2017/5/28  23:55

アカハラと寮生死亡事件に揺れる群馬高専・・・5月26日に東京地裁で開かれた第4回口頭弁論  群馬高専アカハラ問題

■群馬高専の電子情報工学科を舞台に発生した陰湿なアカデミックハラスメント(アカハラ)事件。この忌まわしい事件に関連する情報公開請求に対して、群馬高専側が存否応答拒否を含む完全不開示決定をしたため、当会は異議申立てを経て1年ほどかかってようやく群馬高専側の存否応答拒否を引っ込めさせました。そこで再度、群馬高専側にアカハラに関する情報開示請求をしたのですが、またもや全面不開示処分とされてしまいました。当会は現在、群馬高専の上級機関である国立高等専門学校機構を被告として、不開示処分取消請求のための行政訴訟を行っています。その第4回口頭弁論が、2017年5月26日(金)13:45に東京地裁5階の522号法廷で開かれました。当会が開廷1時間15分ほど前に東京地裁前に着くと、大勢の人たちで裁判所の入口付近がごった返していました。
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薄曇りで蒸し暑い最中、昼休み時間に裁判所前に集ったアスベスト訴訟関係者ら。


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すっかり葉を茂らせた裁判所の正面樹木。

 その時、突然声を掛けられました。顔を上げるとそこには以前当会の会員で、高崎経済大学の入試合格で、入学金の支払い猶予を1週間要請したにもかかわらず受け入れられてもらえずに入学を断念せざるを得なくなったため、後日、高崎市を相手取って訴訟を起こしたことのあるOさんの姿がありました。「今日13時45分から裁判ですね。さっき1階ロビーにある開廷表を見ていたら見つけました。ぜひ頑張ってください」と激励をいただきました。本当にビックリするとともにこれほど励みになることはありません。

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裁判所前の歩道脇の植え込み。時節柄ツツジが咲いていた。

 東京地裁の入口に至る歩道の両側にはずらりとプラカードを手にもった方々が並んでいました。のぼり旗をみると「東京土建アスベスト訴訟」と書かれています。国を相手取り、裁判をしていることがわかります。そういえば、当会も国を相手に裁判を争っているので、同じ境遇にあると言えるかもしれません。
※東京土建一般労働組合:
http://www.tokyo-doken.or.jp/dokentoha.html

 早く着いたので、しかも昼休みだったので、裁判所の地下1階にある食堂で昼食をとることにしました。まだ、大勢の職員や来訪者が食事の順番待ちをしていました。胸に身分証を付けた研修中のような若い職員らの姿も大勢見かけました。

 さて、食事をゆっくり終えて、おもむろに5階に上がりましたが、まだ時間的には1時になっていません。待合室で待機していると、ぞろぞろと大勢の一般市民の皆さんや弁護士と思しき人たちが次々に入ってきました。

 それもそのはず、次の開廷表が壁に貼り付けてありました。

*****開廷表*****
東京地裁
522号法廷(5階)開廷表
平成29年5月26日(金)
●開始/終了/予定   10:30/10:40/第1回弁論
〇事件番号/事件名 平成29年(行ウ)第24号 / 退去強制令書発付処分等取消請求事件
〇当事者    (閲覧制限) / 国
〇担当 民事第3部B2係
    裁判長 古田孝夫
    裁判官 貝阿彌亮
    裁判官 志村由貴
    書記官 佐藤春徳
●開始/終了/予定   11:00/11:10/弁論
〇事件番号/事件名 平成28年(行ウ)第419号 / 過料処分取消請求事件
〇当事者    Aleph / 足立区
〇担当 民事第3部B2係
    裁判長 古田孝夫
    裁判官 貝阿彌亮
    裁判官 志村由貴
    書記官 佐藤春徳
●開始/終了/予定   13:25/弁論(判決言渡)
〇事件番号/事件名 平成26年(行ウ)第359号 / 小平都市計画道路3・2・8号府中所沢線建設事業認可取消請求事件
〇当事者    高木幸男 外 / 国 外
〇担当 民事第3部B2係
    裁判長 古田孝夫
    裁判官 貝阿彌亮
    裁判官 志村由貴
    書記官 佐藤春徳
●開始/終了/予定   13:25/弁論(判決言渡)
〇事件番号/事件名 平成27年(行ウ)第607号 / 退去強制令書発付処分等外池氏請求事件
〇当事者    パラハディア・アナリザ・カスティリオ / 国
〇担当 民事第3部B2係
    裁判長 古田孝夫
    裁判官 貝阿彌亮
    裁判官 志村由貴
    書記官 佐藤春徳
●開始/終了/予定   13:30/弁論
〇事件番号/事件名 平成28年(行ウ)第824号 / 放置違反金納付命令取消等請求事件
〇当事者    佐藤進一郎 / 東京都
〇担当 民事第3部B2係
    裁判長 古田孝夫
    裁判官 貝阿彌亮
    裁判官 志村由貴
    書記官 佐藤春徳
●開始/終了/予定   13:45/弁論
〇事件番号/事件名 平成28年(行ウ)第499号 / 法人文書不開示処分取消請求事件
〇当事者    市民オンブズマン群馬 / 独立行政法人国立高等専門学校機構
〇担当 民事第3部B2係
    裁判長 古田孝夫
    裁判官 貝阿彌亮
    裁判官 志村由貴
    書記官 佐藤春徳

**********

 待合室がごった返して来たのは、午後1時25分から開かれる「小平都市計画道路3・2・8号府中所沢線」の建設事業認可取消を求める裁判の判決が出されるためであることが分かります。

 結局そのうちロビーにも大勢の方々が集まり、傍聴券のくじ引きは行われなかったようで、まもなく傍聴席は満員となり裁判所の書記官がこれ以上は入場できません、とふれて回っていました。

 判決の結果はわかりませんでしたが、主催者と思しき人たちが、大勢の参加者に対して1階ロビーで説明会を行うと伝えていました。

 一気に法廷がガラガラになったので、1時27分に傍聴席に入り、前の裁判を傍聴して時間を過ごしました。まもなく、被告代理人の藍澤弁護士も顔を見せました。会釈をしましたが、反応がありませんでした。

 直前の裁判では、放置違反金納付命令取消等請求事件として原告として一般市民が東京都公安委員会を相手取って争う事件の弁論が行われました。原告の一般市民のかたは弁護士を付けずに本人訴訟で戦っていましたが、裁判長からの指揮に対して、対応を決めかねる場面が続き、結果的に裁判が終了したのは1時51分でした。

■当方の裁判が始まったのは1時52分でした。傍聴者は1名でした。

 冒頭裁判長は「お待たせしました。原告からいただいたのは、4月21日付の準備書面(2)と5月22日付での準備書面(3)だね。陳述していただく」というので、原告として「はい、陳述します」と答えました。

 続いて裁判長は被告に向かい「被告は、5月19日付の準備書面ですね?」と訊ねると、被告訴訟代理人の藍澤弁護士は「はい」とこたえました。

 裁判長は「では、これを陳述してもらう。次に、書証として原告から甲号証8から13だね?」と原告に確認を求めたので、原告は「はい」と答えました。次に裁判長は被告に向けって「それから乙号証、被告から6号証、いずれも写しだね?」と言うと、被告代理人は「はい」と答えました。

 裁判長は「では提出していただく。・・・えーと、(原告の)ご主張としては出尽くしたかと思う」と呟いたので、原稿は「ええ・・・」と言いました。少し言いよどんだのは、被告が今後また何かとんでもないことを主張し始めた時には、それなりに反論が必要な場面があると思ったからです。

 すると、裁判長は「あとは判決で出ると思うんだけれども、ただあのう、ご主張されている文書の記載内容だとか、その記載内容に呼応した、不開示事情というのが、全部こうまとめてご主張されているので、もう少しこう具体的にですね、文章のこと、文章の中に書かれている事項ごとに整理していただいた方がいいかなと思って、主張整理のための表を試みにつくってみたんだが、ちょっとこれを見ていただけるか?」というと、3枚のA4サイズの紙を取り出し、そのうち2枚を書記官に渡しました。

 書記官はまず被告代理人に1枚を渡し、残りの1枚を原告にくれました。次に示すのがその「表」です。
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当会注:いわゆる行政用語として最近情報不開示による紛争の解決策としてよく持ち入れられる、非開示の文書と非開示の理由とを一定の方式で分類・整理した書類(ヴォーン・インデックス)と呼ばれる書式と思われます。
JPEG ⇒ listtobefilledbydefendant.jpg

 それを見届けると裁判長は、「これは一番左側の項目は被告の方で出していただいたこれまでの準備書面の中からその、書かれてある、こういうことが書いてあるというのをピックアップして整理をさせていただいたもの。一番下には、ここで取り上げて漏れているのがもしあればということで、さらに欄を設けさせていただいている。そこから右にこう移っていただくと、最初は本件の文書の@、A、B。これらの欄があるんだけれども、この欄の趣旨は、この、例えば、要するに最初のハラスメント行為を行ったとされる者、申告の対象者、氏名なり文書1に書かれているのだとすると〇としていただくと。書かれていないとすると、空欄なり×なり、つまり、書かれてないということを、ご記入していただければと思う。その右側の非開示事由というのも同様で、それについて、その不開示事由として1号本文前段を主張されるのか、この点についてはその主張でなくて、その次の後段の主張だというのであれば、ここの欄に記入していただき、そうではなくて、さらに次の4号の主張であれば次に、というかたちで、仕分けしていただく、ということで整理させていただいて、それをいただいたうえで、判決にしようかなというふうに、思っているんだけれども」というふうに、被告に向かって訴訟指揮をしました。被告代理人は「はい、結構です」と相変わらずポーカーフェイスで答えました。

 裁判長は少し拍子抜けしたのか被告に対して「よろしいか?」と念押しをすると、被告代理人は相変わらず無表情で「はい」と言いました。その様子を見ていた原告は「ええと・・・」と思わず声を挙げました。

 原告のその声を聞きつけた裁判長は「これは、被告側にやっていだくことなので」と言って、これは被告だけに対する指揮であることを原告に伝えてくれました。

 原告は「一応こちらとしては主張しつくしたということでおるんですけど」というと、裁判長は「ええ」と頷きました。その上で原告は「でまあ、今回ちょっと言わしていただきたいんですけど、代理人の方で(準備書面の提出が)1週間遅れたというのは、これは群馬高専の方からの準備書面の最終確認が遅れたから1週間遅れたという、こういうことで理解してよろしいですか?それとも裁判の開廷の日取りが1週間の遅れ、というか、その1週間前に出せばよろしいという判断だったのでしょうか? 確か、そうではなかったと思うんですよ。裁判長が前回言ったのはね」と、今回の裁判でどうしても被告側に聞きたかったことを質問しました。

 被告代理人は「まあ、連休明けのしかるべきタイミングでお出しするということは、申し上げましたけれども、いろいろ内部的に調整が有って。あのう・・・」と言いましたが、原告は「その内部的というのが、機構のせいなのでしょうか?」と畳みかけて質問しました。すると、被告代理人は「内部的な話なので、群馬県の中の話なのか、機構の話なのかはちょっと申し上げられないところです」とお茶を濁してきました。原告は「まあいいです。あとで直接聞いてみたいと思います。直接ね。はい、失礼しました」と引き下がりました。

 しかしその時裁判長が「たしかに、1週間前よりはもっと前に出していただくようにお願いしたかなあ、と思う」と呟きました。やはり原告の記憶は正しかったことが裁判所にも認められた形となりました。原告は「私もそのように認識しておりました。したがって、そのように準備していた経緯がありました。結果的に裁判官には迷惑をかける結果となったことをおわび申します」と裁判官に向かって言いました。

 裁判長は被告に向かって「では、このようなものを作って出していただければ、結構なので、お出しいただいて、まあ、それを見て、また何かそれに追加して原告の方で何かあれば、それをうかがったうえで判断するということで」と述べたので、原告は「分かりました、もし何かあったらという前提で対応します」と明言しました。

 裁判長は「それでは(被告に)ご準備をお願いする。どれぐらいで?」と被告に尋ねると、被告代理人は「ひと月」と答えました。

 裁判長はそんなにかかるのかというような表情を少し示した後、「ひと月か。はい。それでは、次回期日について、7月7日あたりでいかがか?」と被告に確認しました。被告代理人は「はい」と答えました。それを見ていた原告も「当方も差支えございません。朝でも午後でもどっちでもいいです」と発言しました。

 裁判長は「では午後の2時半にしましょうか?」というので、原告、被告代理人ともに「はい」と同意しました。

 裁判長は「それでは7月7日の午後2時半。それでは・・・」と言いかけたので、原告は最後に「それと参考事項として。実は、学校の新しい校長に面会を申し入れたところですね、この間、6月1日から16日の間で、日程を調整するから、連絡するから、会うことはやぶさかでないという連絡を受けております、これはご参考までですね」と訴外情報を裁判官に伝えました。

 最後に裁判長は「では、1週間前の6月30日の予定で、回答をお願いしたい」と言い、被告代理人が「はい」と了承すると、裁判長が「本日はこれで」と言い残して陪席裁判官を引き連れて法廷を退室していきました。

■以上のように5月26日の第4回口頭弁論時間は7分足らずで終了しました。

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帰るときはひっそりとしていた東京地裁入口。

 被告の機構=群馬高専側は、6月30日までに、アカハラ行為に関わる公文書のひとつひとつについて、加害者と被害者(被害申告者)の情報の記載の有無や、申告内容におけるハラスメントの態様についてこまかく記載の有無を確認し、それらのひとつひとつについて、情報不開示事由について、情報開示に係る法律5条における該当条項とその内容を、きちんと記載したリストを提出することになりました。

 本来、こうしたアカハラ行為に関わる文書は、被告側の内部文書なので、原告としては、被告が裁判所に提出するであろうリストの信憑性について100パーセント把握できる立場にはありません。一部ネット上にも表れている文書はありますが、被告群馬高専側が、はたしてどの程度正直にリストを埋めて来るかどうか、新らしい校長下の組織体制のもとで、その真価が問われることになります。

 なお、オンブズマンと新校長との面談は、6月の前半におそらくセッティングされるものと期待されます。

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毎日毎日、無数の裁判が繰り返されている東京地裁、高裁、簡易裁合同ビル。

【市民オンブズマン群馬事務局からの報告】

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