2017/1/21  0:34

官僚の天下りを組織ぐるみでしていた文科省の体質から見えてくる群馬高専の天下り校長とアカハラ事件の相関  群馬高専アカハラ問題

■文部科学省の再就職あっせん問題で、私学の雄である早稲田大学があっせん先となったことから、補助金行政の弊害としての癒着が取りざたされています。文科省に限らず厚労省や国交省など、どの省庁でも天下り体質は似たり寄ったりで、こうしてときどき社会問題の事件発生として取りざたされますが、しばらくして騒ぎが収まると、またぞろ水面下でより巧妙に天下りが行われているのが常です。今回の文科省の天下り事件の報道に接すれば接するほど、現在当会が取り組んでいる群馬高専を巡るアカハラ事件への対応で、ひたすら情報を隠蔽しようとする文科省出身の校長の姿勢が重なって見えてきます。
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平成25年5月17日(金)に行われた群馬工業高等専門学校名誉教授称号授与式。竹本廣文 前校長、斎藤 斉 元一般教科(自然)教授、青井 透 元環境都市工学科教授の3名に名誉教授の称号が授与された。写真上段左から:鈴木学生課長、宮越専攻科長、大島学生主事、青木教務主事、木村寮務主事、植田事務部長、渡邉総務課長。写真下段左から:斎藤特命教授、西尾学校長、竹本前学校長、青井特命教授。天下りのわたりで3年だけ群馬高専に校長名義で在籍しただけで名誉教授の称号を、同じく天下りの後任校長から受けられるのはいかがなものか。【群馬高専HPより】


 今回は慶応大学とともに私学の雄と称される早稲田大学が、文科省の再就職あっせん対象としてターゲットにされましたが、実は国立大学の場合は、さらにひどい天下りの実態が取りざたされています。

 国立大学法人法案等関係6法案が国会で成立したのは平成15年7月でした。そして翌16年4月に国立大学法人に移行しました。法人化により一切に「理事」職が新設され、過半数を大きく超える大学で事務局長が理事職に就きましたが、更にその事務局長出身理事は文科省からの役員出向者であることが判明したのでした。つまり、財政削減のため大学の自助努力を促す法人化でしたが、実際には文科省官僚の天下りのポジション増設が目的だったのです。

 しかも、国立大学の理事から別の国立大学の理事へと「わたり」と称する退職金の多重取りまで行われる始末で、法人化による大学の自主性の尊重という大義名分の裏では、中期目標の作成、評価制度の施行により、むしろ文部科学省による各大学への関与は増大しているとの見方もあります。次の報道記事を参照ください。

**********東京新聞2014年9月1日
【政治】国立大9割に 文科省「天下り」 理事ら幹部77人出向
 全国の国立大学法人八十六校のうち約九割にあたる七十六校で、計七十七人の文部科学省出身者が理事や副学長、事務局長などの幹部として在籍していることが分かった。事実上の「天下り」を通じ、国立大の運営に文科省の意向が反映されている恐れがある。
 文科省が自民党の無駄撲滅プロジェクトチーム(PT)に提出した資料で明らかになった。PTでは、文科省と国立大との人事交流を若手職員に限るなどの改善を提起する方針だ。
 資料は四月一日現在で、文科省から国立大への出向者をまとめた。課長級以上の管理職は国立大ほぼ全ての八十三大学で、計二百三十九人が在籍している。
 二〇一三年の同省幹部の出向者は、七十五大学で七十五人。管理職は八十三大学で二百四十七人いた。一二年は幹部が七十大学で七十人、管理職は八十大学で二百三十九人だった。
 六月に国会で成立し、来年四月から施行される改正学校教育法は教授会の権限を限定し、 学長主導の大学改革を促す。同法の改正では、学長を補佐する副学長の職務範囲を拡大した。 副学長への出向を通じ、国立大への文科省の影響力が一層強まる可能性がある。
 文科省は「各学長から要望があった際、該当する人がいれば協力をする」(人事課)と要請に応じた人事交流と説明している。
 文科省出身の理事二人がいる東京大は「文部科学行政全般に幅広い知識や経験を有した人材は、本学の発展に貢献いただけると期待し、総長(学長)が任命した。出向終了後は文科省に戻るので天下りではない」(広報課)としている。
**********

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私大「天下り事務職員」ワースト20(2008年当時)

■私立大学に加えて、国立大学がこのような有様ですから、国立の高等専門学校は、文科省の官僚の格好の餌食です。群馬高専のアカハラ事件の情報隠蔽の背景には、文科官僚出身の校長によるワンマン体制が見え隠れします。

 群馬高専の場合、歴代の校長は次の方々です。(敬称略)
   下田 功 S37.4.1〜S52.4.1
   安保英司 S52.4.1〜S59.4.1
   林 博男 S59.4.1〜H4.3.31
   桑形昭正 H4.4.1〜H12.3.31
   吉澤晴行 H12.4.1〜H16.8.31
   本間 清 H16.9.1〜H22.3.31
   竹本廣文 H22.4.1〜H25.3.31
   西尾典眞 H25.4.1〜

 西尾校長時代に頻発した電子情報工学科を舞台にした学科長(当時)によるアカハラ事件に加えて、竹本前校長時代から物質工学科においてもアカハラ事件が起きていたことが発覚しました。

 当会のブログでも報告したように、群馬高専の現校長の西尾典眞氏は、2013年4月1日に群馬高専に来る前は、次のポストを経由していたことがわかります。
 ・国立教育政策研究所教育課程研究センター研究開発部長(2001〜2003年ごろ)
 ・文部科学省研究開発局・地震・防災研究科長(2004〜2005年)
 ・日本私立学校振興・共済事業団参与(2006年〜)
 ・国立大学法人信州大学医学部付属病院・理事(2010年4月ごろ)
 ・国立大学法人信州大学環境マインド推進センター副センター長・理事(2011年ごろ)
 ・国立特別支援教育総合研究所・理事(2011年6月〜2013年3月31日)
 ・独立行政法人国立高等専門学校機構群馬工業高等専門学校・校長(2013年4月1日〜)
○参照:2015年4月21日:アカデミックハラスメント被害に揺れる群馬高専の学校長からオンブズマンに「一切回答拒否」と返事
http://pink.ap.teacup.com/ogawaken/1590.html#readmore

 また、前校長の竹本廣文氏は、ネット検索したところ、およそ次のとおりです。
 ・国際交流基金人物交流部長(2000年4月〜)
 ・文部科学省大臣官房付(〜2004年4月1日辞職)
 ・国立大学法人信州大学総務・戦略・政策担当理事・生協監事(2004年4月〜2006年3月)
 ・独立行政法人国立青少年教育振興機構理事(2006年4月〜2008年ごろ)
 ・国立大学法人東京農工大学副学長(2008年4月1日〜2010年3月31日)
 ・独立行政法人国立高等専門学校機構群馬工業高等専門学校・校長(2010年4月1日〜2013年3月31日)

 こうしてみると、お二方とも隣の長野県の信州大学に職員として在籍していたことが共通点として明らかです。今回の古巣である文部科学省で起きた不祥事件についてどのような感想をお持ちなのか聞いてみたいものです。

【ひらく会・情報部】

※参考情報「組織的な文科省官僚の天下り」に関する報道記事
**********東京新聞2017年1月19日 朝刊
【政治】文科省、天下りに組織的関与か 人事課から経歴送付
 文部科学省が元局長の早稲田大への天下りをあっせんした疑いがもたれている問題で、再就職に際し、人事課の職員が大学に元局長の職務経歴に関する書類を送っていたことが、文科省関係者への取材で分かった。国家公務員法は省庁が職員や退職者の情報を企業などに提供することを禁じているが、同省は違反行為を組織的に行っていた疑いがあり、内閣府の再就職等監視委員会が調べている。
 また元局長が大学側に自身の経歴を伝えていたとの情報もある。監視委は、同法が規制する本人による求職活動に当たる疑いもあるとみて調べている。政府関係者は「厳しく対応する」としており、前川喜平事務次官ら文科省上層部の責任問題に発展する可能性がある。
 監視委は十九日にも調査結果をまとめる見通し。同法に基づき、文科省に関係者の処分を勧告する可能性もある。勧告すれば一二年の監視委の実質稼働後、初となる。
 調査対象になっているのは二〇一五年八月四日付で退職した元高等教育局長。約二カ月後の十月一日、高等教育政策や著作権制度を専門分野とし、五年間の任期付きで早稲田大大学総合研究センターの教授に再就職した。
 高等教育局は私立を含む大学への助成金配分や運営の監督を所管。同センターは教育内容や経営の向上に資する研究をしており、職務上、密接な関係にある。
 早稲田大広報課は「元高等教育局長が本学教授に就任したのは事実。再就職等監視委から事実確認を受けたが、調査結果が出ておらず、コメントできない」としている。

**********2017/1/19付日本経済新聞夕刊
文科次官が辞意 天下りあっせん問題巡り
 文部科学省の元幹部が組織的あっせんを受けて再就職したとされる問題で、前川喜平事務次官が辞任する意向を固めたことが19日、分かった。国家公務員の天下りあっせんを監視する再就職等監視委員会は同日にも同省に調査結果を通知。松野博一文科相は前川次官や当時の人事課長ら職員7人を懲戒処分する見通し。(関連記事を社会2面に)
 前川次官は1979年に旧文部省入省。初等中等教育局長や文科審議官を経て、2016年6月に次官に就任した。
 菅義偉官房長官は19日午前の記者会見で「再就職等監視委員会の調査結果を受け、国民の疑念を払拭するのは政府として当然のことだ」と述べ、厳正に対処する考えを示した。
 元高等教育局長以外の数十件の再就職にも文科省が組織的に関与した疑いがあり、政府内では事務方トップである前川次官の引責辞任が避けられないとの見方が広がっていた。
 松野文科相は記者団の取材に対し、「大変遺憾で、監視委からの指摘をしっかり踏まえ、対応を進めたい」と述べた。その上で「報告内容をよく踏まえ、再発がないような形を取っていくのは当然だ」として、同省としても原因究明を進め、再発防止に取り組む考えを示した。
 問題となっているのは、文科省の元高等教育局長の再就職。15年8月に退職して2カ月後、早稲田大教授に就任した。その際、同省人事課の職員が元局長の履歴書を早大に送るなどして再就職を後押ししたとされる。

**********毎日新聞2017年1月19日 15時00分(最終更新 1月19日 18時26分)
文科次官辞意
天下りあっせん「他省庁でも

 「国民の批判は強い」「やむを得ない」。文部科学省の「天下り」あっせん問題で同省事務方トップの前川喜平事務次官(62)が辞任の意向を固め、省内に衝撃が広がった。「他の省庁ではもっと大規模な天下りあっせんがあるのは霞が関では公然の秘密。文科省だけで収束するとは思えない」。他省庁への波及の可能性を指摘する声も出た。
 関係者によると、文科省では以前から、人事課の幹部職員らが中心になって、個室が与えられる各局の幹部職員らの天下りをあっせんしてきたという。ある職員は「実際にあっせんに関わるのはごく一部だが、前から続いている」と明かした。
 2007年の改正国家公務員法成立で天下りの規制が強化されたこと自体は多くの職員が認識しているが、再就職については定年退職が近くならなければ意識することは少ないため、細かな規制の内容について知る職員は多くはないという。
 一方、この職員は「他省庁ではもっと大規模に天下りが行われ、人事課の課長級以下の職員までかかわっている役所もあると聞く。再就職等監視委員会に情報提供があって調査が始まったと考えられるが、『なぜ文科省だけが責められるのか』と多くの職員が感じているのではないか」と省内の“本音”を代弁した。
 また、ある幹部職員は「首相官邸としては次官の辞任で幕引きを図りたいのだろうが、他省庁でも天下りがあるのは霞が関の常識で、他の役所にも問題が発展する可能性がある。その場合にも次官を辞めさせるのかどうか。あしき先例になる恐れがある」と話した。【佐々木洋】
●最近の主な省庁トップの辞任・退任(※組織名、肩書は当時)
2011年8月 原発シンポジウムの「やらせ問題」の責任を取り、経済産業省の松永和夫事務次官ら関連省庁トップ3人が辞任
 10年12月 元特捜検事の証拠改ざん事件後、大林宏検事総長が辞任
 09年9月 公務員制度改革を巡り政府・自民党と対立した谷公士人事院総裁が辞任
 07年8月 小池百合子防衛相と対立した守屋武昌事務次官が退任
 02年1月 牛海綿状脳症(BSE)問題を受け、農林水産省の熊沢英昭事務次官が辞任
 02年1月 小泉純一郎首相が国際会議でのNGO排除問題を巡り、外務省の野上義二事務次官を更迭
1999年11月 茨城県東海村の臨界事故とH2ロケット打ち上げ失敗を受け、科学技術庁の岡崎俊雄事務次官が辞任
 98年11月 防衛庁調達実施本部の背任事件を巡る証拠隠滅疑惑を受け、秋山昌広事務次官が辞任
 98年1月 大蔵検査官の接待汚職事件を受け、大蔵省の小村武事務次官が辞任
 96年11月 社会福祉法人からの利益供与問題で厚生省の岡光序治事務次官が辞任

**********日本経済新聞電子版2017/1/20 1:22
文科省が虚偽説明 天下りあっせん、再就職監視委に
 文部科学省の元幹部が組織的なあっせんを受けて再就職したとされる問題で、国家公務員の天下りあっせんを監視する政府の再就職等監視委員会の調査に対し、同省側が当初、虚偽の説明をしていたことが19日分かった。人事課の職員らが過去に数十件の再就職をあっせんしていた疑いがあり、監視委は引き続き調べる方針。
 不正が疑われているのは、2015年8月に文科省を退職し、同10月に早稲田大の教授に就任した元高等教育局長の再就職。同省幹部や人事課職員が組織的にあっせんしたとされ、監視委は20日午前に公表予定の報告書で、幹部らの関与を認定したとみられる。
 早大によると、元局長は学部生と大学院生に著作権に関する授業などを受け持っている。大学ホームページでは「国の高等教育政策の動向の調査研究、文科省等の各種事業関係に関する連絡調整等への関与(大学への助言)を行う」と紹介されている。
 関係者によると、監視委は昨年から元局長の再就職に関する調査を開始。文科省の人事課などに事実関係を確認した際、同省側はいったん「組織的な再就職のあっせんはしていない」との趣旨の説明をしたという。
 しかし監視委がその後、大学側にも聞き取りをしたところ、説明は虚偽と判明。人事課の職員が大学に元局長の履歴書を送るなどし、組織的に再就職に関与したとみられる。元局長自身も在職中、大学側に再就職を相談するなどした可能性もある。元局長はこれまでの取材に「監視委の報告が出るまではコメントできない」と説明している。
 文科省によると、11〜15年度で退職後2カ月未満に大学など学校法人に再就職した元職員は42人いる。関係者への取材では、元局長以外のケースでも数十件の再就職あっせんが行われた疑いがあり、監視委はこうした過去の再就職事例でも不正がなかったか詳しく調べる方針。
 文科省の高等教育局は大学行政を所管し、教育研究や入試のほか、私立大への補助金や大学・学部の設置認可なども担当している。

**********産経2017.1.20 05:02
【主張】文科省の天下り 大学を役人天国にするな
 文部科学省が天下りを斡旋(あっせん)した国家公務員法違反が発覚した。
 元局長が自らの監督下にあった私立大の教授に就く。誰もが首をひねる再就職が組織的に行われていたとすれば、天下り規制強化の流れに逆行するものだ。官僚のモラルの欠如にあきれる。
 教育をつかさどる官庁として恥を知るべきだ。背景を含めてさらに調査し、再発防止を図ってもらいたい。
 内閣府の再就職等監視委員会が調査した。監視委は規制強化の一環で平成20年に設置された。違反行為を調べ、懲戒処分を勧告する権限がある。発覚後、直ちに文科省事務次官の引責に発展したのは、深刻な事態といえる。
 判明しているのは27年、当時の高等教育局長が退任2カ月後、早稲田大の教授に再就職した問題だ。文科省の人事課が斡旋に関与した疑いがある。
 国家公務員法は、利害関係がある民間企業や団体への天下りを規制している。自分の求職活動のほか、省庁OBの職歴情報を企業側に提供する斡旋行為などが禁止されている。
 まさか、文科省と私大は利害関係にはないと思ってはいまい。国から多額の助成金が支払われている。早稲田大への年間経常費補助は90億円規模だ。文科省は学部新増設などの許認可権限を握っている。緊密すぎる関係から「人事異動」の感覚だったのか。
 官僚組織は、同期が次官に就くと、定年前の局長らが関連財団などに天下る慣行が続き、批判をあびてきた。そこに厳しい目が注がれ、天下り先は減ると思われた。たくさんある大学なら目立たないとでも考えたか。「役人天国」に使われては大学の名も泣く。
 文科省以外の官僚出身者を含め、大学の職に就く例は少なくない。個人の専門性を生かすにも透明性は欠かせない。
 第1次安倍晋三内閣時代、官製談合などを排する天下り規制強化とともに、背景にある省庁縦割り主義や年功序列など一体で見直す方針が示されたはずだ。その改善が伴わなければ、天下り根絶は図れないだろう。
 その後も各省庁で天下り違反が相次ぐ。議席数が多くても、官僚の身勝手を許す政権の指導性の欠如を示す。「文科省はやり方が下手だった」。今回の問題をそんな揶揄(やゆ)に終わらせてはならない。

**********日経2017/1/20 11:49
前川次官もあっせん関与 文科省天下り別案件
 文部科学省元幹部が組織的なあっせんを受け再就職した問題で、不正が疑われる別の案件のなかに前川喜平事務次官=依願退職=自身がかかわっていたものが2件あることが20日、分かった。また規制の網をすり抜けるため人事課OBを使ったり、再就職等監視委員会に虚偽説明を繰り返したりするなど、悪質な行為も複数認められた。
 監視委や文科省によると、前川氏による不正なあっせん行為は、文部科学審議官だった2015年12月と16年3月の2件。文科省OBの再就職のため、学校法人理事長だった別の文科省OBに退任する意向の有無を問い合わせたとされる。
 また、別の学校法人から文科省職員の求人を受けた際には、退職予定の職員に意向を打診。文科省の人事課OBを介し、その意向を法人側に伝えていた。
 監視委の調査では、人事課による再就職あっせんにはOBを使って法規制を逃れるための「マッチング」の枠組みができていたとも指摘した。文科省によると、この方式は09年ごろから運用され、違反が疑われる再就職の多くはこのOBを介しているという。
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処分対象者と内容
 早稲田大学に再就職した吉田大輔元高等教育局長については、退職前に再就職の活動をしていたことも分かった。
 15年7月に人事課職員と共同で履歴書を作成したり、早大側と面談の日程を調整したりしたという。翌月4日に退職し、2日後の同6日には採用面談を受けていた。
 人事課職員も15年6月下旬、早大側に文科省職員の受け入れを打診。同7月中旬以降、退職予定だった吉田氏の履歴書を送っていた。
 人事課の職員は15年9月末、早大側に対してこの再就職に文科省が関与したことを隠蔽するよう依頼。16年5月に人事課が監視委の調査を受けた際には、文科省で吉田氏の3年先輩だった元早大職員による仲介で再就職が行われたとの虚偽の話をまとめ、吉田氏や早大側にも口裏合わせをするよう求めたり、調査への想定問答集を作ったりしていた。こうした虚偽説明は16年10月まで繰り返されたという。

**********日本経済新聞 電子版2017/1/20 10:55 (2017/1/20 12:16更新)
文科省天下りあっせん38件 首相、全省庁調査を指示
 政府の再就職等監視委員会は20日午前、文部科学省の元局長が組織的あっせんで再就職したとされる問題で、調査報告を公表した。同省人事課の組織的な天下りあっせん行為があったと認定。文科省によると、国家公務員法に違反したのは10件で、他にも違反が疑われる行為が28件あり、合わせて計38件にのぼる。安倍晋三首相は国家公務員制度を担当する山本幸三行政改革相に全ての府省庁での実態調査を指示した。
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記者会見で「天下り」問題に対して、陳謝する松野文科相(20日午前、文科省)
 政府は20日の閣議で前川喜平事務次官を交代させ、後任に同省の戸谷一夫・文部科学審議官を充てる人事を決定した。発令は同日付。
 また松野博一文科相は前川氏ら幹部ら7人を懲戒処分とし、OB2人を減給相当などとする処分を発表した。記者会見で「省全体として法令順守の意識が不足していた」と述べた。省内の再就職担当部門を人事課から分離するなどの再発防止策を決めた。
 元高等教育局長の吉田大輔氏は2015年8月の退職から2カ月後、早稲田大学の教授に就いた。監視委は、在職中に文科省人事課の職員と履歴書を作成したり、職員が面談の調整をしたりしたと認定した。
 国家公務員法は公務員による再就職のあっせん行為、職員自身が在職中に利害関係のある企業や団体に求職活動を行うことを禁じている。高等教育局は大学への助成などを所管するため、早大が利害関係者にあたるとした。
 監視委は吉田元局長の再就職を巡って、違反行為を隠すために人事課職員が監視委に虚偽の報告を行っていたことも明らかにした。前川氏については職員を再就職先に紹介するなどの違反行為があったとした。監視委は文科省に、省内での調査結果を報告するよう求めた。

**********日テレNEWS24 2017年1月20日 12:33
文科省事務次官も「天下りあっせん」に関与
人事課長らがウソの説明で違反の隠ぺいも

“あっせん”辞職の次官も関与、隠ぺいも
 文科省職員による「天下りのあっせん」問題で、再就職等監視委員会は、長年組織的にあっせんを続け、辞職した前川事務次官も直接関わったと認定。前局長の再就職について委員会から説明を求められた際、現人事課長や職員らがウソの説明で違反行為を隠ぺいも。
 文部科学省職員による「天下りのあっせん」問題で、再就職等監視委員会は、人事課が長年、組織的にあっせんを続け、20日に辞職した前川喜平事務次官も、直接あっせんに関わったと認定した。
 文科省による再就職のあっせんは、8年前から組織的に行われていたとされ、事務次官も関与した異例の事態となった。
 再就職等監視委員会は、大学などを所管する文科省・高等教育局の吉田大輔前局長が2015年、退職した後に早稲田大学の教授として再就職した際、当時の人事課職員2人が、当時の人事課長に報告をした上で、前局長の履歴書を大学に提出し採用面談を取り付けるなどしたことが、国家公務員法違反の再就職のあっせんにあたると認定した。
 また、この件に関して、去年、委員会から説明を求められた際、現在の人事課長や別の職員2人がウソの説明をして、違反行為を隠ぺいしていたことも調査でわかった。
他にも、人事課の職員が文科省の人事課にいた元職員を仲介役にして、利害関係のある法人に人事情報を提供していたなどとして、9件が違反行為と認定され、そのうち2件には前川事務次官も関わっていたという。
 調査結果を受けて文科省は、吉田前局長と当時の事務次官の他、前川事務次官や当時の人事課長など7人に停職や減給などの懲戒処分を行い、松野文科相は局長らに再発防止の徹底を指示した。前川事務次官は20日午前に辞任し、後任には、旧科学技術庁出身の戸谷一夫審議官が就任した。
 委員会からは他にも28件の疑わしい行為が指摘されていて、文科省は今後、調査室を設置して調べる方針。

**********朝日新聞デジタル2017年1月20日16時38分
隠蔽工作に口裏合わせ… 天下りあっせん、文科省ぐるみ
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会見する松野博一文科相=20日午前10時52分、東京・霞が関、時津剛撮影
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 人事課長が隠蔽(いんぺい)に加担、早稲田大への口裏合わせ依頼……。文部科学省の「天下り」あっせん問題で、20日に発表された内閣府再就職等監視委員会の調査結果からは、官僚トップ自らの関与に加え、組織的に規制違反の発覚を免れようとした行為も浮かび上がった。
●天下り問題、前川事務次官も関与 違法10件7人を処分
 「最初に事実を見た時には驚いた。現在までの調査の中で、こうした組織的なものが発覚したのは初めてということになると思う」
 20日午前、東京都内で記者会見した再就職等監視委員会の担当者は、こう語った。文科省での組織的な天下りは、再就職あっせんなどを規制した改正国家公務員法施行直後の2009年ごろから行われていたという。
 監視委は、調査時に同省の人事課職員が「天下り」に関する事実を隠蔽した行為について「想定問答を作成し、関係者間でメール、電話などで調整していた」などと説明。こうした行為の報告を受けた人事課長は、監視委の調べに対し、「隠蔽行為に加担した」と認めたという。
 今回の監視委の調査では、同省の組織的なあっせんの仕組みも明らかになった。人事課は、同課のOBに、大学からの求人情報、退職予定の職員や文科省OBの個人情報などを伝え、再就職につなげていたという。
 こうした仕組みについて監視委は「法が定める再就職等規制違反を免れる目的で構築し、運用していた」と認定。監視委は、前川喜平事務次官もこの仕組みを使って再就職あっせんに関わっていたことを確認した。
 会見で、前局長の早大への再就職について、報道陣から「再就職の働きかけは文科省の人事課が最初に打診したのか」と問われると、監視委は「前局長自身が退職前に、履歴書を人事課職員と一緒に作成して研究業績をまとめ、職員から『先方と調整致します』というメールを受け取ったりしていた」と説明。履歴書は人事課職員が早大側に提出していたという。
 大学の関与については「証拠書類、証言から、文科省に対し再就職の依頼、要求があったことは確認できていない」とした。
 今後の対応について、監視委の担当者は「文科省から適宜報告をもらい、監視し続けながらやっていく」と話した。
■文科相「おわび申し上げる」
 松野博一文部科学相は20日、閣議後の記者会見で「文部科学行政の信頼を著しく損ねたことをおわび申し上げる」と陳謝した。今年度内に再発防止策を講じる考えを示した。
 再就職あっせんへの組織的関与や、規制違反に問われることを避けるための隠蔽(いんぺい)については「省全体として規制への理解が不十分だった。違反行為を例示しつつ、職員を対象に研修を行いたい」と話した。

**********日経2017/1/20 19:33
文科省元局長が早大教授辞職 総長陳謝「理解不足」
 文部科学省の天下りあっせん問題で、早稲田大の鎌田薫総長が20日、記者会見し、早大に教授として再就職した吉田大輔元高等教育局長(61)が同日付で辞職したことを明らかにした。吉田氏が辞表を提出した。
 鎌田総長は「再就職の規制に関する理解が不足し、文科省の違法なあっせん行為を止められなかったことを反省している」と陳謝。その上で「不当な癒着はない。不適切な利益供与、便宜供与を求めたこともなければ、受けたことも一切ない」と強調した。
 また、再就職等監視委員会の聞き取りに対し、早大の職員が当初、文科省の依頼に基づき、虚偽の内容の想定問答に沿って説明していたことに触れ「一時的に調査を混乱させたことをおわびする」と陳謝した。
 監視委の調査結果によると、文科省の人事課職員は2015年6月、吉田氏の受け入れを早大側に打診。吉田氏と共同で作成した履歴書を早大に送り、面談日程を調整するなど組織ぐるみで再就職をあっせんした。〔共同〕

**********NHK News Web 2017年1月20日 18時46分
文科省の組織的な天下りは38件 監視委
 文部科学省の幹部らが元幹部の大学への再就職をあっせんしていた問題で、調査に当たった政府の「再就職等監視委員会」は調査結果を公表し、人事課職員が元幹部とともに履歴書を作成して大学に送るなど法律に違反する行為をしていたことや、文部科学省が組織的な天下りを38件行っていたことなどを明らかにしました。これを受けて文部科学省は事務次官を含む幹部や職員合わせて7人を懲戒処分にしました。
 文部科学省の幹部らが元高等教育局長の早稲田大学への再就職をあっせんしていた問題で、官僚の天下りを監視する政府の「再就職等監視委員会」は20日午前、調査結果を公表しました。
 それによりますと、人事課の職員は、元高等教育局長が在職中のおととし7月に元局長の履歴書を作成し早稲田大学に送付したほか、元局長も採用面接を受けていたということです。
 委員会は、これらの行為はいずれも再就職を目的に利害関係のある団体に対して、在職中の職員が就職活動したり職員がほかの職員の情報を提供したりすることを禁じた、国家公務員法に違反すると判断しました。
 また、文部科学省が違反行為の発覚を免れるため、人事課の職員が早稲田大学の担当者に口裏を合わせるよう依頼していたことも明らかにしました。
 さらに委員会は、文部科学省が天下りの規制が厳しくなった平成21年ごろから、省内と天下り先とを仲介するOBを使った組織的な天下りを行っていたことを明らかにしました。
 こうした天下りは平成25年から確認できただけで38件行われ、このうち10件は法律に違反するということです。
 委員会は文部科学省に対して詳しい調査を指示しました。
 一方、文部科学省はこうした調査結果を受けて、20日に松野大臣が記者会見し、一連の問題に関わったとして、前川喜平事務次官や当時の人事課長など合わせて7人の幹部や職員を停職や減給の懲戒処分にしたことを明らかにしました。
 また、省内に新たな部署を設けて、今後も調査を行い、再発防止を徹底する考えを示しました。
●処分の事務次官「認識なかった」
 処分を受け依願退職した前川喜平事務次官は20日夕方、報道陣の取材に対し、「国民の信頼を損ねたことについては大変申し訳なく思っている。あとは残った人たちで文部科学省の立て直しを図ってほしい」と話しました。
 そのうえで、自身の関与や認識について聞かれると、「監視委員会が認定したとおりのことを受け止めるしかない。その時点で認識はなかったが、監視委員会が認定したので、それはしかたない」と話しました。
 事務次官に20日付けで就任した戸谷一夫氏は、20日午後に総理大臣官邸で開かれた次官連絡会議に出席したあと、記者団に対し、文部科学省の元幹部の再就職をめぐる問題について「大変残念だ」としたうえで、「しっかりやるしかないと思っている」と述べました。
●OB使い「マッチング」
 監視委員会は、国家公務員法が改正され、天下りの規制が厳しくなった平成21年ごろから、文部科学省が法律に違反せずに天下りを組織的に行うためにOBの職員を使っていたと指摘しました。
 このOBは文部科学省と大学の間を仲介する役割をしていました。
 まず、みずからも在籍していた文部科学省の人事課から、退職予定者の名前や住所、職歴などの個人情報の提供を受けます。
 OBは大学などから集めた求人情報を人事課に提供するとともに、退職予定者が希望する勤務地や年収などをもとにマッチングしていました。
 そして、大学などに対して、条件に適した退職予定者を紹介していたということです。
 監視委員会は、こうしたOBを使ったあっせん行為は違法とはいえないものの、法律違反を免れる意図で行われていたと指摘しました。
●官房副長官「疑わしい事案は監視委がさらに調査」
 萩生田官房副長官は記者会見で、文部科学省の幹部らによる再就職あっせん問題を受け全府省庁を対象に行う調査について、まずは各府省庁が実施したうえで、疑わしい事案があれば、再就職等監視委員会が重ねて調査する考えを示しました。
 この中で萩生田官房副長官は、この問題を受け全府省庁を対象に行う調査について、「第三者機関である再就職等監視委員会と、どういう視点やどういう項目、どういう形で調査すべきかについてフォーマット、ひな形となるものを作り、各省が自分たちの尺度で判断するのではなく、同じ尺度で調査した結果を報告してもらう」と述べました。
 そのうえで、萩生田副長官は「まずは各省で確認してもらい、疑わしき事案があった場合には再就職等監視委員会に連絡し、さらに調査をしてもらう仕組みをとっていきたい。各省に丸投げで『調査してください』というお願いではない」と述べました。
●再就職規制違反の認定 過去に4省庁7人
 政府の再就職等監視委員会によりますと、過去に再就職の規制に違反すると認定されたのは、4つの省庁の合わせて7人にのぼっています。
 最初の認定は平成25年で、国土交通省の元審議官がOBの再就職に関連して所管する団体の理事長に退任を促すなどしたとして違反と認定されました。
 平成26年と27年には総務省の室長級の元職員、農林水産省の出先機関の課長級の2人の元職員が、いずれも在職中に利害関係企業に再就職する意思を示していた行為が違反とされました。
 さらに消費者庁の長官が退任する前、利害関係企業などとの間で役職に就く約束を行っていたとして、違反と認定されました。
 去年も、消費者庁の課長補佐級の元職員、それに総務省の出先機関の課長級の職員が、在職中に利害関係企業に再就職することを要求したり、誘いを受けて約束したりしたとして違反と認定されました。

**********毎日新聞2017年1月20日 11時40分(最終更新 1月20日 19時55分)
天下りあっせん
文科省、組織的に隠蔽 別に違法9件

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記者会見をする再就職等監視委員会の加藤真理再就職等監察官(左)と原田泰孝再就職等監察官=東京都千代田区で2017年1月20日午前10時48分、西本勝撮影
 文部科学省が元高等教育局長の早稲田大への天下りを組織的にあっせんしたとされる問題で、政府の再就職等監視委員会は20日、文科省人事課の職員らが元局長の履歴書を大学に送付した行為などが、天下りのあっせんを禁止した国家公務員法違反に当たるなどとした調査結果を発表した。調査に対し、人事課職員が違法行為を隠蔽(いんぺい)するため虚偽の説明をしていたことも判明。この他にあっせんの疑いが37件確認され、うち9件は違法と指摘された。監視委は文科省にこれらの調査と再発防止を指示した。
 監視委によると、吉田大輔元局長(61)は2015年8月に退職し、同10月に早稲田大に教授として再就職したが、当時の人事課長の藤原章夫・教育再生実行会議室長(52)ら人事課職員6人は吉田元局長が作成した履歴書の早稲田大への送付や、採用面接の日程調整などのあっせんをした。
 更に人事課職員らは天下りの組織的なあっせんを隠蔽するため「元局長は早稲田大に再就職していた別の文科省OBの仲介で再就職した」という虚偽の話をつくって偽装工作。早稲田大の人事担当者らに口裏合わせを依頼し、調査に備えた想定問答も作るなどして監視委に虚偽の説明をしたという。
 吉田元局長が早稲田大の採用面接を受けたのが、文科省退職のわずか2日後だったことから、監視委が在職中の再就職準備やあっせんを疑い調査に乗り出した。
 この他にも、文科省は改正国家公務員法施行(08年12月)で天下り規制が強化された直後の09年ごろから規制を逃れるため、人事課にかつて所属したOBを介して再就職をあっせんする仕組みを構築していたことも発覚。違法と指摘された9件中2件は、前川喜平事務次官(62)=20日付で依願退職=がこの仕組みを利用してあっせんした。ある法人で理事長を務めていた文科省OBの後任に別のOBを再就職させようとした行為などが該当した。
 早稲田大は「調査結果の詳細が分からないため、現時点でのコメントは控えたい。調査結果が明らかになれば、何らかの対応をしなければならないと考えている」としている。
 安倍晋三首相は20日、山本幸三国家公務員制度担当相に対し、全府省庁で同様の事案がないか調査するよう指示した。【佐々木洋、金秀蓮、田中裕之】
再就職等監視委報告(骨子)
・吉田大輔元高等教育局長は在職中に利害関係がある早稲田大に求職活動をした。人事課職員が調整に当たった
・人事課職員らが国家公務員法違反行為を隠蔽するため再就職等監視委員会に虚偽の説明をした
・人事課は同法の規制を免れる目的で文部科学省OBを介して再就職をあっせんする仕組みを構築していた
・前川喜平事務次官はこの仕組みを利用し、文科省OBの再就職あっせんに関与した

**********毎日新聞2017年1月20日 12時02分(最終更新 1月20日 19時56分)
天下りあっせん
文科省天下り調査結果(要旨)

 再就職等監視委員会は文部科学省職員及び元職員による再就職等規制違反行為が疑われた事案について、国家公務員法に基づき調査を実施した。
 <調査結果>
 ア 文科省大臣官房人事課職員2人は、上司である当時の藤原章夫人事課長に報告の上、役職員である吉田大輔元高等教育局長を、元局長にとって利害関係企業等に該当する早稲田大に再就職させることを目的として、元局長の履歴書を作成・送付し、早大と採用面談の日程調整をするなどし、藤原課長も職員2人と共同して、国家公務員法106条の2に違反したものと認定した。
 イ 吉田元局長は、利害関係企業等に該当する早大に再就職することを目的として、人事課職員2人とともに履歴書を作成し、職員が元局長の履歴書を早大に送付した。また、元局長は職員2人を通じて早大との面談日程の調整をした。これらは、いずれも元局長が在職中に行われ、実質的に元局長の早大に対する求職活動であり、元局長は国家公務員法に違反したものと認定した。
 ウ 文科省大臣官房人事課職員2人は、先輩職員と協議の上、再就職等監察官に対し、当時の藤原人事課長と職員2人及び吉田元局長の再就職等規制違反行為が発覚することを免れようと、文科省OBで早大に再就職していた元職員を仲介とする虚偽の再就職等経緯を作り上げ、その旨関係者に供述させるなど、関係者と当該事案の隠蔽(いんぺい)を図った。
 エ 豊岡宏規人事課長は、上記ア及びイの再就職等規制違反行為を認知し、部下である人事課職員によるウの隠蔽行為を認知したにもかかわらず、かえってこれを黙認し、上記ウの隠蔽行為に加担した。
 オ 当委員会の上記アからエまでの調査過程において、文科省大臣官房人事課は、元人事課職員の文科省OBに対し、法人等からもたらされた求人情報や、現職・退職予定者・OBの個人情報等、さまざまな情報を伝え、OBによる再就職あっせんを行わせていたことが判明した。これは、法が定める再就職等規制違反を潜脱する目的をもって、当該枠組みを構築して運用していたものであった。
 カ さらに、当時の前川喜平文科審議官は、上記オの枠組みを利用して再就職あっせんに関わっていたほか、ある法人に再就職していた文科省OBに対し、後任に他の文科省OBを再就職させることを目的として、その退任の意向の有無を確認して、再就職先の地位に関する情報の提供を依頼し、また、文科省退職予定の出向職員に退職後の再就職先を示して意向を打診し、それをOBを介して再就職先に伝えるなど、法106条の2に違反したものと認定した。
 また、同様に人事課職員3人も上記オの枠組みを利用した再就職のあっせんにおいて自ら違反行為を行ったものである。
国家公務員法106条の2
 職員は、営利企業等に対し、他の職員もしくは行政執行法人の役員をその離職後に、もしくは役職員であった者を、当該営利企業等もしくはその子法人の地位に就かせることを目的として、当該役職員もしくは役職員であった者に関する情報を提供し、もしくは当該地位に関する情報の提供を依頼し、または当該役職員をその離職後に、もしくは役職員であった者を、当該営利企業等もしくはその子法人の地位に就かせることを要求し、もしくは依頼してはならない。

**********毎日新聞2017年1月20日 11時50分(最終更新 1月20日 20時58分)
天下りあっせん
関係者で口裏合わせ メールからも裏付け

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天下りのあっせん問題を受け、記者会見で頭を下げる松野博一文科相=東京・霞が関の同省で2017年1月20日午前10時48分、森田剛史撮影
 文部科学省の天下り問題で「組織的あっせん」が認定された。再就職等監視委員会によると、文科省職員らは虚偽の説明をして不正の隠蔽(いんぺい)を図り、関係者間で口裏合わせもしていたという。「国民のみなさまにおわびする」。20日の記者会見で松野博一文科相は頭を下げて何度も陳謝し、「信頼回復に努める」と苦渋の表情をみせた。
 「このような組織的な天下りは初めて。調査をして驚いた」。20日午前、記者会見した再就職等監視委員会の加藤真理監察官は文科省を厳しく批判した。
 加藤監察官らによると、問題の端緒は2016年3月に内閣人事局がとりまとめた再就職届だった。文科省の吉田大輔元高等教育局長が早稲田大へ再就職していたことが判明。文科省と早大が利害関係にあるため監視委が任意で調査を開始したところ「疑義が生じた」という。
 監視委は昨年8〜12月、文科省人事課職員ら30〜40人を対象にヒアリングを実施した。これに対し、職員は想定問答を作成。メールや電話を使って関係者間で意思疎通を図るなどして口裏合わせし、違法行為を隠蔽するため、監視委に虚偽の説明をした。
 人事課長は職員からこうした事実について報告を受けていたにもかかわらず、上司に報告せずに黙認した。これらの隠蔽工作は、関係者の供述だけでなくメールなどの客観的な証拠からも裏付けられたという。
 「国民の皆さまにおわびする。省を挙げて信頼の回復に努めていきたい」。監視委の発表を受けて文科省内で会見した松野文科相は、カメラのフラッシュを一斉に浴びながら、こわ張った表情で頭を下げた。その後、監督責任を認め、6カ月分の給料を返納する方針を明らかにした。
 組織的に不正が行われた背景について記者から問われると「省として再就職の規制に関する理解が不十分だった。関係法令の順守の意識も不足していた」と述べた。
 文科省は3月をめどに、09年以降に退職した元管理職職員のうちで民間企業などに再就職したすべてのケースで違法な行為がなかったか全容解明を進める方針だ。【伊澤拓也、杉本修作、岸達也、金秀蓮】

**********毎日新聞2017年1月19日 20時26分(最終更新 1月20日 09時43分)
天下り
背景に補助金、悪弊消えず…文科次官辞任へ

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臨時閣議後、報道陣の質問に答える松野博一文部科学相=首相官邸で2017年1月19日午前10時45分、川田雅浩撮影
 文部科学省の天下りあっせん問題は、事務方トップの辞任へと急展開した。再就職等監視委員会が発足するなど規制強化へと手は打たれてきたが、違反行為は後を絶たない。【伊澤拓也、大場弘行】
 天下りのあっせんは、2008年施行の改正国家公務員法で全面的に規制された。従来は離職後2年間について、離職前5年間に在職した国の機関と密接な関係がある営利企業への再就職を原則禁止しただけだった。改正のきっかけとなったのは、06年に発覚した国土交通省の水門工事談合事件と、農林水産省所管の緑資源機構談合事件。省庁OBらの受け入れが多い企業に優先受注させたことが厳しく批判された。
 改正とともに設置した政府の再就職等監視委員会を12年に始動させ、癒着につながるような天下りに目を光らせるが、これまで違法と認定したのは2例にとどまる。この2例はいずれも個人の不正行為と結論付けており、今回、組織ぐるみの違法な天下りを認定すれば初のケースとなる。
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主な天下りと規制をめぐる経緯
 こうした規制強化の後も文科省で天下りあっせんが疑われる背景には、特有の事情がありそうだ。私立大は文科省から私学助成金などさまざまな補助金を受け取っており、文科省とのパイプが補助金確保に有利となるとの見方がある。日本私立学校振興・共済事業団によると、私立大の運営費に占める国の補助金の割合は15年度で9.9%。年々減少しているものの、文科省は特色がある教育を支援する特別補助金事業を創設するなど、一律ではない新たな補助金もつくっている。
 天下りについて詳しい太田肇・同志社大教授(組織論)は「経営難に苦しむ私立大は予算配分に強い関心を持っており、文科省の影響力は大きい」と指摘。そのうえで「補助金を受けやすくするために天下りを受け入れることはあり得る」と警鐘を鳴らす。
 一方、退職後に自ら申し込んで大学に再就職した元文科省大臣官房審議官の寺脇研・京都造形芸術大教授は「法改正以前は特殊法人のトップなどに多くの人が天下りしていた。文科省はもともと民間企業との付き合いが希薄なので、規制が強化されて天下りポストが減り、大学に再就職先を求めたのではないか」と推測。新藤宗幸・千葉大名誉教授(行政学)は「文科省は過去に多くの職員を天下りさせており、組織の中に悪弊として残っていたのではないか。不正を根絶するために、定年まで省庁で働く人を増やすような取り組みが必要だ」と指摘した。

**********The Huffington Post 執筆者:吉川慧 2017年01月20日 20時21分 JST 更新
文科省「天下り」あっせん、早稲田大が口裏合わせに応じていた 鎌田総長は「癒着はない」と釈明
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 文部科学省の吉田大輔・前高等教育局長が2015年に省内の「天下り」あっせんを受け、早稲田大学の教授(任期付き)に再就職していたとされる問題で、内閣府の再就職等監視委員会(監視委)が1月20日、文科省が国家公務員法に違反して組織的に「天下り」をあっせんしたとする調査結果を公表した。朝日新聞デジタルなどが報じた。
 吉田前局長のケースのほかに9件で国家公務員法違反のあっせん行為などがあり、うち2件では、当時の文部科学審議官だった前川喜平・事務次官が直接関与していたと認定した。
吉田前局長は2015年8月に文科省を退職後、同年10月に早大の「大学総合研究センター」の教授(任期付き)に就任した。しかし、監視委の調査では、吉田前局長が文科省在職中(2015年7月)に同省人事課を通じて履歴書を早大に送り、「同省人事課が早大側と採用面談の日程を設定していた」ことが判明。監視委は「国家公務員法が禁じる在職中の求職活動にあたる」と認定した。
 毎日新聞によると、監視委が早大の人事担当者にヒアリング調査をすることを受けて、文科省人事課は早大側に「別の文科省OBが再就職を仲介した」などとする虚偽の想定問答を渡し、口裏合わせを依頼していたという。
 調査を受け、松野博一文科相は、前川次官を減給とするなど幹部ら7人の懲戒処分を発表。すでに退職した吉田前局長は「減給相当」とし、当時の事務次官だった山中伸一・ブルガリア大使には給与の一部の自主返納を求める。松野文科相も大臣俸給6カ月分を全額返納する。
 前川事務次官は20日付で依願退職した。
■早大が会見、鎌田総長が見解を説明
 監視委の調査結果を受けて、早大の鎌田総長らが20日午後、東京・新宿区の同大学内で記者会見した。
 鎌田総長は元局長を教授として採用するに至った経緯について、「高等教育行政に関する高い知見と研究業績があり、本学の教授にふさわしいと判断し、採用を決定した」と述べた。
 その上で、文科省人事課から「教員としての採用は再就職等規制に抵触しない」「早稲田大学における正規の採用手続きが文科省退職後に開始されたものであれば問題ない」という見解が示されたため、元局長の退職後に採用を進めたと説明。違法性の認識はなかったとした。
 また、文科省人事課が早大側に口裏合わせを依頼したことについて、鎌田総長は「(早大の人事担当者は)文科省の依頼に基づき、同省作成の想定問答に沿って供述した」と事実関係を認めた。守田芳秋常務理事によると、文科省からは「調査があるが、形式的な調査なので、想定問答に沿った回答をして欲しいと依頼があった」ため、早大の人事担当者が「文科省の意向に沿った回答をした」という。
 一方で、鎌田総長は「事の重大性に鑑み、2回目(のヒアリング)以降は積極的に事実を供述し、委員会の調査に真摯に協力した」と釈明した。
 鎌田総長は「再就職に関する本学の理解が不足していたことにより、文科省の違法なあっせん行為を止められなかったことについて反省しています」「一時的とはいえ、調査を混乱させたことをおわびします」と謝罪した。
 その上で鎌田総長は「文科省との関係で不適切な利益供与・便宜許与を求めたこともなければ、これを受けたことも一切ない」と、癒着について強く否定した。
 守田常務理事の会見での説明によると、早大が吉田前局長を採用した経緯は以下のとおり。
<2014年>
2月
早大が大学総合研究センターを設立
<2015年>
・6月下旬
文科省人事課の職員2名が大学側に接触
※監視委は調査報告で「文科省人事課職員が15年6月26日、早大側に文科省職員の受け入れを打診」としているが、早稲田側は会見で「そういう認識はなかった」としており、説明が食い違っている。
・7月13日
文科省人事課が、前局長に関する情報を早大人事課に提供
※大学側は「研究センター設立当初から、教育行政に高い識見を持つ人材を探していた。その中で、文科省から情報提供があった」と説明。
・7月下旬
文科省人事課が、吉田前局長の採用にあたっての面談スケジュールの調整を早大側に依頼
・8月4日
吉田前局長が文科省を退職
・8月6日
吉田前局長と早大人事担当者が面談。その後、吉田前局長が早大側に「教員任用履歴書」を提出
※早大側は「大学研究センターの説明や教育研究業績などが生かせるかなど、双方で懇談した」とし、「採用に関わる面談ではない。あくまで懇談だった」と主張。
・9月24日
吉田前局長から提出された「教員任用履歴書」を元に採用について審議し、大学の法人会議で教授(任期付き)として採用決定
------
■吉田前局長、どんなことを教えていた?
 早大の研究者データベースによると、吉田前局長は2016年度に「メディア専門研究セミナー」「コンテンツの創作と利用に関する法律知識」など著作権制度に関する講義を担当した。著作権に関する著書もある。
 同大のホームページでは「文部科学省等の各種事業関係に関する連絡調整等への関与(大学への助言)を行う」と紹介されている。
 会見の中で鎌田総長は、吉田前局長が20日付で辞表を提出し、早大教授を辞職したと発表した。

**********THE PAGE 2017.01.20 19:24
https://thepage.jp/detail/20170120-00000009-wordleaf
文科省天下りあっせん問題、早稲田大が記者会見(全文1)職員の処分は検討中
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文科省天下りあっせん問題、早稲田大が記者会見(THE PAGE編集部)
 文部科学省の再就職あっせん問題で、政府の再就職等監視委員会の調査結果を受け、元局長が教授として再就職した早稲田大学が20日午後5時から記者会見した。
 同監視委員会の調査結果は「組織的なあっせん」を認定し、計10件が国家公務員法違反に当たると指摘。2015年10月に元高等教育長が早大に再就職した問題では、人事課職員による虚偽報告も明らかにされた。文科省は同日、7人を懲戒処分にした。

鎌田薫総長の見解

司会:皆さま、ご多忙の中、お集まりいただきまして、ありがとうございます。早稲田大学広報室長の恩藏と申します。本日、内閣府再就職等監視委員会の調査結果が公表されましたので、まずこの件について、本学の見解を述べさせていただきます。そののち、まとめてご質問をお受けしたいと存じます。
 それでは本日の出席者をご紹介させていただきます。総長、鎌田薫です。

鎌田:よろしくお願いします。

司会:副総長・学事統括、橋本周司。

橋本:よろしくお願いします。

司会:副総長・法人統括、島田陽一。

島田:よろしくお願いいたします。

司会:常任理事・職員組織統括、守田芳秋。

守田:よろしくお願いします。

司会:それでは、総長、鎌田より本学の見解を述べさせていただきます。

鎌田:この紙、渡ってる? あとで。はい。
 それでは、本学の見解を述べさせていただきます。本日、内閣府再就職等監視委員会、以下、委員会と略称させていただきます、から調査結果、および文部科学省への処分、是正勧告が公表されました。本学は大学自らが、大学の在り方を探求していくことを目的として2014年に大学総合研究センターを設置し、自律的・持続的な大学改革を推進するため、センター設立当初から高等教育行政に精通した人材を求めていました。同センターは元高等教育局長が、高等教育に関する高い識見および著作権制度についての優れた教育研究業績を有しており、本学の教授、かっこ任期付きとして、ふさわしいと判断し採用を決定いたしました。この教員採用は、教員としての採用は、再就職等規制に抵触しない。あるいは早稲田大学における正規の採用手続きが文部科学省退職後に開始されたものであれば問題ないという文部科学省大臣官房人事課の見解に基づいて、元局長が文部科学省を退職したのちに、所定の手続きにのっとって、進められたものであります。
 しかしながら、委員会のご指摘するように文部科学省大臣官房人事課を通じて、退職直前の高等教育局長に関する情報提供が、本学人事部にあり、文部科学省および元局長の当該行為が国家公務員法第106条の2第1項、および、第106条の3第1項に違反するものと認定されました。再就職等規制に関する本学の理解が不足していたことにより、文部科学省の違法な斡旋行為を止められなかった。このことについては反省をいたしております。
 さらに、その後の委員会調査の過程において、本学人事部担当者は1回目の事情聴取では、文部科学省の依頼に基づき、同省作成の想定問答に沿って供述しましたが、事の重大性に鑑み、2回目以降は自ら積極的に事実を供述し、委員会の調査に真摯に協力いたしました。本学といたしましても、一時的ではあれ、委員会の調査を混乱させたことについて関係各位におわびを申し上げます。
 なお、本学といたしましては、少なくとも2008年の改正法施行後は、文部科学省出身者を専任の教授として採用したのは、これが初めてであり、不当な癒着はありません。また、今回の採用の前後を問わず、文部科学省との関係で、不適切な利益供与、便宜供与を求めたこともなければ、これを受けたことも一切ありません。
 本学は委員会が公表した調査結果を真摯に受け止め、国家公務員の再就職等に関わるガイドラインを順守し、私立大学と文部科学省との関係にあらぬ疑いを抱かれ、国民全体、学生、教職員の高等教育に対する信頼を失うような事態が生じることのないように万全の対策を徹底してまいります。以上でございます。
司会:本学の見解を述べさせていただきました。それでは、ここから皆さま方から、ご質問をお受けしたいと存じます。なお、多くの質問を受けられますように、ご質問は、お1人2つまでとさせていただきたく、ご協力をお願いいたします。またご質問の際には、ご所属、お名前をお願いいたします。それでは、どうぞ。

共同通信:共同通信のオオエと申します。

鎌田:マイクが(※判別できず)。

共同通信:質問2つあります。まず元局長、そして現在、教授の処遇についてと、あと、この口裏合わせに応じた人事担当者の処遇について伺いたいんですが。

橋本:ちょっと聞きたいのは、処遇という意味は、処分とか、そういうことでしょうか。それに関しては。

鎌田:じゃあ僕のほうから。まず、元高等教育局長、本学任期付教授に関しましては、本日、辞表が提出されまして、大学としてこれを受理いたしました。それから職員の処分につきましては、さらに詳細を検討した上で、誰がどのような形で責任を取ることが適切かということを詰めて、検討したいというふうに考えます。

司会:ほかにいかがでしょうか。

時事通信:時事通信社のヨネダと申します。すいません、今のお答えで確認なんですけども、元局長、今日、辞表を提出されて、大学として注意したということですけれども、もうこれで辞職されたという形になる、本日付でもう辞職されたということになるのでしょうか。

鎌田:はい、そうです。

文部科学省からの接触というのはいつからなのかを具体的に

読売新聞:読売新聞のイシカワと申しますが、1問だけまず。この文部科学省からの接触というのはいつから、時系列で何日に、要するに早稲田側が文科省にこういう人が欲しいみたいなっていう、そういう、文科省じゃないですけども、そういう公募みたいなのがあって、それを見た人事課が接触してきたとか、局長が接触するとか、そういう時系列でちょっと、教えていただけますか。
橋本:はい、先ほどお話にありましたように、大学総合研究センターを設立したのが2014年の2月でありますけれども、そのときからこの目的であります高等教育研究、あるいはそれに関連する行政、そして教育方法を新しく開発していくということに関する人材をまとめるということは、初めからやっていたことでありまして、どこにどういう人がいるかということは常に、これに限らないのですけど大学としては、(※判別できず)になる人材はどこにいるかといったことは常に見ているところであります。その中で文部科学省のほうから情報提供があって、依頼というよりはそういう人がいるということを把握したと。

読売新聞:具体的に何日ですか。

橋本:守田さん

守田:記録では6月下旬、26日という。

男性:ちょっとこれ、マイク使ったらどうですか。

守田:この調査結果の中身では6月26日、最初に大学に接触というふうに書いてございますけれども、その日は私もお会いしましたけれども、いわゆる新任のごあいさつということで、私どもとしてはこの日が特にあったというわけではなくて、7月の13日になりまして文科省のほうの人事課から先生に、吉田元局長の情報提供があったということが最初でございます。

鎌田:これちょっと、今の、6月26日に最初の、この監視委員会の資料によりますと受け入れ打診があったという、6月26日に最初に会ったという、これは局長に会ったのではないですから。人事課の職員がこの日にあいさつに来たと。こちらとしては別に、新任のあいさつの名刺交換のつもりであいさつしたのだけれども、文科省としてはその日に打診をしたという供述をされているのですけれども、そういう認識はなかったというのが今、説明したことの趣旨であります。

読売新聞:それはどなたがそう言ったのですか。

守田:具体的には、ごめんなさい。ちょっとだいぶ前で、名前を今、持ってきていなかったのですけど、ちょっと今、メモをもらいますので少々お待ちください。

読売新聞:ご本人ではないのですか。

島田:それは関係ない。

守田:人事課の2名の方ですけど、はい。

読売新聞:ここで13日に、局長の情報提供が、どこにある。

守田:人事課にあります。

読売新聞:こちらの人事課。

鎌田:大学の。

守田:大学の人事課です。文科省の人事課から大学の人事課でございます。

読売新聞:それからどういう経緯でなったんですか。

守田:少し時系列でお話をさせていただきます。7月の13日にそういうことで、吉田元高等局長に関する情報、退職、そろそろするということも含めてそういった情報提供がございまして、そのあと7月の具体的な日はありませんけども下旬になりまして、やはり文科省の人事課から吉田先生の採用に当たって、面談のスケジュールを調整しましょうということで7月下旬にその調整を行いました。その結果8月6日に吉田先生と教務部の教員人事担当者との面談を設定させていただきました。
 ご承知のとおりその間に、8月4日には吉田元局長が、当時ですけど、文科省を退職されているということでございます。8月6日にそこの面談をしましたけどそれはいわゆる採用の手続きの面談ではなくて懇談といいますか、今、先ほど橋本副総長のほうから大学総合研究センターが目指すべきものはこういうものだということの理念なり、あるいはやっていただけるような仕事はこういうことですってご説明を申し上げていると同時に、吉田元局長のこれまでの研究業績、あるいは教育業績といったものがそこで生かせるかというような形で双方で懇談をして、そういうことであれば今後、採用のほうのところにお互いがうまく合えば、次へ進めますねということでの懇談でございまして、繰り返し申し上げますが、採用に関わる面談ではございませんで、あくまでもそういったことで懇談を行ったのが8月6日でございます。
 それを経まして、そういうことで吉田元局長も早稲田でぜひ働きたいということでございましたので、教員用履歴書が本学に提出されました。この教員用履歴書と申しますのは研究業績等も入っているいわゆる履歴書でございますので、これを基に大学のほうではそのあと教授としての審査の材料というか、資料に使わさせていただく資料でございます。
 そして時間が過ぎまして9月の24日に本学の大学総合教育研究センター管理委員会というのがございまして、そこで開催され、吉田元局長から出された教員用履歴書を基に研究業績、その他、あるいは大総研でこの方にやっていただくにふさわしいかどうかという審議が行われ、採用のことが通りました。で、それを受けて大学の法人本部の、法人会議におきまして最終的に吉田元局長の教授任期付の採用が決定してございます。採用の決定のところまでのプロセスというところでございますので、そのようにお答えさせていただきました。よろしいでしょうか。

読売新聞:任期付きっていうのは、ごめんなさい、なんか。任期付きと、専任の教授っていうのは同じ。

守田:もちろん任期の定めのある人と、任期の、そうですね、有期の雇用と無期の雇用ということでございます。

読売新聞:もう1点、では、すいません。文部科学省から、文部科学省出身の方を2008年、法施行以降に採用したのは何人で、その際、このように事前に接触があったことは、ありましたか。

守田:教員の採用としては、教授としては、ございません。

司会:次の方、いかがでしょうか。はい。前の。

TBSテレビ:TBSテレビのジョウジマと申します。すみません、2点あるんですけれども、第1回目の調査で、なぜ職員の方が文科省からの依頼に沿って答えられたのか。なぜ、これ、口裏合わせみたいなものを応じられたのか、その理由が1つと。もう1点、この違反行為に加担したということの責任の重みを、どういうふうに感じていらっしゃるのかお聞きしたいです。お願いいたします。

守田:当時の人事の管理職に対しまして、文科省のほうから、いわゆる再就職等規制委員会からの調査があるので、この調査は、いわゆる形式的な調査なので、こういう形でお答えいただければ、この調査は終わるので、ぜひこの内容に沿った供述をしてほしいというご依頼がございました。そういったことも含めて、担当官庁というか文科省からの、そういうご依頼もありましたので、いわゆる任意のヒアリングという形を最初、取りましたので、そういうことで、この内容でお答えしたいということでございました。
 ただ、要するに最初の供述はそういうことで、文科省の意向に沿った形で回答してしまいましたけれども、その後、同規制委員会のほうで、非常に慎重に検討されて、私どもの人事の担当者が、再度、証人として呼ばれたときには、やはり調査が相当進んでるということでございますという感じを受けましたので、私どもとしては、最初の総長のコメントにもございましたけど、本人が事の重大性を鑑みまして、自ら積極的に事実を述べるということで2回目以降、真実に沿って回答したものでございます。
 それから、なぜ違反行為になってしまったかということでございますが、先ほど、申し上げたとおり、文科省のほうから、このシナリオで形式的に答えれば、それで済むということで、最初そういうことでございましたが、今、申し述べましたとおり、事の重大性を鑑みたことで、こういう対応を取らせていただいたということで、われわれ、それ以降、規制委員会に対しては、全てお話をしてまいりました。

TBSテレビ:違反行為に関してなんですが、なぜというよりも、どういうふうに責任の重みを感じていらっしゃるかお聞かせください。

(以下略)

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