2007/11/25  22:48

51億円事件第6回公判(平成8年2月1日)その1  安中市土地開発公社事件クロニクル

平成7年(わ)第333号
被告人供述調書(第6回公判調書)平成8年2月1日
多胡邦夫

田中弁護人
公社が地権者にお金を払うのは、振込みが原則でしたね。
 はい。
あなたは公社に15年以上お勤めになってるでしょう。
 はい。
そこで現金を下ろして、現金で地権者にお支払いしたというのは、15年以上お勤めしていてどのくらいありましたか。
1、 2件だと思います。
それでは、その1、2件というのは、例えばどういう場合ですか。
 恐らく推測なんですけれども、地権者の方が相続関係で土地代を分けたいということで、現金で欲しいということを言われたことがあります。
そういうときだけが現金を下ろして現金でお支払いすると。
 はい。
それ以外はすべて振込みだったと、こう聞いてよろしいですね。
 はい。
これは検事さんが冒頭陳述で言われてることなんだけれども、平成2年以降、なんと約251回、約22億4000万円をあなたが引きおろしていると、こういっています。そうすると、あなたとしてもやはりそういう記憶ですか。
 (うなずく)
つまり250回以上現金で引き下ろしてると、こういうことですね。
 (うなずく)
そうすると、前回もお聞きしたけれども、頻繁にそういうことをやっていて、銀行のほうから何も聞かれたことはなかった、こういうことですか。
(うなずく)
群馬県下の公社というのは、どうも30以上あるようなんですけれども、当然例えば群馬銀行の人が隣の富岡市の群馬銀行の支店に移れば、群馬銀行富岡支店は富岡の公社と取引をしてる、あるいは、仮に高崎に群馬銀行の方が異動すれば、高崎の群馬銀行はまた高崎の公社と取引がある、こういうことになりますね。
 (うなずく)
そうすると、群馬銀行の職員の方も、公社が地権者にお金を払うのはどういうやり方をとっているかというのは、分かっていたんじゃないでしょうか。それについてはどう思っていますか。
 銀行のことはちょっとよく分からないんですけれども。
公社が群馬銀行からお金を借り入れるときには、当然資金使途を伝えたり、あるいは、口頭で説明するわけでしょう。
 はい。
ただ漫然と貸してほしい、そういう申入れじゃないですね。どこの土地について、どういう金を使うんだということで、こういうことで申入れするわけでしょう。
 はい。
そこでお聞きするんですが、平成5年9月30日付けの際、これはたくさんあるんで一応申し上げますと、本来1386万を借り入れるところを、3億円を水増しして3億円を詐取したと、こういう事件です。分かりますか。
 はい。
その平成5年9月30日のときは、借入れの目的については、どういう記載をして出したか、あるいは、どういう説明をしたか、大体覚えておりますか。
 書類を見ないとはっきりとは分かりません。
〔検察官請求証拠等関係カード(甲)150添付の貸出申請書を示す〕
この貸出申請書っていうのは、群馬銀行の内部の書類なんですけれども、この中の真ん中のちょっと上のほうに、「取上理由」と書いてあるのありますね。
 はい。
つまり簡単に言うと、どんなことで群馬銀行が金を貸すのかということについての部分なんですが、それを見ると、「公共用地取得資金(下線部分譲住宅団地用地取得資金)として申込」と、こう書いてありますね。
 (うなずく)
この書類は上を見ると分かるけど、平成5年9月30日にあなたのほうが手続を取ってお金を借りた、それに関する書類です。そうですね。
 はい。
これを見ると思い出しますか。
 はい。
つまり平成5年9月30日付けの借入れは、公社が下磯部分譲住宅団地用地としてお金を貸してほしいと、こういう申入れをして借りたということですね。
 はい。
そうしますと、平成5年9月30日の段階では、先ほど言いましたように、公社は既に下磯部分譲団地用地取得資金として、群馬銀行から3億1386万円を借りてると、こういうことになりますね。
 (うなずく)
〔検察官請求証拠等関係カード(甲)62添付の貸出申請書を示す〕
これは日付を見ると、平成7年3月31日付けの借入れに関連してのやはり群馬銀行の内部の書類なんですが、問題は、このやはり取上理由の中の3行目を読んでみますと、「他行攻勢厳しく現貸含め金利引下げ要請、下磯部地区取得資金を碓氷安中農協に奪われた反省から」って書いてありますね。
 はい。
つまり平成7年3月付けの群馬銀行内部の資料によると、下磯部地区の取得資金は群馬銀行ではなくて、碓氷安中農協が融資したんだと、こう書いてあるでしょう。
 はい。
先ほどの高橋弘安さんの調書に添付してあった、平成5年9月30日付けの貸出申請書の取上理由も下磯部分譲住宅団地取得資金と、群馬銀行の東さんの調書に添付されている貸出申請書に書いてある下磯部地区取得資金というのは、全く同じ資金のことでしょう。
 はい、そうです。
そうしますと、群馬銀行は平成5年9月30日付けで、もう既に下磯部地区について買収資金を公社に貸付けしてるわけですよね。
 (うなずく)
それをその後碓氷安中農協に奪われたというのは、一体どういうことなんでしょうか。それについて、あなたはどう思いますか。
 私には分かりません。
平成5年9月30日付けで、全く同じことについて、群馬銀行はもう金を貸したわけですよね。
 はい。
ところが、その後の書類を見ると、その貸付けは碓氷安中農協に奪われたんだと、こう書いてあるでしょう。これは明らかに矛盾してますよね。
 (うなずく)
あなたはそれは分からないということになりますかね。
 はい。
事実としては、下磯部地区は碓氷安中農協が融資をしたでしょう。
 はい。
したがって、下磯部地区の方に公社の方がお金をお支払したのは、碓氷安中農協から借りたお金でお支払しましたね。
 はい。
碓氷安中農協からお借りして、下磯部地区の方にお支払したのは、当然これは振込みだったでしょう。
 はい、そうです。
地権者の中には、群馬銀行の安中支店に口座を持っている方もおられたんじゃないんですか。
 いると思います。
そうすると、群馬銀行安中支店に売買代金が入ってくる、そういうことになりますよね。
 (うなずく)
先ほどの高橋弘安さんの調書の中の14丁の表から裏にかけて、今私がお聞きしたことが書いてあるんだけれども、更に高橋さんのほうでは、9月30日以降に、群馬銀行の方に公社が下磯部分譲住宅団地の事業資金を借り入れるための金利の見積もりも要求しているんだと、したがって群馬銀行はその時点でおかしいと、既に自分のところで金を貸してる土地について、また公社から、借りるとすれば幾らの金利になりますかっていう申入れを群馬銀行にしているんだから、群馬銀行はその段階で不審に思わなければおかしいんじゃないかと、こう言ってます。全くそのとおりじゃないですか。
 (うなずく)
それと、平成7年3月の全面偽造の件がありますね。
 はい。
前回のあなたの調書によると、変更契約書数枚と理事長の決裁書類を持っていって判をもらったと、こう言ってましたね。
 はい。
そうすると、あなたが持っていったのは変更契約書と理事長の決裁書類ですね。
 (うなずく)
本来持っていく決裁書類は、理事長の決裁書類じゃなくて、事務処理上は、財務課の決裁書類であるのが正しいんじゃないんですか。
 (うなずく)
安中市の公印規則の第10条の1項によりますと、公印を使用するときは、決裁済みの回議書等を保管者に提示し、その承認を受けなければならないと、こうあります。知っていますか。
 はい。
市長がいたときには、押していただく書類のほかに、回議書、つまり決裁書を持っていくということですよね。
 (うなずく)
そこで持っていく本来の回議書、決裁書類は理事長の決裁書類でなくて、財務課を通じて市長印を押してもらうんだから、財務課の決裁書類が正規の手続だと思いますと、そういうことですかね。
(うなずく)
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