関東最大級の安中ソーラー合同会社のメガソーラーがついに1月3日から送電開始!  安中市内の大規模開発計画

■2016年秋から造成が開始された群馬県安中市の岩野谷の大谷・野殿地区約130ヘクタールに及ぶ関東地方で最大級とされるメガソーラー施設が2019年12月末に完成し、2020年1月3日に送電が開始されました。約370万立方メートルに上る移動土砂が行われ、広大な里山が僅か3年で姿を消し、現地では一面の殺風景なパネルの海となってしまいました。
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野殿の水道山付近から見た安中メガソーラー施設の一部。



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 当会では、平成元年より始まった日刊スポーツ新聞社による朝日新聞グループ専用の高級ゴルフ場建設計画を巡り、九州山口組系の再春館製薬所の子会社の地上げ業者「ジャパンビラインターナショナル」が地元有力者を使い、日刊スポーツ社に圧力を掛けていることを知り、暴力団に魅入られたこのゴルフ場の建設計画を阻止し、併せて地元の里山の環境保全を目的に、朝日新聞グループに計画の白紙撤回を申し入れてきました。

 しかし、朝日新聞グループは暴力団の圧力に屈し、自前の高級ゴルフ場建設に邁進し、企業舎弟の再春館製薬所の子会社であるジャパンビラを起用して、平成10年頃には約127ヘクタールにおよぶ里山の買収を成し遂げ、ジャパンビラには、地元対策費の名目で20億円が還流したとみられています。

 ところが、バルブ崩壊後、ゴルフ場計画に対する銀行の融資姿勢は様変わりし、自前の高級ゴルフ場建設を目指した朝日新聞グループといえども、大手銀行からの融資が得られなくなり、ついに平成13年7月に、ゴルフ場計画は白紙撤回となりました。

 当会は、日刊スポーツ新聞社に対して、朝日新聞グループの社有林として、管理するように申し入れましたが、同社はその後も、ほとんど管理をしないまま、里山は放置されていました。

■そうした中、2011年(平成23年)3月11日に発生した東日本大震災により、FIT制度が始まり、全国各地のゴルフ場計画跡地や、倒産したゴルフ場などで、メガソーラー計画が競って浮上するようになりました。

 自然環境保護キャンペーンを売りにしている朝日新聞グループの日刊スポーツ新聞社にも、2013年頃からそうしたメガソーラー開発業者から誘いの手が伸びてきました。その結果、数社からのオファーのうち、もっとも高値でオファーしてきた業者に、日刊スポーツは、127ヘクタールの里山を躊躇なく売却を決めてしまいました。

 2014年秋、日刊スポーツは、国土法の申請手続きをする前に、地権者と土地売買契約を行ったことが発覚して、慌てて契約日を変更するなど失態をしでかしました。これは、20年前のゴルフ場開発でも、九州山口組の企業舎弟の子会社が地上げした際にも、同様な違法行為を起こしており、今回は、日刊スポーツの選定したメガソーラー業者が起用した地上げ業者「ザイマックス」が、一部山林の買収に際して、同じ違法行為をしでかしました。

■朝日新聞グループの日刊スポーツ新聞社が、メガソーラー用地として広大なゴルフ場計画跡地の里山の買収を申し入れてきた数社の中から選定したメガソーラー開発業者は、「グレート・ディスカバリー・ホールディングス」という聞いたこともないカタカナの名前でした。

 その後、群馬県や安中市に提出された申請資料から、この開発業者は中国香港の投資ファンドディーラーが後ろ盾になって、米国のタックスヘイブンであるデラウエア州ウィルミントン市に設立された会社であることが分かりました。

 彼らが資本金1円の特別目的会社(SPC)の「安中ソーラー合同会社」を設立し、同社の名義で、日刊スポーツゴルフ場跡地にメガソーラー計画を立案し、所有者の日刊スポーツは、一番高くオファーしてきた同社に、躊躇なく、広大な里山を売り渡したのでした。

■このメガソーラー計画地のすぐ南に隣接した広さ60ヘクタールの山林は、平成10年ごろまでに群馬県企業局が買収・造成して、現在株式会社IHIエアロスペースが稼働させている固体燃料ロケット製造工場になっています。この工場では、我が国が誇る高性能の固体燃料ロケット「イプシロン」をはじめ、我が国の宇宙開発の主力であるJAXA向けのH-UA及びH-UBロケットの固体ロケットブースターや、防衛省向けの各種ロケット弾システム及び誘導弾ロケットモータを開発生産しており、我が国の宇宙開発及び防衛の重要部分を担っています。

 そのような重要な拠点のすぐそばに、香港にある投資ファンドディーラーが後ろで手引きするペーパー会社が、メガソーラー計画と称して日本の国土、それも関東圏の水源地域である地元の山林を買い占めたのです。

 そのため当会は、国土保安上の観点から、せめて公有地である里道や水路などぜんぶで5万平米におよぶ国有財産を、得体のしれない中国資本が絡む業者に払い下げしないよう、2016年6月から8月にかけて、国の財務省関東財務局(前橋)をはじめ、安全保障会議の議長である安倍晋三首相や、防衛大臣、さらには地元の群馬県知事、安中市長に直訴状をだしました。さらに隣接のIHIエアロスペース社の社長や富岡事業所長や、土地を売り渡した日刊スポーツや、メガソーラー開発業者のペーパー会社にも白紙撤回の要請状を出しました。しかし、すべて徒労に帰しました。

■筆者は、このメガソーラー計画地の中心部に近い場所に約3500uの山林を所有しており、周辺の広大な地域がソーラーパネルの海で囲まれるため、環境が激変することを憂慮し、隣接地権者として、この計画の中止を安中市や群馬県に呼びかけてきました。しかし、日刊スポーツが筆者の所有地の周辺の土地を分筆したため、直接の隣接地権者ではないとして、いくら筆者が計画に反対しても、業者や行政からは部外者扱いにされました。

 そのため、開発事業者である安中ソーラー合同会社は、「地元では懸念の声はあるが、反対の声はない」などと行政に虚偽の報告をし、行政側もまた、地元の住民の意見に耳を傾けようとせず、行政手続法により、開発事業者が提出してきたウソの文書でも、外形的に整っていれば許可を下さざるを得ない、として国土保安責任を完全に放棄しました。

■140億円とされるこのメガソーラー開発事業費(うち20億円は日刊スポーツからの買収費用)は、日本のメガバンクのひとつである三井住友信託銀行が、得体のしれないタックスヘイブン資本が資本金1円で設立した安中ソーラー合同会社からの融資要請に答えたものです。いくらFIT制度で売電利益が保証されるとしても、中国資本が絡むタックスヘイブン会社に巨額の融資をすることは、道義的にみて問題だと思われ、現に筆者の知り合いの国際金融マンに聞いても、通常はそのような融資先は審査に通らない、と語りました。

 こうして、前回、朝日新聞グループの日刊スポーツ新聞社は、暴力団の企業舎弟の子会社の地上げ屋に地上げ業務を委ねましたが(正確に言うと、朝日新聞のイメージを損なわないように、中堅ゼネコンの日本国土開発をダミーとして介在)、今回は、中国資本のからむタックスヘイブン会社が設立したペーパー会社が事業主体です。

■この実態について、メガソーラー事業の地上げ業務を請け負ったザイマックスアセットマネージメントに地元説明会で質したところ、メガソーラー全体工事を東芝プラントシステムに発注し、そのうちソーラー機器以外の造成工事を東芝プラントシステムを介して大成建設に下請させ、完成後の管理業務一切を鹿島建物に発注することが分かりました。

 こうして2016年秋に始まった工事は、前述のとおり、370万立方メートルの移動土砂量を伴う大規模工事でしたが、僅か3年余りで完了し、冒頭の説明のとおり、1月3日に送電開始に至ったのでした。

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東電が外資のために建てた安中ソーラー送電専用の野殿線と碓氷幹線の接合鉄塔(手前右側)。
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東電が建てた安中ソーラー専用の数基の野殿線鉄塔のひとつ。

 さっそく筆者が所有する山林の様子を確認するために、新年早々、アクセス用の市道を進んでいくと、いつの間にか立入禁止の看板が建てられているのに気付きました。しかも、市道を挟んで左右2か所に看板が建てられているため、さっそく、請負業者の東芝プラントシステムの事務所を訪れました。

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安中ソーラー合同会社が筆者に無断で鹿島建物に建てさせた立入禁止の看板。

 すると、ちょうど2名の担当者が車で施設のフェンスの出入り口から出てくるところでした。話を聞くと、1月3日に送電開始予定で、その後、残務処理のため、正式には1月17日(金)に現場を撤収する予定だということでした。そのため、「完成写真を撮らせてほしい」とお願いしたところ、なにやら携帯電話で電話をしはじめました。

 まもなく、「高圧電気設備なので、立ち入りできない」ということで、立入禁止を言い渡されました。筆者は「まだ東芝プラントシステムが管理しているはずなのに、なぜ別のところに確認を求めるのか」と質問したところ、高圧電気設備の管理は鹿島建物が担当しているので、そちらに聞いてほしい、ということが分かりました。勝手に、公道の脇に立入禁止の看板を立てて、公道の利用者を排除しようとし、完成写真の撮影さえ拒否する管理者の姿勢に疑問を呈し、強くクレームしたところ「警察を呼ぶぞ」と言われました。

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農免道路から安中ソーラー入口フェンスまで通じる進入道路の様子。
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安中ソーラー入口フェンスに貼ってある立入禁止の張り紙。まだ完成引渡し前のため鹿島建物の名前はここには見当たらない。
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 筆者が心配した通り、得体のしれない外資、それも中国資本の絡むタックスヘイブン会社のペーパー会社が事業主体となっているこのメガソーラー事業で、地元の広大なエリアが治外法権化してしまいました。

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市道里親制度による岩野谷の子どもたちの明日を想う会の看板。ここが公道であることを示すためのもの。

■すると、安中ソーラー合同会社の地元代理人から電話があり、話がしたいというので、1月3日の送電開始日の午後3時に、管理業務担当の鹿島建物の現場事務所を訪れました。

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安中ソーラーの管理業務を委託されている鹿島建物の現地事務所(野殿元駐在所前)。
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ソーラー発電事業者の遵守事項(鹿島建物提供)。
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送電開始の1月3日に安中ソーラー施設内で撮影された写真(鹿島建物提供)。

 2時間ほどの質疑応答で、次の事が分かりました。1月3日に送電が開始され、1月17日に東芝プラントシステムが撤収後、正式に設備の所有権が安中ソーラー合同会社に移され、鹿島建物が管理業務を請け負うことになり、さっそく経産省立会いの検査が行われ、承認を得ることになるため、本格的な商業運転に入るのは2月頃になるとのことです。

 鹿島建物によると、地元住民対策として、施設見学会など、積極的に検討したいそうですが、その前に、施設周辺の管理にもっと力を入れるよう要請をしました。また、防災の観点から、昨年10月の台風19号の襲来時に、下流の水境川と岩井川の水位が上昇し、避難勧告がだされた事や、台風通過直後、施設内のパワーコンディショナーから火災が発生し、消防車が駆け付ける騒ぎがあった事について、指摘をしたところ、今後は地元との協定書に基づき、隣接の大谷地区と水境地区の区長、そして安中市には迅速に情報伝達を行うとのことでした。

 しかし、地元各区には自主防災会があり、それらとのホットラインが必要ではないか、と申し入れると、今後、2月に入り運転が安定したら、そうした課題について対応措置を考えたいとのことでした。

■また1月3日に送電開始となりましたが、このメガソーラーで発電した電気は、当初、IHIエアロスペースに近い富岡市側の桑原地区を、東電が数本の鉄塔を新設して碓氷幹線とよばれる特別高圧線ネットワークに接続する予定でした。

 ところが、廃棄物処分場やアスベスト加工施設の計画に悩まされ、その反対運動展開のために住民が一致団結してきた桑原地区の住民の皆さんが、気温上昇やイノシシの被害を恐れて隣接のこのメガソーラー計画を阻止するため、立ち上がりました。そして、自分たちの居住する地区の上空を送電線が通過することについて住民総会で反対を決議しました。

 このため、安中市側の隣接地区の住民が、桑原地区の住民と同じく一致団結して送電線の設置に必要な鉄塔建設地の提供や送電ルート沿いの線下補償を拒否すれば、このメガソーラー事業は成り立たなかったのですが、残念ながら、安中市側の場合は、行政も含めて、市道や県道の道路下の電線埋設を許可し、鉄塔建設用地提供やルート沿いの線下補償もさしたる障害もなく、実現してしまいました。

 とりわけ、安中市の財産である市道については、電線埋設の為、相当長い箇所が掘り返され、舗装が補修的なまま残されています。県道の場合は、安中土木事務所がきちんと舗装工事を東電にやらせたようですが、それ以外の指導部分は、ずさんな簡易舗装のまま、現在に至っています。はたして安中市は東電にいつ本格舗装を指示するつもりなのでしょうか。

■こうして特別高圧線ネットワークの碓氷幹線では、安中ソーラー合同会社のメガソーラーと同様、ゴルフ場を廃業してソーラー発電事業に転換したビックカメラの子会社によるメガソーラーも完成時期をまもなく迎えようとしています。

 一方この碓氷幹線には、先ほどのIHIエアロスペースの富岡事業所のほかにも、電気亜鉛の製造のために高崎市の全世帯と同程度の電力を消費する東邦亜鉛安中製錬所や、さらに半導体用シリコン製造のために大電力を消費する信越化学など、大容量の電力消費企業がつながっています。

 晴れた日の昼間にはメガソーラーによる電力供給が地産地消で可能ですが、雨天や夜間の電力については、消費側に電力負荷がかかることになります。東日本と西日本、さらに北海道との間で、電力の融通ができるように現在、サイクル変換施設や海底ケーブルの敷設のための大規模投資が行われていますが、自分勝手な東電のことですから、そのしわ寄せがメガソーラー事業者に降りかかってくる可能性は否定できません。

 そのような場合、日本に根を下ろした企業によるメガソーラー事業であればまだしも、タックスヘイブンのペーパー会社の場合、さっさと見切りをつけて別の業者に転売することは十分あり得ます。

■こうして、安中市岩野谷地区の南部にある広大なエリアが、治外法権化してしまい、今後、広大な森林喪失による気温変動やイノシシなどの挙動、さらに気象変動による雨量の両極化による干ばつや洪水の問題、そして20年後の事業終了後のパネル廃棄問題や、土地の再利用による産廃処理施設など迷惑施設化の不安、また事業転売による更に得体のしれない事業者の進出、とりわけ中国資本の土地占有など、引き続き地元住民にとって心配のタネが尽きることはなく、国土保安上からもリスクを引きずることになります。

 当会では、できる限り将来を見据えて、言うなれば東シナ海に浮かぶ尖閣列島と同じく、中国資本のからむソーラーパネルの海に囲まれた筆者所有の山林とそのアクセス道路の保全管理を通じて、関東最大級の規模のこのメガソーラーの監視を末永く続けて参る所存です。

【ひらく会情報部】
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