2019/3/21  23:25

大同スラグ問題を斬る!…4年越しの住民訴訟で敗訴・上告断念するも新たな「スラグの管理を問う」戦いへ!  スラグ不法投棄問題

■当会が東吾妻町萩生地区の圃場整備事業で、農道に大同のフッ素・六価クロム入り有毒生スラグが敷砂利として投棄されていた現場をはじめて2014年6月1日に確認して以来、4年9カ月が経過し、先日3月6日(水)に二審の東京高裁で再び住民敗訴の不当判決が言い渡されました。以降、当会はこの判決を不服として上告するかどうか、真剣に検討してまいりました。そして、最終的に、提出期限の3月20日(水)を待たずに、3月19日(火)までに上告をしないことに決めました。
 この裁判に敗れたとはいえ、裁判を通じて、東吾妻町萩生地区にスラグが投棄されていることに争いはないこと、そして有害スラグは平成27年9月11日に違法・有害廃棄物に認定されたこと、そして萩生地区の有害スラグにアスファルトでフタをする行為は、鉄鋼スラグ連絡会議で考え出された対策方針の被覆と考えが同一であることが確認されました。


■国土交通省・群馬県土整備部・渋川市で組織された鉄鋼スラグ連絡会議の鉄鋼スラグ製品を含む材料の対策方針(案)は次の様なものでした。
http://www.pref.gunma.jp/06/h8000259.html
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基本方針
1.鉄鋼スラグを含む材料が環境基準値を超過している施工箇所の対策
管理者において将来にわたり管理できない施工箇所等については撤去を行う。
前記以外の箇所については、県環境部局の助言を得ながら表面被覆等を行う。
2.鉄鋼スラグを含む材料が環境基準値を満足している施工箇所の対策
これまでの調査の結果、直ちに撤去等が必要となるところはない。
環境基準値を満足しているものの、スラグへの経口・接触リスクが高いと考えられる小・中学校等の箇所については、県環境部局の助言を得ながら必要に応じて鉄鋼スラグを含む材料が表面に出ている施工箇所の表面被覆等を行う。
3.鉄鋼スラグを含む材料を存置する場合の対応
存置する工事の施工箇所については、県環境部局がリスト化し地下水の常時監視等を通じて、引き続き、環境への影響等について監視を行う。
公共工事事業者としても、存置する施工箇所については、将来、修繕工事や占用工事等で該当箇所を掘削する場合は、県環境部局の助言を得ながら廃棄物処理法等の関係法令への適用状況を踏まえ適切に対応していく。
※ここでいう「鉄鋼スラグ」とは、大同特殊鋼(株)渋川工場から出荷されたもの。

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 この方針は大同特殊鋼やスラグをばら撒いた佐藤建設工業を擁護するため、本来はスラグには有害物質が含まれているのに、天然石と混ぜた状態で環境分析調査を行い、なんとか撤去せずにアスファルト舗装でフタをするのみで対策を済ませてしまおう、とする官業癒着の対策方針になっています。

 この対策案について、当会でも萩生スラグ控訴審の後半で、スラグを将来にわたり管理できない箇所以外について被覆するこの対策案の「管理」という言葉について、定義が示されていないことに疑問を感じていましたが、渋川市でこの「管理」について新たな住民監査請求が行われたことを知り、当会の新たなスラグ問題の戦い方針に“ひらめき”を感じています。当ブログにこの住民監査請求情報提供がありましたので、見ていきましょう。

*****住民監査請求*****
請求の要旨

1. 措置対象者  渋川市長 高木 勉

2. 事件の概要と違法性

ア、事件の経緯
 大同特殊鋼(株)渋川工場が排出した鉄鋼スラグが群馬県中に投棄され多方面にわたり問題となっている。このスラグは、「土壌と接する方法により使用するとフッ素により土壌を汚染する可能性がある」等の理由で、群馬県環境森林部により平成27年9月11日廃棄物に認定された(事実証明書@)。
この有害廃棄物は渋川市においても多数の投棄現場がある。投棄現場は、市道や市立の公園、民間の駐車場等であるが、深刻なのは建設資材の中に鉄鋼スラグが含まれて広範囲にわたりスラグが投棄されていることである。
渋川市はスラグの対策について、本来はスラグを廃棄物に認定した 群馬県環境森林部が主導する対策とすべき ところ、国・群馬県・渋川市の各工事実施主体で組織される鉄鋼スラグ連絡会議に参加し対応を検討した(事実証明書A)。
 
イ、鉄鋼スラグを含む材料の対応方針(案)(事実証明書B)
 鉄鋼スラグ連絡会議は、鉄鋼スラグを含む材料が環境基準値を超過している施工箇所の対策について、「管理者において将来にわたり管理できない施工箇所等については撤去を行う。前記以外の箇所については、県環境部局の助言を得ながら表面被覆等を行う。」としている。
この鉄鋼スラグを含む材料の「管理」については、定義が示されておらず、また管理を行う期間等も明示されていない。しかし鉄鋼スラグの対策について「管理者において将来にわたり管理」できないか否かで対策を分けて考えている以上、「管理」が検討され「管理者において将来にわたり管理」できる施工箇所と分類された時点より「管理」が行われているはずである。
なお、この対応方針には「鉄鋼スラグを含む材料が環境基準値を超過している施工箇所」「鉄鋼スラグを含む材料が環境基準値を満足している施工箇所」という記述があるが、群馬県環境森林部が「土壌と接する方法により使用するとフッ素により土壌を汚染する可能性がある」等の理由で、有害廃棄物に認定した(事実証明書@)以上、当該スラグが一粒でも含まれた材料は有害廃棄物が含まれた材料である。スラグとスラグでないものを分離できない場合は、全て環境基準値を超える材料と考えるべきである。

ウ、事件の概要
(1) 渋川市平成30年3月定例会審議及び議員活動参考資料(事実証明書C)によると、まず「鉄鋼スラグを含む材料が使われていた箇所の調査一覧表及び対応方針に基づく対応について、これまでに判明した調査個所一覧表」が明示された(事実証明書CP1~P46)。
(2) これらの箇所について渋川市は大同特殊鋼(株)との間で、鉄鋼スラグ製品に関する調査、撤去、処分、被覆工事等(以下「処理」という)について基本協定書を締結した。(事実証明書CP47~P50)
(3) 渋川市は、市道1-4265号線のスラグの「処理」について平成29年8月9日、具体的に個別契約書を大同特殊鋼(株)との間で締結し、スラグを撤去することなく存置し、アスファルト舗装による被覆工事を行った。契約期間は平成29年8月9日から平成30年3月31日である(事実証明書CP109〜P110)。
(4) この市道1-4265号線のスラグは環境基準値を超過しており、また驚くべきことにこの市道では、直下の土壌までスラグにより汚染されており、環境基本法第16条などの記述により土壌は水と並び生活環境と考えられるので、廃棄物であるスラグにより生活環境保全上支障が生じている市道ということが指摘できる。
また生活環境保全上支障が生じているこの市道1-4265号線のスラグについて、鉄鋼スラグ連絡会議の対応方針(案)に沿って渋川市が考えた対策は「被覆」となっていることが確認できる(事実証明書CP2上から3行目)。
(5) 鉄鋼スラグ連絡会議の対応方針によると「被覆」対策が採用されるケースは、「鉄鋼スラグを含む材料が環境基準値を超過している施工箇所の対策」の場合であり、更に「管理者において将来にわたり管理できない施工箇所」以外の箇所である場合となっている(事実証明書B基本方針1)。
(6) 市道1-4265号線では、スラグについて「被覆」により対応すると方針が決定した以上、この市道は「管理者において将来にわたり管理」できる施工箇所と考えられたはずで、少なくとも市道1−4265号線舗装被覆工事の個別契約が締結された時点からスラグの「管理」が始まっていると考えられる。
(7) (2)及び(3)の契約書を見ると「鉄鋼スラグ製品に関する調査、撤去、処分、被覆工事等」という文言は読み取れるが、「管理」という言葉はみあたらない。そこでは「管理」についての費用は渋川市と大同特殊鋼(株)との間で契約が締結されていないと考えるが妥当である。
(8) 市道1-4265号線において、スラグの「管理」が開始されている以上、「管理」費用が生じているはずであり、大同特殊鋼との間で「管理」費用負担について基本的事項を定めていないことから、スラグの「管理」費用について渋川市の税金より支出されていると考えるほかはない。
(9) 大同特殊鋼(株)由来のスラグは、群馬県により産業廃棄物に認定されているので、排出事業者の責任により適正に処理されなければならない(廃棄物処理法第3条)。市道1-4265号線に存置された廃棄物たるスラグに「管理」が必要な場合にも、その管理費用は、適正に処理する責任を負う排出事業者つまり大同特殊鋼(株)により負担されるべき費用である。
(10) 加えて(3)の個別契約書において市道1−4265号線舗装被覆工事が締締されてスラグの上にアスファルト舗装を施した費用を大同特殊鋼(株)に請求することから、この市道に存置されたスラグの「管理」費用についても大同特殊鋼(株)に負担を求めるべきである。

エ、本件被覆工事の違法性
  前項 ウ、(1)から(10)に示すように、「有害スラグ」を存置することにより発生するスラグの「管理」費用は、大同特殊鋼(株)により負担されるべきものであり、渋川市は負担する理由はなく、不正・違法に支出された費用である。

3、渋川市(渋川市民)が被る損害

ア、 スラグを、市道1-4265号線に存置することによるスラグの管理費用を渋川市が負担することは、公金の違法な支出でありそのまま渋川市(渋川市民)の損害である。
イ、 仮に、市道1-4265号線「被覆工事」が、廃棄物処理法第3条により排出事業者に適正に処理させることで、つまり撤去・片づけさせる工事であれば、スラグの「管理費用」は発生することはなかったと考えられる。廃棄物は廃棄物処理法が予定する廃棄物処理施設に処分することが適正に処理することである。

4、措置の請求

ア、渋川市長 高木 勉 は、鉄鋼スラグ連絡会議の構成員であるので、その対策方針(案)に明示されたスラグの「管理」の定義を明らかにせよ。
イ、渋川市長 高木 勉 はスラグの「管理」費用を直ちに計算し公表せよ。
ウ、渋川市長 高木 勉 は「大同特殊鋼」に対し、スラグの「管理費用」を利息とともに請求せよ。
との勧告を求める。
請求者

  ・住所 

  ・職業 

   ・氏名          


 以上、地方自治法第242条第1項の規定により、別紙事実証明書を添えて、必要な措置を請求します。

                    平成31年3月20日

 渋川市監査委員あて
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■当会で追及した萩生農道においても、廃棄物認定されたスラグの上にアスファルトでフタをしましたが、平成27年9月11日以降、このスラグが廃棄物に認定され、群馬県農政部が考えを同じくすると主張する鉄鋼スラグ連絡会議の方針によれば、スラグについて何某かの「管理」が始まっているはずです。渋川市において提起された住民監査請求を参考にして、当会においても萩生農道のスラグの管理やそのほかの佐藤建設工業がばら撒いたスラグの管理について、戦いを挑めないか?慎重に検討してまいりますので、これからもご支援ご指導をよろしくお願いいたします。

【市民オンブズマン群馬事務局からの報告】

※参考資料「渋川市のスラグ「管理」住民監査請求の事実証明書」
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事実証明書(説明書)
ZIP ⇒ cu1.zip

事実証明書@「群馬県スラグ廃棄物認定」
URL:http://www.gunma-sanpai.jp/gp26/003.htm

事実証明書A「鉄鋼スラグに関する連絡会議(仮称)規約(案)」
URL:http://www.pref.gunma.jp/06/h8000225.html#gidai1

事実証明書B「鉄鋼スラグを含む材料の対応方針(案)」
URL:http://www.pref.gunma.jp/06/h8000260.html#gidai1

事実証明書C「平成30年度3月定例会」
ZIP ⇒ 30n_part1p0106.zip
30n_part1p0709.zip
30n_part1p1012.zip
30n_part1p1316.zip
30n_part1p1720.zip
30n_part1p2123.zip
30n_part2p0103.zip
30n_part2p0407.zip
30n_part2p0812.zip
30n_part2p1316.zip
30n_part2p1721.zip
30n_part2p2227.zip
30n_part3p0104.zip
30n_part3p0511.zip
30n_part3p1218.zip
30n_part3p1926.zip
30n_part3p2731.zip
30n_part3p3236.zip
30n_part4p0106.zip
30n_part4p0709.zip
30n_part4p1014.zip
30n_part4p1523.zip
30n_part4p2430.zip
30n_part4p3135.zip
30n_part5p0108.zip
30n_part5p0916.zip
30n_part5p1723.zip
30n_part5p2428.zip
30n_part5p2933.zip
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