2013/2/14  22:30

多胡運輸がただ者ではないことを示す日本高速道路保有・債務返済機構からの理由説明書の内容  首都高炎上とタゴ運輸

■今から4年半前の平成20年8月3日(日)早朝の午前5時52分に首都高5号池袋線くだりを走行中の多胡運輸所属の大型タンクローリーが、熊野町ジャンクション(JCT)内の急な右カーブを曲がりきれずに横転し、左側の側壁に衝突しました。
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2月13日に内閣府から届いた通知の入った封筒。


 タンクローリーには、東京都江東区の出光興産且給部物流センター東京油槽所から埼玉県さいたま市のガソリンスタンドに配送する為のガソリン16キロリットル、軽油4キロリットルが満載されていました。

 この事故で運転手は腰を強く打ち重傷を負いました。また、積み荷は5時間半余りに亘って炎上し続け、午前11時34分に鎮火しました。

 この火災の熱で、上下2階建て構造の首都高で、上側を走る上り線の路面がゆがみ、鉄製の橋桁が長さ40mに渡って変形し、最大60cmほど沈み込みました。また、熊野町ジャンクションの近隣のマンションの外壁が火災の熱で焼けて損傷するという、単独車両による事故としては国内史上最大規模の損壊事故となりました。

 この事故の影響で、首都高5号池袋線は北池袋〜板橋JCT間の上下線、中央環状線は外回りが西新宿JCT〜板橋JCT間、内回りは板橋JCT〜西池袋間で通行止になりました。このため、一旦一般道に降りて通行止区間を迂回した後に、再び首都高速を利用する場合には、再度入口料金所で通行料金を徴収しない「乗継割引措置」が急遽とられました。

 同8月4日に首都高に現地対策本部と本社対策本部が、翌8月5日に本社災害復旧本部が設置されました。多胡運輸の事故車は8月6日に現場から搬出されました。8月7日に、焼け残った橋桁の上を25トンのトラックを実際に走らせて、載荷試験を実施し、仮復旧の検討が行われました。この結果を受けて、8月9日、5号池袋線の上下線が片側1車線通行で部分復旧したのでした。

 併せて、工期3ヶ月を目標として、24時間体制で橋脚補強と2スパン40メートルに亘る橋桁の架け替え工事が行われました。少しでも工期を短縮するために、いろいろな工法が採用されました。架設用トラスをリースで調達して、通常は小さくバラしてから撤去する鋼桁を、大きなブロックのまま撤去したり、新しい鋼桁の架設にもこの工法が活用されたりしました。

 さらに、通常は硬化させるのに4週間程度かかるところを1週間で固まる早強コンクリートを使用したり、床板と高欄を一体で施工したりして、さらに工期を短縮しました。鋼桁についても、通常は製作だけでも1ヶ月を要するところを、8月11日にメーカーと契約して同31日に架設したりするなど、協力会社の工夫と尽力にも恵まれて、9月16日には中央環状新宿線外回りから5号線下りへのランプが復旧しました。

 さらに、5号線上りから中央環状新宿線内回りへのランプも9月18日に復旧し、暫定2車線で通行可能となり、事故発生から73日後の10月14日正午頃に全面復旧しました。当時、被害総額は復旧工事費20億円、通行止めに伴う通行料金の逸失利益25億円の計45億円で、首都高速道路株式会社は原因者の多胡運輸に請求すると記者会見で発表しました。

■そして、事故から3年を経過する直前に、首都高は多胡運輸とその元締めのホクブトランスポート、さらには荷主の出光興産を相手取り、東京地裁に34億円あまりの賠償を求める裁判を起こしました。そして、平成23年10月7日に東京地裁で初めての審理が開かれ、現在に至るまで係争中となっています

 こうした経緯を踏まえて、当会では、安中市土地開発公社を舞台に1995年に発覚した51億円余りの巨額横領事件で単独犯とされた元職員の実弟が経営する多胡運輸が、どのような命運を辿るのかを占う意味でも、首都高でのタンクローリー横転炎上事故の裁判の行方を確認する必要があると考えて、首都高及びその目付け役の独立行政法人日本高速道路保有・債務返済機構に対して毎年、情報公開請求を行ってきました。

 その結果、平成24年11月28日付で公開請求した情報の同12月25日付の不開示処分に対して、平成25年1月4日付で異議申立をしていたところ、同1月28日付で機構から本件異議申し立てについて、情報公開・個人情報保護審査会に諮問した旨の通知が到来しました。

■そして、昨日、上級庁の内閣府の情報公開・個人情報保護審査会から、平成25年2月12日付で次の通知がありました。

**********
                    府情個第355号
                    平成25年2月12日
 小 川  賢  様
                情報公開・個人情報保護審査会
     理由説明書の送付及び意見書又は資料の提出について(通知)
 下記1の諮問事件について,別添のとおり,当審査会に諮問庁から提出された理由説明書の写しを送付します。
 また,あなたは,下記1の諮問事件について,情報公開・個人情報保護審査会設置法第11条の規定に基づき,当審査会に対し,意見書又は資料を提出することができますが,当審査会において,下記2のとおり提出期限を定めたので,通知します。
          記
1 諮問庁:独立行政法人日本高速道路保有・債務返済機構
  諮問番号:平成25年(独情)諮問第3号
  事件名:特定会社のタンクローリーに係る特定事故で首都高速道路株式会社が被った損害に関する文書の不開示決定に関する件
2 意見書又は資料の提出期限等
 @ 提出期限
   平成25年3月6日(水)
 A 提出方法
   任意の様式により作成した書面を,持参するか,郵送又はファックスで情報公開・個人情報保護審査会事務局に提出してください。
   また,提出された意見書又は資料は,情報公開・個人情報保護審査会設置法第13条の規定に基づき閲覧に供することがあり得ますので,その適否についてのあなたのお考えを,別紙「提出する意見書又は資料の取扱いについて」に記入し,意見書又は資料に添付してください。
   なお,別紙において,諮問庁の閲覧に供することにつき「差支えがない」旨の回答のあった意見書又は資料については,調査審議の効率化,争点の明確化等の観点から,特段の事情のない限り,詰問庁に対し,その写しを送付することとしますので,ご了承願います。
     連絡先:内開府情報公開・個人情報保護審査会事務局
           〒100-0014
            東京都千代田区永田町1−11−39
                    永田町合同庁舎5階
            電 話:03−5501−1739
            FAX:03−3502−0165
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【提出意見書または資料の取り扱いについて】
 (別 紙)
                   平成25年(独情)諮問第3号
     提出する意見書又は資料の取扱いについて
情報公開・個人情報保護審査会 御中
                   平成  年  月  日
              (氏 名)
 この度情報公開・個人情報保護審査会に提出する意見書又は資料を,情報公開・個人情報保護審査会設置法第13条の規定に基づき,諮問庁の閲覧に供することは,
 □ 差支えがない。
 □ 適当ではない。
   (適当ではない理由)・・・・記入欄・・・・

【機構の理由説明書】
     理 由 説 明 書
               独立行政法人日本高速道路保有・債務返済機構
1.本件異議申立てについて

(1)異議申立人による開示請求
 異議申立人は、平成24年11月28日付けの法人文書開示請求書により、独立行政法人日本高速道路保有・債務返済機構(以下「機構」という。)に対して、以下の情報(以下「本件情報」という。)について開示請求を行った。

 平成20年(2008年)8月3日早朝、首都高速道路5号池袋線熊野町ジャンクション付近の下り線で、荷主である出光興産梶i東京都千代田区)のマークをつけ、元請業者であるホクブトランスポート梶i高崎市)の下請業者である多胡運輸梶i高崎市)(以上まとめて「利用者」という)のタンクローリーが横転して炎上した事故(以下「本件事故」という。)で、道路管理者の首都高速道路株式会社が被った損害について、@法令により道路管理者の権限を代行する貴機構が、当該利用者の過失で損傷又は汚損により必要を生じた道路に開する工事又は道路の維持の施行を利用者に命じた経緯を示す文書、及び、A利用者の過失により道路管理者の首都高速道路株式会社が被った損害の賠償に関して貴機構が作成もしくは入手した情報のうち、平成20年度以降の法人文書ファイル管理簿に掲げられている次の情報。ただし、いずれも関係情報記載部分のみ。
 なお、2011年7月に利用者を相手取って首都高速道路株式会社が計約34億5千万円の損害賠償を求め、東京地裁に提訴した事件にかかる情報も含む。
 (1)役員会の議事録
 (2)監事監査関係
 (3)記者発表
 (4)特殊車輛通行受理・許可一覧
 (5)特殊車輛通行許可番号
 (6)争議関係
 (7)警告書等
 (8)措置命令書管理簿
 (9)措置命令書(控)等
 (10)原因者負担督促状(控)等
 (11)債務引受契約書
 (12)道路資産の現地確認関係
 (13)その他、もしあれば

(2)機構による不開示決定
 機構は、異議申立人による開示請求を受け、以下の理由を付して、平成24年12月25日付け総総第119号の法人文書不開示決定通知書により、不開示決定(以下「原処分」という。)を行った。

 異議申立人が開示請求を行った(1)〜(9)及び(11)〜(13)の法人文書は、作成・取得しておらず不存在であるため。
 また、(10)の法人文書に係る存否情報は、独立行政法人等の保有する情報の公開に関する法律(平成13年法律第140号。以下「法」という。)第5条第2号イに該当する法人に関する情報であって、公にすることにより、当該法人の権利、競争上の地位その他正当な利益を害するおそれがある不開示情報であるため、法第8条の規定に基づき、当該法人文書の存否を明らかにしないで、開示請求を拒否する。

(3)異議申立人による異議申立て
 その後、異議申立人は、平成25年1月4日付けの異議申立書により、機構に対して異議申立てを行った。

2.異議申立人の主張について

 異議申立人は、以下のような主張を行い、原処分の取消し及び全面開示を求めている。

(1)開示請求に係る(1)〜(9)及び(11)〜(13)の法人文書について
 機構が不存在とした「2011年7月に首都高が事故の原因者らを相手取り東京地裁に提訴した損害賠償請求事件関連情報を含む「その他」情報」は、「実際に機構が作成ないし受理した書類である」ため、公にすることが必要である。

(2)開示請求に係る(10)の法人文書について
 (10)の法人文書は、次の理由により、公にすることが必要である。

 @第5条第2号イの該当性は、同号ただし書により「「人の生命、健康、生活又は財産を保護するため、公にすることが必要である」との比較考量の上、判断されなければならない」が、「当該情報を公にすることにより保護される一般利用者の生活又は財産の利益のほうが、これを公にしないことにより保護される当該法人の権利利益よりも」上回ること。なぜなら、当該情報を公にした場合の「事故原因者の権利、競争上の地位その他正当な利益を害するおそれは皆無ないし、あったとしても僅少であると考えられる」が、当該情報を公にしないと「事故の損害の負担が」首都高速道路の「利用料金に転嫁される蓋然性が高くなるからである」。
 A「本件情報に係る文書の存否を明らかにするためにも、請求拒否はできない」から法第8条に該当しないこと。

3.原処分の妥当性について

 以下のとおり、原処分を維持することが妥当である。

(1)開示請求に係る(1)〜(9)及び(11)〜(13)の法人文書について
 (1)〜(9)及び(11)〜(13)の法人文書を、機構が「作成ないし受理」した事実はない。 異議申立人の主張には根拠がなく、失当である。

(2)開示請求に係る(10)の法人文書について
 @(10)の法人文書の性格
 (10)の法人文書は、道路法(昭和27年法律第180号)第58条に定める原因者負担金について機構が行った原因者への督促に係るものである。機構が行う原因者負担金の督促は、道路整備特別措置法(昭和31年法律第7号)第40条第1項並びに第45条第3項及び第4項の規定に基づき、首都高速道路株式会社等の高速道路会社が督促した原因者負担金が指定した期限までに納付されない場合に、高速道路会社からの申諸により行うものであり、納付すべき金額が納付されないときは、機構は国税滞納処分の例により強制徴収することができるものである。
 したがって、出光興産梶Aホクブトランスポート葛yび多胡運輸梶i以下「本件特定会社」という。)に係る(10)の法人文書の存否を答えることは、本件特定会社が原因者負担金を滞納しているという事実の有無(以下「本件存否情報」という。)を明らかにする結果を生じさせるものである。

 A法第5条第2号イの該当性
 法第5条第2号イは、法人に関する情報であって、公にすることにより、当該法人の権利、競争上の地位その他正当な利益を害するおそれがあるものを不開示情報と規定している。そして、ここにいう「その他正当な利益」とは、ノウハウ、信用などの法人の運営上の地位と解されているが、情報公開・個人情報保護審査会の答申(平成21年度(行情)答申第535号)では、これには国税を滞納しているか否かに係る事実が含まれるとされており、原因者負担金を滞納しているか否かに係る事実についても同様にこれに含まれるものと考える。
 本件存否情報は、当該法人に関する情報であり、これを公にした場合、信用などの法人の運営上の地位を害するおそれがあることから、本件特定会社の権利、競争上の地位その他正当な利益を害するおそれがある。したがって、本件存否情報は、法第5条第2号イの不開示情報に該当するものである。

 B法第5条第2号ただし書の該当性
 異議申立人は、法第5条第2号ただし書の適用を主張し、(10)の法人文書に係る情報を「公にすることにより保護される一般利用者の生活又は財産の利益のほうが、これを公にしないことにより保護される当該法人の権利利益よりも」上回る理由として、当該情報を公にしないと「事故の損害の負担が利用料金に転嫁される蓋然性が高くなる」ことを挙げている。しかしながら、当該情報を公にしないことと「事故の損害の負担が利用料金に転嫁される蓋然性が高くなる」こととは無関係であることから、当該情報は法第5条第2号ただし書に規定する情報には該当せず、異議申立人の主張は失当である。

 C法第8条の該当性
 本件存否情報について答えることは,前述のとおり法第5条第2号イの不開示情報を開示することとなるため、法第8条の規定により開示請求を拒否すべきである。
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**********

■ここで注目されることは、「(10)原因者負担督促状(控)等」以外の法人文書は不存在としながらも、「(10)原因者負担督促状(控)等」だけは、存在の可能性を示唆していることです。

 この原因者負担督促状については、道路法(昭和27年法律第180号)第58条に基づいて原因者に対して発出されるとあります。道路法第58条には、次の定めがあります。

**********道路法
(原因者負担金)
第58条 道路管理者は、他の工事又は他の行為により必要を生じた道路に関する工事又は道路の維持の費用については、その必要を生じた限度において、他の工事又は他の行為につき費用を負担する者にその全部又は一部を負担させるものとする。
**********

■ここでいう道路管理者とは、首都高のことを意味しています。したがって、首都高の横転炎上事故で損害を与えた原因者の多胡運輸やその下締めのホクブトランスポート、さらに荷主の出光興産に対して、首都高が督促した原因者負担金が指定した期限までに納付されないところから(現在係争中なので、当然、未払いとなっていると見られます)、道路整備特別措置法(昭和31年法律第7号)第40条第1項並びに第45条第3項及び第4項の規定に基づいて、首都高からの申諸に基づいて機構から原因者に督促するものです。

**********道路整備特別措置法
(道路に関する費用についての道路法の規定の適用)
第40条 会社管理高速道路に関する道路法第57条から第63条までの規定の適用については、同法第57条中「道路管理者以外の者」とあるのは「道路管理者及び当該会社以外の者」と、「同条の規定により道路管理者の承認を受けた者」とあるのは「道路整備特別措置法第8条第1項第13号の規定により第24条本文の規定による道路管理者の権限を代わつて行う独立行政法人日本高速道路保有・債務返済機構(以下「機構」という。)の承認を受けた者」と、同法第58条第1項及び第59条第3項中「道路管理者」とあるのは「会社」と、同法第58条第1項及び第60条ただし書中「を負担させる」とあるのは「について負担を求める」と、同法第59条第3項中「全部又は一部を」とあるのは「全部又は一部について」と、「負担させる」とあるのは「負担を求める」と、同法第60条本文中「第21条の規定によつて道路管理者」とあるのは「道路整備特別措置法第8条第1項第11号の規定により第21条の規定による道路管理者の権限を代わつて行う機構」と、「この法律」とあるのは「この法律及び道路整備特別措置法」と、同条ただし書中「当該他の工作物の管理者に」とあるのは「会社は、当該他の工作物の管理者に」と、同法第61条第1項中「道路管理者」とあるのは「機構」と、同条第2項中「道路管理者である地方公共団体の条例(指定区間内の国道にあつては、政令)」とあるのは「政令」と、同法第62条後段中「第38条第1項の規定により道路管理者」とあるのは「道路整備特別措置法第9条第1項第8号の規定により第38条第1項の規定による道路管理者の権限を代わつて行う会社」とする。

(負担金等の強制徴収)
第45条 道路法第73条の規定は、第10条第1項、第11条第1項、第12条第1項及び第15条第1項の規定に基づく料金並びに当該料金に係る第26条の規定に基づく割増金について準用する。この場合において、同法第73条第1項から第3項までの規定中「道路管理者」とあるのは「地方道路公社」と、同条第2項中「条例(指定区間内の国道にあつては、政令)」とあるのは「政令」と読み替えるものとする。
《追加》平16法101
2 (略)
 会社は、第42条第4項の規定により会社の収入となる負担金(以下この条において単に「負担金」という。)を納付しない者がある場合においては、督促状を発して督促し、その者が督促状において指定した期限までに納付しないときは、機構に対し、その徴収を申請することができる。
《追加》平16法101
 道路法第73条の規定は、前項の規定による申請に基づき機構が負担金を徴収する場合について準用する。この場合において、同条第1項から第3項までの規定中「道路管理者」とあるのは「機構」と、同条第2項中「条例(指定区間内の国道にあつては、政令)」とあるのは「政令」と読み替えるものとする。
《追加》平16法101
**********

■つまり、多胡運輸が損害賠償金を支払わない場合には、首都高の申請に基づき、「機構は国税滞納処分の例により強制徴収することができる」のです。税金の滞納者に対して、差し押さえが出来るということと同じ権限を法律で付与されているわけです。

 したがって、本件特定会社である出光興産梶{ホクブトランスポート梶{多胡運輸鰍ェ原因者負担金を滞納していれば、機構は、問答無用で財産を差し押さえればよいはすです。

 しかし、機構からの理由説明書をよく読むと、「(10)の法人文書の存否を答えることは、本件特定会社が原因者負担金を滞納しているという事実の有無を明らかにする結果を生じさせるものであり、公にすることにより、当該法人の権利、競争上の地位その他正当な利益を害するおそれがある。」として「ここにいう“その他正当な利益”とは、ノウハウ、信用などの法人の運営上の地位と解されているが、情報公開・個人情報保護審査会の答申(平成21年度(行情)答申第535号)では、これには国税を滞納しているか否かに係る事実が含まれるとされており、原因者負担金を滞納しているか否かに係る事実についても同様にこれに含まれるものと考える。」とあります。

 そして、「本件存否情報は、当該法人に関する情報であり、これを公にした場合、信用などの法人の運営上の地位を害するおそれがあることから、本件特定会社の権利、競争上の地位その他正当な利益を害するおそれがある。したがって、本件存否情報は、法第5条第2号イの不開示情報に該当するものである。」と結論付けています。

 ここでいう「当該法人」というのが、首都高なのか、それとも多胡運輸+ホクブトランスポート+出光興産なのかは、いまひとつよく分かりませんが、本件特定会社という文言が示されていることから、多胡運輸側のことを意味していると思われます。

 となると、事は重大です。なぜなら、巨額の損失を首都高(=機構)に与えた多胡運輸側に対して、機構側が「権利、競争上の地位その他正当な利益を害するおそれがある」と認識しているからです。

 安中市土地開発公社では、公社の保証人である安中市と公社が、多胡運輸の経営者の実兄を相手取り、民事訴訟で23億円余りの損害賠償請求をして勝訴した途端、国税庁は元職員タゴに対して、巨額の不当利得に対する課税を免除しました。

 今回の事件では、依然として首都高と多胡運輸との間で係争中とはいえ、財産差し押さえという伝家の宝刀を抜く権限を持つ機構としては、「(10)原因者負担督促状(控)等」の存在を公表してもなんら問題ないはずです。なぜなら、多胡運輸側の法人の運営上の地位を該するおそれ」よりも、きちんと督促状等を多胡運輸側に出していることを公表するほうが、不特定多数の首都高の利用者に対して説明責任を果たすことになり、ひいては、首都高や機構の信用を高めることになるからです。

■いずれにしても、この問題について、当会ではさらに分析を加えて、熟考したうえで、意見書の提出期限である平成25年3月6日(水)に内開府の情報公開・個人情報保護審査会事務局に
意見書と資料と取扱諾否確認書を届けたいと考えています。

【ひらく会事務局】

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