
アポロセブンの試乗艇を借りてきました。
セブンはアポロSSから発展したSSBさらにそのリメイクSSB2の
ハイボリュウム版です。
ウォーターフィールド社のサーフカヤック開発は99年頃に
トビーという名前のカヤックから始まる。
第2号はアピール、そしてアポロの登場となる。
アポロは1に始まるナンバーシリーズが5まで続き、4が出た頃に、
同時並行に5のスモール版であるミニと
テストライダーからの意見を取り入れたSが新シリーズとして開発された。
Sは基準艇としてのポジションを確保、
そのSの運動性能を極限まで高めたSSは試行錯誤の末SSBIIとして結実する。
結果的にSとは全く違うコンセプトの艇になったが、
乗り手側がアグレッシブなサーフカヤックを求めるところまで追いついて来た
証しでもある。
そして7はSSBIIをモチーフとしつつ本来のアポロのナンバーシリーズに
名を連ねることとなる。
5年を費やし、ついにアポロ計画は7号で月面着陸を成し遂げたようだ。
デザイナーはこれだけの仕事をシーカヤックの開発のかたわらで、
同時に成し遂げたのだから、驚くほかない。

いつものN漁港ポイントで7に乗ってみた。

波のサイズは小さいものの、コンスタントにヒザ〜くらいの
ブレイクが入っていたので、短い時間ながら本数を稼げた。
セブンでのライディングは明らかに変わってくる。
まずテイクオフのさせ方がSとは全然違う。
Sはパドリングで加速させておいてタイミングを合わせて
前傾姿勢で波のトップから落としていく感じだが、
セブンは
パドリング時もレールが効いているので、早くに波を捕まえに
行ってしまうのだ。
そのままパドリングを続けると逆にそれが抵抗となって
失速しまいがちなので、
パドリングは波が来るより気持ち早め、波が来たらレールを噛ませながら
落としていくような感覚で乗った方がテイクオフはうまく行く。
逆にトップでの返し(トップターン)はいくぶんレイト気味でも
波を逃さない。Sでは波に置いて行かれるところでも
十分間に合ってしまう。

このフネに乗って考えが変わった。
艇で波に乗るという考えを捨てるべきだ。
艇と体を使って波に乗るという考え方をしなくては
セブンには乗れない。
体も艇の一部になったつもりで波に立ち向かおう。
ハイボリューム版とはいえ、7は小さな部類に入る。
マウントデッキ仕様とはいえ足元は狭いので、
レール式ではなくウレタンのフットブレイスで対応している。
自分の足の長さに合わせウレタンをバウの中に詰める。
足が短いので、その分ウレタンが必要となるが
50p×20p×20pくらいの直方体を対角線で
2分割したもの(直角三角形)で大体うまく行く。
センターのフォームも自分の足の踵が来るあたりを
削るなどして合わせるとよりベターでしょう。
自宅でフィッティング作業の時の画像。
http://picasaweb.google.com/fukushibu/LifeOnTheSurfBoat