今回のシルバーヘッド、残念ながらパディが来られなかったので、ここに長めのレポを書いて追体験してもらおうっと。
まずはヤングパリジャン。
ツネさんは「歓迎シルバーヘッド」仕様。衣装もメイクも銀色で統一。
「ギラギラだぁ♪」「なつかしい、こういうの!」
70'sグラムロック体験率の高そうなお客さんたちがざわめいて、ブギーのリズムに身体を揺らしだす。
「MOONAGE SEX」から最後のバラードまで、グラムの王道的展開の中にジョブライアスとサンハウスのカヴァーを織り交ぜる見事な構成。サンハウスを選ぶところが心憎い♪
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続いてマダムエドワルダ。
静かな前奏の中、ゆっくりマイムの動きで登場したZinさんが「ローレライ」を歌い出した瞬間、稲妻のようなインパクト!
いつもは見る者を妖しく引き寄せるようなステージだけど、この日は斬り込んでくる印象。強靭なサウンドと鋭利な歌に圧倒される。「サロメ」なんて本当に血が滴りそうな凄みを感じた。マイケル・デ・バレスもオスカー・ワイルドが好きらしいのでZinさんと通低する部分があるのだろうな、と推測。
NEW TOYZがいつもお世話になってるケビン君、狂暴なサウンドを響かせて仁王立ち。
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そして、シルバーヘッド再降臨!!
デビューアルバムの邦題『恐るべきシルバーヘッド』はコクトーの『恐るべき子供たち』からですが、そんな彼らは今や『恐るべき銀髪たち』に!(あのパワーは老人とは言えない)
38年間のブランクを吹っ飛ばすパワフルな演奏、マイケルの独特のヴォーカルも健在で、バンドとの呼吸もピッタリ。会場もぎゅうぎゅうで前方は軽くモッシュもあり、リユニオン・ツアーにありがちな”まったり感”なんかありゃしない。ロック・アティテュード、かくあるべし!
特にマイケル・デ・バレス64歳、カッコ良すぎる。筋肉質の引き締まった身体はキレも良く、この日は何度もフロアにダイブ! 俳優のキャリアも長いせいか、ひとつひとつの動きが計算されたように決まります。
フロアからステージに投げ込まれた白猫のぬいぐるみを「お〜、プッシーキャット♪」と肩に載せたり、同じく投げ込まれたブラジャーを装着したり、ライブ見に来ていた自分の息子を紹介したり(伝説のグルーピー、パメラさんとの息子。日本に住んでるらしい)、終始上機嫌のマイケル。
終演後、日本ツアーで使用したバスドラムのヘッドにメンバー全員のサインを入れチャリティ販売をしました。売り上げは東日本大震災の被災者へ寄付するとのこと。
すごくプロフェッショナルで、すごくナイスだったカッコイイ銀髪たち。
かつて彼らがアルバムに載せた言葉
「May You Come Forever」
……を、改めて今の彼らに贈りたいと思いました。