2017/8/22  22:01

県立県民健康科学大学でまたもアカハラ事件?・・・学生2名減の事情等に係る情報開示でオンブズマンが学校訪問  オンブズマン活動

■2年5カ月前、セクハラ事件が明るみにでた群馬県立健康科学大学の診療放射線学科ですが、このときは2015年3月27日付で原因者の准教授が停職3カ月の懲戒処分を受けました。その後、成りをひそめていたと思われていた同校診療放射線学科におけるアカハラ問題ですが、昨年4年生1名を含む2名の学生がいなくなったことや、同学科幹部による教職員や学生に対するアカハラ行為の疑惑が浮上したため、当会は2017年6月8日に同校の高田邦昭・学長宛に情報開示請求をしました。その結果8月17日(木)午後2時20分に開示(ただし一部不開示ないし非開示を含む)を受けました。開示された資料は次のとおりです。
○2017年6月8日:県立県民健康科学大学でまたもアカハラ事件?・・・学生2名減の事情等を確認すべく学校に情報公開請求
http://pink.ap.teacup.com/ogawaken/2338.html
○2017年7月1日:県立県民健康科学大学でまたもアカハラ事件?・・・学生2名減の事情等確認の公開請求に学校が開示を先送り
http://pink.ap.teacup.com/ogawaken/2351.html
○2017年8月10日:県立県民健康科学大学でまたもアカハラ事件?…学生2名減の事情等に係る開示請求に学校側がやっと決定通知
http://pink.ap.teacup.com/ogawaken/2381.html


<開示された公文書>
(1) 貴学において定めているハラスメントの防止のための指針。⇒部分開示決定((1)+(2)+(9)=45枚)
(2) 上記(1)の指針を学生、教職員に周知したことがわかる文書。⇒部分開示決定((1)+(2)+(9)=45枚)
(3) ハラスメントによる問題が発生した場合の手続等について定めた規程。⇒開示決定((3)+(10)=17枚)
(4) 平成28年度における学生及び教職員からハラスメント対策室にハラスメントに関する申し入れがあった事案に関する学長あて報告書もしくはその類の文書等の情報。⇒不存在決定
(5) 上記(4)にかかる学長からの対応指示に関する文書等の情報。⇒不存在決定
(6) 平成28年度における診療放射線学部1〜4年生の各学年の年度当初と年度末における学生数の推移がわかる情報。⇒不存在決定※補足資料で開示
(7) 平成28年度において作成し群馬県等に提出した学生の事故あるいは死亡に係る調査報告にかかる文書等の情報。⇒非開示決定
(8) 平成28年度に行われた診療放射線学部教職員4名の退職に関して、各人の退職の時期(月日)と退職の理由がわかる情報。⇒非開示決定
(9) 平成28年度に行われた診療放射線学部教職員5名の採用に関して、各人の採用の時期(月日)と採用の理由(上記(8)の退職者の補充との関連を含む)がわかる情報。⇒部分開示決定((1)+(2)+(9)=45枚)
(10) 現職を含め、過去7年間(平成22〜29年度)における歴代の診療放射線学部の学部長の氏名と在職期間 ⇒開示決定((3)+(10)=17枚)

 開示が45日間延びた理由は「開示請求の対象が多いことから、対象公文書の特定や、開示・非開示の審査など、開示決定等に係る事務に時間を要するため」とされましたが、それにしては、開示された資料は少ないように感じました。では、開示資料を細かく見ていきましょう。

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(1) 貴学において定めているハラスメントの防止のための指針。⇒部分開示決定((1)+(2)+(9)=45枚) PDF ⇒ 201708171harrassment_bousi_shuuchi.pdf
 学校側から開示されたのは次の文書です。
・(16) 群馬県立県民健康科学大学 ハラスメントの防止等に関する規定(P158—161)
・セクシャル・ハラスメントの防止等のために本学の学生及び教職員が認識すべき事項についての指針(平成17年7月27日制定、平成21年4月1日改正、平成23年4月1日改正)(P162-165)
・アカデミック・ハラスメントの防止等のために教員が認識すべき事項についての指針(P166-168)
・(付録)アカデミック・ハラスメントの事例(P169-172)
・ハラスメントに関する苦情相談に対応するに当たり留意すべき事項についての指針(平成17年7月27日制定、平成21年4月1日改正、平成23年4月1日改正)(P173-175)
・学生便覧からの引用として「(11)ハラスメントについて」(P58-59)


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(2) 上記(1)の指針を学生、教職員に周知したことがわかる文書。⇒部分開示決定((1)+(2)+(9)=45枚) PDF ⇒ 201708172harrasment_bousi_saku_nituitekyojukai.pdf
 開示資料を見ると、2017年4月19日(木)午後1時に「平成29年度第1回群馬県立県民健康科学大学診療放射線学部教授会」が北棟2階大会議室で開催されたことが分かります。この中で、報告事項として、診療放射線学の柏倉学部長から、「ハラスメントの防止等について」と題する次の報告事項が、資料1として参加者に配布され、説明がされたものと見られます。
・妊娠、出産、育児又は介護に関するハラスメント防止等のための指針(平成29年3月29日制定、総務部人事課)(P1-20)


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(3) ハラスメントによる問題が発生した場合の手続等について定めた規程。⇒開示決定((3)+(10)=17枚) PDF ⇒ 201708173harrassment_bousitou_nikansuru_kitei.pdf
 学校側から開示されたのは上記(1)と同様の次の文書です。
・群馬県立県民健康科学大学 ハラスメントの防止等に関する規定(P229-232)
・セクシャル・ハラスメントの防止等のために本学の学生及び教職員が認識すべき事項についての指針(平成17年7月27日制定、平成21年4月1日改正、平成23年4月1日改正)(P233-236)
・アカデミック・ハラスメントの防止等のために教員が認識すべき事項についての指針(P166-168)
・(付録)アカデミック・ハラスメントの事例(P237-243)
・ハラスメントに関する苦情相談に対応するに当たり留意すべき事項についての指針(平成17年7月27日制定、平成21年4月1日改正、平成23年4月1日改正)(P244-246)


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(6) 平成28年度における診療放射線学部1〜4年生の各学年の年度当初と年度末における学生数の推移がわかる情報。⇒不存在決定※補足資料で開示 PDF ⇒ 201708176transition_ofstudentfs_number.pdf
 補足資料として学校側から提供された資料によれば、平成28年度の期初と期末で、4年年が1名、3学年が1名、学生数が減少しています。このことは、自己都合や事故等で学籍を離脱せざるを得なかった学生が存在したことを示しており、自死で学籍が抹消された可能性も否定できず、当会が把握している情報との整合性が確認できます。
 ただし、学校側では、ハラスメントが原因ではないとの見解を当会に示しています。


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(9) 平成28年度に行われた診療放射線学部教職員5名の採用に関して、各人の採用の時期(月日)と採用の理由(上記(8)の退職者の補充との関連を含む)がわかる情報。⇒部分開示決定((1)+(2)+(9)=45枚) PDF ⇒ 201708179freshmens_jirei__senkou_katei.pdf
 開示資料によれば、平成28年度に新たに任命された教員は次の方々です。(敬称略)
・平成28年10月1日任命 瀬川篤記・教授(博士)
   現職:群馬大学医学部 講師
   科目:専門科目
   分野/専門領域:診療放射線画像学教育研究分野
   教員選考委員会による審査:−
   教授会の審議:H28.6.15診療放射線学部教授会にて、承認
   選挙、新任投票:−
   選考理由:平成28年4月1日に開設した大学院博士後期課程を担当する教員として、文部科学省の教員審査において「資格あり」と判定されたため。
・平成28年10月1日任命 佐藤哲大・准教授
   現職:奈良先端科学技術大学院大学情報化科学研究科助教
   科目:教養教育科目
   分野/専門領域:情報システム学分野
   教員選考委員会による審査:−
   教授会の審議:H28.6.15診療放射線学部教授会にて、承認
   選挙、新任投票:−
   選考理由:平成28年4月1日に開設した大学院博士後期課程を担当する教員として、文部科学省の教員審査において「資格あり」と判定されたため。
・平成28年10月1日任命 寺下貴美・講師
   現職:北海道大学大学院保健科学研究院助教
   科目:専門科目
   分野/専門領域:診療放射線画像学教育研究分野
   教員選考委員会による審査:−
   教授会の審議:H28.6.15診療放射線学部教授会にて、承認
   選挙、新任投票:−
   選考理由:平成28年4月1日に開設した大学院博士後期課程を担当する教員として、文部科学省の教員審査において「資格あり」と判定されたため。
・平成28年11月1日任命 原 孝光・教授
   現職:福島県立医科大学先端臨床研究センター准教授
   科目:専門科目
   分野/専門領域:診療放射線治療学教育研究分野
   教員選考委員会による審査:−
   教授会の審議:H28.6.15診療放射線学部教授会にて、承認
   選挙、新任投票:−
   選考理由:平成28年4月1日に開設した大学院博士後期課程を担当する教員として、文部科学省の教員審査において「資格あり」と判定されたため。
・平成29年4月1 日任命 大崎洋充・准教授
   現職:日本メジフィジック梶。■■■■■■■■■■■■
   科目:専門科目
   分野/専門領域:診療放射線画像学教育研究分野
   教員選考委員会による審査:−
   教授会の審議:H28.12.21診療放射線学部教授会にて、承認
   選挙、新任投票:−
   選考理由:平成28年4月1日に開設した大学院博士後期課程を担当する教員として、文部科学省の教員審査において「資格あり」と判定されたため。
(注:■■■がなぜ黒塗りされているのか不明ですが、日本メジフィジックス株式会社は、住友化学とGEヘルスケア折半出資による製薬会社。東京都江東区に本社を置き、診断薬や治療薬などの放射性医薬品の研究・開発や製造、販売を行う。民間企業としては初めてサイクロトロンを自社所有し、核医学画像診断やポジトロン断層法(PET診断)、放射線療法に用いられる放射性医薬品の研究・開発や製造、販売を行う。2010年11月には、ドイツのHeyl社が製造する放射性セシウム体内除去剤「ラディオガルダーゼ」の日本における販売承認を取得。2011年の東日本大震災による福島第一原子力発電所事故を受け、Heyl社より緊急輸入した同剤を被災地に無償で提供する。 また同薬は2012年にタリウム中毒への使用の適応が追加された。設立:1973年3月20日。業種:医薬品。事業内容:放射性医薬品、診断薬等の開発・製造・販売。代表者:下田 尚志(代表取締役社長)。資本金:31億4578万円。売上高:323億円。従業員数:845名)


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(10) 現職を含め、過去7年間(平成22〜29年度)における歴代の診療放射線学部の学部長の氏名と在職期間 ⇒開示決定((3)+(10)=17枚) PDF ⇒ 2017081710shokuinroku_5yrs_h1829.pdf
 開示資料によれば、診療放射線学部の歴代の学部長は次のとおりです。(敬称略)
・五十嵐 均 (平成17〜22年度)
・河原田泰尋 (平成23〜24年度)
・柏倉 健一 (平成25年度〜現在)


■開示資料は以上のとおりです。これらから分かることは、どうやら平成28年度の4学年と3学年でそれぞれ1名の学生が何らかの理由で亡くなっている可能性は否定できない、ということです。

 このことについて学校側では、減員の理由は個人のプライバシーにより話せないが、少なくともハラスメントが直接の要因とは考えられないとするスタンスでした。

■一方、非開示とされた情報としては、少なくとも次の2件;
(7) 平成28年度において作成し群馬県等に提出した学生の事故あるいは死亡に係る調査報告にかかる文書等の情報。
(8) 平成28年度に行われた診療放射線学部教職員4名の退職に関して、各人の退職の時期(月日)と退職の理由がわかる情報。

が存在することを学校側として認めていることから、群馬高専の事例から類推しても、なんらかの事故調査報告書が群馬県など上級機関に提出されていることをうかがわせます。また、退職した教官4名についても、非開示とされたことは、これもなにか事件や事故が退職の背景にあったことをうかがわせます。

 このように、現時点では同校内におけるハラスメント行為の具体的な事実確認はできておらず、学生の減員についてもハラスメントが原因かどうかは確証を把握するには至っていません。

 したがって当会としては、非開示情報について、6カ月以内に審査請求をおこなうかどうか、しばらく検討期間を置くことにします。

【市民オンブズマン群馬事務局からの報告】
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