2019/3/23  21:22

高専機構への文科官僚天下りの実態を探るべくオンブズが国会図書館で再度の資料調査  群馬高専アカハラ問題



■依然として悪辣な高専校長を生産し続けている、文科省から高専機構への天下りについて、その実態を明らかにすべく当会では高専機構や文科省に資料開示を求めてきていましたが、どちらからも確たるデータは出てこないまま時間が過ぎてしまいました。

 仕方がないので、当会では再度永田町にある国会図書館に赴き、高専幹部の名簿資料を閲覧して高専全体としての概況が果たしてどのようなものなのか探ることにしました。なお、当会では去年の2月にも資料の閲覧を行っていますが、当時は群馬高専幹部のプロフィールを調査するにとどまり、全国的なデータを取るのはこれが初めてとなります。前回の訪問については以下の記事を参照ください。
○2018年2月20日:アカハラと寮生死亡事件に揺れる群馬高専…国立国会図書館での職員名鑑閲覧で見えてきた西尾前校長の作戦
https://pink.ap.teacup.com/ogawaken/2566.html

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永田町駅を降りるとすぐに国会図書館が見える。まだ桜の開花には程遠い3月某日。当会が桜の乱れ咲く群馬高専で西尾前校長に最初の公開質問状を提出してから、まもなく4年になる。↑



■本来であれば朝から夜までかけて高専機構発足以後の名簿すべてを仔細にチェックすべきなのでしょうが、それほど時間もなかったため、議会官庁資料室の開架にある直近3年分の名簿、特に最新の平成30年度分でとりあえずは十分と判断し、書棚に向かいました。

 平成30年度の名簿(同年8月31日時点での情報)を手に取って、まずはキャリア官僚から天下っている人物がどの程度いるのか調べてみると、同年度の天下り校長は福島・木更津・東京・長野・津山・阿南で6名在職していることがわかりました。また、機構本部の「理事長特別補佐」と「執行調整役」としても、2名が天下っていることが判明しました。機構全体としては約8名が天下っていることになります。

■さらに切り込んで、それぞれの校長についていったい何歳で就任しているのかデータを取ってみることにしました。チラホラ生年を掲載していない校長がいるため、全員分というわけにはいきませんでしたが、生年月まで確認できたプロパー校長34名、天下り校長5名が校長就任時に満何歳かを調べてみると、ひどい実態が見えてきました。

 まず、プロパーで就任した校長は全員就任時61〜64歳で、60歳以下の人物が1人もいません。そして計算してみると、平均は就任時62.3歳であることがわかりました。一般的に定年とされる年齢を超えなければ、どれほど熱意や能力があっても校長になる門は固く閉ざされていることがわかります。

 一方、文科省からの天下りで校長に就任した人物の平均就任年齢を計算してみると、54.6歳であることがわかりました。天下り校長はやはりプロパーより一回り以上も若く校長に就任していることが今回明瞭に数値で示されたことになります。高専機構は、建前上はどの機関からの校長候補者も対等に扱っているかのように説明していましたが、結局のところ天下りの優遇ぶりと残酷な実態は厳然たる事実として存在するということになります。

■ところで、今回の調査でさらに気になる点が浮上してきました。国家総合職(旧・国I)に合格して入省したいわゆるエリート官僚による天下りではなく、一般職で公務員になったとみられる事務方の幹部職員と文科省の関わりについてです。

 各高専の事務部長の経歴を見ていると、「(1)大卒後(高卒後)どこかの大学の事務職に就職し数年間勤務⇒ (2)数年〜十数年以上文科省勤務⇒ (3)その後様々な機関を転々とし、最終的に高専事務部長に就任」というパターンが異様に多いことがわかりました。数えてみると、キャリアのうちで4年以上文科省勤務があった事務部長が在職する高専は、実に51高専中30高専に及びます。しかも、キャリアに差異はあれどこの多くが判で押したように上述したパターンを辿っています。

 さらに、高専機構本部についても、キャリア官僚天下り以外で名簿に記載のある幹部職員12名のうち10名が、4年以上の文科省への在職経験があるという結果が出てきました。まさに、高専での昇進には文科省との「コネ」が必須事項というべきほどの惨状を呈していることがわかります。

 このように、文科省とズブズブの関係で御用機関になり果てている高専機構の実情が明らかになるにつれ、当会としては溜息をつかざるを得ません。それでも、中央からハラスメント対策やコンプライアンスなど、先進的な意識を持ち込んでくれればまだ救いようもあるのですが、ひたすら悪弊だけを持ち込み、甘い汁だけを搾取しては去っていく状況のため、評価を下すまでもありません。

■ところで、いじめ自殺事件を起こし機構本部に逃亡した大島商船前校長の石田廣史氏については、校長就任時の名簿や文科省関連の広報から天下りと考えてきましたが、今回名簿を閲覧して経歴を精査した結果、当該人物については天下りではないことが判明したため、関連記事については削除もしくは改稿させていただきます。読者の皆様方に混乱を招いてしまい、心よりお詫び申し上げます。

 筆者がこのことから考えた結論としては、群馬高専の山崎校長(プロパー)が西尾前校長の強硬隠蔽路線を未だに踏襲していることを見ても、一概に天下り校長のみを悪者にし、天下りを廃絶すれば万事解決という見方ではなく、高専全体、高専機構全体としての意識や組織の抜本的改革を図っていく必要があるのではないだろうか、ということです(もちろん、天下りは天下りで、解決されねばならないテーマの1つとしてしっかりと批判していかなければなりません)。

■当会では、今回調査までに判明した事項をもとに、改めて高専機構への天下りの問題点を取りまとめていきたいと考えています。

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【市民オンブズマン群馬事務局からの報告】
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