このところボクは元気がなかった。
愛車との別れの日が刻々と近づいていたからです。
たかが道具であるクルマとの別れがこんなに辛いとは思わなかった。
あえて、君と呼びたい存在だったからね。
ある意味、妻といるより長い時間を過ごしたのかもしれない。

それにしても、君には本当に本当に世話になった。
君と付き合い方が半端じゃなかった。
7mのタンデムやシーカヤックを4艇も乗せて遠くまで旅した。
君の仲間は近所のスーパーや日帰りドライブ程度で日々を過ごしているのに、
私のところに買われて来たばかりに潮風や風雨に酷使され続けた11年間17万q。
所詮クルマなんて道具だし、物言わぬ機械ゆえ、
メンテもそこそこに、海へ出かける方を優先し続けた。
もう少しいっしょにいたかったけど、どうやら君ももう休みたいようだし、
これ以上ボクは君にはなにも望まない。
そして、今日までボクの生き方を支えてくれた君に心から、
「ありがとう」とだけ言いたい。
(2008年9月28日釣川にて)