2009/4/24  9:30

酒気帯び事故の日弁連元副会長、業務停止4ヶ月の非ジョーシキ  不良弁護士問題

■4月23日の朝刊各紙に、日本弁護士連合会(日弁連)元副会長の内田武弁護士について、所属する群馬弁護士会が、業務停止4ヶ月の懲戒処分にしたと発表したことが報じられました。

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日弁連元副会長 業務停止4ヶ月 酒気帯びで弁護士会
 群馬弁護士会は、08年10月に酒気帯び運転で対向車に衝突する交通事故を起こした日本弁護士連合会元副会長の内田武弁護士(65)について、21日付で業務停止4ヶ月の懲戒処分にしたと22日発表した。
 発表によると、処分理由について「弁護士としての品位を失う非行。飲酒運転に対する社会的非難は高まっており、結果は重大」などとしている。
 内田弁護士は、08年10月5日午後、安中市野殿の県道前橋安中富岡線で、酒気を帯びた状態で乗用車を運転中、乗用車と衝突し、運転の高崎市内の女性に軽症を負わせたとして、自動車運転過失傷害などの疑いで現行犯逮捕された。前橋簡裁から同年12月、罰金70万円の略式命令を受け、即日納付した。
 内田弁護士は同日午前から午後にかけて、ゴルフのプレー中や昼食の際にビール、焼酎を飲んでいたといい、帰宅途中に交通事故を起こしたとされる。
 同弁護士会や県民からの懲戒請求を受け、外部有識者らを含む同弁護士会の懲戒委員会が処分を決定し、今月21日に内容を本人に伝えた。処分は同日付。
 処分内容に不満がある場合、60日以内であれば不服の申し立てができるが、22日現在では申し立てはない。内田弁護士が引き受けていた事件は他の弁護士が引き継ぐことになる。
 内田弁護士は1973年に群馬弁護士会に弁護士登録し、同会会長、03年度に日本弁護士連合会副会長などを務めた。
 処分について、同会の鈴木克昌会長は「県民の信頼を損なう事件が起き大変残念。再発防止のため、綱紀を引き締めて、会員の規律維持に努めたい」と語った。
 同弁護士会での懲戒処分は、2002年1月に、仕事の処理が遅れたとして所属弁護士に業務停止2ヶ月が下されている。
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■この新聞報道記事の中にある、「県民からの懲戒請求」というのが当会メンバーが行った懲戒請求のことです。


 当会では、平成20年12月8日付けで、群馬弁護士会あてに、同会所属の内田武弁護士に関する懲戒請求書を提出しました。その後、平成20年12月25日に、群馬弁護士会の神谷保夫会長名で、当会の懲戒請求に関して懲戒請求事案通知という書類が送られてきました。これによると、群馬弁護士会の綱紀委員会(戸枝太輔委員長)の議決に基づき、当会の懲戒請求について、「群馬弁護士会 平成20年(綱)第19号事案」として、懲戒委員会に事案審査を求める決定を、平成20年12月15日付けで行なったというものです。

 今年に入り、群馬弁護士会から、1月21日付けで「審査期日通知書」と「本事案合併についての伺い」という書類が送られてきました。そこで、2月9日付で、「審査期日に出席し、本件は合併しない」旨の返事を書面で提出しておきました。

 審査期日当日の3月10日(火)午後5時30分から、群馬弁護士会2階の中会議室に赴き、「法曹人だからこそ厳しく処分されるべきであり、世間では懲戒免職が常識である」旨、懲戒委員会の席上で、陳述しました。そして、約1ヶ月半経過した4月23日に、群馬弁護士会から、書留郵便で、次の内容の懲戒書と議決書が送られてきました。

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【懲戒通知】
平成21年4月21日
懲戒請求者 小川 賢 殿[平成20年(懲)第2号事案]
    群馬弁護士会 会長 鈴木克昌(弁護士会長印)
弁護士の懲戒について(通知)
 本会は,本会会員に対し、下記のとおり懲戒処分を行いましたので,通知します。
      記
1 懲戒処分を受けた弁護士の氏名,登録番号及び事務所
    氏  名  内 田   武
    登録番号  13572
    事務所  群馬県前橋市大手町3−4−15 内田武法律事務所
4 懲戒処分の内容
          業務停止4月
5 懲戒処分の理由
          別紙懲戒書の謄本を参照のこと
 なお,弁護士法第64条の規定により,この処分が不当に軽いと思われるときは,この通知を受けた日の翌日から起算して,60日以内に日本弁護士連合会に異議を申し出ることができます(ただし,送付に要した日数は参入しません。)。
 異議の申し出は書面によってしなければなりません。記載事項及び必要部数等の定めがありますので,異議の申し出をしようとするときは,あらかじめ日本弁護士連合会(〒100−0013 東京都千代田区霞が関1丁目1番3号 電話03−3580−9841)にお問い合わせください。

【懲戒書】
群馬県前橋市大手町3−4−15
  内田 武法律事務所
  対象弁護士 内田 武(登録番号13572)
 本会は,上記対象弁護士について,懲戒委員会の議決に基づき,次のとおり懲戒する。
    主  文
 対象弁護士内田 武を4月の業務の停止とする。
    理  由
 本会は,対象弁護士に対する懲戒の請求について,懲戒委員会が別紙議決害のとおり議決したので,弁護士法第56条に基づき主文のとおり懲戒する。
平成21年4月21日
 群馬弁護士会 会長 鈴木克昌(自著)

【議決書】
平成20年(懲)第1号、同第2号
議 決 書
  群馬県前橋市大手町3−6−6
    懲戒請求者   群馬弁護士会(平成20年(懲)第1号)
    会長      神 谷 保 夫
  群馬県安中市野殿980番地
    懲戒請求者   小 川   賢(平成20年(懲)第2号)
  群馬県前橋市大手町3−4−15 内田武法律事務所
    対象弁護士   内 田   武(登録番号13572)
  群馬県前橋市大友町1−3−2 東和ビル3F 小磯正康法律事務所
    対象弁護士代理人弁護士   小 磯 正 康
 上記対象弁護士に対する懲戒請求事案につき審理した結果、次のとおり議決する。
   主  文
 対象弁護士を業務停止4月にすることを相当とする。
   理  由
1 懲戒請求の要旨
(1) 平成20年(懲)第1号
 対象弁護士が、平成20年10月5日午後3時55分ころ、群馬県安中市野殿地内の県道前橋安中富岡線において、酒気を帯びた状態で乗用車を運転したうえ、センターラインをはみ出し、対向してきた乗用車と衝突し、対向車両の運転手(女性75歳)に傷害を負わせたと報道された内容の事実は、弁護士法第56条第1項に定める弁護士としての品位を失うべき非行に該当すると思料される。
(2) 平成20年(懲)第2号
 対象弁護士は、平成20年10月5日午後3時50分〜55分ごろ、酒を飲んだ状態で乗用車を運転し、群馬県安中市野殿の県道前橋安中富岡線の野殿駐在所付近で、対向車線を走っていた同県高崎市の無職女性(75)の乗用車と衝突し、女性は胸や頭などに軽傷を負った。群馬県警安中署は対象弁護士を自動車運転過失傷害と道交法違反(酒気帯び運転)容疑で現行犯逮捕した。対象弁護士は群馬県富岡市のゴルフ場で、昼食時にビールと焼酎を飲み、プレー終了後、帰宅途中に対向車線にはみ出した。呼気1リットル中0.15ミリグラムのアルコールが検出された。対象弁護士は容疑を認めている。
 対象弁護士は群馬県弁護士会に所属し、群馬弁護士会長を歴任し、前橋市に法律事務所を構えている。平成15年度には日弁連副会長を務めたことがある。対象弁護士の、酒気帯び運転を起因とする自動車運転過失傷害は、民間会社に所属する従業者の場合、即刻、懲戒解雇に当たるものであり、公務員の場合は懲戒免職をもってその自己責任を負わされる。この度の自動車運転過失傷害と道交法違反(酒気帯び運転)による不祥事は、法曹人としてあるまじき行為である。よって、対象弁護士を、弁護士法56条の、懲戒処分に該当する行為であるとし、懲戒処分を請求する。
2 対象弁護士の弁明の要旨
(1) 対象弁護士は、富岡ゴルフクラブの10月月例杯に参加し、ハーフ終了午前10時40分頃、後半のスタート時間11時15分頃の間に、昼食を取りながら、生ビール小ジョッキ1杯、焼酎水割1杯を飲んだ。
(2) プレー終了後、サウナを含む入浴をした後、表彰式を径て午後3時30分頃帰路についたため、体に酒気が残っているという自覚はもちろんなく、アルコールは既に消えているものと考えてしまった。これが安易軽率であったことについて、対象弁護士も重々反省をしている。
(3) 対象弁護士は、後半プレー終了、2時10分頃に入浴(サウナを含む)、3時20分頃に表彰式、3時30分頃にゴルフ場を出て、県道富岡安中前橋線を安中市内の国道18号に向かって進行した。本件現場である安中市野殿2110番1先道路は片側1車線、はみ出し禁止の黄色センターラインがある。富岡方面から安中市国道18号方面に向かってゆるい右カーブであり、当時の車両は双方向とも数珠つなぎ状態であり、時速約40〜45kmで流れに従って走行しており、雨も降ってきて、対象弁護士は「バカに車が多いなあ」と右前方向に顔を上げたところ、自車がセンターラインをオーバーして対向車と正面衝突してしまった。道路は狭く、センターラインを挾んで双方向に進行していたため、回避措置を取るゆとりも場所もなかった。事故の発生時間は3時53分頃であった。従って、直接アルコールの影響で運転に支障が出たために事故が発生したものではない。
(4) 対象弁護士は、飲酒から既に4時間以上経過し、しかも途中1時間以上入浴してサウナで十分汗を流していたので、当然アルコールは抜けているものと思って運転を開始した(数値が出たことについては、富山の人権大会で三泊四日の出張、前日帰宅したばかりであり、その疲労が残っていたのかもしれない。)。
 飲酒運転にしても過失によるもので、故意若しくは故意に準じるような状態ではなかった。
 アルコールの量は検知管によれば呼気1リットル中0.15mgとの数字が読みとれたとの捜査官の説明であった。酒気を帯びて運転したこと自体重大な法律違反であり、対象弁護士としては言い訳のできないものと自覚しているが、本件は、数値的には酒気帯び運転のいわば限界事例として検挙されたものと言える(平成14年6月から改正によりそれまで呼気1リットル中0.25mg以上のアルコール量から0.15mg以上の同量に変更となった)。また、直進歩行等の運動機能の検査においても、何らの異常は認められなかった。
(5) 事故後の措置については、対象弁護士の車両にはレクサスオーナーズサービスが装備されており、それによって、救急車手配、警察への通報、レッカー車の手配を依頼した。
(6) 被害者は75才の主婦で、救急車で高崎市の■■病院に搬送され、そこで診断、治療を受けた。対象弁護士は、警察官から、全治2週間を要する胸部打撲傷で入院治療の必要はないが、事後の様子をみるため2日間の入院をする予定であると聞いていた。翌10月6日夕方、対象弁護士は、釈放後連やかに病院に被害者を見舞ったが、その際被害者は、「■■病院に親戚がいて、今月(10月)いっぱい入院していられるようになった。今月中は入院するつもりだ。」と話していた。対象弁護士は、「十分に療養して下さい、一日も早く回復するように祈っております。」等と答えた。その後5回お見舞いしたが、そのときのやり取りでは、「レントゲン上も、MRIでも異常は認められなかった。」とのことである。しかし、被害者は、しばらく右腕等が痛いと言っており、実際には11月12日に退院した。医師の指示による入院は2日間程度と考えられ、他は自主的入院と思われる。なお、検察庁が刑事処分を判断するに当たり病院に傷害内容等の照会をかけ、その回答結果を踏まえて障害の程度は「加療約2週間を要する」ものとされている。被害者は退院後も、通院を行っているとのことである。
 なお、被害者は、入院翌日から個室を使用し、退院直前になって通常入院と個室使用との差額1日当たり6300円を支払うよう対象弁護士に請求し、対象弁護士は11月21日これを支払った。また対象弁護士は、被害者を病院に見舞った際、10月6日に見舞い金として金10万円、同月30日諸掛り費用として金10万円を被害者に渡している。
(7) 対象弁護士は、道路交通法違反(酒気帯び運転)及び自動車運転過失傷害の罪で、平成20年12月19日前橋簡易裁判所における略式裁判手続により、罰金70万円の処分を受けた。同日、罰金全額を納付し、命令は確定している。
 なお、略式命令で認定された罪となるべき事実は次のとおりであった。
 第1 酒気を帯び、呼気1リットルにつき0.15ミリグラム以上のアルコールを身体に保有する状態で、平成20年10月5日午後3時53分ころ、群馬県安中市野殿2110番地1付近道路において、普通乗用自動車を運転した。
 第2 前記日時ころ、前記車両を運転し、前記場所先道路を富岡市方面から高崎市方面に向かい時速約45キロメートルで進行するに当たり、同所は右方に緩やかに湾曲する道路であったから、その安全を確認し、適正な進路を保持して進行すべき自動車運転上の注意義務があるのにこれを怠り、進路遠方に気を取られ、その安全を確認せず適正な進路を保持しないまま漫然前記速度で進行した過失により、自車を対内車線に進出させ、折から対向進行してきたA子(当時75歳)運転の普通乗用自動車を前方約34.7メートルの地点に迫ってようやく認め、急制動の措置を講ずる間もなく、同車右前部に自車右前部を衝突させ、よって、同人に加療約2週間を要する前胸部打撲等の傷害を負わせた。
(8) 対象弁護士は、道路交通法による減点として、酒気帯び運転6点、人身事故2週間以内の軽傷3点の計9点により、12月1日より60日の期間の免許停止処分を受け、同日及び同月2日の2日間講習を受け、30日間に短縮された。
(9) 対象弁護士は、次のとおり反省の態度を示し、また、社会的制裁を受けている。
@ 対象弁護士は、事故の翌日から法廷活動を自粛し、事実上の業務停止を実施している。
A 対象弁護士は、前橋家庭裁判所家事調停委員の辞任の申出をし、弁護士会の綱紀委員を辞任し、上場企業の監査役を辞任し(実質的には解任)、国選弁護人契約解約及び国選付添人契約の解約の申出、私選刑事弁護人を辞任した。
B 本件は平成20年10月6日朝から昼までNHKをはじめ全国ネットのテレビで放映されたほか、全国紙はもとより地方紙の全国版に報道され、書類送検については、上毛、朝日、読売、毎日、産経新聞等の地方版に報道されるとともに、上毛新聞で群馬弁護士会が綱紀委員会に対し、懲戒処分の事実確認調査を求めたことを報道した。罰金70万円の刑を宣告された旨の報道等がすべて白日の下にさらされ、わずか2ケ月強の間に4回もマスコミで取り上げられたことは、弁護士業務を生業とする対象弁護士にとって決定的なものであった。
(10) 他方、対象弁護士は、当会の会長をはじめ各種の委員、委員長を歴任するとともに日弁連副会長時には、司法制度改革の真只中で総合法律支援法、裁判長制度、労働審判法、行政訴訟法改正等に尽くした功績は誠に大なるものがあった。
 また、地方公共団体の委員、特に土地収用委員は15年間もこれを勤め、関越自動車道、長野新幹線、上信越自動車道の建設等をはじめとする公共事業等発展のため大変な尽力をしたことは公知の事実である。
(11)被害者との示談については、代理人において協議中である(無制限賠償保険あり。)
 なお、被害者は、病院の検査によって格別の傷害が見当たらない状況であったにもかかわらず、当初の入院見込みより相当長期間入院し、退院後も通院しているとのことであり、最終的な示談の取り纏めに至っていない。また、被害者側の交渉窓口として、中途より被害者の娘婿が間に入っているが、物損として自動車車両損害について保険会社と示談(示談額77万円)しているにもかかわらず、交渉過程での言葉尻を捉えて新車購入代金(198万円)との差額の先行支払いを要求したり、一般には損害の対象とは考え難いものについても、弁護士の非行であることを強調して、請求をするなどしているため、調整がやや難航している。
(12) 本件において対象者が弁護士であったこと、とりわけ元日弁達引会長の職にあったことが、社会から如何に高い関心を寄せられ、厳しく見詰められているかを対象弁護士は痛感している。それだけ弁護士に対する社会的な期待、信頼が大きいものであることを再確認させられた。酒を飲んでの自動車の運転は、その危険性から、繰り返し「禁止」がアピールされ、近年は違反者や飲酒に基づく事故の惹起に対して厳罰化への法改正も進んでいることも承知している。
 職業柄、これら違反者や犯罪者に対し、飲酒しての運転の危険性を説き、再犯をさせないための誓約をさせている弁護士でありながら、本件を起こしてしまったことを真摯に恥じており、弁護士ないし群馬弁護士会への信頼を損なう虞があるものとただただ申し訳なく思っている。対象弁護士としては、事の重大性を自覚しており、貴委員会におけるいかなる処分も受け容れるつもりである。
 上記弁明を斟酌の上、厳正かつ適正な処分を願う。
3 当委員会の認定した事実
(1) 対象弁護士は、平成20年10月5日、メンバーになっている富岡ゴルフクラブの月例杯に自家用車を運転して参加した。
(2) 対象弁護士は、午前8時21分、アウトからスタートし、5ホールが終了した午前9時30分頃、売店において、デルカップ1杯(50ミリリットル、アルコール分29度)をオロナミンCで割って飲んだ。
(3) 対象弁護士は、午前10時40分頃、前半のハーフが終了し、後半のスタートである午前11時15分頃までの間に、生ビール小(375ミリリットル)と酎ハイ1杯(アルコール分25度の焼酎の水割、90ミリリットル)を飲んだ。
(4) 対象弁護士は、後半のハーフ、14番をホールアウトしたところにある売店においてチューハイ(アルコール分7度、250ミリリットル)を半分位飲んだ。
(5) 対象弁護士は、後半のハーフを午後2時10分頃終了し、クラブハウスで風呂やサウナに入り、表彰式が終了した午後3時30分頃、自家用車を運転して帰路についた。
(6) 対象弁護士は、自家用車を運転して主要地方道前橋安中富岡線を富岡市方面から高崎市方面に向かって時速約45キロメートルで走り、緩い右カーブの地点で「交通量が多いな」と思い、遠方や対向車線の方を見ながら進行していたところ、突然「ガッガッガッ」と音がしたので前を見るとセンターラインを越えて対向車線にはみ出しており、「あっ」と思った直後に衝突回避措置を取る間もなく対向車両と衝突した。対向車と衝突したことから、その後続車が対向車と衝突し、対向車は道路脇にあるリアルオートの敷地に飛ばされ、ガードレールを破壊し、敷台の車両を破壊して止まった。
(7) 本件事故により、対向車を運転していた被害者は医療法人■■■会■■病院へ入院し、加療2週間を要する見込みである旨の診断を受けた。
(8) 事故後のアルコール量は検知管によれば呼気1リットル中0.15mgであったが、直立歩行等の運動機能の検査によれば、異常は認められなかった。
(9) 対象弁護士は、前記のとおり、道路交通法違反(呼気1リットルにつき0.15mgの酒気帯び運転)および自動車運転傷害(被害者の傷害は加療2週間を要する胸部打撲等)で略式起訴され、罰金70万円の刑事処分を受けた。
(10) 対象弁護士は、前記のとおり、道路交通法違反による減点として60日間の免許停止の行政処分を受けた。
(11) 対象弁護士は、事故後弁護士活動を自粛し、前橋家庭裁判所家事調停委員の辞任の申出、群馬弁護士会の綱紀委員の辞任、上場企業の監査役の辞任、国選弁護人契約及び国選付添人契約の解約の申出、私選刑事弁護人を辞任する等して反省の態度を示した。
(12) 対象弁護士の本件行為、書類送検、懲戒申出、罰金刑の処分等は前記のとおり、テレビ、新聞等で報道された。
(13) 対象弁護士と被害者間には、物損の示談が成立し、保険より示談金77万円が支払われ、通常入院と個室使用との差額(1日当り6300円)を対象弁護士が負担し、見舞金として10万円、諸掛り費用として10万円が、対象弁護士より支払われた。本件事故による被害者車両以外の車両の破損及びガードレール等破損について弁償がなされた。人身損害については、未だ示談が成立していない。
4 当委員会の判断
(1) 飲酒運転は、人身事故等の重大な交通事故を発生させる危険の高い契機となるものであり、これに対する社会的な非難は大きく高まっているところ、前記のとおり午前9時30分頃デルカップ1杯、午前10時40分頃から午前11時15分頃までの間に生ビール小1杯及び酎ハイ1杯、後半のハーフの途中で酎ハイ半分を飲んだうえ、午後3時30分頃、自家用車を運転して帰路についたことは、法を遵守しなければならない立場にある対象弁護士として、極めて不適切であったと言わざるを得ない。
(2) 本件交通事故は、対象弁護士が時速約45キロメートルで進行するに当たり、同所は右方に緩やかに湾曲する道路であったから、その安全を確認し、適正な進路を保持して進行すべき自動車運転上の注意義務があるのにこれを怠り、進路遠方に気を取られ、その安全を確認せず適正な進路を保持しないまま漫然前記速度で進行した過失により、自車を対向車線に進出させ、折から対向進行してきた被害者運転の普通乗用自動車を前方約34.7メートルの地点に迫ってようやく認め、急制動の措置を講ずる聞もなく、同車右前部に自車右前部を衝突させ、よって、同人に前胸部打撲等の傷害を負わせた外、後続車、ガードレール、道路脇に駐車中の車両数台を次々に破損させたものであり、対象弁護士の自動車運転者として基本的なミスから発生したものであって、その結果は重大であり、弁護士として、極めて不適切であったものと言わざるを得ない。
5 以上、対象弁護士の飲酒運転、交通事故の惹起は、弁護士としての品位を失うものというほかはなく、しかも被害者は平成20年11月12日まで入院したこと現在もリハビリで通院中であること等を考慮すれば相応の処分は免れない。しかしながら、対象弁護士は、前記のとおり反省の態度を示していること、物損についてはすべて示談していること、個室使用料を負担し、見舞金等も支払っていること、人的損害については示談が成立していないが、その原因は、対象弁護士側のみにあるものとは言えないこと、弁護士会(日弁連を含む)に尽くした功績は大なるものがあること、社会的制裁を既に受けていること等を斟酌し、対象弁護士を業務停止4月に処するを相当とし、主文のとおり議決する。
 平成21年4月20日
    群馬弁護士会懲戒委員会
      委員長 春山  進(自署押印)
       委員 渡辺 明男(自署押印)
       委員 黒須 俊夫(自署押印)
       委員 荒木 俊夫(自署押印)
       委員 松丸伸一郎(自署押印)
       委員 中山新三郎(自署押印)
       委員 熊川 次男(自署押印)
これは謄本である。
平成21年4月21日
   群馬弁護士会
      会 長 鈴 木 克 昌 (弁護士会長印)
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■やはり、身内が身内を裁く形になるため、群馬弁護士会を追放するようなことはせず、僅か4ヶ月の業務停止であっさりとセーフになりました。懲戒委員会の審査期日にも出席して意見を陳述しましたが、お仲間クラブといった雰囲気であったため、厳しい処分を期待するのは難しい気がしましたが、やはり結果は案の定でした。

 今後、60日以内に、上級機関である日本弁護士連合会に対して、不当に処分が軽いとして異議申立をするかどうか、各方面の意見を聞いた上で、真剣に検討していきたいと思います。

【岩野谷の水と緑を守る会】
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