 なんとまあ、お役人様の発表では、スラグの有毒分析結果が示されておりません。こんな怪しい記者発表の報道を誰が信じるのでしょうか?お役人様による隠ぺい工作と取られても仕方がないでしょう。今後各方面から追及の声が上がることでしょう。

●ポイントB
3.5キロ間の工事区間に10個程度のスラグしかないのに盛り土からフッ素が検出されていること

 毎日新聞では「国交省高崎河川国道事務所によると、分析の結果、不純物の塊11個がスラグと判明し、土壌からは環境基準を下回るフッ素が検出された。」と報道されています。基準値以下ですがフッ素が検出されているようです。10万立方メートルを超える盛り土をサンプリング採取し分析試験をしたら、フッ素が検出されたというのです。
 この報道に接し、一般市民は“なんだ盛り土はスラグだらけなんだね”“またしても土とスラグを混合して試験したのだね”と思っていることでしょう。土も固体です。土とスラグは固体同士であり常温で混ざり合うことはありません。過去にもフェロシルト事件などのように、盛り土に有害物を混ぜる事件が起きていますが、同じ過ちを今度は国土交通省が犯しているとしか思えません。

●ポイントC
盛り土の入れ替えなどの責任を求めないこと

 朝日新聞では「スラグが見つかった現場の請負業者への対応について、同事務所の永江浩一郎副所長は『混入経路が確認できない』などとして盛り土の入れ替えなどの責任を求めないと話す。」と報道しています。
 国土交通省の仕事は、工事が始まれば、設計図書通りに請負業者が工事を進めているかをチェックするのが仕事なのではないでしょうか?「混入経路が確認できない」のなら、警察に不法投棄容疑で被害届を出し捜査してもらうという対応を本来取らなければならないでしょう。
 天然石であるべき盛り土に鉄鋼スラグが投棄されているのを発見したら、請負業者に「工事のやり直し」と即座に命じるべきです。まだ工事は完成検査を受けていません。特にブラック佐藤建設工業を敷き均し作業の下請けに使う池下工業の工事現場は、不正の疑いが濃く、いかがわしい盛り土を撤去し工事のやり直しを命じるべきです。
 池下工業程の優良企業であれば、一から工事をやり直し工期までに工事を完成まで間に合わせることでしょう。環境に対する専門的知識のない国土交通省は環境に口出ししないでいただきたい。

●ポイントD
警察による佐藤建設工業の強制捜査を求めるべきであること

 朝日新聞では「大同特殊鋼の渋川工場から出荷された有害物質を含むスラグが県内各地の工事に使われていた問題で、スラグは産業廃棄物とされ、同社とこの運搬業者などが廃棄物処理法違反の疑いで書類送検されている。」と報道しています。
 2014年(平成26年)4月22日、群馬県廃棄物リサイクル課は、大同特殊鋼グループに「スラグ混合路盤材など天然石にスラグが混入していることが確認された資材について、その出荷を中止し、その全量を適正に処理すること。」を命じています。全量を適正に処理するよう命じたのです。
 なぜ今回また、スラグが上武道路工事現場に混入したのでしょうか?それはこの時の命令の対応状況を確認することを群馬県廃棄物リサイクル課が怠ったからではないでしょうか?もはや群馬県廃棄物リサイクル課は調査について機能していないと言えるでしょう。
 であるならば、上武道路工事の盛り土に廃棄物であるスラグを不法投棄した罪で追告発し、群馬県警に“ブラック佐藤建設工業が故意に混入したスラグはどこから持ち込まれたのか”強制捜査を依頼するべきでしょう。

■お役人様は、いつもはルール順守をかざし、少しでもルールを逸脱したりしている施工箇所が見つかれば、業者に詳しく説明させて、原因を確認したら即座にやり直しを命じるのに、こと大同有毒スラグになると、対応がマヒ状態となってしまい、本来の事務事業をやろうとしません。優秀な頭脳集団が、いずれも中枢神経をやられてしまっているかのようのです。

 当会は、医療免許はありませんが、対症療法で粘り強くお役人様のマヒした中枢システムを少しでもまともに機能するようにすべく、微力ながら全力を挙げてこれからも取り組んでまいります。

【市民オンブズマン群馬・大同有毒スラグ不法投棄特別調査チーム・この項続く】
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