2018/10/31  23:12

大同スラグ控訴審…10月31日に開かれた第2回口頭弁論で次回結審が決定!  スラグ不法投棄問題


■当会が東吾妻町萩生地区の圃場整備事業で、農道に大同のフッ素・六価クロム入り有毒生スラグが敷砂利として投棄されていた現場をはじめて2014年6月1日に確認して以来、4年4カ月が経過しました。「臭いものに蓋をしないでほしい」と農道舗装工事施工主体である吾妻農業所長に電話で懇願したにもかかわらず、その直後、有害スラグを撤去せずに舗装工事が行われたため、住民監査請求を2015年1月30日に提出しました。しかし、棄却されたため、2015年4月30日に住民訴訟を提起しました。以来ほぼ3年が経過しようとしていた2018年3月16日(金)午後1時10分に前橋地裁21号法廷で開かれた判決言渡弁論において、裁判長の「主文 原告らの請求を棄却する。訴訟費用は原告らの負担とする」という発生が法廷に響き渡りました。この判決を確定させてしまうと、さまざまな方面で収拾のつかない事態が発生し、我が国の土木建設業界のみならず、生活及び営農環境面に甚大な影響を及ぼしかねないため、当会は2018年3月26日(月)に、前橋地裁で控訴手続きをとり、その後、舞台を東京高裁代22民事部424号法廷に移し、同8月15日(水)午後2時に第1回口頭弁論、そして本日10月31日(水)午後2時から東京高裁第22民事部424号法廷で開かれました。
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 一審敗訴以降のこの件に関する情報は、次の当会のブログ記事を参照ください。
○2018年3月27日:大同スラグ裁判・・・3月16日に前橋地裁が言渡した判決を不服としてオンブズマンが3月27日に控訴状提出!
http://pink.ap.teacup.com/ogawaken/2604.html
○2018年5月15日:大同スラグ裁判・・・3月16日の前橋地裁での敗訴判決を受けて、東京高裁に控訴理由書を提出!
http://pink.ap.teacup.com/ogawaken/2640.html
○2018年5月26日:大同スラグ裁判・・・控訴審の第1回口頭弁論が8月15日に東京高裁で開廷が決定!
http://pink.ap.teacup.com/ogawaken/2648.html
○2018年8月3日:大同スラグ控訴審…8月15日の第1回口頭弁論が迫り、被控訴人群馬県から控訴答弁書が到来!(前編)
https://pink.ap.teacup.com/ogawaken/2714.html
○2018年8月3日:大同スラグ控訴審…8月15日の第1回口頭弁論が迫り、被控訴人群馬県から控訴答弁書が到来!(後編)
https://pink.ap.teacup.com/ogawaken/2715.html
○2018年10月3日:大同スラグ控訴審…10月31日の第2回口頭弁論に向けて控訴人準備書面(1)を提出!(前編)
https://pink.ap.teacup.com/ogawaken/2768.html
○2018年10月3日:大同スラグ控訴審…10月31日の第2回口頭弁論に向けて控訴人準備書面(1)を提出!(後編)
https://pink.ap.teacup.com/ogawaken/2768.html

■当日は、朝8時半に高崎駅の新幹線に乗車し、9時20分に東京駅に着き、地下鉄丸の内線に乗り換えて、霞が関に午前9時43分に着きました。裁判所では入口の所持品検査で、金属探知ゲートをくぐったところ、ブーとアラームが鳴りました。どうやらズボンのベルトの金具がセンサーに引っかかったようですが、これまでなんともなかったのに初めての経験でした。裁判所でセンサーの感度を高めた可能性があります。

 エレベーターで4階に上がり、424号法廷に向かうと、前に2人ほど歩いていました。向かい側の423号法廷に用事がある方たちのようです。

 424号法廷の壁には次の開廷表が掲載されていました。

*****東京高裁開廷表*****
424号法廷(4階)開廷表
平成30年10月31日 水曜日
●開始/終了/予定 10:00/第1回弁論
○事件番号/事件名 平成30年(行コ)第221号/許可処分義務付け等請求控訴事件
○当事者      茨城県/有限会社マツモト
○代理人         /
○担当       第22民事部イ係
          裁判長 白井幸夫
          裁判官 庄司芳男
          裁判官 榎本光宏
          書記官 山崎豊
●開始/終了/予定 10:30/弁論
○事件番号/事件名 平成30年(行コ)第139号/住民訴訟控訴事件
○当事者      小川賢/群馬県知事大澤正明
○代理人         /
○担当       第22民事部ニ係
          裁判長 白井幸夫
          裁判官 岡口基一
          裁判官 田中孝一
          書記官 山崎豊

●開始/終了/予定 11:00/第1回弁論
○事件番号/事件名 平成30年(ネ)第3640号/請求異議控訴事件
○当事者      株式会社イースタジアグループ/大森佳紀
○代理人                    /
○担当       第22民事部ニ係
          裁判長 白井幸夫
          裁判官 岡口基一
          裁判官 田中孝一
          書記官 山崎豊
●開始/終了/予定 13:15/第1回弁論
○事件番号/事件名 平成30年(ネ)第3185号/離婚等請求控訴事件
○当事者      草階浩/草階扶美子
○代理人         /
○担当       第22民事部イ係
          裁判長 白井幸夫
          裁判官 庄司芳男
          裁判官 榎本光宏
          書記官 山崎豊
●開始/終了/予定 13:30/弁論
○事件番号/事件名 平成30年(行コ)第179号/ゴールド運転免許交付請求控訴事件
○当事者      山本幸子/神奈川県
○代理人          /
○担当       第22民事部ハ係
          裁判長 白井幸夫
          裁判官 岡口基一
          裁判官 田中孝一
          書記官 山崎豊
●開始/終了/予定 15:30/弁論
○事件番号/事件名 平成29年(ネ)第4096号/建物収去土地明渡等請求控訴事件
○当事者      彌栄興業株式会社/高木敏行 外
○代理人              /
○担当       第22民事部ホ係
          裁判長 白井幸夫
          裁判官 高取真理子
          裁判官 榎本光宏
          書記官 山崎豊論
●開始/終了/予定 16:00/第1回弁論
○事件番号/事件名 平成30年(ネ)第3245号、同第3235号/損害賠償請求控訴事件
○当事者      鵜澤義和 外/宮田綾野 外
○代理人            /
○担当       第22民事部ニ係
          裁判長 白井幸夫
          裁判官 岡口基一
          裁判官 田中孝一
          書記官 山崎豊
**********

 4階の424号法廷の奥にある待合室で時間調整してから、10時15分ごろ、10時から開かれていた別の裁判が終わったらしく、ぞろぞろと法廷から出てゆく傍聴人の物音が聞こえました。さっそく入ろうとすると、すぐ後ろから関夕三郎弁護士が入るのに気づきました、

 入室すると書記官が「中に入っていてください」というので、法廷内に入り、着席していました。被告側にも関弁護士が着席後、まもなく県側職員で農政部農村整備課の篠原孝幸・次長(技術職)、同課整備係(納涼農村整備事業の実施、災害復旧)整備係長の稲木一秀・補佐(技術職)、吾妻農業事務所農村整備課整備係長の油井祐紀・次長(技術職)がやってきました。

 少し早めに入廷したため、関弁護士に雑談がてら声を掛けました。というのは、出頭者名簿の訴訟代理人の欄に、関夕三郎の名前の横に「笹本秀一」という名前があったからです。そこで、関弁護士にきいてみました。

 「一体、石原・関・猿谷法律事務所には何名の弁護士がいるのでしょうか?」

 すると関弁護士が「8人です」と答えました。
※参考URL「石原・関・猿谷法律事務所」↓
https://ishihara.gr.jp/attorneys

 「笹本さんは最近入られたんですか」と聞いたところ、「ずいぶん前からおります」とのことでした。

■その後、まだ時間があったので、今度は県側から出席した職員に声をかけてみました。

 「篠原さんと稲木さん、本日午後4時以降県庁に在席されていますか。午後お帰りになっているでしょう?」

 実は前回の第1回口頭弁論のあとも篠原次長に面談を申し入れたのですが、多忙を理由に別の職員に面談するように振られたからです。そこで、改めて面談の機会を打診してみました。

 篠原次長は「ええ帰ります」と答えたので、当会は「ちょっと相談ですが、東邦亜鉛の汚染土壌の関係です。農村整備課(が土地改良事業の担当部署)ですよね?これから関与するのは。いや、今も関与しているけれども」と面談時の相談の目的を話しました。

 藤原次長は「ええ?何の話でしょうか?」というので、当会は「東邦亜鉛。碓氷川流域の東邦亜鉛の重金属汚染対策事業のことです」と説明すると、「それは西部業事務所のほうで担当していますので」と次長は迷惑顔で言いました。

 当会は「しかし、この件は皆さんがとり仕切っておられるではないですか」とコメントしたところ、次長は「うちにこられても、東邦亜鉛の件は、流れとか進捗状況がよくわかりません」と言うので、当会は「いや、この(大同有毒)スラグ問題と不可分だから」と述べると、「それも含めて、農業事務所のほうに(相談は)お願いします」と次長はやはりこの件で面談をしたくない様子です。

 当会は「では西部農業事務所の担当者を県庁に呼んで下さい。あるいはこちらが西部農業事務所に行きますから、皆さん来てくれますか」と持ち掛けたところ、次長は「ちょっと今日は用があるので」と、相変わらず面談に消極的な態度でした。そして「とにかく西部農業事務所に言ってください」と重ねて県庁には来ないように意思表示がありました。

 当会は次長のあまりにもかたくなな態度に「でも、この(大同スラグ)事件の問題では、吾妻農業事務所の問題なのに、(吾妻農業事務所の)油井さんしか(ここに)来ていなくて、あとは県庁本部から皆さんが来ていますよね」と当会は、出先の農業事務所の問題なのに、なぜ県庁の本部が関与するのか、疑問を呈しました。

 すると次長は「東邦亜鉛安中製錬所周辺の畑地土壌汚染対策事業は、県の事業ではなく、地元の事業だと思うんです」と述べました。さらに「地元の方の事業なので、そのことをよろしく認識していただかないと」と明言しました。

当会は「行政でしょう」と確認したところ、次長は「別にうちがこうやりたいというのではなくて、地元の方がこうやりたいというのを受けてやる事業です」と説明しました。

 当会は「そもそもあの事業は土壌汚染の公害問題をまだひきずっているわけでしょう?」と言いましたが、次長は「それは土地改良事業とは、基本的に関係ないんですよね」と言い切りました。

 当会は「わかりました。今度、(県は)関係ないって言っておきます。住民の皆さんに。これではいくら時間がかかっても進まないよと。東邦亜鉛公害の後始末はね。皆さんは、この事業が懸案になっている限り、歴代、飯が食えるけれども、こちらはもう待っていられないんです」とこの場の話を締めくくりました。

 このように、群馬県の農業行政は、大同スラグにしても、東邦亜鉛のスラグにしても、有毒かどうかは、事業の実施のために、支障となる問題ではないようです。

 傍聴席には誰もいないので、単なる法廷における雑談でしたが、大同スラグも東邦亜鉛スラグも当会にとっては根っこが同じ問題なので、次長が示した上記の考え方は県の農業行政の本質は何か、を考えるためには非常に示唆に富んだものでした。

■そうこうしているうちに10時30分になり、裁判長が陪席裁判官2名を引き連れて法廷に入室してきました。

 書記官の「起立願います」の声に合わせて、一同起立し礼をしました。書記官が「平成30年行コ第139号」と述べると、裁判長の「おはようございます」の挨拶のあと、裁判所の構成がかわったこと、そのため、弁論の更新をしており、従前通りであることを確認しました。

 また、弁論事項について、裁判長は、控訴人から準備書面(1)が提出されていること、同じく甲18号証から甲91号証をいずれも写しで提出されたことを確認する旨、述べました。

 そして、裁判長は被控訴人に向けて「被控訴人の主張の関係はもうこれでよいか」と確認を求めたところ、被控訴人訴訟代理人の関弁護士は「若干反論させていただきたいことが、現時点では次の2点ほどあります」と発言しました。

 それによると、1点目は、次の通りです。

1.控訴人から指摘のあったように、この事件では、被控訴人はスラグの取り扱いについて、保存的な対応、つまりスラグを撤去せずに「存置する」という対応を全体的にしているが、その方針を決めたのは県土整備部の会議ではないか、とする控訴人からの指摘がある。
 もちろん、これに先行して環境森林部で、「保存的な対応で十分」という判断が示されているわけだが、その点がまだはっきりしていないところがある。
 そのため、そこのところを反論しておく必要がある。


 また、2点目は次の通りです。

2.大同スラグを撤去した場所が何カ所かあり、明確になっている場所は水資源機構の水源地の脇の道の部分、それ以外には八ッ場ダム等という関係のところを、控訴人から指摘された。この点についても、撤去した部分もあるらしいという情報も得ているが、それがどのような場所なのか、撤去した部分と撤去していない部分があるのか、撤去した部分はどういう理由で撤去したのか、というところが、まだ整理がついていなかったので、そこも必要であれば補足説明しておいたほうがいいのかと思う。

■被控訴人から上記2点について、反論や補足が必要だとする認識が示されたことに対して、裁判長は、「仮にそのようなことをする場合には、どの程度の期間が必要になりますか?」と、被控訴人に質問しました。

 これに対して被告群馬県の訴訟代理人は、「期間として1カ月半程度もらいたい。おそくとも年内に反論の準備書面を出せる」と答えました。

 裁判長は「つまり、基本的には、控訴人から指摘があったところについて、反論ないし補充したいということなのだね?」と確認のための念押しをしたところ、被控訴人は「はい」と答えました。

 裁判長は「それでは、その他にとくになければ、そういうこととして・・・」として、次に、控訴人に向かって「控訴人は、その点について、何か意見があるか?」と質問しました。

 控訴人である当会は「その点については、いまさらという感じだが、(被控訴人が)主張したいというのであれば、それはそれで否定しません」とコメントしました。

 裁判長は「はい、わかりました」と言うと、陪席裁判官とともに1分余り法定を退出したあと、再び戻ってきて、控訴人と被控訴人に向かって「それでは、(被控訴人側が)補充したいということで、弁論期日をもう一回取りたいと思う。ただし、(被控訴人は補充のための準備書面を)なるべく早めに出してもらいたい。また、(その補充や反論に対する)控訴人側の検討期間もとってもらうことにして、次回で裁判の終結としたい」と言明したうえで、被控訴人に対して「改めてお聞ききするが、急いで出すという前提で、いつごろまでに準備書面を出せるのか?」と問いました。

すると被控訴人は「12月14日金曜日あたりでお願したい」というと、裁判長は「そうすると、それを控訴人も見られたうえで、次回弁論を年明けに予定して、終結としたい」と述べました。

 そして、最後に裁判長は「では12月14日までに(被控訴人に補充のための準備書面を)出していただく前提として、次回期日は年明けにしたい」と述べ、「少し早めだが、次回1月9日(水)午前10時でどうか?」と控訴人、被控訴人の双方に打診しました。

 控訴人は「異議ありません」と言い、被控訴人は「はい、結構です」と言うと、裁判長は「では次回弁論は1月9日(水)午前10時から。特段のことがなければ、これで終結となる。では本日はこれで」と言い残すと、2名の陪席裁判官を従えて、法定を退出していきました。

■大同スラグ控訴審はいよいよ次回で結審し、おそらく判決は3ヶ月ほど後の、今年度末か来年度初めになる可能性があります。

 12月14日に被控訴人群馬県がどのような補充や反論をしてくるのかを注目し、必要に応じで、当方もコメントしたうえで、来年1月9日の結審を迎えたいと思います。

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司法の判断を信じて裁判をした結果、敗訴したかたがたの無念さをこのような形で連日雨の日も風の日も示しているさまを見るにつけ、まだ完全勝訴を一度もしたことがない当会としても、このような看板の前を通るたびに共感を禁じ得ない。

【市民オンブズマン群馬事務局からの報告】

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