【東邦亜鉛非鉄スラグ問題】スラグ投棄箇所情報を真っ黒にして開示した群馬県から弁明書到来!  東邦亜鉛カドミウム公害問題

■東邦亜鉛安中製錬所が年間5万5千トンほど副産物として排出している鉱さい(非鉄スラグ)には高濃度の重金属として鉛、ヒ素、カドミウム、亜鉛などが含まれています。東邦亜鉛はこの鉱滓の大半を「K砕」という独自の呼称を付して、これまでセメント増量材や、アスファルト骨材、それにゴム吸音建板混入材、そして路盤材や埋土、盛土などの土木資材向けに出荷してきました。

 しかし、東邦亜鉛のスラグは鉛とヒ素の含有量が多く、同社では、同じく群馬県内で操業する大同特殊鋼が排出るフッ素・六価クロム入りの鉄鋼スラグの問題が発覚して以降、いつ自分たちが排出している鉛・ヒ素等を高濃度に含有する非鉄スラグの問題にも焦点が当てられるのか、戦々恐々としていました。そしてついに、先年、当会の告発により、高渋バイパスの中央分離帯に大量の非鉄スラグが投棄されていることが判明し、ニュースでも報じられ大騒ぎになりました。こうした経緯は、既にこのブログでも関連記事を掲載してきました。

 当会ではこの間、リットン調査団の協力のもとに、東邦亜鉛の非鉄スラグの投棄場所を調べてきましたが、東邦亜鉛側は「群馬県に対して投棄場所の情報を報告している」と言うので、群馬県に昨年8月24日付で公文書開示請求を行いました。すると群馬県から同年9月3日付で10月22日まで開示決定期間を延長するとする通知が届きました。その後、群馬県からは、2020年10月16日付で、公文書部分開示決定通知書と、公文書非開示決定通知書、そして公文書の存否を明らかにしない決定通知書が送られてきました。

 そして、2020年10月23日(金)午前11時過ぎに開示された情報を見て、当会は仰天しました。なぜなら真っ黒だったからです。
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真っ黒塗りで開示された東邦亜鉛非鉄スラグ投棄場所一覧表。

 そのため、やむなく、2020年12月25日に審査庁である群馬県知事に審査請求書を提出しました。このほど、審査庁の群馬県知事から、処分庁の群馬県知事の弁明書が送られてきました。


 最近の非鉄スラグ関連記事は以下を参照ください。
○2020年8月27日:コロナ禍で開催が4カ月半遅れた第29回工場視察会で、東邦亜鉛がK砕の有毒性について仰天説明!
https://pink.ap.teacup.com/ogawaken/3196.html
○2020年9月11日:【報道】食べると腹痛・悪寒・貧血等?!…東邦亜鉛の鉛・ヒ素入り非鉄スラグを県が廃棄物に認定!
https://pink.ap.teacup.com/ogawaken/3202.html
○2020年10月10日:【東邦亜鉛非鉄スラグ問題】群馬県が行政処分をした非鉄スラグの質問に対し東邦亜鉛がよこした不誠実回答
https://pink.ap.teacup.com/ogawaken/3217.html
○2020年12月28日:【東邦亜鉛非鉄スラグ問題】東邦亜鉛の非鉄スラグ投棄箇所情報を真っ黒にして開示した群馬県に審査請求!
https://pink.ap.teacup.com/ogawaken/3259.html

■群馬県知事の弁明書の内容は次のとおりです。

*****送り状*****ZIP ⇒ 20210322mxor.zip
様式第5号(規格A4)(要綱第25条関係)
                      県支広第40−81号
                       令和3年3月19日
 小川 賢 様

                    群馬県知事 山本一太

        弁明書の送付及び反論書等の提出について

 下記1の審査請求について、行政不服審査法(平成26年法律第68号)第9条第3項において読み替えて適用する同法第29条第5項の規定により、別添のとおり弁明書(副本)を送付します。
 また、行政不服審査法第9条第3項において読み替えて適用する同法第30条第1項の規定により、弁明書に記載された事項に対する反論を記載した書面(以下「反論書」という。)を提出する場合は、下記2のとおり提出してください。

               記
1 審査請求
  審査請求年月日:令和2年12月25日付け
  事件名:「@東邦亜鉛(株)安中製錬所が出荷した非鉄スラグの使われた公共及び民間事業の現場に関してこれまで同社から群馬県に連絡ないし報告された一切の情報A上記@に関し、安中市内で非鉄スラグが使われたことがあるかどうか判る情報」の公文書非開示決定及び公文書の存否を明らかにしない決定に対する審査請求

2 提出方法
 (1) 提出期限
   令和3年5月24日(月)
 (2) 提出方法
   別紙様式により作成した書面を、持参又は郵送で群馬県生活こども部県民活動支援・広聴課に提出してください。
   なお、本件審査請求について、群馬県情報公開条例(平成12年群馬県条例第83号)第26条の規定に基づき群馬県公文書開示審査会に諮問した場合、 提出された反論書の写しを、当該審査会に送付することを御承知おきください。

                  担当:県民活動支援・広聴課
                     情報公開係
                  電話:027-226-2271

=====弁明書=====
            弁 明 書

 下記1の審査請求について、行政不服審査法(平成26年法律第68号)第9条第3項において読み替えて適用する同法第29条第2項の規定により下記のとおり弁明する。
              記
1 審査請求
  審査請求年月日:令和2年12月25日付け
  事件名:「@東邦亜鉛(株)安中製錬所が出 荷した非鉄スラグの使われた公共及び民間事業の現場に関してこれまで同社から群馬県に連絡ないし報告された一切の情報A上記@に関し、安中市内で非鉄スラグが使われたことがあるかどう か判る情報」の公文書非開示決定及び公文書の存否を明らかにしない決定に対する審査請求

2 開示請求公文書の特定について
  審査請求人は、群馬県情報公開条例(平成12年群馬県条例第83号。以下「条例」という。)第12条第1項の規定により、令和2年8月24日付けで、 次の公文書開示請求を行った。
  「@東邦亜鉛(株)安中製錬所が出荷した非鉄スラグの使われた公共及び民間事業の現場に関してこれまで同社から群馬県に連絡ないし報告された一切の情報
  A上記@に関し、安中市内で非鉄スラグが使われたことがあるかどうか判る情報」
  この開示請求書の記載から、審査請求人が@について求めている情報は、廃棄物の処理及び清掃に関する法律(昭和45年法律第137号。以下「廃棄物処理法」という。)第18条第1項に基づき、実施機関が東邦亜鉛株式会社(以下「東邦亜鉛」という。)に提出させた報告書等(以下「報告書等」という。)に記載されている情報と判断し、報告書等及び報告書等に基づき実施機関がまとめた「これまでに判明しているK砕使用箇所一覧」(以下「使用箇所一覧表」とい う。)を対象の公文書として特定した。
  Aについては、@の情報のうち、使用箇所の所在地が安中市内のものと判断した。なお、Aに関する公文書が存在するか否かは明らかにしない。

3 群馬県情報公開条例における開示・非開示及び存否応答拒否の解釈について
  条例第2条第4項において「公文書」とは、「実施機関の職員が職務上作成し、又は取得した文書、図画及び電磁的記録であって、当該実施機関の職員が組織的に用いるものとして、当該実施機関が保有しているものをいう。」とされている。
  また、条例第14条では、「実施機関は、開示請求に係る公文書に次の各号に掲げる情報(以下「非開示情報」という。)のいずれかが記録されている場合は、当該公文書を開示してはならない。」と規定しており、同条各号に該当する情報が記録されている公文書の開示を禁ずる旨を定めている。
  非開示情報として、同条第2号では「個人に関する情報(事業を営む個人の当該事 業に関する情報を除く。)であって、当該情報に含まれる氏名、生年月日その他の記述等(文書、図画若しくは電磁的記録に記載され、若しくは記録され、又は音声、動作その他の方法を用いて表された一切の事項をいう。次条第二項において同じ。)により特定の個人を識別することができるもの(他の情報と照合することにより、特定の個人を識別することができることとなるものを含む。)又は特定の個人を識別することはできないが、公にすることにより、なお個人の権利利益を害するおそれがあるもの」と規定している。
  同条第3号では「法人その他の団体(国、独立行政法人等、地方公共団体、地方独立行政法人及び公社を除く。以下「法人等」という。)に関する情報又は事業を営む個人の当該事業に関する情報であって(同号本文)」「公にすることにより、当該法人等又は当該個人の権利、競争上の地位その他正当な利益を害するおそれがあるもの(同号イ)」と規定している。
  同条第5号では「県の機関、国、独立行政法人等、他の地方公共団体、地方独立行政法人及び公社の内部又は相互間における審議、検討又は協議に関する情報であって、公にすることにより、率直な意見の交換若しくは意思決定の中立性が不当に損なわれるおそれ、不当に県民の間に混乱を生じさせるおそれ又は特定の者に不当に利益を与え若しくは不利益を及ぼすおそれがあるもの」と規定している。
  同条第6号では「県の機関、国、独立行政法人等、他の地方公共団体、地方独立行政法人又は公社が行う事務又は事業に関する情報であって、公にすることにより、次に掲げるおそれその他当該事務又は事業の性質上、当該事務又は事業の適正な遂行に支障を及ぼすおそれがあるもの(同号本文)」「監査、検査、取締り、試験又は租税の賦課若しくは徴収に係る事務に関し、正確な事実の把握を困難にするおそれ又は違法若しくは不当な行為を容易にし、若しくはその発見を困難にするおそれ(同号イ)」と規定している。
  また、条例第17条では、「開示請求に対し、当該開示請求に係る公文書が存在しているか否かを答えるだけで、非開示情報を開示することとなるときは、実施機関は、当該公文書の存否を明らかにしないで、当該開示請求を拒否することができる。」と規定している。

4 公文書を開示しない理由及び公文書の存否を明らかにしない理由
(1)東邦亜鉛(株)安中製錬所が出荷した非鉄スラグの使われた公共及び民間事業の現場に関してこれまで同社から群馬県に連絡ないし報告された一切の情報を個人情報、法人等事業情報、審議検討情報及び事務事業情報として非開示とする理由

 ア 調査の状況
   東邦亜鉛安中製錬所から排出された非鉄スラグ(以下「非鉄スラグ」という。)は、路盤材など士壌と接する方法で使用した場合、鉛や砒素による土壌汚染の可能性があるため、使用箇所の全容を解明し、撤去等の対応措置を速やかに実施する必要がある。
   令和元年5月、実施機関は廃棄物処理法に基づき、東邦亜鉛に対し、非鉄スラグが使用された又は使用された可能性のある箇所の所在地又は施工場所を特定すること及び使用箇所ごとに環境調査を実施し、その結果を報告することを命じた。
   また、同社に対し、非鉄スラグのリスクについての注意喚起とともに、住民等からの問い合わせ窓口を設置し、速やかにその旨を周知広報することを指示した。
   これを受け、東邦亜鉛は、住民等からの問い合わせ窓口を設置し、住民等から寄せられた情報に基づき、工事発注者や土地所有者等の関係者(以下「関係者等」という。)の協力を得ながら使用箇所の調査を進めている。
   実施機関は、東邦亜鉛から提出された報告書等を基に使用箇所一覧表に情報を整理し、これを基に令和元年9月25日、同年8月末時点の使用箇所の状況として公表した。以後、調査の進捗に合わせて情報を更新し、公表している。

 イ 審議検討情報
   報告書等には、非鉄スラグが使用された可能性のある箇所として、住民等から寄せられた事実関係の確認が不十分な情報が含まれている。
   非鉄スラグの使用箇所に関し、未成熟な情報や事実関係の確認が不十分な情報を公にすると、県民の誤解や憶測を招き、不当に県民の間に混乱を生じさせるおそれ又は特定の者に不当に利益を与え若しくは不利益を及ぼすおそれがある。
   そこで、実施機関は、報告書等について東邦亜鉛に対するヒアリング等を行い、情報を整理するとともに、公共工事については各工事実施主体に対して事実関係を確認するなどの調査を行い、確定した情報を使用箇所一覧表にまとめている。
   報告書等について、非開示情報を区分して除き、部分開示した場合、実施機関が公 表した情報や部分開示した使用節所一覧表と照合することで、調査中の箇所数などの未確定情報が推測され、不当に県民の間に混乱を生じさせるおそれ又は特定の者に不当に利益を与え若しくは不利益を及ぼすおそれがある。
   また、末成熟な情報や事実関係の確認が不十分な情報に基づく外部からの圧力や干渉などの影響を受けることにより、実施機関の意思決定の中立性が不当に損なわれるおそれもある。
   よって、報告書等の全部が条例第14条第5号(審議検討情報) に該当すると判断した。

 ウ 事務事業情報
   非鉄スラグの使用箇所の調査に関し、東邦亜鉛は、実施機関の命令及び指導に基づき報告書等を作成し、廃棄物処理法に基づき報告している。よって、報告書等は、廃棄物処理法に基づく実施機関の事務に関する情報である。
   現在まで確認されている使用箇所は、大部分が民間工事に関するものであり、関係者等の多くは個人又は法人等である。実施機関が報告書等を公にすることで、調査による不利益を懸念し、今後関係者等の協力が得られなくなる可能性がある。その場合、使用箇所の確認や環境調査が実施できず、非鉄スラグの使用箇所の全容解明が困難になるため、生活環境の保全上支障が生じ、又は生ずるおそれがあるかどうかを評価できない事態や、撤去等の対応措置を実施できない事態に陥る。
   さらに、違反の詳細及び実施機関の東邦亜鉛に対する具体的な指埠方針等を公にすると、他の行政客体に法規制を免れる方法を示唆することになる。
   よって、報告書等の全部が条例第14条第6号イ(事務事業情報)に該当すると判断した。

 エ 個人情報、法人等事業情報
   報告書等には、工事発注者や所在地の情報など条例第14条第2号(個人情報)及び同条第3号(法人等事業情報)に該当する情報が記載されている。
   実施機関は、公共工事・民間工事ごとの使用箇所数、環境調査実施箇所数、土壌環境基準等の超過箇所数及び対応措置等を公表しており、非鉄スラグの使用箇所において、士壌汚染は確認されていない。
   また、既に相当箇所で撤去が完了しており、残りの箇所も土地所有者との調整がつき次第、撤去の予定である。
   さらに、撤去までの間は立入禁止や注意喚起を行うなどの人の生命、健康等を保護する措置がとられている。
   よって、実施機関が公表した情報以外の情報を開示することにより、県民の誤解や憶測を招き、不当に県民の間に混乱を生じさせるおそれ又は特定の者に不当に利益を与え若しくは不利益を及ぼすおそれに比べ、人の生命、健康等の保護の必要性が高いとはいえないことから、条例第14条第2号又は第3号のただし書きには該当しない。

 オ まとめ
   以上のとおり、報告書等は、全てが条例第14条第5号の審議検討情報及び同条第6号イの事務事業情報に該当するものであり、また、同条第2号の個人情報、同条第3号イの法人等事業情報が記載され、開示すべき例外規定にも当た らないことから、全部非開示とした。

 カ その他
   今回特定した公文書のうち、部分開示した使用箇所一覧表は、報告書等に基づき実施機関が情報を精杏し、非鉄スラグの使用が確認された箇所の情報をまとめたものである。
   使用箇所一覧表に記載されている、廃リ課整理、表面(露出等)の状況、対策の実施状況、環境調査実施状況、環境調査結果並びに公共工事に関する工事発注者(施主) 及び所在地区分は、実施機関がこれまで公表している情報であるため開示し、その他の部分は、イ〜オの理由により非開示とした。
   なお、実施機関が部分開示した使用箇所一覧表に関する決定については、審査請求人と実施機関の間の争いはない。

(2)安中市内で非鉄スラグが使われたことがあるかどうか判る情報を個人情報、 法人等事業情報、審議検討情報及び事務事業情報として存否を明らかにしないとする理由
   公文書開示請求に対しては、当該開示請求に係る公文書の存否を明らかにした上で、存在している場合は開示又は非開示を回答し、存在しない場合は存在しない旨を回答することが原則である。
   しかしながら、公文書の内容によっては、存在しているか否かを答えるだけで、非開示情報を開示した場合と同様に、個人や法人等の権利利益を侵害したり、意思決定の中立性が不当に損なわれるおそれや不当に県民の間に混乱を生じさせたり、県の機関又は国等の機関が行う事務又は事業に支障を及ぼすことがある。そこで、条例第17条は、公文書の存否を明らかにしないで、開示請求を拒むことができる場合を例外的に規定するものである。
   今回請求された「安中市内で非鉄スラグが使われたことがあるかどうか判る情報」については、公文苫が存在しているか否かを答えるだけで、安中市内の使用箇所の有無が判別できることになる。市町村の別を含めた使用箇所に関する情報は、(1)で示したように、不当に県民の間の混乱を生じさせるおそれ又は特定の者に不当に利益を与え若しくは不利益を及ぼすおそれがあるため非開示とした情報であることから、当該開示請求を拒否することとしたものである。

5 審査請求書の審査請求の理由に対する弁明
(1)東邦亜鉛(株)安中製錬所が出荷した非鉄スラグの使われた公共および民間事業の現場に関してこれまで同社から群馬県に連絡ないし報告された一切の情報について
   審査請求書の4(1)から(5)に対する弁明は、(1)のとおりである。
   なお、条例第14条第4号(公共安全情報)の該当性と同条第2号又は第3号のただし書きを適用することには何ら関連性はないから、審査請求人「鉛・ヒ素のような特定有害物質を高濃度に含有する非鉄スラグによる県民の生命、健康、生活又は財産の保護の観点から、ただし書が適用されるべきである」との指摘は当たらない。
(2)上記(1)に関し、安中市内で非鉄スラグが使われたことがあるかどうか判る情報について
   審査請求書の4(6)から(9)に対する弁明は、(2) のとおりである。

(3)まとめ
   以上のとおり、東邦亜鉛安中製錬所が出荷した非鉄スラグの使われた公共及び民間事業の現場に関してこれまで同社から群馬県に連絡ないし報告された一切の情報は、審査請求人がいう「条例第14条第2号、第3号、第5号及び第6号を挙げたことは失当」ではなく、部分開示決定した公文書以外のものは非開示情報に該当するため、開示すべきでない。
   また、安中市内で非鉄スラグが使われたことがあるかどうか判る情報についても、「存否応答拒否」に該当するため、当該開示請求を拒否する。

      令和3年3月8日
                       群馬県知事 山本  一太

=====別紙=====
(別紙:処分についての審査請求用)
                         年  月  日

群馬県知事         様

                       審査請求人住所・氏名

            反論書の提出について

 行政不服審査法(平成26年法律第68号)第9条第3項において読み替えて適用する同法第30条第1項の規定に基づく反論を、下記により提出します。

                記

1 審査請求求
  審査請求年月日:    年  月  日
  事件名:

2 開示請求公文書の特定について

3 群馬県情報公開条例における開示・非開示及び存否応答拒否の解釈について

4 処分庁の公文書を開示しない理由及び公文書の存否を明らかにしない理由に対する意見
**********

 ご覧の通り、相も変わらぬ群馬県環境行政の情報秘匿体質がお分かりいただけると思います。

 とくに驚きなのは、東邦亜鉛が群馬県に非鉄スラグの投棄場所等に関する報告書等を提出しているというのに、しかも、東邦亜鉛は、報告書等の内容について知りたければ行政から開示してもらって欲しい、と明言しているのに、群馬県がなぜか東邦亜鉛に妙な忖度をして、開示しようとしないことです。

■弁明書の3頁目の「イ 審議検討情報」で、県は「報告書等には、非鉄スラグが使用されて可能性のある個所として、住民等から寄せられた事実関係の確認が不十分な情報が含まれている」ので、「未成熟な情報や事実関係の確認が不十分な情報を公にすると、県民の誤解や憶測を招き、不当に県民の間に混乱を生じさせるおそれ又は特定の者に不当に利益を与え若しくは不利益を及ぼすおそれがある」と不開示の理由を説明しています。

 東邦亜鉛によせられた住民からの情報により東邦亜鉛が調査をしてその結果を群馬県に報告したのですから、未成熟な情報であるはずがありません。なのに、群馬県は「報告書等について、公共事業については事実関係を確認して確定情報を一覧表にまとめた。また、報告書等について部分開示した場合、調査中の個所数など未確定情報が推測され、特定の者に不当に利益・不利益を及ぼすおそれがある」として、一覧表さえ、ほぼ真黒塗りにしたことを正当化する始末です。

 さらに群馬県は「未成熟情報等を公表すると、外部から圧力や干渉等を受けて、意思決定の中立性が不当に損なわれるおそれがある」とし、外部からの影響を理由に挙げています。しかし、この「外部」とはいったい何のことか、説明がありません。

■次に、弁明書の4ページ目に「ウ 事務事業情報」として、東邦亜鉛の報告書等は、廃棄物処理法により群馬県が取得した事務情報であり、非鉄スラグの投棄は、大部分が民間工事で行われ、関係者等は個人や法人だから公表すると今後、関係者等から協力が得られなくおそれがあり、非鉄スラグ投棄の全容解明が困難となり、生活環境の保全に支障が生じたり、生じるおそれがあるかどうか評価できない事態や、撤去等ができなくなるおそれがある」と不開示の理由を説明しています。

 さらに呆れるのは、「違反の詳細及び実施機関による東邦亜鉛に対する具体的な指導方針等を公表すると、他の行政客体に法規制を免れる方法を示唆してしまう」という歪んだ判断です。どうやら群馬県の言う「行政客体」は納税者県民が対象であり、東邦亜鉛のような企業や、暴力団のような反社会的集団・組織は、法規制を免れる方法を具体的な指導方針等で示唆できるようにしておきたい県環境行政の本音が透けて見えます。

■そして弁明書の「エ 個人情報、法人情報等事業情報」で、県は「非鉄スラグの使用箇所で土壌汚染は確認されていない」としている。果たして県は、自ら計測した結果を基にそう破断しているのでしょうか。県民としては、東邦亜鉛の自主申告の計測結果を鵜呑みにしているおそれがあるので、心配しており、公表することで実態が確認でき、県民の安心・安全な生活環境の保全が図れると考えます。

 そもそも、群馬県は東邦亜鉛に対して、県民が報告書等の開示を求めていることについて、きちんと連絡し、情報開示をすることについて、東邦亜鉛に意見を求めたのかどうかも定かでありません。東邦亜鉛は、今回の非鉄スラグの問題について、2019年8月9日のニュースリリースで、「2016年4月から路盤材向けの出荷を完全に停止した。その後、K砕製品の不適切な使用・混入がないかの調査に着手したものの、最終需要家の把握が困難だったため、調査に時間を要していた。しかし、2018年5月以降、販売先の協力を得ることができ、2018年8月に対策チームを設置し、2016年3月以前に路盤材業者に販売されたK砕製品の最終需要家ならびに使用場所の特定作業が進展した。さらに2019年5月には問題解決の促進を図るべく、新たに対策本部を設置し、@販売されたK砕製品の最終需要家・使用場所の調査及び必要な対応、A基準超過品が出荷された原因の解明、B内部統制の強化・改善を進めている」と発表しています。
○2019年8月9日:当社の非鉄スラグ製品に関するお知らせ
http://www.toho-zinc.co.jp/news/pdf/news_20190809_1.pdf

 また、東邦亜鉛はこの中で「当社ではこれまで各種法令を遵守しながら資源の有効利用をするべく、K砕製品を取り扱ってまいりましたが、当社の土壌環境基準に対する認識不足と不十分な出荷先管理により、地域住民の皆様や関係各方面の皆様に多大なるご心配とご迷惑をおかけする事態となりましたことを心よりお詫び申し上げます。地域に皆様におかれましては、生活環境上の支障を除去する措置が必要な場合、当社負担にて回収・撤去等を進めてまいりますので、以下のお問合せ窓口までご連絡ください。【お問い合わせ窓口】東邦亜鉛株式会社 総務本部総務部 電話:03-6212-1722 メール:Honsha_Soumubu@toho-zinc.co.jp 受付時間:平日(月曜日〜金曜日)9:00-17:30」と表明しており、東邦亜鉛の報告書等の全面開示により、誰がどのあたりに非鉄スラグを投棄したのか、参考となる情報が得られるため、県民にとって生活環境上の保全の観点から有益な情報であり、開示により不利益をもたらすことは皆無です。

 東邦亜鉛にとっても、非鉄スラグの不適切な情報を積極的に集めて、回収・撤去等の作業を進める観点から、そうした県民への情報開示を拒む姿勢は取りようがないはずです。

 こうした観点から、当会では反論書を、県が期限として指定してきた5月24日を待たずに、提出したいと思います。

【市民オンブズマン群馬事務局からの報告】
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