2017/5/23  22:53

東電の毒牙から赤城山と県土を守れ!…前橋バイオマス発電補助金訴訟をよそに着々と進む発電施設建設  東北関東大震災・東電福島原発事故

■先日5月10日(水)午前10時30分から前橋地裁で開かれた第2回口頭弁論の結果、争点整理のための受任裁判として、本日5月22日(月)午前10時から前橋地裁3階の31号ラウンドテーブルで弁論準備が行われました。左陪席の佐藤裁判官の指揮で、被告群馬県訴訟代理人の石原栄一弁護士と織田直樹弁護士、さらに指定代理人の県職員ら数名、そして原告2名(小川、羽鳥)が出席して、協議が行われました。
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電中研の敷地にある亡国事業の施設建設現場入口ゲートの様子。


 内容は、原告が出した補助金交付決定通知について、要綱等に基づく補助金交付は贈与の一種とみなされ行政処分性が疑われるため、既に支払われた補助金に対しては返還請求、まだ支出していない補助金に対しては差止請求にするほうが、無用な疎明をせずに済むのではないか、というのが受命裁判官の佐藤陪席裁判官の説明でした。

 もちろん渋川森林事務所が2016年7月4日に出して補助金交付決定通知を行政処分性のあるものだとして争うことも可能だそうですが、これまでの判例からするとかなり困難な疎明が求められるということのようです。

 これについてはどの法的手段の選択肢を選ぶか、オンブズマン関係の弁護士の意見も聞いたうえで、6月9日(金)までに原告において方針を整理して準備書面にまとめたものを提出し、それを踏まえて通常の口頭弁論形式に戻すことになりました。そのため、次回口頭弁論準備手続きは6月15日(木)16:00から前橋地裁3階のおそらく今日と同じラウンドテーブル会議室で開催されることになりました。

 弁論準備のなかで、原告は現在の関電工の前橋バイオマス発電事業にかかる現場写真を受命裁判官や被告らに提示して、このような講学的なやりとりも必要なのだろうが、実際の工事は補助金交付中止を求める裁判をそっちのけにして、どんどん進捗していることの問題点をアピールしました。
※現場状況写真(2017年5月20日現在)PDF ⇒ genba_jokyo_shasin.pdf

 この写真を受命裁判官と被告らに配布したのですが、一読後こちらの原告側に返そうとするので、「皆さんは忙しいので現地に足を運ぶ時間がないでしょうから、参考用に差し上げます。追って、準備書面の書証として提出することも考えております」と述べて、受け取ってもらいました。原告からうかつに資料を受け取ると後で何を言われるかわからないと恐れているのであれば、それは被告らの誤解です。

■さて、参考用に提出した写真資料を見ればお分かりのとおり、最初の写真では、前橋バイオマス燃料が建築主となっているチップ工場の「建築計画のお知らせ」ですが、連絡先の電話番号がなぜか空欄のままとなっています。

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連絡先不明の建築主。
○建築主
住所:群馬県前橋市苗ヶ島町2550番2
氏名:前橋バイオマス燃料株式会社
電話:????
○設計者
住所:栃木県那須塩原市南郷屋4−16−8
氏名:有限会社彩設計企画
電話:0287-36-4275
○施行者
住所:群馬県藤岡市鬼石573−3  
氏名:株式会社イノウエ建設工業
電話:0274-52-2352    


 これはおそらくペーパー会社のため、連絡先を記載できないものと見られます。このようなペーパー会社でも建築主として行政に認められるのですから困ったものです。

 そもそもこの前橋バイオマス燃料株式会社というのは、トーセンが安中市松井田町で当初計画していたバイオマス発電施設計画のために設立した株式会社松井田バイオマスが母体となっており、その出所からしていかがわしさを発揮しているのです。

 ネットで「前橋バイオマス発電」を検索すると次の会社情報が見つかります。

*****前橋バイオマス燃料株式会社の情報*****
https://www.houjin.info/detail/7070001029257/
項目      内容
商号又は名称  前橋バイオマス燃料株式会社
法人番号    7070001029257
法人種別    株式会社
郵便番号    〒371-0241
国内所在地(都道府県)  群馬県
国内所在地(市区町村)  前橋市
国内所在地(丁目番地等) 苗ヶ島町2550番地2
国内所在地(1行表示)  群馬県前橋市苗ヶ島町2550番地2
国内所在地(読み仮名)  -
更新年月日      2015年10月30日
変更年月日      2015年10月05日
法人番号指定年月日  2015年10月05日
国税庁法人番号公表サイトで確認

*****椛O橋バイオマス(前橋バイオマス発電鰍フ前身)*****
http://pink.ap.teacup.com/ogawaken/img/1459507270.jpg
<履歴事項全部証明書>
群馬県藤岡市浄法寺511番地1
株式会社前橋バイオマス
会社法人等番号 0700−01−029257
商号: 株式会社松井田バイオマス⇒株式会社前橋バイオマス ※平成26年10月27日変更、平成26年10月30日登記
本店:群馬県藤岡市浄法寺511番地1
公告をする方法:官報に掲載する方法により行う。
会社成立の年月日:平成26年2月28日
目的:1.バイオマス発電および売電事業
   2.労働者派遣事業
   3.間伐材・廃材等の森林資源を有効活用してのバイオマス発電用燃料チップへの加工業
   4.前各号に附帯する一切の業務
発行可能株式総数:1000株
発行済株の総数並びに種類及び数:発行済株式の総数200株
資本金の額:金1000万円
株式の譲渡制限に関する規定:当会社の株式を譲渡により取得するには、取締役会の承認を要する。
役員に関する事項:取締役 東泉清壽
         取締役 東泉則行
         取締役 東泉敦仁
         ■■■■■■■■■代表取締役 東泉清壽
         監査役 江連敏夫

*****前橋バイオマス燃料*****
http://pink.ap.teacup.com/ogawaken/img/1459507374.jpg
<履歴事項全部証明書>
群馬県前橋市苗ヶ島町2550番地2
前橋バイオマス燃料株式会社
会社法人等番号 0700−01−029257
商号: 株式会社松井田バイオマス⇒株式会社前橋バイオマス※平成26年10月27日変更、平成26年10月30日登記⇒前橋バイオマス燃料株式会社※平成27年9月25日変更、平成27年9月28日登記
本店:群馬県藤岡市浄法寺511番地1⇒群馬県前橋市苗ケ島町2550番地2※平成27年9月25日移転、平成27年9月28日登記
公告をする方法:官報に掲載する方法により行う。
会社成立の年月日:平成26年2月28日
目的:1.バイオマス発電および売電事業
   2.労働者派遣事業
   3.間伐材・廃材等の森林資源を有効活用してのバイオマス発電用燃料チップへの加工業
   4.前各号に附帯する一切の業務
    ↓↓↓
1. 間伐材等の森林資源を有効活用してのバイオマス発電用燃料チップへの加工業、供給業
2. 前号に附帯する一切の業務

※平成27年9月25日変更、平成27年9月28日登記
発行可能株式総数:1000株
発行済株の総数並びに種類及び数:発行済の総数200株⇒発行済株式の総数304株※平成27年9月25日変更、平成27年9月28日登記
資本金の額:金1000万円⇒金1520万円※平成27年9月25日変更、平成27年9月28日登記
株式の譲渡制限に関する規定:当会社の株式を譲渡により取得するには、取締役会の承認を要する。
役員に関する事項:取締役 東泉清壽
         取締役 東泉則行
         取締役 東泉敦仁
         取締役 石塚浩基※平成27年9月25日就任、平成27年9月28日登記
         取締役 八木原勇治※平成27年9月25日就任、平成27年9月28日登記
         取締役 内山右之助※平成27年9月25日就任、平成27年9月28日登記
         ■■■■■■■■■代表取締役 東泉清壽
         監査役 江連敏夫※平成27年9月24日辞任、平成27年9月28日登記
         監査役 鴻田通雄※平成27年9月25日就任、平成27年9月28日登記
         監査役の監査の範囲を会計に関するものに限定する旨の定款の定めがある※平成27年9月28日登記
取締役会議設置会社に関する事項:取締役会設置会社
監査役設置会社に関する事項:監査役設置会社
登記記録に関する事項:設立※平成26年2月28日登記

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ボイラー鉄骨構造組立中。

 タービンは一括ユニットで納入されることから、現地での組み立て・据え付け工事は割合容易ですが、ボイラーはヘッダー等各構成部品やそれらを結ぶ水管の取り付け、流動床部分の構造、耐火れんが工事のあと、全体調整工事が必要なので、かなり工数を要します。

 当初の予定では6月末あたりに完成する計画でしたが、現時点で運開(運転開始)時期は10月末にずれ込むという情報もあります。しかし、試運転を経て本格的に稼働するのは年末になるのではないかと当会では予想しております。

 現状から推測すると、裁判所がそれまでに判決を出すことは困難でしょう。一方、環境アセスを実施しないまま、関電工はこの亡国事業設備を稼働させるつもりなのでしょうか。東電グループの企業であることから、おそらく行政が指導しない限り、平気で稼働させることでしょう。だからこそ、裁判所の判断が、何の権限も持たない我々住民にとって、唯一のよりどころなのです。

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ほぼ完成の貯木場。

 この貯木場も当初は計画にありませんでした。突然このような広大な施設が完成したのです。この貯木場は一体何のために必要なのでしょうか。

 そもそも、関電工のバイオマス発電のための燃焼用原料として放射能汚染木材が大量にここに集積されるわけですが、生木でも、トーセン独自(?)開発という油圧プレスで木質チップを圧縮し搾汁することで水分量を減らし、直ちにボーラーに投入できるようにする計画だったはずです。このシステムの場合、セシウム等放射性物質が搾り取った水分の中に混じり、それを地下浸透させたり、側溝を通じて河川に放流したりして放射能の拡散の懸念が高いとして周辺住民らは反対の声を上げています。

 ところが、貯木場がすぐ近くに作られたということは、ここに放射報汚染木材を集積しておいて、ある程度自然乾燥させた後、チップに加工してボイラーに投入することができます。そうすると、搾り取った水分の処理の問題も解消し、油圧プレスそのものが不要になったり、もしくは能力を少なくしたりすることができるはずです。

 ところが、そのような場合でも補助金が投入されるとなると完全な税金の無駄遣いとなります。

 こうした観点からも、前橋バイオマス訴訟を通じて、関電工やトーセンの陰謀をひとつひとつ明らかにしてその矛盾点を追及してゆく所存です。

【5月24日追記】
 前橋バイオマス発電施設設置計画で排ガス量4万ノルマル立米を超えるにもかかわらず環境アセスメントを不要とした群馬県の判断をしめす公文書の開示請求について、当該公文書不存在として不開示とされた処分に関し、群馬県を被告として相手取り係争中の事件番号「平成28年(行ウ)第24号 公文書不存在決定処分取消請求事件」の次回口頭弁論期日は、7月5日(水)午前10時30分と決まった旨、前橋地裁民事第1部合議係から告知されました。

【市民オンブズマン群馬事務局からの報告】
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