【揺れる東京五輪】チャイニーズタイペイではなく台湾の呼称を求めた11.1万人の署名をJOCが門前払い!  国内外からのトピックス


■スポーツの国際試合で「台湾」ではなく「チャイニーズタイペイ」という言葉が使われているのはご存知のことと思います。東京五輪でも同様な名称が使われることになるのか、と、筆者もかねてから疑問を感じていました。なぜなら、チャイニーズタイペイは「台湾は中国の一部である」という中共政府の政治的な圧力によって生まれた呼称だからです。

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中華奧林匹克委員會(チャイニーズタイペイオリンピック委員会)のエンブレム。


 中共政府は国際スポーツを政治問題に利用し、自らの主張を国際社会に宣伝していますが、チベット、ウイグル、そして香港に対する中共政府の覇権主義の経緯や現状を見るにつけ、平和の祭典である五輪に、中共政府の意向がもろに示された「チャイニーズタイペイ」の名称が強いられるのは到底容認できません。台湾は台湾であり、中国ではありません。ましてや、中共=中華人民共和国=中国共産党一党独裁国家と同一視されることは、絶対にあり得ません。

 2014年の台湾におけるひまわり学生運動は香港で民主化を求める雨傘運動の端緒となりました。また2016年の総統選挙からも分かるように、台湾国内では、台湾人としての強いアイデンティティがあることは、世界中に示されており、多くの人々が認識しています。

■そこで、国内外の有志の皆さんが、オンライン署名サイトwww.change.orgでこの提案に共鳴する方々から署名を募った結果、現時点で筆者の分も含め13万1363人が賛同しています。このうち、11万1千人分の署名について、2021年6月25日に有志代表がJOC(日本オリンピック委員会)本部に提出しようとしたところ、受け取りを拒否されました。

 JOCに出向いたのは台湾研究フォーラムの永山英樹氏、「Let Taiwan Be Taiwan at the Tokyo Olympics」オンライン署名の主催者で在日アメリカ人のリンデル・ルーシー氏、日本ウイグル協会のイリハム・マハムティ氏の3名でした。

 永山氏からの事前の問い合わせに対してJOCは「IOCとは別の団体だから受け取ることは出来ない」という返答を一度よこし、その後から連絡が取れない状況にありました。リンデル氏もJOC、IOCに問い合わせをしていましたが、きちんとした返答は受け取っていませんでした。

 当日、いくつかのメディアが取材する中で、署名簿を持参した3名の代表を含む約10名がJOC本部入口に入ろうとしました。すると、突然3人の警備担当者が現れて、ドアをふさいで中に入れないようにしました。そして警備員らは「『何も受け取れない。職員を呼ぶことも出来ない』という指示をJOCから受けている。ポストの投函もさせない」と言いました。そして、申し訳なさそうに「署名簿は郵送による提出方法にしてください」と付け加えました。

 このように、「JOCの指示には逆らえない」とする警備員らの“謝罪”があったため、あらためて他の場所から郵送するに決めて、3名の代表はその場を退出しました。別途、JOCには署名簿を郵送で送り、IOCにはメールで署名数について伝える予定です。

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■以上のやりとりで分かったことは、JOCがこの件で非常にナーバスになっていることです。そのため、この署名の目的について、今回の東京オリンピックでは遺憾ながら実現しそうもありませんが、台湾の国名でオリンピック出場を求める運動は引き続き継続して行くことが肝要です。

【群馬県台湾総会書記からの報告】

※関連情報
**********京都新聞2021年6月29日
【報道】プリズム〜東から〜 チャイニーズ・タイペイ
 「チャイニーズ・タイペイ」ではなく「台湾」として五輪へ―。そんな思いが詰まった13万筆を超えるオンライン署名を、JOC(日本オリンピック委員会)は受け取らなかった。
 25日、署名を呼び掛けた日本、台湾、米国の人たちが直接届けようと、新国立競技場向かいのJOCにが入るビルに集まった。事前に担当者に面会を希望したものの、応じてもらえず、アポ無しでの訪問だった。
 「批判するわけではない。署名を渡したいだけ」「10万人以上に委託されている。帰るわけにはいかない」。入館を拒否する警備員と10分ほど入口で押し問答となったが、取り次いでもらうことも、受付に署名を預かってもらうことすらもできず、立ち去った。
 この呼称の問題は根が深い。「一つの中国」を主張する大陸側は台湾を国として認めていない。1980年代以降、台湾が五輪など国際大会に参加する際は「チャイニーズ・タイペイ」が使われている。JOCがこの問題に関与したくないことは一定、理解できる。
 でも、署名は一つの民意の表れだ。JOCは公益財団法人であり、国から補助金が出ている。まして国民の理解がなくして本来の目的である「オリンピズム」の促進は図れない。門前払いをしていては、友情、連帯を説いた近代五輪の父であるクーベルタンが泣く。
 「台湾はカントリーネームを使えない。それはフェアではない」。署名活動をする東京在住の米国人高校教師リンデル・ルーシーさんの訴えは、いたってシンプルだ。今夏のホスト国として耳を傾ける必要があるように思う。
(国貞仁志)
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